愛生まばゆ×巴マミのエロ短編集 作:つむぎルカ
マミさんは受け(確信)
そんなドMマミさんがまばゆちゃんにお願いして、お口でお口を完全に塞ぐキスをし合いながら、息も満足に出来ない中で汗まみれになりながらぐじゅぐじゅに融け合って愛し合うエロ短編となっております。
本作はpixiv様にてマルチ投稿させて頂いております。
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──また大変な事になってしまいました。
と言うのも──。
「まばゆさんっ……まばゆさあんっ……」
お顔を──それも耳まで赤らめて、何やら様子がおかしいマミさん。
それもそのはず。
このマミさん、また食してしまった様です。
咲笑さんお手製の洋酒ケーキを──!
しかも今度は完食です!
ああヤバい!
「お、遅かったッ──!」
「ふぇ……? まばゆさん……?」
「あ、うん、なんでもないです、なんでも……」
「そぉ……?」
涙で潤う視線は定まらず、受け答える声も、そして表情も蕩ける。
これはいよいよもってヤバいですね……。
本気で酔ってます、このマミさん……!
前回より分量多いんじゃないでしょうか……!?
「ねぇねぇ……まばゆさんっ……」
「あっはいなんでしょうか」
身を捩らせ、私にカラダを擦り寄せる。
顔を覗き込み、上目遣いでおねだりせんが如きこの振る舞い。
まるで、甘えんぼさんな赤ちゃんみたいです。
一体何を要求されてしまうんでしょうか、私──!?
「私のこと、いじめて欲しいよおっ……」
──ん?
「え、えっと……マミさん……?」
「ふぇ……?」
何か、ものすごく聞き慣れない感じの言い回しが聞こえた気がします。
私の頭が、言葉を文字として認識しません。
「マミさん、今何を言いました?」
「……私のこと、いじめて欲しいっ……」
──へ?
ちょっと本気で分かんないです。
「もう一度言ってくれますか?」
「私をいじめて……?」
──は?
いじめる?
マミさんを?
この私が?
私こと愛生まばゆが、大好きな巴マミさんことマミさんをいじめる?
──どう言う意味ですか?
「……うぅ……」
涙目を伏せた視線を逸らしつつ、口を噤みながら指をいじいじもじもじとしてしまうマミさん。
「ど、どう言う事でございましょうか? あ、あとですね……? 具体的にはどのように……?」
割と本気で意味が分からないので、もういっそ具体的に聞く事にしました。
いじめろ──とは言っても、あまり酷い事をマミさんにはしたくないのと、そもそも今のマミさんが何をして欲しいのか皆目見当がつかないので──。
「……こうしてっ……」
──指を包んだ。彼女の温もりが。
「──へ?」
突然の事なので、その正体を解するのに長い時間が掛かったようにも思います。
とは言えそれは錯覚で、実際には秒にも満たないのでしょうけど。
私の腕──そこへ視線を移せば、マミさんの手に掴まれていました。
更にはマミさんは自ら、彼女の体の特定の部位を、私が掴めるように腕を引き寄せていました。
──そして、私がいま掴んでいるのは、マミさんの……胸……。
──胸……?
「……」
──胸……!?
「ひああぁぁっ!?」
我ながらなんとも素っ頓狂で間抜けな声だったんでしょう。
ええ、そりゃあ叫びますよ。
何せ今、私の指が──私の指がマミさんの胸の脂肪に埋もれてるんですから──!
「それでね……? こうするのっ……」
「へ?」
え、いや、ちょっとまって。
急に私、マミさんに抱き寄せられて。
マミさんの真っ赤なお顔が急に近くなって──。
「はむっ──」
お口でお口を塞がれて──。
「~~~~~~っ!?」
私の声にならない声が漏れて、ジタバタと暴れます。
と言うか息が出来ません。
苦しいです。
「ぷは──」
「ぷはうっ……! げほっ……! っ……ぁぁああ……!」
息を求める喉は空気と唾液に耐えられず、堪らず咽せてしまいました。
マミさんの濃厚なキスの味がどんなのかなんて、味わう余裕もありませんでした。
……ただ、ケーキのチョコレートのような甘みが残っていて、洋酒の香りも高くて──そんな味わい、だった気もします。
いや、それより──。
「マミさんっ……何を……!?」
先の『いじめてほしい』と、こうして無理やりなキスとがまるで結び付かない。
寧ろ私に息をさせない行いなので、いじめるいじめられるで言えば立場が逆転してません……!?
