翌日。窓越しの朝日に包まれた体が暖かい。まどろみのなかから、目が覚める。
今日の夜にはケルレンスくんとの予定がある。早く起きて、イロイロと
「ふーっ……♡」
そうは思っても、ゆだった頭はついてこない。のっそりと体を横に回し、手を使って上体を起こして、ベッドから脚を下ろす。
見下ろした下着一枚越しに、隠部がぐっしょり濡れているのが分かった。
結局、昨日はクラレンスくんと別れた後も、ずっと一人でムラムラしていた。床に就いてから、寝落ちするまで自慰を続けてしまった。
しかたない。膣中で肉の柱が伸び伸びと身じろぎし続けるから、わたしの脊髄には甘い快楽が走るのだ。
思い返す。右手を胸元に置き、ネグリジェの柔らかい生地越しに乳首を強く擦り上げた。膣に指を深く挿しこみ、膣を埋め尽くす肉塊で奥の壁を押し上げた。快感を重ね、何度も何度も絶頂を繰り返した。
ようやく燃え上がる性欲が睡魔に打ち負かされた時には、日付を回っていたと思う。
夢も見ないほど深く昏倒してたから解らないけど、寝ている間も常に触手はわたしのまんこを掻き回していたように思う。そうでなきゃ、
あくびをかきつつ、致す前に施していた遮音魔法や防音魔法の類を解除していく。自分の体も魔法で洗浄し、服を着替えていく。ネグリジェを畳んでしまっておこう。
──今日はガルペズの指示により、休日となっている。
しかし目的のためには、休んでる暇は無い。今日中に、
急いで出かける準備をしなくちゃね。今日の服は何にしようかな。
***
他の数人のクランメンバーに挨拶して、何事もないかのように外出する。別に強制の休みってだけで、軟禁されてるわけじゃないからね。ただ、市の外に行くことがバレるとまたガルペズに叱られそうなので、きちんと誤魔化し方は考えてある。
ちなみにケルレンスくんには合ってない。彼は依頼を受けて、ひとり早朝から北の洞窟へ魔物駆除へ向かったそうだ。
あるいは、わたしと会うのを先延ばしにしたかったのかもしれない。
さて、市場にやってきた。料理店もあれば、食料品や日用品を扱ったり、魔物との駆除に関わる武器や防具、魔法を修めた人のための魔導書や触媒など、様々な商品を専門的に扱う店が入り混じっている。
ここは特に人気店が多くて大通りに面しているため人通りが多く、朝から賑わいを見せている。
ハーフアップにセットした銀髪を靡かせて歩く。肩を大きく出したタンクトップの上から、ゆったりとしたケープを羽織った、戦い向きではないオシャレスタイルだ。とはいえ、ケープを外せば揺れるのものがなくなるし、足回りのカーゴパンツと合わせて荒々しいコーデにもなる。冒険者らしい常在戦場の装いだ。
「おお! アーサちゃんじゃねえか! うちの野菜みていかねぇか!」
「あらアーサさん、おはようございます。最近王都の方から新しい装飾品を取り寄せてみたんです。よかったら見ていかれませんか?」
「おうッ、銀髪の金級ではないか! またなにか、面白い魔法でも作ったと聞いたが、本当か?」
「アーサじゃん、朝からおはよ。ヒマそうだしウチでお茶してかない? この前の納品してくれた素材がさ、お得意様にウケたお礼〜」
で、わたしはただでさえ珍しい銀髪の上に、わりとテレトイ市でも有名人なので、老若男女問わずいろんな人に話しかけられる。
暇を持て余しがちなわたしが、一人でのんびり散歩していると声もかけやすいのだろう。
今日は魔物との駆除依頼で一緒になった冒険者や、趣味絡みでよく通う服屋さんや装飾品店の知り合いが多いだろうか。あとは金級に憧れがちな子供とか。
それぞれに適当に挨拶を返しつつ、『休日のアーサ・エレグベッドが市場を散策していた』という目撃情報を残しておく。誘ってくれた人たち付き合えないのは悪いけど、今日はちょっと忙しいかな。
