次話から頑張ってエロを出力してみたい
ヴェリアプールを離れて大体二週間、俺はまだ船が座礁した島で過ごしていた。
ここで暮らしている島人はみんな優しくて、余所者の俺にも親切にしてくれる
たまに観光客も訪れる島だからか、みんな外の人間に慣れているようだ
釣り上げた魚を売ったり、料理してみんなと食べたり
湧いてきた魔物を逸早く倒したり、島に発生したダンジョンを攻略して島の安全と発展に貢献したり…充実した生活を過ごしていた
時折…俺みたいな絵が描かれた手配書らしきものが、海で釣りをしてると流れてくる事はあったが
まさか、ね…
「釣れていますか?」
「大体小魚ばかりだね、たまにマグロも釣れるんだけど」
「こんな場所でもマグロって釣れるのね」
「桟橋が壊れそうで怖いですね…」
島の浅瀬に建てられた桟橋で釣りをしている最中、何処か聞き慣れたきれいな声が後ろから聞こえてくる
「君達も釣りが好きなのかい?」
「私は楽しそうに釣りをしてる姿を傍で見てる方が好きよ」
「私も同じですね、あの頃の私達の日常だったので」
「その釣り人さんは…私たちに黙って居なくなっちゃいましたけど」
背後にまで近付いて来た声で、ようやく2人組があの日別れたトルテとファノだと分かってしまった…
でも、俺はあの頃とは違う服を着て、日除けも兼ねて帽子を被っている
どうしてここに2人が居るのか…ここへ何をしに来たのか…動揺を押し殺しながら、見に来ただけでまだバレてないかもしれない。そんな希望を抱いて2人に聞いてみる
「…まだ、その居なくなった彼の事を怒ってるかい?」
「えぇ、とても怒ってるわ…もう何処にも行かないように、私達の奴隷にして家で飼おうかなって考えてるの♪」
「奴隷にするのはちょっとやり過ぎかもしれませんが…でも、そうしないと私達の前から居なくなっちゃうなら、仕方ありませんよね」
「そ、その人には同情するなー…早く見つかると良いね…」
「ありがとう、でも良いの…やっと見つけたから」
「ずっと、探しましたからね… 見つかって安心しました」
背後に立つ2人から強い圧を感じて体が震え始める…
ウキもすでに沈んでおり、釣り針にかかった魚が暴れているが…体が震えて上手く動かせない
「魚、かかってるわよ」
「釣らなくて良いんですか?」
ぎこちなく竿を持ち上げて魚を手に取る。30cmのメジナだ…
「もう欲しい分は釣れたから逃がすよ…じゃ、じゃあ俺はこの辺で…」
「逃がさないわよ、ご主人様っ」
「ご主人様、ようやく捕まえましたっ」
背後からトルテが、そして正面からファノが抱きついてきた
「だから、ご主人様と呼ばないでって…」
「あなたはずっと、私達のご主人様だったもの。違う呼び方なんてできないわ」
「ようやく思い出す事ができたんです…今まで本当にごめんなさい、ご主人様…」
2人の言ってる事がよく分からなくて困惑する、彼女たちには一度もご主人様と呼ばせた事は無いはずだ
「ずっと辛く当たって、本当にごめんなさい…!もう絶対に離さないからね…もう一度結婚して、また一緒に暮らしましょう?」
「私とも、また結婚してもらいますからね?そして今度こそ3人で幸せになりましょう…?もうやり直しても、絶対にご主人様のことを忘れませんからっ」
「結婚!?まさか…あの世界での記憶をっ!」
信じられなかったが、でもそれ以外に考えられなかった
彼女達から結婚なんて言葉が出るような関係まで仲を深めたのは、やり直す前の世界だけだ
「そうよ、ご主人様…私とファノちゃんは貴方の手紙を読んでから全て思い出したの」
「ご主人様は酷いです…愛し合って、結婚もしたのに、何もかも忘れさせて捨てるなんて…」
2人の抱きしめる力が強くなっていく、もう抜け出して逃げる事はできそうにない…
「ねえ。どうして、私達を捨てて1人になろうとしたの…?」
「私達のことが、本当に嫌いになったんですか…?」
「そんな訳無い!!俺は、変わり映えしない毎日を島で生きていく事に耐えられなかっただけなんだ…あの場所を離れて生きるには、こうするしか…」
「…ご主人様はバカね。私とファノちゃんは…貴方が望むなら、島も帝国も離れて他の国で一緒に暮らす事になっても良いのに…っ!」
「本当に、バカよっ…島から出たかったなら、素直にそう言えば、私達は何処にでも貴方の傍に居るのにっ…あの時、船の上で伝えたじゃないっ…!!」
