勇者パーティのオナホ担当なTS娘ちゃんのある一週間 作:husube
今回エロ無しです。続きはこの休み中に来るはず
ぱちりと目を開けば、室内は窓からの朝日によってすっかり明るく照らされていた。
「ふあぁ…」
ぐしぐしと寝ぼけ眼を擦りながら上体を起こし、しばしぼーっと虚空を見つめる。
「…」
しばらくそうしていると、ぽわぽわと脳内を漂っていたシャボン玉がぱちぱちと弾けて、少しづつ思考に色がついていく。
「んっ……ふ、んんーーーーーーーーーっ、ふぁ……」
そのままベッドの上で思い切り伸びをすると、血流の滞りが解消されるような感覚とともに、意識が覚醒を遂げる。
「よっ、おっと?」
ぴょこんとベッドから降りようとしたところ、上手く脚が動かずにふらついてしまった。なんだか踏ん張りが効かない感じがする?
「あれ、なんだろ?」
腰の周りがじんわりと痺れている?ようで、少し脚の動きが鈍い感じ。
「ん、よっと…うん」
足元を確かめるように、としとしと何度か踏み込んでいるとその違和感はすぐに消えてしまった。寝違えたのかな?
そのままおっかなびっくりドレッサーの前まで進んで鏡に姿を映してみる。あれ、ネグリジェ着てる?昨日はなんかそのままベッドにダイブしたような?
うーん、多分無意識で着たんだな!
肩紐を腕から通して外して、そのままぱさりとネグリジェを落とすと、下着姿の少女がこちらを見つめ返す。なんだろう、着けている下着と見た目年齢のアンバランス感がなんというか。思わずじっと見つめてしまう。いや、おれの身体なんだけど。なんだか変な気分だ…
そのまま腰回りに目を向けてみるが、特に異常はなさそうだった。ぐりぐりと上半身を捻って背中側を見てみるも、そちらもいつも通り白くぷにぷにの肌がするりと滑らかな曲面を形成しているだけだった。特に異常はない。
「う~ん、気のせいだったのかな?」
腰や脚をぐりぐりしてみてももう違和感はないし、まあいっか。
そうして早々にそのことを記憶から飛ばすと、いつも通りに朝の支度をしていった。
◇◇◇
「はよー」
いつも通りに集合場所へ向かうと他のみんなはすでに到着していた。いつも通りだった。
この後の事を考えれば一同緊張感に包まれている、と思いきや、1人だけ何だか様子がおかしい。
「…なんだよ?」
なぜか勇者がちらちらとこちらを伺うそぶりを見せていた。
「な~ん~だ~よ~」
「・・・」
腰のあたりを揺すろうと両手で押してみたもののピクリとも動かない。体幹良すぎかな?
本人はそんな事は意にも介さず相変わらずもずもずしている。何かを言いたげだがなにも伝わってこない、うむむ…?
「うーん?……あ、そうだ。前にお前にもらったやつ、今日はちゃんと着てきたぞ~」
ローブの首元を引っ張って、内側を開く。
「!?」
今日は乱戦もありそうだから鎖帷子を着込んできたのだ。少し前にこいつがくれたやつである。重いし肌と直接触れるところが荒れるから普段は着ないんだけど、今日はさすがにね。
「あれ、見えてない?」
なんか固まっていたので、ぐいっともう少し広げて角度を調節してみる。
「・・・!」
「やめなさい!」
「あてっ」
魔女さんにはたかれ、10分ほど説教された。なんで。
◇◇◇
貴重な時間を無駄にしたとか、そもそも起きるのが遅いとか、痴女とか、そんなお小言をぐちぐち聞かされながら歩くこと数十分。洞窟の入り口は昨日と変わらずそこにあった。…いや痴女はひどくないか?ちゃんと服着てるんだけど??
