※この作品はR-18です。

自己供給兼妄想詰め   作:スチア

3 / 53
ナミィとデートしたり花束渡したりしたいだけの小説だった...


旅の終わりと最後の覚醒

 

もうやり直せない、六度目の最後の世界

彼は未練だけは残さないように四姉妹と仲睦まじく過ごす

 

 

「最後なんだし全員とデートして全員にプレゼント渡したいな」

 

「彼女達をもっと色んな場所に連れて行けたら良かったんだけど、今はこれくらいしかしてやれないのが辛いな」

 

 

『幸せね…ずっと…こんな日々が続けばいいな…』

『ねぇ…イスタロトを倒しても…私達はずっと一緒だよね…?』

 

─どうだろうな─

 

『今日、こうしてあんたと一緒に見た月も…きっと私は一生、忘れない。』

『イスタロトを倒して、戦いに勝って…全部片付いたら、いくらでも…また一緒に月を見られるんだから』

 

 

─イリトに花束を手渡した─

『わっ…!え、こ、これ、くれるの?』

『う、嬉しい…!ありがと、大切に飾らせてもらうね!!』

 

 

 

『気持ちいいですわね…戦いが全部終わったら、こういう船旅もいいかもしれませんわ』

『無事にイスタロトを倒せたら、またこうやって遊びに来られるといいですね』

『ステキな夜ですわね…殿方と二人で月を見る…私にこんな時間が訪れるなんて…』

 

 

─セラフィナに花束を手渡した─

『あ、あら、私にこれを…?フフ、なかなか良い趣味をお持ちではありませんか…』

『う、受け取らせて頂きますわ。ウフフ、綺麗…─ありがとうごさいます』

 

 

 

『ふふ、楽しかったね…音楽、全然興味無かったけど…

ちゃんと聴いたらすごく良かった』

『こういう時…普通の男女ならロマンチック…

キャー抱いて…とか言うのかな…』

『せっかく二人でデートに来るくらい仲良くなったんだもん…死なれちゃ悲しいしね…』

 

 

─ニーヴァに花束を手渡した─

『え、私に…?花束…?』

『何か…フフ。照れる…うん、でも嬉しいよ…ありがとね…』

 

 

 

『水のせせらぎ音が気持ちいいわ…お酒は無くてもいいから…ずっとこうしてたい…』

『何だかこそばゆいけど…本当にステキな一日。

ありがと主様、連れてきてくれて…』

『アタシも色々刺激的で…楽しかったわ。

良かったら…また来ましょ。今度は別の場所でもイイけどね!』

 

 

─ジュエリに花束を手渡した─

『おおっ!?アタシに、これくれるって言うの?ヒュー、さっすが主様!』

『うん、大事にするわ…ありがとね!』

 

 

 

 

『私とデート、ですか…貴方、自分の状況を分かってて誘ってるんですか!?』

 

『アルブの寿命は短いから最期の想い出に、ってそう言われたら断れないじゃないですか…』

 

 

─ナミィに花束を手渡した─

『私にプレゼント…?わぁ、綺麗な花束ですね!』

『プレゼントなんて初めて貰えました!大切にします!』

 

『フォラス様と妹達にも見せてきます!!』

『今度はフォラスが襲撃に来そうだからやめて』

 

 

 

「うーん、やってる事が控えめに言っても四、いや五股のクズ。…まぁ、クズ以下なのは今更か」

 

「それでも…イリトも、ニーヴァもセラフィナもジュエリも、ナミィも!」

 

「全員の事が、大好きなんだからしょうがないよな!!」

 

 

魔宮の最奥、彼は愛しい四姉妹に感謝を伝え、最後の話をする

 

 

「この奥にイスタロトが…いよいよ本当に、最後の時だ…」

「今だから聞いておくけど、あんたは全てが終わった後も、この旅を続けたいと思う?」

 

「人から見たら、偽物に過ぎないこの五人の関係を…これからも続けたいと思う?」

 

 

思わない

 

罪人の俺にそれを望む資格は無い

 

お前と二人で旅したい

 

五人で旅を続けたい

 

今はそんな話をする時じゃない

 

 

四姉妹にこれまでの悪業に対する許しを乞い、素直な気持ちを打ち明け、共に生きる道を選べるほどの欲深さは持てなかった

 

己にそんな資格がある訳無いのだと。彼自身が一番よく分かっている

 

もし、一度も悪人に堕ちる事さえ無ければ…彼には別の未来があったかもしれない

 

 