問えば、マミさんは──。
「……こうして息を出来なくさせて欲しいっ……」
「へ?」
湿り気のある息遣いと共に、囁かれる。
息が出来なかったのは私の方なんですけど……。
と言うか──。
「そ、その前に私の方が窒息しません……!?」
「大丈夫っ……。まばゆさんは息してて良いのよ……?」
どうやって?
「だって私っ……まばゆさんにひどいこと……したくないっ……」
それは私も同意見です。
マミさんにひどい事したくないです。
本当に。
「だから私……息が出来なくなっても構わないよ……?」
「いやいやいやいや……」
本当──本当にどうやって?
私は息をして良い。
けどマミさんをキスで窒息させて欲しい。
──どうやって?
ちょっと無理難題じゃないですか──!?
「まばゆさんで頭の中を真っ白にされたいな……。だからお願いっ……。私にひどいこと……して……?」
おねだりをしてしまうマミさんの吐息は、湿度を増すばかり。
息のペースも『お願い』を重ねる度に、上がってく──。
「……ゔぅ……」
──マミさんのお願いなら、出来る限りは聞いてあげたいです。
彼女の事が大好きで、大切なので。
でも、いくらマミさん本人のお願いでも、私は──。
「わ、私もマミさんにひどい事したくないんですけど……。マミさんの事大好きですし……」
「嬉しいっ……」
瞳に溜まった涙を溢れさせてしまうマミさん。「でもね……?」と彼女は続けて──。
「大好きな私からのお願いなのに……聞いてくれないの……?」
首を傾げ、そして私を覗き込んでマミさんは、糖とアルコールを含んだ吐息を吹き掛けて来ながら──。
マミさん、その言い方はズルいです……。
だって、だって──。
「まばゆさんに窒息させられたいの……。息も出来ないまま、頭の中真っ白にされて……そんな中で襲われたい。もう、まばゆさんしか感じたくないっ……。……私のカラダなんて、全部あげるからっ……」
上目遣いのマミさんの「はーっ……はーっ……」と荒くなった、甘味を帯びる呼吸を浴びせられて。
それでいて、湿気を潤沢に含んだお願いをされてしまう。
「あわわわわ……!」
そんな言い方されたら、私は──聞く他なくなってしまうじゃないですか。
大好きなマミさんからのお願い。
無碍になんて出来なくなってしまう──。
だから、私──。
──結局、脱いでしまった。
お互いに一糸纏わぬ姿となる、マミさんと私。
──ああ、マミさん……キレイな体だなぁ……。
お肌は絹のようで、上気して汗ばんで、しっとりと湿っていて、ほんのり桜色に染まってるのが艶やかです。
それに、程よく肉付きが良くて、それでいてくびれてて……抱きしめたのなら、きっと気持ち良さそうです。
豊満な胸はもちろん、太腿も肉厚でしがみ付きたくなるし、お尻も……元気な赤ちゃんが産めそうです。
スタイル抜群です。
……いやいや、何を考えてるんですか私は。
変態ですか?
変態魔法少女ですか?
「……いきますよ……?」
「まばゆさんになら、いつでもっ……」
マミさんの、真っ赤な微笑み。
確認した私は、柔らかなマミさんの唇を──。
「ぁむ……」
「んっ……ふ……」
──唇で塞いだ。
「ぅ……んぶ……」
「っん……んふふ……」
お口とお口が塞がれたまま笑むマミさん。
──ああ、やっぱり──。
マミさんのキスはケーキの味。
アルコールの香りが刺す一方で、蕩けるような甘みが口内を占める。
まるで、今のマミさんだ──。
「……ん……」
舌に絡みつくマミさんの舌。
舌に纏わりつくマミさんの唾液。
マミさんも、私のお口の中を味わってくれる。
マミさんにとって私のお口って、どんな味がしてるんでしょう?