まあ
***
しばらく市場に姿を晒したわたしは、いわゆる『密錬部屋』にやってきた。これは閉じられた頑丈な部屋を貸し出してくれる、冒険者向けサービスの総称だ。
一部の冒険者、特に自分の研究で魔法を発展させていくような先進魔法使いは、自分の手札をおいそれと晒せない。しかし、いざ魔物と戦う時に練習も洗練もされていない技や魔法を使うのは不安だ。
そこで役に立つのが密練部屋だ。誰も中を見れない、聞けない、調べられない。ついでに内側から暴れても壊れない、そんな閉鎖空間に需要がある。
今回使う密練部屋は、ギルドの認可を受けた業者が運営しているので、信頼性も高い。一定の金額を支払うと、地下にある頑丈な作りのドームに通され、しばらくの間自由に鍛錬を行えるという仕組みだ。
「じゃこれで二時間、借りますね」
「金級の方にご利用いただけて感謝します。それでは、ごゆっくり」
密練部屋のスタッフから鍵を受け取る。地下への階段を降り、無骨な扉の鍵を開ける。
中に入り、歯車の音を立てながら扉が閉まる。金属製のしかけに鍵を差し込み、大きな板をスライドさせれば、ガン! と大きな音を立てて鍵がかかる。
利用しているのは、地下をくり抜いた空間に強固な金属板が貼り合わされた、大人五人ほどが縦に寝転がれる大きなドーム型密練部屋だ。
ここは物理的に密閉され、魔法的にも様々な防音・対傍受が施されている。換気穴もなく、空気を新鮮なものに作りかえる魔道具を持ち込んで窒息を対策するという徹底ぶりだ。
しかも内壁は魔物素材を活用した破壊不能材質で、どれだけ暴れても部屋が崩れることはないと言う。
というわけで、さっそくカーゴパンツを脱ぐ。ケープも外して、備え付けの網籠に入れておく。薄い下着を下ろせば、ぴっちり閉じた陰裂が姿を見せる。
部屋の中心でしゃがみ、陰部が床につくぐらいの近さまで膝を曲げる。
ぱくり。と、勝手に開いた股の間から、魔物がすこしだけ這い出てくる。
どうやらまた再生した処女膜のせいで、わたしの内側はとても狭い部分ができているらしい。目玉は膣奥に陣取って、怠け者のように、真っ赤な細長い触手を伸ばしていく。触手の先端が床に触れると、水溜まりを作るよう広がる。
同時に、わたしの方でも細工を行なっていく。
まずこの部屋に施されたすべての魔法を、解析し、こっそり消却し、わたしのものに入れ替えていく。
そんな大それたことは普通できないけど、わたしはちょっと普通じゃないし、さらに今なら胎の魔物のせいでもっと普通じゃない。
たかがギルド勤めの銀級魔法使い十人がかりで施した魔法なんて、赤子の手を捻るよりも簡単に掌握できる。
結界魔法、遮音魔法、防犯呪術、対破壊錬金術、古風な陣地魔術。余さず塗りつぶし、わたしが掛け直す。
「…………っ。ふーっ、古臭い呪文って肩凝るなー」
これは偽装が目的なので、彼らのレベルとやり方に合わせて魔法を使っていく。元のままではこの後の工程で絶対に警報魔法が反応してしまうので、それに関連した魔法をすべてわたしのモノにすることで、ルールの抜け穴を作る必要があるのだ。
もしも後で彼ら自身がこの部屋を訪れても、自分たちが施した時のまま何一つ変化がないように感じるだろう。そのような細工は、同じ魔法を使ったとしてもできないのだ。
足元の赤い水溜りも充分広がり、準備完了。
足を大きく開き、水溜まりを
そのまま腰に力を入れ、掴んだ手を真上に引き抜けば、ごごっ、と微かに音を立てて、床に人が通れる大きさの穴が空く。
手元の
わたしに寄生している魔物は、姿形を自在に変えたり、触れたものと自由に混ざることができる。それが物であれ、人であれ。
