「いつでもイッていいですよ♪」と甘やかす姉と「絶対イっちゃダメだから」と意地悪する双子姉妹に挟まれる先生の話 作:千吹つぐ
「ぷはぁ! はぁ……はぁ……はぁ……」
危うく酸欠になろうかというころ、二人はようやく唇を離した。
時計を見ると、もう二十分もたっていた。
「ん……せいせい」
「さくらくん……」
でもまだ足りなくて、二人はキスに没頭した。指と指を絡めて唇を寄せる。
そのとき、ぴろん♪ とさくらのスマホが鳴った。また、ぴろん♪
「……ええと、その、さくらくん?」
最初、高木はその通知を無視していた。だが、それが何度目かのものであるのと、また触れた肌から伝わる動揺で、さすがに聞かざるをえなかった。
「いいのかい? さっきから、気にしているようだけど……」
「いいんです。どうせ葵ちゃんですから……」
ぷいっと、さくらが顔を振った。それがさらに高木の疑問を煽っていく。これまでは葵のことならば何をおいても優先してきたのに……。
さくらもまた、そんな高木の態度に気づいたのか、しぶしぶスマホを確認した。
「あ、やっぱり葵ちゃんでした……。~~っっ!?」
顔を真っ赤にしてのけぞる。
「どうしましたか……え?」
その拍子に、高木にも画面が見えてしまった。
『もうセックスした?』
見慣れたチャットアプリの最新欄には、そんな事が書いてあった。
「あ! 先生、これは、その、えと」
さくらが一瞬誤魔化そうとして、すぐに諦めてうつむいた。
「な、なんですかこれは?」
「……あの、実は今日、葵ちゃんが来なかったのはわざとなんです……葵ちゃん『今日は二人で会うように』ってそう言ってて……」
「それは、気を使ってということですか?」
「いえ、あの、そう、ですけど、でも、うう、そのぅ」
困ったように、恥じ入ったように顔をそらして、
「……葵ちゃん、私達に……その、……セ、セックス、してほしいみたいで……」
「??????」
理解が追いつかない。
「葵ちゃん、これまでのこと、ずっと気に病んでるみたいなんです。私に抜け駆けしたって、先生にひどいことしたって、罪悪感を持ってるみたいで、だからせめて……」
「さくらくんとも、してほしいと?」
「……はい」
高木は唸った。まさか、と思うと同時に、葵なら納得もできた。
葵は過去の経験から独占欲が強く、刹那的なところがあった。だが同時に、深い愛情と共感性の持ち主でもある。
そんな娘が、一人で思い悩んで出した結論が、これなのだろう。
「ばかですよね……」
さくらが、優しさとも、寂しさともつかない笑みを浮かべた。高木は、彼女が誰かに馬鹿と言っている姿を始めてみた。
「あの、高木先生、もしも、もしも、嫌でなければ……なんですけれど」
さくらがもじもじする。長い髪を指でいじり、あらぬ方向を見つめている。
「一度だけでいいんです、葵ちゃんを安心させるためにも、私と、そのぅ……」
「こら、さくらくん」
高木はちいさな額をぺしりと叩いた。さくらが眼をパチクリとさせた。
「君が言ったことではないですか。一人で話すな、と」
スマホを抜き取って、電源ボタンを長押しする。
「高木先生?」
小さな頬に手を添える。さくらの顔が喜びと期待に赤らんでいく。
「葵くんは関係ありません。……だからこれは、私の意思です」
「せんせい……ん……んん……っ!」
再び口づけ。舌を深く差し入れて、奥で縮こまっていた舌と絡める。
「ん! んんん~~!」
体重を預ける。ソファにさくらを押し倒して、その唇を強く吸う。