洞窟の入り口を覗いても数歩先から黒で塗りつぶされていて中の様子を伺うことはできない。魔女さん曰く、昨日から魔物の出入りは無かったようだ。
「みんな準備良さそう?」
問いかけると、空気がぴりっと締まるのが分かった。
「では、行きますかな」
おっさんがそう言うと、無言で勇者が先頭に立ち洞窟に足を踏み入れていく。おれたちはいつも通りの隊列になるようにその後に続いた。
外が少し暑さを感じる気候になってきているのに対して、洞窟の中は気温が低くひんやりとしているものの、少しじめっともしている。
「うぅ、ちょっとさむ…」
内部は普通に広くて、オーガでも1体ずつなら通るのに支障は無いくらいの余裕があった。
洞窟の中には当然灯りなんて便利なものが用意されていたりはしないし、そんな状態で光を発してしまえば向こうからまる見えになるため不用意に灯りを灯せない。なので暗視魔法の出番だ。
「ちゃんとふつうの魔法も練習しときなさいって言ってるのに、まったく…」
…おれは使えないので魔女さんにかけてもらう。お小言のおまけつき。やることはデバフの反対なはずなんだけどどうもうまく使えないんだよなあ、なんでだろ。
そんな気の抜けたことを考えながら、前を行く背中をぼーっと追いかけていく。デカいなあ、おれ一人くらい乗ってても平気なのでは…?
洞窟の中の道なりはほとんど一本道でたまに小さな穴が側面に空いていることもあるものの、行き止まりだったり物置になっていたりで、本道は一本道のようだった。壁面は自然のままという感じだったが、地面はある程度均されていて普通に歩くのに支障はない程には不自然で、それなりの行き来がありそうな感じだ。
だというのに、小一時間ほど歩いても魔族に全く出くわさない。この内部に魔族が潜んでいることが確実で、日常的に使用されていた形跡があるのに、そんなことがあるだろうか?
「ねぇ魔女さん、ほんとに魔族ここに居るの?」
「えぇ、この先に居るわね。100匹以上が密集して」
「それって…」
罠であるようだ。おれ以外の皆は分かっていた節があり、それを聞いても動揺は見られない。
それを聞いて少し緊張感を高めながらさらにしばらく進んでいくと、先頭が突然停止する。
「どした?」
「・・・」
「この先で待ち伏せされてる?」
「あたしの探知でも見えてるわ、多分間違いなさそうね…」
どうやらこのすぐ先に少し大きめの空間があるようで、そこに魔族が集まっているようだ。だというのに奥からは気配や物音などが一切しない。不気味さを孕んだ静寂。
少し道を戻りその場所から離れて、最後の休息を取ることにした。さすがにこの局面だと皆から緊張が伝わってくる。勇者のやつもいつも以上に仏頂面が極まっていて、朝の挙動不審が見る影もない。そういえば、結局あれは何だったんだろうか。まあ終わってから聞くか。
休息の時間は長くなく、誰ともなしに立ち上がって自然と行き先を見据える。互いに視線を交わし頷き合うと言葉もなしに歩を進める。
そうしてさらに奥へ進むと、1分もたたない内に突然周囲の壁がなくなった。突然道が消えたような錯覚に囚われるものの、先ほど言っていた広間に入ったのだとすぐに気づく。その空間はかなり広く、暗さも手伝って反対側の壁を視認することができない。天井も先ほどまでより高く、小さい鳥なら支障なく飛び回れるくらいの余裕があった。
おれが無警戒にその空間を眺め回していると、前衛二人が武器を抜いて前に出て、魔女さんも杖を握りなおして魔力を高めていく。
「もしかして、もう囲まれてる?」
「・・・」
「まじか、全然わからん」
「相当高度な隠蔽の魔法を使ってるわね。探知にかかるのはわざとなのかしら…」
おれもいつでも魔法を発動できるように準備を整えながら前衛2人と魔女さんの作る輪の中心にそれとなく移動し、僧侶ちゃんを背中に隠すように陣取る。まあおれの方が背が低いので全然隠れてないけど…
そうして臨戦態勢を整えてどこから来るのかと暗闇を睨み始めて程なく、突然視界が白く染まった。
「「!?」」
白?いや目をつむってる?暗い?やっぱり白い?