たとえ魔物由来の破壊できない素材で出来ていようと、床板の一部と
床板の下には頑丈そうな岩壁が見えるが、問題ない。ここから先には警報魔法もなんにもかかってないので、力押しで脱出できる。
目的地は市の外側、かなり遠い距離にある。密練部屋の利用時間までに戻らなきゃいけないし、急がなくちゃね。
「【穿孔】」
***
陽の光が目に入る。
「ふう! よい、しょっと」
────三十キロ近い地中の移動でも、わたしなら十分程度で終わるから、急がなくてもいいんだけど。
穿孔魔法は言葉を覚えるよりも前から使えるくらい、得意な魔法の一つだ。ざっとこんなもんである。
地面の穴から這い出す。ちなみに下半身は全裸のままだ。
大きく地面を掘って移動したのは、人の生活圏で地面から顔を出して、誰かに見られるような事態を避けるためだ。ここから目的地まではすぐである。
そして人目を避けるなら服を着る必要はない。自然だね。
這い出た先は、鬱蒼と生い茂る森の中だ。
「【隠密】、【衝撃無効化】、それからッ……【土塁】っ。くっ」
穴はいったん魔法で覆い隠して、周囲の草木をかき分けながら前へ前へと進む。
この辺りに人が現れることは無いだろうけど、もちろん痕跡を残すことはしない。足元と前面に衝撃吸収魔法をかけているので、踏みつけた土に足跡が付くことも、すれ違った草木が折れることも無い。そして隠密魔法を貼っているので、魔物に絡まれることもない。
まあ魔物に絡み付かれてはいるんだけど。
「う……♡くっ、ふぅ──ーッ! 、♡」
まったく。堪え性がないと言うか、自分の仕事が終わり、人目を気にする必要がなくなってから、ずっと暴れっぱなしだ。地中を移動してる間にわたしの肉壺が昂り続けた結果、さっきから走る振動のたびに絶頂している。
──わたしの行動は魔物に強く縛られているから、それでも歩みは止まらないんだけどね。はぁ。
「はぁっ♡はぁ♡あ゛あ、いく゛ぅっ!!」
膣の魔物が、走るリズムに合わせてわたしのナカを激しく揺さぶる。それからわたしの膣が、快楽のお礼を返すように何度も締め付けて、逆に気持ちよくなってしまう。
誰にも気づかれることないまま、誰を気にすることもないまま、なんども絶頂しながら森の中を疾走する。
上気した顔は、銀髪の輝きと、口から垂れる唾液のきらめきで彩られているだろう。
タンクトップはビンと勃ち上がった乳首が浮き彫りだ。一応厚手のやつなんだけどな。
股間に当たる風が気持ちいい。剥き出しの女陰が風で優しく撫でられる。
走って、イって、走って、飛んで、イって、跳ねて、イってイってイってイってイってイってイってイく。
「オ……おほぉ゛っ♡……──お゛っ♡、ほひょ……」
どしゃり、と体が前に倒れる。
もう、自分が自分でわからないくらいに意識が混濁している。
手足は死んだ虫のように痙攣し、それでもまだ膣奥の刺激は止まず、舌を突き出して牛のように吠える。
快楽地獄から帰ってこられず、
ねっとりとした体を持ち、先端で
触手がわたしの体をつついて、仰向けの姿勢に変える。わたしは快楽の中で走り回っていて、現実世界の体は抵抗も歓迎もできない。
そのまま、喘ぎっぱなしのわたしの口の中に、触手が押し込まれる。
「───ッ!! オ゛ッ、───────っっ!?!?」
呼吸ができなくなり、パニック状態に陥る。力強く一気に喉奥まで貫かれ、気管につながる部分までもが潰されてしまった。
次々と触手が注ぎ込まれ、胃の中が大量の肉塊で埋め尽くされる。
「───んぎっ、ごぐっ、ごぐっ、んぐっ…………♡」
必死に飲み込む。飲み込むと言うより、無理やり喉を送り出され、飲む動作をせざるを得ないというか。
胃の奥をつっつかれ、内臓が圧し拡げられる。吐き気と胃痛で悶絶する。