「『私、あなたと同じ景色をずっと見ていたい…!きれいなものも、そうじゃないものも、全部一緒に見たい…!』」
「勝手に居なくならないでよっ!!私達も、連れて行きなさいよ─!!」
背中に抱きついたまま泣き叫ぶトルテの言葉に胸が張り裂けそうだった
俺は結局、彼女達の想いを無視して、裏切って、泣かせてしまった最低な男だ。
「ごめん、ごめんな…トルテ…俺、もっとしっかり話すべきだったのに…1人だけで考えて、こんな事して…」
「許す訳ないじゃないっ…ぐすっ、あなたはっ…もう奴隷にしてっ、私とファノちゃんから絶対に離れないように調教してやるんだからぁっ…!!」
微かに震えるトルテの身体から、彼女の悲しみが痛いほどに伝わってくる…
「ご主人様…」「ファノ…」
「私達は、貴方の傍に居られるなら…それだけで幸せです、他は何も望みません…でも、私達はっ…ご主人様が何を望んでいるのか、何も分からないんですっ」
「私達は夫婦になったばかりなんですから、話しもせずに相手が望んでる事なんて分かる訳ないんですっ…」
「どうか抱え込まないでっ…私達に、全て話してくださいっ…私達のことっ、信じてくださいっ…!」
「ご主人様の為ならっ、私達は何でもできますから…!ずっと、私達の傍に居てください…っ!」
ファノは泣きながら、眼を逸らさずに想いを伝えてくる
俺の傍に居るだけで幸せだと言ってくれた少女を、俺は自分だけの都合で突き放して、泣かせてしまった。
「本当にごめんな、ファノ…俺、ちゃんと君達と話すよ。何がしたいのか、2人にどうしてほしいのかも、全部話して…もう一度みんなで幸せになれるように頑張るから…!」
「ご主人様の事を信じます。けど…それはそれとして、もう私達を置いて何処かに行ったりできないようにしちゃいますからねっ…!」
身動きできないほど体を強く抱きしめていた2人が、片腕だけ離して…こちらに向けてくる
「この距離なら、ご主人様でも避けられないわよね」
「今は眠っててください、起きる頃にはヴェリアプールに帰れますから」
「2人とも、何を…!」
「「【 ウォームウェイブ 】!」」
至近距離から撃たれた二つの睡眠魔法により意識を刈り取られた俺は、2人にヴェリアプールへ連れ戻された…
・・・・・・・・・・
ヴェリアプールに帰って来た後、2人に奴隷小屋へ連れて来られた。
幾らかの料金を支払って、俺の隷属契約を結ぶ事に2人の中で決まったようだ
正直抵抗したいし逃げたいけど、あんなに悲しそうな顔されたら従うしかない…
「偉大なるイヴォフ東西帝国皇帝陛下により認められし、ピンカートン・ビス・セシリアが今此処に契約を授ける…」
「誉れ高き帝国民、ファノ=フーヴェリア、及びアルカディウス=レナ=トルテは本日の星の並びを以って、そこの男を隷属せしめん。神々よ、いざこの契約を祝福したもう…!」
隷属契約
─締結─
「無事に終わりました。それでは、わたくしはこれにて」
「これで…ずっと一緒よ、ご主人様♡」
「今度こそ私達と幸せに暮らしましょうね♡」
「せめて首輪は外してくれると嬉しいんだけどっ」
自分で外せないか試してみるが、外せないようだ。
何らかの魔法が使われてるのかもしれない…
「それじゃあご主人様、まずは服を脱いでもらいましょうか♪」
「これまで私達もご主人様に脱がされてきたんですから…できない、なんて言いませんよね?」
首輪に繋がっている鎖を握った2人が、にこやかに笑って恐ろしい事を命令してきた
「さすがに男を脱がしても楽しくないと思うよ…?、っ!?身体が、勝手に服を脱いで!?」
「あの時の私達の気持ち、少しは分かってくれたかしら?」
「…首輪を着けたご主人様に命令してると…悪い事をしてるはずなのに、すごくドキドキしちゃいます…♡♡」
奴隷の身にはなってしまったが、それで少しでも2人が俺の事を許してくれるなら…
「それでは私達の家に帰りましょうか、ご主人様」
「服は自由に着て良いけど、首輪は私達が満足するまで我慢してよね?」
「仕方ないか…」
かつて奴隷として隷属させた少女達に、今ではこちらが奴隷として隷属しなきゃいけない立場…
まるでそういう物語のような逆転ではあるが、彼はもう一度愛する彼女達と共に過ごせる事。そして、今度は彼女達と一緒に帝国を離れて違う国へ行く事もできる
そんな未来も選べる事が…今の自分の状況がどうあれ、とても嬉しかった。
あと2話くらいがんばりたい