そして、最後の魂の追憶とイスタロトとの対話が始まる

 

 

「お前は…プロナントの力に溺れていたものの、今は使っていないようだな。旅路を繰り返して経験と自信がついたか」

 

「従者とした四人の娘には...あれだけ凌辱しておいて今は手を出さずに生きているのか。今更情愛に目覚めたのか?」

 

「旅の中、最初こそ悪人として好き放題に我が力を使っていたが、今は多くの善行を積みあげ善人として生きているのだな。贖罪のつもりか?」

 

「そして…今お前は、私を倒し大勢の人々を救おうとしている」

 

「素晴らしいぞ…幾度も我が篭絡から抜け出し、信念のみを支えにここまで辿り着くとは…」

 

「今、まさに…お前の最後の旅が終わろうとしている」

 

 

 

「私は催眠で悪事を成した貴方を非難しましたが──」

「それは悪と理解していながら…フォラス様に加担していた私も同じ」

 

「私に英雄に憧れる資格なんて無いんです、本当は…

貴方以上の罪人なのですから」

 

「これまで何度も突っかかってごめんなさい…」

 

「私、最初は貴方の事嫌いでした──

洗脳されたまま無理矢理犯されるなんて、もう経験したくないです」

 

「なんで…覚えて─」

 

「でも、それからの貴方が私達を何度も助けてくれた事、貴方と一緒に見たあの景色の事、悪魔には得難い幸せな時間は絶対に忘れません」

 

「もし出会い方が違えば…私も貴方の仲間達みたいに、貴方の傍で仲良く過ごせたのかも──」

 

「さあ、行きなさい…そんな情けない面してないで。

私だって…我慢して笑顔でいようとしてるんですから」

 

「また、お会いしましょう…愛してます、私の英雄さん。」

 

 

この世界で最後の決戦。本気を出したイスタロトを前に、彼と四姉妹は威圧に負けない戦意を抱いて立ち向かう

 

 

「さぁ、我が前に来い…退屈に飽いた私を、存分に愉しませてくれ」

 

「幾万、幾億の退屈な夜を塗り潰すような…峻烈で熱狂的な時を何度でも我が生に与えてくれ!!」

 

 

四姉妹達と共に死力を尽くしてイスタロトを追い詰め

最後はイスタロトと彼の力のぶつけ合いが始まる

 

 

「我は魔の王…

悪しき者を遍く統べる永久の背信者──」

「この地に住まうは全て我が従僕…即ち我が前に敵無し──対する者は蹂躙され躯を晒すのみ!!」

 

幾度も行なってきたプロナントによる身体の覚醒

それも今回の世界で最後

 

「我が力は無限…憤激の迸りは天地を討滅し──

現す言葉は万象の理を変革する──」

「如何なる者も其れに並ぶ事無し…

我は永劫、天地に君臨する絶対者なり!!」

 

自身の潜在能力を限界すら超えて奮起させる詠唱は、

五体を崩壊させる代償を伴う

 

「星々よ畏れよ──

我は暴と智で地を統べし後、

天も堕とす巨大な狂星──」

「我が前には万物、何者も輝く事叶わず──

総ては虚無の海、死の闇に掻き消えるのみ!!」

 

この詠唱によって自身の体が崩壊するとしても!

 

目の前の大悪魔を滅ぼし、四姉妹を護る事ができるならば

 

何も悔いは無い!!

 

 

「我が命は我が物に有らず──

この身を照らし続けた四つの灯火を、

大魔の脅威から護る礎なり──」

「既に魂の散滅も厭う意味無し──

今こそ我は我に命ず…

従者の愛しき輝きを決して絶やすな!!

我が命を燃やし尽くし、定めを超えろ!!」

「例え偽りの絆でも…

今この時、我は…我らは地獄に差す光──

どんな闇の脅威にも、屈する事無し!!」

 

身体に極限まで収束させた魔力を

 

目の前で不敵に笑う宿敵に開放し

 

今、世界を救う光を撃ち放つ!!

 

 

 

【クリスタルバースト──!!!】

 

 

 

・・・・・・・・・・

 

 

《我が命とプロナントが失われし後…お前は負ったカルマと向き合う事になる──》

 

《力を失いお前が導かれるは…

私と同じ滅び──

私は一足先に逝き…見守るとしよう──》

 

 

審判の時が…長かった旅の終わりが、ついに訪れた

 





ナミィとのデートはきっと楽しいと思う。

読者の皆さまも頑張って想像してくださいまし!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。