しばらくそうしていると、もう入らないとわかったのか、触手が千切れる。頭部ごと目玉を失った触手がわたしから離れていく。
いやいやいや。
(ちょっ……と。こ、れは、入れすぎじゃないか、な)
自分の体を見下ろす。喉奥からだらりと触手のあまりが飛び出して、顎は大きく開きっぱなしだ。
無遠慮に押し広げられた胃袋は、本来よりも下の位置まで膨らんでしまい、わたしのお腹が
これで市に戻ったら、アーサが突然妊娠したと大騒ぎだ。それ以前に、口から垂れる触手のせいで、尋常ではない事態だとバレちゃうよ。
お腹を二、三叩いて合図する。魔物と人間がコミュニケーションを取ることはできないけど、わたしには色んなイミで深く繋がった魔物がいる。彼らは
どうにか体を半分起こし、右側を下にして横寝の姿勢になる。ぶちぶちという音と共に、喉の奥の方で触手が自らを切り離している。
フリーの左手で、口元の触手をわしづかみにして。
一息に、触手を引き抜く。
ずろろろろろっ。
(──っっ、!!! 、──ガぁっ──!!! ─ォ──)
声にならない苦悶の叫びが漏れる。
一瞬の作業だったけど、永遠にも近しい苦痛を味合わされた。もう二度とやりたくない。
ひとまず胃の入口から先の肉塊を引き抜き、気道は塞がれなくなったけど、拡張された胃と中身はそのままだ。限界を超えた内容物が、お腹に強い圧迫感を与える。
胃下垂はそのままにしたのは、ここに捨て置かなくても、内容物を持ち帰って利用する方法を思いついたからだ。ちゃんと外に出る前までにはお腹をスッキリさせる予定。
具体的には、市の真下、
「ごっ、ぱっ、……はーっ、はーっ、はーっ」
空気の通り道を取り戻した肺が、酸素を求めて深く呼吸し始める。わたしのタフさなら多分半日は息を止めていられるけど、突然訪れる無意識の反射反応はまだうまく制御できないのだ。
ま、そのうち慣れるだろう。こんなに苦しくてこんなに無茶をやらされるのは初めてなのだ。わたしって小さい頃から強かったからね。
ふらふらと立ち上がる。わたしのやるべきこと──地上に現れた、もう一つの目玉の回収は終わった。
新しくやることも増えたし、速く戻るべきだ。一時間も経っていないので多少猶予はあるけど、今のわたしには懸念すべきことがあるので、さっさと行動しよう。
***
──行きもそうだったけど、痕跡を残さないように気をつけながら全力で走ると、揺れる。
来た道を走って戻っていた。膨らんだお腹が激しくダンスし、タンクトップをめくりあげていく。汗ばんだへそに直接冷たい風が当たる。
吐き気がものすごいけど、胃袋の魔物はどうやってか内側にしがみついていて、口から出てくることはなかった。
両脚が交差するたび、膣肉に圧力がかかり、下の口の魔物が勝手に上下運動を始める。両脚に力を込めて倒木を飛び越えると、一瞬肉棒が入口をめくりあげ、着地と同時に奥まで弾き出される。
ぶしゃり、とむき出しのまんこから潮を吹けば、わたしの魔法で清浄されキラキラと消えていく。
だぶだぶ。ずりゅずりゅ。だぷだぶ。どっきんどっきん。ぷしゅっ。
「あっ♡あっッ──ッ─ッ♡はっ、ごぼォッ!? 、んぐ、ぎっ゛ッ゛」
わたしの体の中で、とても一人の少女が出しているとは思えない、たくさんの淫らな音が鳴り響く。
「〜〜〜〜────っっ!!!! ♡♡♡、!?! ───────ッ♡」
歯を食いしばり、口を両手で抑え、もう止まりたいと思いながら、走ることをやめない。圧迫された内臓という内臓が悲鳴をあげている。
ああ。どうして。
なんのために。
なぜ、わたしはこんなに、苦しまなくちゃいけないんだろう……?
言葉を返す口はなく。
ただ、苦悶と快楽のみが答えだった。