※この作品はR-18です。

朝起きたらロリ巨乳になっていた男の無様な話   作:よよよ!

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嘔吐描写があるので苦手な人は注意してください。


エピローグ:食べ物を受け付けなくなったTSロリ巨乳ちゃん

ーーガチャ  パチン

 

真っ暗な部屋に明かりがともる。

『でかぱい』は長い出勤を終え、ようやく家に帰ってきた。

 

「あぁ……。帰って、きた。」

 

変わっていない、いつも通りの廊下を見て安心したのだろう。

まだ玄関だというのに、倒れるように横になった。

 

「はぁ……。はぁ……。」

 

乱れた息を落ち着かせるように、ゆっくりと呼吸をする。

今だけは体も勝手に動かないようで、久々の休息が彼女に与えられたようだ。

 

(疲れた。もう、動けない。)

 

一日中絶頂しまくったのだから無理もない。すでに限界は迎えていたのだ。無事にマンションの部屋までたどり着けたことさえ奇跡だったのだ。

 

(あぁ、これ、だめなやつだ……。)

 

死んだ目をして、ピクリとも動かない。

やがて、ゆっくりと瞼が閉じられた。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

「……女のままか。」

 

しばらくして、彼女は目を覚ました。

まだ、女になったのが夢である、という思いが残っていたようで、目に見えて落ち込んでいる。

 

「そういえば、ご飯食べてないや。」

 

大きな胸をタプンタプンと揺らし、フラフラしながらリビングへ向かう。

 

(おなかすいてない。でも、何かは入れとかないと……。)

 

小さくなった身長に四苦八苦しながらカップ麺を用意する。

 

ーーピピピピ

 

キッチンタイマーが3分を知らせる。

ふたを開けると、湯気とともに醤油スープのにおいが広がる。

その匂いを顔面で受け止めてなお、死んだ顔をして割り箸を割る。

 

ーーパキン……

 

渾身の力を込めて、ようやく割れた。片一方が細い不格好な割れ方。

大きな乳をぶつけてやけどしないように麺と向き合う。

 

「ふー。ふー。ふー。」

 

充分に熱を取る。

そして、ゆっくり口に、運んで、

 

「おげぇええええええっ」

 

すぐさま吐き出した。

 

「な、なに、これ。く、腐ってる……。」

 

口に含んだ瞬間、生ごみを突っ込まれたかのような不快感に襲われた。

賞味期限切れを疑うが、最近買ったものなのでそれはあり得ない。

恐る恐るにおいを嗅ぐが、いつも通りで変わらない。しかし、麺を口に含むと、

 

「ぐっ、おぇええ……。」

 

どうしても体が受け付けず、吐き出してしまう。

 

「な、なんで……。」

 

もしや、おかしいのは自分の方ではないか……

恐ろしい予感がして、試さずにはいられなかった。

 

食パン……。ダメ。

ポテチ……。ダメ。

ゼリー……。ダメ。

 

「はぁ、はぁ、おえっ……。」

 

何を食べても吐き出してしまう。

 

「み、水……。」

 

口の中が気持ち悪くて、水で洗い流す。

そして、そのまま水を飲み込むが、

 

「ごぼぉっ!……げほっ、げほっ……おぇえええっ!!」

 

気道に水が入ったような感覚。

気がつけば水も吐き出していた。

 

ここで、彼女は思い出した。

昨日、全く食欲がわかなかったこと。

それどころか、あんなに叫んだのに、のどの渇きも感じなかったこと。

そして、一度もトイレに行きたいと思わなかったこと。

 

「ま、まさか……、そんなわけないっ。」

 

すっかり伸び切った麺をかきこみ口をふさぐ。

 

(呑み込めっ、呑み込めっ。)

 

涙目で、顔も青く、何度もえずいている。

 

「うっ……ぇぉ、……おっ、おげぇええ!」

 

床に麺をぶちまける。

口からは涎がぽたぽた垂れているが、拭き取る余裕もない。

 

「ぁ、ぅぁ……、けほっ……。」

 

ただ食べられないのではない。

体の構造的に食べられない、そんな感覚。

その感覚に、彼女は理解させられた。

 

「なんだよ……。『でかぱい』が何したっていうんだよっ。」

 

二度と、ご飯が食べられない。

これから、そのまま自分は餓死するのか、

それとも不思議な力で食事の必要がなくなっているのか……

 

うつむいたまま動かない。

いや、あまりのショックに動けなかった。

 

「あっ。」

 

うつむく彼女の眼には、キャミソールにデカデカとプリントされた陰茎が映る。

そして、思い出した。

後輩との駅弁ファック。そのあと、彼のちんぽのお掃除フェラをしたことを。

愛液の混じった苦い味を、確かに飲み込んだ男の味を。

 

「あぁ、そういうことね……。」

 

もう、『でかぱい』は人間じゃないんだ。

下品な服しか着れない制約。

踏まれるだけの仕事。

ちょっとした刺激で発情してしまう体。

呑み込めるものは精液だけ。

もはや、人の形をしただけの肉人形。

意思のあるダッチワイフ。

 

いつの間にか、人としての尊厳を奪われていた。

 

「ひっ、ひぐっ……。」

 

涙があふれてくる。

胸にぽっかりと穴が開いたような喪失感、どうしようもない理不尽への怒り。

こんな状況にすら興奮しかけている体。

ぐちゃぐちゃになった感情は、彼女の心をへし折った。

 

「うあ……っ、ああっ、あ”あ”、うあ”あ”あ”ぁ”。」

 

とあるマンションの一室。

成人男性が暮らしていただろう内装の中、小さな女の子が泣いている。

ペタンと女の子座りで、声を抑えることなくワンワン泣いている。

 

とめどなく流れてくる涙は、心の痛みは、

このどうしようもない悪夢から逃れることができないとを教えてくれていた。

 

 




メインはこれで終了です。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
また、お気に入り登録、高評価ありがとうございます。

これ以降は番外編として何本か上げる予定ですので、更新をお待ちください。
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