動揺する私…
まだ逢ったこともない、顔も知らない新しいパパ
逢った瞬間目が合ってしまった私…
「お帰りパパ!」
これが私の魔法の呪文…
「お帰りパパ」
優しく微笑み両手で抱き着く、これがが私の日常になるとは…
そう遠く無い未来の事。
私が中学を卒業する数か月前のことだった…
突然!告げられた事。
リビングのソファーの横に立ち私のことを見下ろして。
「ママ結婚するから」
と言って来たので、私は少しビックリしながらも。
「そうなんだ」
ソファーに座りながら、
「新しいパパとかには興味ないんだけどな~」
「前のパパの事もあるし…」
聞こえるか聞こえないか位の声で呟き、下を向いてスマホをいじりだしていた、そこに追い打ちをかけるように、母親がこう言った。
「明日顔合わせするから」
「は! 明日!?」
と言いながら私は、困惑の表情を浮かべた。
「明日は早いからもう寝なさい」
と母が言ってきたので寝ることにした。
次の日、私と母親はとあるファミレスに来ていた。
入口から店内に入った瞬間微かに騒めいていた、それもそのはず周りの男性客や彼女持ちの男性客も、皆振り向いて私たちの方を見ていた。
「おぉぉぉ」
と店内が微かに騒めく。
俺は待ち合わせの時間より少し早く来て居て、窓際の席で外を眺めていた。
その騒めきに気が付き、入り口を見ると薄っすらと栗毛色に染まった、ロングヘアーで、顔立ちは目がパッチリ二重でまつ毛が長く少し幼い中に、大人びた化粧をし160Cm位の背丈に薄っすらとピンク色の服そこに見えるバストはCかDで有ろう胸。
そして腰の細さが分かる薄茶色の膝から10Cm上ぐらいのフレアースカートに黒色のパンストを履いたの女の子が見えた瞬間、俺は目で追ってこう呟いてしまった。
「可愛い子だなぁ…」
そう言いながら見ていると、見慣れた顔とさっきの女の子二人は店内をキョロキョロ見回していた。
私と店内を見回していた母親が、その人を発見すると母が近づいて行きこう言った。
「お待たせー」
その人は整った顎髭に前髪は眉毛迄有りサイドは後ろに流し、服装は黒のフライトジャケットに、キャメル色のツータックのチノパンを履いた人を発見し、向かい合って居るその人に向かって、母の右隣り横に居る私に対して、手の平を僅かに斜め上に向けて指し示した。
「娘の
母が丁寧な口調で言ったその後、すぐさま私もお腹の下あたりに両手を重ねお辞儀をし挨拶したのだった。
「娘の
そう言い、すぐさま顔を上げると何故か目が会ってしまい、
「あっ…」
っと聞こえるか聞こえない様な小声で言葉が出て、すぐさま目線を反らした。
その時はまだ私がこうなるとは、予測していなかった、多分偶然にも目が合ったのだろうと、そう思いこんだ。
その後すぐに、手を頭の後ろに当てて照れながら、これからパパになる人がこう言ってきた。
「初めまして
その言葉を聞いて間髪入れず目線を反らして居た私は、チラッと正面を向いた瞬間彼と目が又合ってしまいすぐさま視線を下に反らした。
「うっ うん」
その後私は下を向いたまま、なんで目を合わせてしまったのだろう? と自分に自問自答してしまった。
「この子ったら照れ屋なんですよ」
と母親が俺に告げて来た、
「そうなんですね」
と俺もとっさに返答し、さっき一瞬目が合ったのは気のせいだろうか?
と自分に自問自答した。
だがしかし、向こうから目があって来たのはなぜだろう?
確かに見入ってはいたがそれだけでは、目があうはずがない!