「……さくらくん。君が欲しい」
「っ!」
乱れた長髪の中で、さくらが息を呑んでいる。その戸惑った顔が、高木に後悔を思い出させる。
「……怖いかい?」
「ううん、せんせ……」
だがすぐに戸惑いは消えて、さくらは顔をくしゃくしゃにした。
「うれしい……うれしくて、死んじゃいそう……」
「さくらくん……ちゅ」
「せんせい……ちゅう……ちう……ちゅぱぁ……」
キスが、甘いものではなくなっていく、捏ねられた唾液がねばついていく。
「んん!」
さくらの胸に手を伸ばす。夢にまで見た乳房が、ずっしりと掌に絡みついてくる。大きい。クラスでもトップクラスの巨乳がブレザーをパンパンに膨らませていた。
「ん……ちゅぅ……ちゅぴ……」
キスをして、胸を揉む。分厚い布の向こうにある、柔らかな肉を感じていく。
「んちゅ……さくらくん……」
「あ」
顔を離す。物悲しげな唇に申し訳なさを感じつつ、さらなる欲望に従っていく。
「脱がすよ……」
「は、はぃぃ…………」
消え入りそうな返事を待たずに、高木はブレザーの前を開け、シャツのボタンを外していく。
真っ白な肌があらわになっていく、深い谷間が、桃色の可愛らしいブラジャーが、大きな半球があらわれる
「きれいだ……」
「っっっ~~~~!!!」
さくらが顔を真っ赤にして腕で覆った。桃色のブラジャーは、まるで花弁をかたどったような可愛らしい形をしていて、さくらの巨大な乳房を不思議と清楚に見せていた。
高木はシャツと肌の隙間に手を回して、背中のホックを外した。たゆん、とブラが緩む。前の合わせに手をかけて、布地を一気にまくり上げる。
とっぷん、と、まるで水風船がころがるように、真っ白な乳房がこぼれ出る。
大きい。仰向けになってもなお丸みを見せる乳房が震えている。肌とほとんど色が変わらない乳輪が隆起している。小さな乳首がツンと立っている。
「ううっ! ……うっく……ふぅぅ……」
さくらが口元を引き結んで、恥じいるように身を捩った。その動きが乳をふるふると扇状的にゆさぶっている。
触れる。
「くぅぅぅぅ!」
ふにゅううううぅぅ、と掌がどこまでも沈み込んでいく。指と指の間に肉がはさまって、肌の血の気を失わせる。
巨大な乳房にはブラジャーの跡がくっきり残っていた。同じように、高木の指の跡が刻まれる。
唇でそこを求める。やわらかい乳房にしゃぶり付き、中心の乳首を口にふくむ。
「ひゃあ! あ! あああ!」
新たな場所に触るたびに、さくらの身体がビクビクと跳ねた。その反応がうれしくて、乳房があまりにやわらかくて、高木は加減もできずに舌を使った。
「ん……ちぅ……ちゅぱ……れる……じゅるるるるるる……」
「あ! ひぃ! せんせ! そんな! ああああああ!」
ちゅうううう、と乳首を吸い上げる。なにもかもがやわらかな身体の中で、そこだけはカチカチに凝り固まっている。さらに、右手で乳房をつかむ。むにゅう、と指の間から逃げようとする肉を許さずに、縛り上げるようにきつく握る。
左の乳首をやさしく舐める。ひたすらそこを甘やかす。
「あ! あ! あ! それ! それだめです! せんせ! せんせぇ! ……あああ、だめだめだめ、きゅーって、きゅーってなっちゃう。あ、あ、あ、あああ~~!」
びぐん! と、さくらの背中がのけぞった。その手が高木の頭を抱え込む。びくん! びくん! びくん……。
「ああ! あ! あああ…………」
「~~~~! ……ぷはぁっ! さ、さくらくん?」
