※この作品はR-18です。

Fate/Holy Grail Dismantling Record   作:ボルメテウスさん

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原罪Ⅱ:囚われの少女

「あっあうぅぅ」

 

 ひとりは、その状況に怯えるしかなかった。

 

 先程まで自宅にいたはずの彼女が、窓の外から何かに攫われた。

 

 その時までの意識はあったが、気がつけば、周囲は自分の知らない怪しげな人物に囲まれていた。

 

「ちっ、やはり効かないか」

 

「聖杯の欠片の影響か? どちらにしても、これから調べる必要がある」

 

「エルメロイの奴らが来る前にな」

 

 周囲が、何を言っているのか理解出来なかった。

 

 だが、このままでは自分の身で何かが起きる。

 

 それに対して、恐怖で身体は震えている。怖いと口に出す事も出来ない程の恐怖だった。

 

(誰か……たすけて)

 

 誰にも届く事のない祈りを、ひとりは胸の中で叫ぶ。

 

 それと共に。

 

「おぉい、ひとり」

 

「ぇっ」

 

 そんなひとりに話しかける声。

 

 それと共に見つめた先。

 

 その場に立っていた1人の少年。

 

 金髪であり、見覚えのある姿。

 

「めっメリオダスさんっ!!」

 

 ひとりは、たった1人の家族であるメリオダスの名を叫ぶ。

 

 それと共に、魔術師達は一斉に目を向けた。

 

「なっ」「始末しろ!」

 

 同時に、周囲を囲んでいた魔術師達が一斉にメリオダスとひとりに向けて、魔術による攻撃を放った。

 

 それらの攻撃は、一般人として生活していたひとりにとっては、自分の死を告げる。

 

 そんな光に見えた。

 

 だが。

 

「よっと」

 

 メリオダスは、その軽い一言と共に、全ての光を魔術師達に跳ね返した。

 

 跳ね返った光に対して、魔術師達は魔術を正面から受けた形になり、倒れていく。

 

 それが、戦いの始まりとなった。

 

「さぁてっと、どうしようかなぁ、家はあいつらのせいで壊れたし、どっか泊まれる場所はあったけ」

 

 魔術師達は、そのままメリオダスに向けて、次々と攻撃を行っていく。

 

 そのどれもが、ひとりにとっては非常識な物ばかりであり、一撃でも当たれば死が訪れる事は分かる。

 

 だが、それらを前にして、メリオダスは、まるでいつもの日常のように独り言を口にするだけだった。

 

 その余裕ぶりを見てか、魔術師達は焦りを隠せなかった。

 

 それらの攻撃に、メリオダスは一切避けるようなそぶりすら見せなかったのだ。

 

 そしてそれは当然の結果となる。

 

 メリオダスが右手を振り上げると同時に、全ての光が消えてしまったからだ。

 

「はい、これで終わり?」

 

 そう言うと、メリオダスは、魔術師達を見る。

 

「……ありゃまぁ」

 

 それは、魔術師達が既に全滅している事を意味していた。

 

 彼らは全員、生きてはいたが、完全に気絶していた。

 

 ひとりは、何が起きたのか分からなかった。

 

 ただひとつだけ分かった事があるとすれば、自分が助かったという事だけだ。

 

 それもこれも全て目の前にいる少年のおかげだと言う事を。

 

「あー、うん、大丈夫? 立てる?」

 

 メリオダスが手を差し伸べてくる。

 

 その手を掴もうとして、躊躇してしまう。

 

「メリオダスさん」

 

「なんだ?」

 

 ひとりは、未だに戸惑いは隠せなかった。

 

 だけど、彼の、これまでとは変わらない明るい態度にひとりは勇気を出して言った。

 

「助けてくれてありがとうございます!」

 

 ひとりにとってみれば精一杯の言葉だったのだが、それを言われた本人は一瞬きょとんとした表情を浮かべた後、「気にすんなって」と言って笑った。

第五次聖杯戦争で、最も関係があった人物は?(その人物によって、ルートは変わります)

  • セイバー
  • 遠坂凛
  • 間桐桜
  • キャスター
  • ライダー
  • イリヤスフィール
  • 蒼崎橙子
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