「んぅ……ふぅ……っ」
マミさんにさせられた通り、先程のように、マミさんの胸に手を触れる。
これほどにまで豊かに見える様で、柔らかそうに見える様で、実は手触りに弾力を感じる。
指が埋もれるマミさんの胸は意外と固く、抵抗を感じます。
それでいて、やっぱりマミさんの胸は──温かい──。
「んゅ……ぁふっ……」
手のひら全体で包み込むように、胸の球を撫で上げる。
つぶすようにしてみたり、押し上げてみたり──いろんな揉みしだき方をしてみたりして。
その度に、マミさんのカラダが微動して。
たまに、少しの刺激として──。
「っんぅ! んううぅぅ……っ!」
ピンク色をした実を、指先で弾いてみたりして
そうされたマミさんは、一際カラダを──痙攣させるように震わせて、声にならない声も一段と大きくなってしまう。
──マミさん……こんなになってしまうんですね……。
甘えんぼさんで、あられもないマミさんの姿。
そんな彼女を見てると私は……頭の中が熱くなって──。
「んっ、んっ……んぅんぅ……っ!」
よりいっそう、指がエスカレートしてしまう。
指先で押しつぶして、揉んで、弾いて、捏ねて、挟んで。
胸全体を撫で揉みつつも、指先での──実への愛撫も混ぜつつに。
──あぁ……マミさん……マミさんっ……。私っ……。
それからのマミさんは、くぐもる声にいっそう艶を帯びてしまって──。
「んぅ……んふぅ……っ! ゃう……っ!」
目尻に涙を蓄えた目を、瞼をぎゅっと瞑る。
マミさんの腕が、私の腰にまわしてきて、私をぐいっと抱き寄せる。
全身をマミさんの体温が包むや否や、マミさんは──。
「んぅ……っ、んううぅぅ……っ!」
マミさんの全身が、ビクンッ──と一際震える。
同時に──私の下半身に、温かな飛沫を感じました。
──マミさん、おっぱいだけで……潮を……。
カラダを震わせながら、ぷしぷしと──マミさんの『気持ち良い』を排泄するように、多量の潮を吹き散らす。
びたびたとベッドに吹き付けて、水溜まりを作り、沁み込み、水跡へと変えてしまいながら──。
「ぷは──」
お口が、お口から解放される。
お口とお口の間に、唾液の銀の糸が引かれる。
囁くように息を吸う声ですら、今のマミさんは湿っていて──。
「はーっ……はー……っ、……んっ……はぁ……っ」
溜め込み、籠って、湿気で潤った吐息を燻らせる。
その表情は、紅潮しのぼせていて──。
私に縋るように向ける瞳は、涙に蕩けさせている。
そこで、私が思い出してしまったのは──。
「っ……けほっ……!」
やはり咽せる自らの声と──。
「──ぁ」
頭にガツンと襲い掛かる眩暈。
──ああ、やっぱり。
マミさんの姿に意識が向きすぎてしまっていて、自分自身でも全然気付きませんでしたが──存外、息が出来ていなかったようです、私。
「っ……大丈夫……?」
蹲り、丸めた私の背中を、さすりさすりと撫でてくれる、涙声のマミさん。
「苦しかったよね……っ。ごめんね……っ、まばゆさんっ……」
ああ、マミさん──あなたって人は、やっぱり──。
酔い尽くして、そして甘えんぼさんになっても、こんなにも気を配ってくれる。
思慮深くありながらも、中身は蕩けるように甘くて──。
そんなマミさんだからこそ、私は大好きになってしまったのかも──。
「っ……にひひ……。これぐらい大丈夫大丈夫っ……」
まぁ、全然大丈夫じゃないですけれどね。
正直いって、かなり苦しかった。
……けれど、嫌な苦しさじゃないです。
──マミさん……マミさんっ、マミさんっ……。
頭の中が、大好きな人で一色に染められるこの感じ──。
大好きな人しか見えなくなったこの感じ──。
マミさんの言う『窒息したい』が、少しだけ分かった気がします。
「……やっぱり、嘘ついちゃうんだから……っ」
「あはは……、バレてましたか」
「うんっ……。まばゆさんのそれは、才能だもん……」
私には、絶望的に『ウソツキ』としての才能が無い。
──まったく、赤裸々に見透かされてるようで恥ずかしいです。
「……やっぱり、よしちゃっても……」
「え……」
──どうして。
「私……っ、まばゆさんの事……苦しめたくない……っ。まばゆさんが苦しいなら、私っ……もういいかなって……」
「──……」
──ふざけないでください。
いえ、マミさんが私を想ってくれるのなら、こう言ってもらえる他は無いとは思ってました。
こうして想ってくれるのも、素直に嬉しいです。
けれど──いくらマミさん相手でも、ちょっと言いそうになってしまいました。
ここまで来たのに……?