目を開けようとしても強烈な白に瞼が開かない。
「え、何?これ、眩しい??」
「ちょっ…こんな強烈な照明、一体どうやって…!?」
時を同じくして周囲から咆哮が上がり、潜んでいた魔族の気配が一気に膨れ上がった。
「きゃっ」
「っ…これは少々」
僧侶ちゃんが悲鳴を上げるのもおっさんが口調を崩しているのもとても珍しい。それほどヤバいということだ。僧侶ちゃんが腕に掴まってきたのでそのまま手を握り返しておく。
「ああもう!」
魔女さんが魔法を発動して周囲が何かに覆われた感覚がある。おそらく防壁を周囲に張ったのだろう。
程なくして剣戟の音や壁に硬いものをぶつけるような鈍い音が響きだす。前衛二人はどうにか対処できているようだ、凄いな…
耳から周囲の音を拾いながら考える。局所的なものならともかく、2人ないし3人を囲えるほどの全集防壁は魔力の消費が激しく長くは持たないはず。目が慣れるのには数分はかかりそうだ。その間魔女さんの魔力と前衛が持つかどうか?このままお荷物になっているのは忍びない、何かいい方法は無いものか…
ふと、洞窟に入ったときのことを思い出す。暗視魔法はすでに解除されているが、暗視魔法は目に入ってくる光を増幅させることで暗闇での視界を確保する魔法だった。デバフ魔法はその逆で普段は視界に関してはお呼びでないが、今なら有効なのでは?
僧侶ちゃんの手を握っている方とは逆の手を目に当てて、瞳に入ってくる光を減衰させるイメージで魔法を発動させる。恐る恐る目を開けてみると、一瞬白んでいた視界はすぐに色を取り戻し、少し暗めなもののほぼ普段通りに周囲を見ることができた。ちょっと調整っと。
「お、行けた行けた」
名づけるならば明視魔法?今後使う機会無さそうだけど。
魔女さんの張った防壁は半球状におれと僧侶ちゃんと魔女さんの周囲を覆っていて、数体の魔族がすでに取り付いて手にした武器でその表面を叩いている。
前方を見てみると、前衛二人は互いに距離を取ったところで剣を振っていた。目を瞑ったまま。にもかかわらず、適切に相手の攻撃を防御し、受け流し、自身の攻撃を通していく。その動きは普段と遜色のないものにさえ見えた。
「すっごぃなあ…」
思わず見とれてしまいそうになるのを振り切って地面を確認する。投影された影から見るに光源は上方にあるようだった。天井を見上げてみると、昼間の空の太陽を直接見た時のような光の塊が浮かんでいた。デバフをかけていても直視できないほどに明るい。これは確かに、何も見えなくなるわけだ。
じゃあなぜ魔族は普通に動けているのかと思えば、全員黒い眼鏡のようなものを装備している。なるほど、さながら夏の海の砂浜のようだった。
「さて、じゃああれをどうにかするかな」
その光源に向けて手を掲げて、先ほど自分の目にかけたのとほぼ同じ減衰を施してやる。みるみる光は強度を失い、周囲は太陽が沈んだ直後の夕方くらいの明るさにまで暗くなった。
「おーい!たぶんもう目開けても平気だぞー!」
少し声を張って合図すると、前衛二人は一旦防壁の中に下がってから恐る恐る目を開く。
「ふむ、これなら。感謝ですぞルイ殿」
「・・・!」
「へへーん、どーよ!」
「ルイさんすごいです!」
「なるほど、光の減衰。これは今回は本当に助けられたわね…」
普段あまりおれを褒めることのない魔女さんまでもが礼を言ってくる。褒められれば悪い気はしないな!
「では反撃開始と行きますかな」
そんなほころんだ空気感も一瞬のこと、前衛二人はすぐに戦線に復帰する。先ほど以上の鮮やかな動きで魔族の数を減らしていく。僧侶ちゃんは前衛に回復魔法を飛ばし、魔女さんも攻撃魔法で防壁に集っていた魔族を一蹴する。
魔族たちはかけていたグラサンがこの状況では仇となって逆に視界を奪われているようだ。それによる足並みの乱れもあり、戦況はすぐにこちら側に傾き始めた。
おれも一応近づいてくる魔族にデバフをかけてはいるものの、そもそも近づいてくる魔族が急激に減っていた。やることなくなってきたな。
そうして余裕ができたので戦場を眺めていると、前方、魔族の群れの後方に変なのが立っているのに気づく。
「なんだあいつ…?」
なんか奥の方に一体雰囲気の違う奴が腕組みでじっとこちらを伺っている。雰囲気が違うというか礼服着てる。礼服着てるオーガ!?