やがてその手からも力が抜けていき、高木はあわてて顔をあげる。
さくらはゆでダコのように真っ赤だった。
「はぁ……はぁ……ふあぃ?」
「も、もういってしまったのかい?」
「??? いく?」
「あ、いやつまり、絶頂とか、オーガズムとか……」
「あ、はい……えへへ、いっちゃいました。……すごく、きもちよくて」
覚えたての言葉を使うおさなげな笑み。
「先生が抱きしめてくれるの、初めてで、先生がキスして、求めてくれるなんて、夢みたいで……」
「さくらくん……」
「そんなの、我慢できません……あ……ああ……」
高木はたまらずに、彼女の願いを叶えてやった。
「ん……ちゅう……ちゅぅぅ」
「れろ……える……ちゅぱぁ……」
再びキス、顎に触り、胸をもみ、少しずつ指先を下げていく。かわいらしいへそを撫でて、肌触りの良いスカートにふれる。
さくらの体を、長いソファに引き上げていく。白のソックスとゴム履きが、頼りなさげに宙を蹴る。
なめらかな太ももを撫であげて、スカートの裾を乱していく。指先がその奥の布地に触れて、さらに奥へと進んでいく。
熱い。
「ん~~! んん! んんん!!」
さくらの反応を、高木は全力で抑え込んだ。体を押し付けて震えを許さず、口づけで喘ぎ声を貪《むさぼ》った。
初めて触れられる性器への快楽を、だからさくらはどこにも逃すことも出来ずに、その未経験な身体で一身に受けた。
それが限界に達しようとして……、
「んん! …………はれ? せんせ……?」
ふいに手を止めて離れていく高木を、さくらがもどかしそうに見つめている。つぅ……っと糸を引きながらスカートから逃げる指先を、腰がもじもじと誘っている。
もう少しだったのに……さくらの顔にはそんな不満がありありと浮かんでいた。だがさすがに口に出すのは恥ずかしいのか「……あの、先生?」とおずおずと裾を引いた。
高木はソファに膝立ちになり、股間のジッパーを引き下ろした。
さくらの顔に理解が、それから期待と不安が浮かんでいく。
勃起したペニスを引っ張り出す。ポケットからコンドームを出して装着する。
スカートをまくりあげる。真っ白な太ももの奥に、ブラジャーと同じデザインの下着がある。愛液でびしょびしょに濡れた布地が、白い肌を透かしている。
パンツを脱がしていく。くるん、とくるまった布を引き抜く。
「ふ……うう……ふぅ……」
恥ずかしくて堪らないのだろう。さくらは狭いソファのなかで身をよじり、少しでも股間を隠そうとする。
だが高木はそれを許さずに、むしろ膝を押さえてガバリと開いた。
「うぅ! うぅぅぅぅ~~~~!!」
真っ白な肌の中心に、しとどに濡れた隙間がある。熟れた身体とはうらはらに、いまだ使われていない性器は固く閉じていた。
彼女の間に入り込む。若い性器の入り口に、グロテスクな男根をあてがう。
「さくらくん」
怯えている彼女の頬に、高木は最後にそっと触れる。
「君を、ください」
「……っ!」
「君が欲しい。君と繋がりたい……」
「せんせぇ……」
さくらはやはり涙した。垂れ目が限界までさがって、涙がぽろぽろとこぼれる。
「はい、あげます……私の全部あげます……だから……せんせ……」
「さくらくん……」
「あ……あ……あああ!」
腰を落とす。体重を一点に集中させて、まだ誰も入ったことのない場所へ入っていく。亀頭がうまる。それだけで信じられないくらい心地よい。けれどもっと奥へ、
もっと、もっと、
ズ……ミチ……ミチミチ……。ブチン!