今さら……?
「──マミさんが教えてくれたのに……」
「ふぇ……?」
「マミさんが教えてくれたんですよ……?」
「ま、まばゆさん……?」
ぽかん──と、丸くした金の瞳で見上げるマミさん。
ああ──キレイな目──。
けれどそれはそれ、これはこれ。
──マミさんの事しか考えなくても良い時間、もう終わっちゃうんですか……? 気遣ってくれるマミさんは、それで満足なんですか……?
私は──このままなんて、ぜったい嫌ですよ……?
「──マミさんがいけないんですよ……」
こんなにもされてしまって──息も出来ない中、マミさんの事しか考えられなくなって──。
息をする事も忘れてマミさんの事だけを考えて、マミさんの事ばっかり考えて──我に帰るまで、ずっと息すら忘れてたあの感覚。
それを置き去りにしたまま、ここまで来て──途中で辞めてしまうなんて、それこそ『ウソ』に他ならないんです。
マミさん──どうしてくれるんですか。
今日はこんなにも、マミさんの事しか考えられなくなってしまったのに……!
流石に今日は、私が許しませんよ──!
「ぁむ……!」
「っ……!?」
再び、お口でお口を塞ぐ。
そしてマミさんを押し倒す。
塞いだお口では、もはや有無を言わさない──!
「んぅ……! んううぅぅ…っ!」
くぐもる声にならない、マミさんの声。
金色の睫毛には涙の滴が纏わりついていて、それが至近で見てとれてしまう。
「んふぅ……っ! んぅんぅっ……!」
私の控えめな胸──マミさんはそこそこ大きいとは言ってくれたけど、マミさんには到底及ばない胸を、マミさんの胸に押し付ける。
そうしつつ、逃げられないように──マミさんの腰に手を回し、抱き寄せる。
──ああ、やっぱり──マミさんって抱き心地が良いです……やわらかくて弾力もある……。
お互いの汗ばんだカラダとカラダが密着し合い、汗が蒸発する逃げ場が無くなり、これ以降──カラダの湿度は増すばかりとなるに違いないです。
マミさんの香りとマミさんの汗の香りが、私の頭の中をじわりじわりと焦がしてく──。
「んぅ……! ゃう……! んぁ……!」
ああ──私、なんだかいつもの私じゃないみたいです。
マミさんの口内に残ったアルコールが、少しばかり移ってしまったんでしょうか。
今の私、ぜったい正気じゃないと思います。
でもそれ以上に──頭の中をマミさん一色に染め上げられてしまうあの感じを、放っておける自分でもなかったんです。
こんなにされてしまったんですから、マミさんにも等しく味わって頂きます。
お望み通り、頭の中を私と言う一色に染めてあげます。
……私なんかでよければ、ですけど……。
──とか思ってたら──。
「んぅ……っ」
「……!? んぶっ……!」
私のカラダも──下腹部からギュンッと掴まれる様なこの感じ。
──マミさんの秘部が、私の秘部にぴとりとくっついて──。
「……んふっ……」
「んぶ……んぅ……!?」
マミさんが、切なげに瞼を細めながら──私に擦り付けてくるんです。
そしてその度に、カラダじゅうに──甘やかな電流が走って、痺れるような感覚に染め上げられてしまう。
「んっ、んっ、んっ……」
「んぅ……ぁぶ……!」
擦り付けられる度に、ヌルヌルと──粘性が摩擦を減らし、次第には水音を立たせられてしまいます。
そんな音を聞かされてしまう私は恥ずかし過ぎて、顔面に熱を帯びる気がして──。
「……ぁ……ふ……」
──あ、だめだ──。
また──いえ、先のソレよりも、脳を揺さぶられる。
マミさんの──洋人形みたいにキレイな、涙に濡れたお顔。