魔族の多くは基本的に服を着ない。肌が頑丈で必要なかったり、そういう感性を持っていなかったりするためだ。戦場に出ていれば防具を纏っていることもあるが、そうではない服を着ている魔族というのは非常に稀だ。そして、そのような個体は総じて一定程度の知性を有している。知性があるので必然的に指揮官を担っている事が多い。今までにも何体か遭遇したことがある、さすがに礼服着てるのは初めて見たけど。
おもわずまじまじ眺めていても、その間その魔族は一切戦闘に参加せず仲間がやられる光景をただ見ているだけで微動だにしなかった。その感情を伺い知ることはできないものの、何か思惑がありそうに思えてならない。
しかし、もはや防壁の周りの魔族は一掃されており、他の魔族もここまでたどり着くことができなくなっている。防壁を遠巻きに囲んでいた魔族も倒されたことで、入ってきた入り口側の安全が確保されており、魔族は前方、洞窟の奥側に抑え込まれつつあった。この状況で何ができるだろうか?もう一個光源を上げるとか?そもそも光源を上げたのはあいつなのだろうか?
そうして思考を巡らせている間にも敵の軍勢は後退気味になっており、前衛二人はそれを追い立てる形で広間の奥側へ進んでいく。魔女さんも防壁を解いてそれに追随し、少し後ろから魔法を飛ばして前衛二人のラインから後ろに抜けた魔族を仕留めていく。そんな三人の支援のために僧侶ちゃんも前進を始める。
一瞬ではあるが、おれだけがその流れに取り残され、他の4人と少し距離が空いた。とはいえそれは特に危険な状況でもなんでもないはずで、おれは思考を優先する。
「ん?」
一瞬の事だった。
その瞬間、視線を感じてそちらに顔を向けると、礼服魔族と目が合った。そこそこ距離があるし相手の顔も良く見えないけれど、確かに目があったと感じた。ぱちくりと瞬きをする暇もなく、間髪入れずに礼服魔族が初めて動きを見せて、何かの魔法を発動させた。なんだ?と思う間もなく、突然視界が真っ暗になった。
「はえ?」
明りを消した?なぜ今?これだと奴らも何も見えなくなるんじゃ?
「まったく!子供のイタズラじゃないんだから!!」
魔女さんがプリプリと怒りながら、何か魔法を発動しようとしている。おそらくこちらで灯りを用意しようとしているのだろう。ならすぐに見えるようになるだろう。戦闘音が止んでいるので、やはり敵も見えて無さそうだ。
とすると、明りを消した目的は何だろう?明らかにあの礼服魔族がそれを行っていた。そう言えば一瞬目が合ったような…
「っ…!むぐっ!んっ、んんー」
油断をしていたつもりはなかったが、背後に気配を感じると同時に右手を後ろ手に捻り上げられ、口を布のようなもので塞がれる。持っていた杖が軽く音を立てて床に転がった。
「んんっ!むー、むーーー!!」
じたばたと暴れてみるものの拘束が緩む気配はない
「少し静かにしていてくださいね」
と耳元でささやかれると同時、ふわっと春の花のような柔らかな、しかしつんと芯のある不思議な香りが鼻腔をくすぐる。その匂いについて思いを巡らせる暇もなく、急激に思考に靄がかかっていき、瞼が重くなってくる。
「ん!…んむ……んむん………んぅ………………」
ほとんど無意識にその方向へ手が伸びるものの、その手が届くことはなく、むなしく宙をかいた後力なく垂れ落ちた。
●魔王軍
「勇者パーティと相対するといつもより全然動けなくなる、呪い?」
「デバフってあんなに効くことあるんだ、こわ…」
「あのちっこいのだけお持ち帰りしていーい?」
「女神特性のオナホとな……!」
●人間
「女神様謹製のオナホ一回だけでいいから使いたいなあ、使わせてくれないかなあ。先っちょだけでいいからさぁ」
「楽しそうに話聞いてくれるもんだからついつい尻触っちゃったら勇者に腕折られた」
「珍しい果物で釣れるかなってやったらまじで釣れてびっくりしてたら勇者が来て腕折られた。果物は強奪された」
「誰にも興味持たれない魔法の研究語りを目を輝かせて聞いてくれた。はぁ、好き」
「名前覚えてくれててすれ違うと挨拶してくれるんだ。絶対俺の事好きだよ」「いや俺だから」「鏡見てから物言えよ、俺に決まってるだろ!」「はぁ?」
止まってる間もお気に入り登録、評価、感想等ありがとうございます!!