「あ! くぅ! ううう! うくぅぅぅ!!!!」
突然、抵抗が消え去って、ペニスがズルンと滑り込む。亀頭から竿までが一挙に包み込まれて、高木は危うく射精しそうになった。
「痛つぅぅ! あ! ああ! ……ふぅ……はぁ……はいっ、たぁ?」
「さくらくん。動かない方が……」
さくらは鈍痛に顔を歪ませながら、それでも顔を上げてそこを見た。
つながりあったその場所は、血と愛液で濡れていた。
「大丈夫かい? 痛くないかい?」
「いえ、思ったよりは全然……むしろ、心地よくて、幸せで……」
「本当かい?」
気遣って嘘を言っているのではと高木は不安になる。だがさくらは笑った。
「はい、だって、うれしくて……ようやく、先生と一緒になれた……先生にほしいって言ってもらえて……だから……だから……」
痛みすら抱きしめるように、さくらはうっとりとした顔で胸を抑える。その腰元が、無意識にもぞもぞと動き出している。
「だから先生、もっと、もっと……私の全部、もらって……」
「……さくらくん!」
もう、気遣うことなど出来なかった。
腰を前後させる、ペニスをズルズルと引き抜いて、抜ける寸前に指し戻す。肉棒の幅をいっぱいに使って、恋人のすべてを味わっていく。
「あ! あ! あ! 先生! 先生!」
スカートの腰をつかんで、大胆にペニスを前後させる。
半裸に脱がしたブレザー服のなかで、胸がブルンブルンと跳ね回る。腰をかがめて乳首を吸う。
「ひゃぅ! 先生! そこ、ああ! ああん!」
さくらが聞いたこともないようないやらしい悲鳴を上げている。彼女を一突きするたびに新しい魅力が漏れ出して、高木はたちまち夢中になった。
「あ! ああ! あああ!」
学校の片隅で、誰にも言えない営みをする。狭いソファの上で、誰か来るかもと考えれば服を脱ぎ切ることも出来ずに、禁じられたまじわりに耽っていく。
それをおそろしいと思いつつ、だが高木は溺れていく。まるで人生をなげうってしているような、快楽の炎に焼かれていく。
ぱんぱんぱんぱん!
「ああ! 先生! 先生!」
もう十月だというのに暑くてたまらない、滴る汗が乳房で弾けて、陽炎のような湯気が上がる。
限界が近い。
「さくらくん……」
「せんせ……せんせ……あ、あ、あ!」
さくらはやはり、最後は抱擁を求めた。シャツとシャツをこすり合わせ、わずかに露出した肌で触れあう。お互いの背中に手を回して、ぎゅっとひとつになっていく。
「ん……ちゅ……ちゅぱ……ちぅぅ」
抱きしめて、キスをする。やさしく、触れる。
ぱんぱんぱんぱん!
「あ! あ! あ! せんせ! せんせ!」
反対に、腰を乱暴に振り続ける。血まみれの傷口に容赦なく、男の欲望を叩き込む。
「あ! ああ! あれ来ちゃう! きゅーって……あ、ああ、いく、いっちゃう!」
だがさくらはそんな暴力さえ飲み込んで、自身の快楽へと変えていった。身体がぶるぶると震えだす。股間がぎゅうぎゅうと締め付けてくる。
「さくらくん!」
「せんせ!」
どぐん!
ひときわ強く打ち付けて、高木は最奥に射精した。
どぐん! どぐん!
「ひぁ! ひぁぁぁあぁ!」
さくらが跳ね上がる。その身体をぎゅっと押さえ込んで快楽に変える。二度三度と続く脈動は、そのひとつひとつが射精のようだった。
「ひぐぅ! あ! あぁぁぁぁぁ!」
さくらもまた、精を受けるたびに体を震わせて、その絶頂を深くしていった。
「あ! ああ! ああああああぁぁぁぁぁ~~~~~~~!!!」
やがて、最後の一滴まで出し尽くして、二人はソファに倒れ伏した。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
射精が終わり、絶頂が去ってなお、二人はつながったままだった。
「あ……あああ……せんせ…………せん……せ……」
口寂しさを満たすように、二人でキスを繰り返す、絶頂の余韻を慰めるように腰を動かして、くちゅくちゅと精子を捏ねまわす。
屋上で下校のチャイムが鳴っている。
けれど二人はまだ教師と生徒に戻りたくなくて、絶頂の名残にすがっていた。