息が出来てない事によるものなのか、マミさんに占められる視界は、端から少しずつ暗く染まる。
けれど──。
「ん……んむっ……」
「ゃ……うっ……!」
私も負けじと、マミさんに擦り付ける。
濡れそぼった秘部がヌルヌルと擦れ合う度に、カラダが痺れてしまいますが──そんな事もうどうだっていいです。
痺れに堪えながら、あるいはもう溺れてしまってるのか、私が見るのは──。
「んふぅ……んうぅ! うぅっ……!」
ああ──マミさん、こんなに震えてしまうんですね。
堪える様に声をくぐもらせ、体をビクビクと震わせるマミさん。
「んうぅっ……! んふぅっ……!」
もう、マミさんから目を離したくない……!
ここで意識を落としたくない……!
マミさんの事しか考えたくない……!
ずっとずっとマミさんを見ていたい……!
頭の中をマミさんで染まり上がりたい……!
「んぅ……! やっ……! うふ……ぅう……!」
マミさんを逃がさないように、より強く抱き寄せます。
目の前には、涙だらけの瞼をぎゅっと瞑った、マミさんの紅潮したお顔。
重なり合った胸はもはや形を成さず、潰れた饅頭のように、ぐにゅりと潰れて合っています。
「ぁぶ……んぶっ……!」
そして私も抱き寄せられてしまいます。
この分だったなら、マミさんも──きっと同じ事を思ってくれてるんだと思います。
『ひとりにしないで』──と言ったところでしょうか。
えぇ、えぇ──もちろんですよ。
私も、ひとりぼっちは嫌です。
ひとりぼっちは、寂し過ぎます。
願わくばずっと、あなたの側にいたい。
だから、マミさんだけは放しませんよ──。
「んぅ……んふ……!」
「ぁ……んぶ……っ!」
密着する肌同士、汗の逃げ場はなく、蒸発を知らない湿気が互いのカラダを纏う。
その雫は、もうどちらのモノの汗なのか分かる筈もない程に混ざり合い、二人はシャワーにでも降られたかのよう。
籠る熱気が互いの意識を侵し、視界の端がチリチリと焼かれ始める──。
「ゃ……うぅ……! んうぅ……!」
「んぶぅ……! ぁ……ぅ……! ぅんっ……!」
潰れ合う胸に、擦り付け合って蜜を分泌し合う秘部に、密着し合う湿り合った肉体。
お互いの視界には、お互いしか居ない。
私には涙に濡れて切なげな瞳をして、紅潮したマミさんしか見えてなくて──。
そしてマミさんには、紅潮して目尻に涙を溜める私の表情しか映っていなくて──。
お互い以外の全てが、もう見えなくなってしまっている筈。
「んゅ……ぅぅうう……っ! ぅん……っ!」
「ぅぁ……うぅ……ふ……んうぅ……!」
お互いの限界は、もう近くなってたんだと思います。
視界の端がキラついてきます。
バチバチしてます。
カラダも意識も熱に浮かされ、まるで実体がない気分。
ゆらりゆらりと融け合い、ふわりふわりと堕ちゆく──。
蜜と化した意識では、もう何も考える事なんて出来ない。
あるのは、お互い──お互いには、お互いしか居ない。
この時の私達には、もはや知性なんて──とうに失せてたのかもしれません。
だから──。
「んううぅぅ……っ!」
「ゃ……う……ううぅぅ……っ!」
息もできぬ程に混ざり合った意識は、滴り、溢れ、つらつらと滾れ落ちる形に終わる──。
──浮かび上がった意識が、光を通す。
──瞼には、光が透ける。
「……ん……ふわああぁぁ……」
いつの間にやら、寝落ちしてしまっていたようです。
焦点の合わない視界は定まらず、ぼやけたままです。
「んぅ……?」
けれど、不思議と──カラダがベトベトした気がします。
お風呂に入らないまま寝てしまったんでしょうか……?