わたしたち、昔は芸能人みたいなこともやっていたんです。
それは二人が服を着る前のこと。恋人たちが寝物語に興じるように、狭いソファに寝転がって、さくらが言った。
「芸能人?」
「はい、子役とか……うちはママがそういうのに熱心で、ほかにもいろいろやらされたんです」
澄んだ瞳が、天井の換気扇を見つめている。
「水泳にダンスに勉強に……小学生なのにメイク教室に連れて行かれたりして、当時はそれが普通なんだって思ってましたけど……今思うと、ちょっとすごい話ですよね」
「ん……」
「私、中学校のころに、限界になっちゃったんです」
さくらが困ったように笑っている。
「なんだか急に身体が動かなくなって、頭もぼーっとしちゃって、お稽古でも学校でも、なんにもできなくなっちゃって……ママに怒られて、心配されて、それでもなんにもできなくて……」
「さくらくん……」
「そんなとき、助けてくれたのが葵ちゃんなんです。葵ちゃんは『お姉ちゃんにはもう無理させないでって』って『私がぜんぶやるから』……って」
床に座り込んだ高木が、寝転ぶさくらの頭を撫でる。
「思えばずっとそうでした、私が知らない場所で怯えていると、葵ちゃんがかならず守ってくれて……だから私、葵ちゃんはすごいんだって、なんでもできるヒーローみたいな人なんだって、思ってたんです。……だからあのときも、私が葵ちゃんを助けるなんて、夢にも思わなくて」
思い出のなかに後悔が交じる。
「うちの家族は、ママが中心でしたけど、でも支えていたのは葵ちゃんだったんです。だから、葵ちゃんが倒れたら、もうどうにもならなくて……」
「……お父さんは……?」
「パパは、むしろいったん壊したほうがいいって思ってたみたいです。離婚を切り出したのもパパでした。パパは最初、私達を二人共引き取るつもりだったみたいです。その方が誰にとってもいいって……でもママは反対して、一人は絶対に連れて行くって」
「ん……その手の裁判は、日本では母親が強いからね……」
「はい、それでパパも折れて、私を引き取るって言ったんです。……ママは葵ちゃんにべったりでしたからね」
「ん? でもそれは……」
高木は思い出す。何度かあったことのある二人の両親。
「……私、ママのことは嫌いじゃないんです」
さくらの顔がゆがむ。
「むしろ、大好きなんです。私達のことも愛してくれて、可愛い人なんです」
「ああ……そうだね」
「でも……あれは……あのときのことだけは……私、許せなくて……」
そこから先を、さくらは語れなかった。高木も無理に聞き出そうとはしなかった。
母親は葵ではなく、さくらを引き取ったのだ。
そのときの葵の絶望を思うと、胸が痛んだ。
ずっと母親を支え続けた葵、だが彼女が一番支えを必要とした時に、母親は彼女を望まなかった。
「今思うと、葵ちゃんとお母さんが離れることは、良かったことだったと思うんです。きっとお母さんも、本当はそれが分かっていてそうしたんです。でも、言い方と、タイミングが……」
葵の抱える激情が、高木はようやくわかった気がした。何者も信じない敵愾心と、寂しがりやな本心、姉に対する拒否感と、裏返しの暗い愛情。彼女はいつだって、相反する感情のなかで揺られている。
それは今日のことだってそうだ。
「先生は、やっぱり三人で付き合うの、無理だと思いますか?」
高木の喉が詰まる。常識が息を吹き返して、今していることにも罪悪感が湧く。
「先生……もしも、もしもこのまま卒業して、葵ちゃんが言うように、どちらか選ばなくちゃいけなくなったら、そのときは……」
さくらが言う。
「そのときは、葵ちゃんのそばにいてあげてください。……さっき、好きって言ってもらったばかりなのに、すみません。……でもそれでも葵ちゃんを選んでください……私は、大丈夫ですから」
「そんなことを言うものじゃないよ」
「でも先生、……あ……ああ……」
唇を寄せて黙らせる。愛情と快楽をいっぱいに注いで、溺れさせる。
「せん……せい……」
窓の外で、紅く染まった木の葉が落ちていく。
季節が冬になっていく。