──などと、記憶が定まらないまま瞼を擦ってると、そこには──。
「……ふふっ」
……はにかんだマミさんが居ました。
それも、耳まで真っ赤に紅潮させてしまったマミさんが。
しかも、絹のようにきめ細やかなお肌を余す事なく晒す姿──一糸纏わぬ姿、それも全裸です。
「…………」
と言うか私も全裸ですね?
多分いまの私、眉毛がハの字になってると思います。
それもかなり波線を打った感じの──です。
困惑したお口は、きっと三角形を描いてる事でしょう。
「…………?」
……ええと、どう言う状況です……?
「……うーん……?」
「えっと、まばゆさん……、覚えてない……かしら……?」
「……」
……混乱した頭の中が、徐々に定まる感じがしてきました。
確かマミさん、洋酒ケーキを完食してしまったんです。
そこからの彼女は、今みたいにお顔が真っ赤で。
そしたらマミさん、何だか『いじめてほしい』みたいな変な事を言い出して、それで──。
──私達は──。
「──ふぎゃああぁぁっ!?」
「わっ……!?」
猫ですか? と言うぐらいに叫んでしまい、マミさんのいるベッドから飛び退いてしまいます。
それはそうと、もう全部思い出してしまいました。
と言うかマミさん、もしや──まだ──。
「ま、マミさんまだ顔赤いですよねっ!?」
「うんっ、すっごく赤いわよ……? 今も暑いわ……?」
「じゃ、じゃあ……まだ酔ってるんですよね……!? な、なーんだ! ワンチャン忘れてもらえますね! に、にひひ……! 本当に良かっ──」
「酔いは覚めてるのっ」
「ふぎゃああぁぁああぁぁ!」
ああダメです!
あわよくばまだ酔ってくれてて、酔いが覚めてから全部忘れてもらえて、あんな醜態もう誰も覚えてないって展開を期待してたんですよ!
なのにマミさん──今のお顔真っ赤なマミさん、もう既にシラフです!
今のマミさんの赤面って、単に恥ずかしがってるってだけですか!?
と言うか私が恥ずかしい!
恥ずかし過ぎるっ!
私のあんな姿やこんな姿、全部覚えられちゃってるっ!?
──いや? 待ってくださいよ?
酔いが覚めたなら……もう既に忘却してもらえてる……とか……? ……あるんじゃないでしょうか?
「あ、あのあのあの……マミさん……?」
「うん、なあに?」
「えっと、お、覚えてないですよね……? 流石に……。その……昨日の事っ……」
「私がいけないって言われて、たっぷりいじめられちゃったっ」
「ふぎゃああぁぁああぁぁああぁぁ!?」
紅潮しつつも、あっけらかんと笑顔で言うマミさん。
ああもうだめですおしまいです。
完っ全に覚えられてます。
意識が堕ちるその瞬間までの記憶が全部あります。
と言うか完全に酔っ払ってたのに何で覚えてるんですか!?
ズルくないですか!?
いやもうだめ死ぬ恥ずかしい耐えられない。
入る穴をください……!
「やですもうっ~! 私は私の記憶をカットするんです~っ!」
「や、やめて! そんな事しないでっ! 恥ずかしかったのは私も同じなのっ! と言うか今も恥ずかしいの~っ!」
やだやだとグズる私の腕を、グイグイと引き寄せる形で引き留めるマミさん。
やっぱりマミさんも恥ずかしかったんですね。
もう恥ずかしい記憶をカットしてしまいたい。
耐えられません堪りません。
「えっと、まばゆさんっ」
「な、なんですか」
「昨日──って言ってたけれど、まだそんなに時間経ってないわよ……?」
「へぁ?」
素っ頓狂な声をあげて、即座に時計を確認する。
──夜中3時49分……と、絶妙にキリが悪く、そして朝と称すにも絶妙に外れてる様な時間帯だった。
「……ふふっ、あんなに激しかったんだもの。お腹空いてないかしら? 私ぺこぺこなのっ」
そう言われて初めて、ぐぅ……と、腹の虫が鳴る。
「あ……」
言われてみれば、そう言えばそうだった。
マミさんに言われて空腹を思い出したと言うか──そんな気分です。
「うふっ、聞くまでも無かったみたいね」
「そ、そですね……」
朝食と言うには変な──いや変過ぎる時間ですが、正直言って日が昇るまで持ち堪える自信はありませんでした。
と言うより、マミさんもきっと同じ。
「ささっ。軽く作るわ。そこで待っててちょうだい?」
「……いやいやいや」
流石にそれは悪いです。
あんなに醜態を晒した手前、何から何までマミさんに任せるのは、流石に申し訳ないです。
ちゃんと手伝わないと。
「私も──っ」
──と言い掛けたところで。
「ぐえっ」
盛大に転んでしまった。
「ほらぁ! もうっ……!」
足に力が入らない。
ああ、そうか──私、元から体力クソ雑魚です。
なのに無理して、それも空腹と言うデバフまで背負った体では、立つ事も到底できなくて──。
魔法少女だから少しはマシになったと思ったんですけどね……私の体力……。
「ええと……ごめんなさい……。昨日、あんなにマミさんのこと……しておいて……私っ……」
「ううん? 寧ろありがとうっ……。まばゆさん、私の無理難題に付き合ってくれたんだから。付き合ってくれて、そんなにも無理させちゃったんだから……」
無理した、と言うよりは──自分でも何であんな事しちゃったんでしょうか、と言うのが正直な所です。
やっぱり微量であろうとも──マミさんの口内に残留した、アルコールの力だったんでしょうか?
お酒ってこわい……。
「あ、あのあの、ごめんなさい……」
「もうっ……謝らないでっ。それに私、こう見えて体力はある方よ? 持久力にも自信があるのっ」
「そ、そですね……」
「ふふっ、だから任せてっ」
無理に振る舞ってる──とかじゃなく、マミさんの声が弾んでる。
そう言えばそうでした。
マミさん、ずっと魔法少女として生き残ってきたんですよね……。
そんなマミさんと私なんて、雲泥の差だったんです。
私、体力クソ雑魚ですもん。
──さて、お料理上手なマミさんお手製の、おいしい朝(?)ごはんを待つ事に──。
「……まばゆさんっ」
「は、はい……?」
台所へ向かおうと背を向けたマミさんに、不意に声を掛けられて──。
「……あなたの事しか考えられなくなるって、とっても気持ち良かった……っ」
「……」
──あ……。
「……ううん、なんでもないっ。忘れてっ」
そうしてマミさんは、朝食の支度へ向かいました。
──振り返る、困り笑顔な微笑みを残滓にして。
「……」
思い出してしまいました。
「……うぅ」
昨日、私が何であんな事してしまったのか──。
「ううぅぅ~……っ!」
──マミさんしか見えなくなる心地が、堪らなかったから。
ごはんムードで霧散していた筈の『恥ずかしい』が、ぶり返してしまいました。
耳の先まで赤くなるこの心地──。
顔がとっても熱いです。
今日一日じゅう、この熱を忘れられないのかもしれません。
──それはきっと、私を見るマミさんも同じ──。