そう向こうからこっちを向いて、目線を合わせて見なければ目が合うはずもなく
「ハハハ…」
「宜しく」
と呟き自意識過剰だなと思いつつ、挨拶をし直すと聞こえたのだろうか?、視線を下に反らして居た彼女がこちらにチラッと視線を向け、又目があってしまった。
初めて会った人に多分興味を持っただけなのだろう、すぐに視線を下に反らしてしまったし照れ隠しのような仕草をしているし、と自分に言い聞かせ話を続けた。
それから直ぐに三人で椅子に座り、暫く他愛もない会話を母親としていると、やっと恥ずかしさから解放されたのか下を向いていた彼女は、顔を上げたが興味のない素振りを見せたいのか、無言のままスマホを眺めていた。
そしてこの後数か月後、俺にある出来事が起きるなんて、今は思いも寄らなかった。
そして帰り際に近くなった時に妻になる彼女から軽やかにこう言ってきた。
「明日はよろしくね~」
「おお!分かった」
俺もその言葉に続けてこう返事をした。
それから三人でファミレスを出て、俺は彼女たちに手を振った。
私は手を振った後すぐさま母親に問い詰め。
「ママ?明日って?」
私は不安を隠せない声で隣に居る母親に訪ね。
「明日はパパの家に引っ越しよっ」
それを聞いた私は胸の中に有るモヤモヤとした気持ちが、不安と言う気持ちよりも大きくなっていることに気づいてしまった。
この気持ちは何だろう? 新しい家に引っ越すのが嬉しい? 違う、新しい街に引っ越すから嬉しい? 冷静に考えれば考えるほど混乱していく頭の中…
「家に着いたわよ」
「はっ!? 」
「もう着いたの??」
「何言ってるのこの子ったら」
母親の声にやっと玄関の前で思考回路が正常にもどる、家に入り母親に
「お風呂はいるね」
と言い浴室へ行き、服を脱ぎ洗濯機に衣服を入れ洗い始める。
お風呂に入りシャワーを浴び体を洗い終わると、湯船に浸かり右手を心臓に近いほうの胸にそっと手の平を当て。
「はぁ~」
虚ろな目で今日の事を考えていると、どの位時間が経ったのか洗濯の終了音が鳴り体がビックとなった瞬間。
「はへっ!?」
と疳高い声を出してしまった…
洗濯も終わりバスタオルで体を拭きそれを体に巻いて自分の部屋に向かった、部屋に入り布団で寝ようとバスタオルを脱ぎ淡いピンクのパジャマを着て、掛布団をめくりベットにうつ伏せになり枕に顔を埋め。
「はぁぁ~」
と深いため息をした。
「ピッピッピッ!」
目覚ましの音が鳴り響いてはっ!と目覚める昨日はあれから深く寝てしまったらしい、
ユックリと体を起こすと、両手で瞼を擦すり目を開け時計を見た。
「エエッ!?」
「後二時間で引っ越しの準備じゃないの!」
慌てて起き上がりパジャマから服に着替え、身の回りの物をダンボールに詰め込んでいった
一通り詰め込み終わり自分の身支度をするために脱衣所に向かった。
シャワーを浴びる時間が無い為、無造作に髪と顔を洗い終えると脱衣所の外の方から。
「早くしなさいね!」
「解ってるってば!」
「スッピンでもいいじゃないの?」
母が最後にそう言うと。
私は声のトーンを少しだけ上げてこう答えた。
「新しいパパに会うとき恥ずかしいじゃない!」
ふっと鏡を見るとそこには口元が緩みかけた自分が写っていた。
「そう それもそうよね」
歯切れの悪そうな言葉が母から帰って来ると、慌てて私は言い直し。
「家の外とか街中歩くとき自慢の娘がスッピンだとママが恥ずかしいでしょ?」
「そうね」
今度は納得したのか、いつもの母の返事だった。
「ピンポーン」
「はーい」
インターフォンの音が鳴ると母が返事をした、その声を聴き私も玄関に行き母と共に引っ越しの人に挨拶をした。
「今日は宜しくお願いします」
私は母に。
「パパになる人は迎えに来ないの? 酷い人だね」
「優しい人よ」
そう言放った私に対して、母は一言答えた。
普通車が有るなら迎えに来れるのでは?、そう考えていると続けて母は。
「向こうの家で引っ越しを迎える準備してるそうよ」
「ふーん そっか」
私は素っ気なく言った後、心の中で今頃迎える準備って、普通解ってたら、先にしておくものじゃない? やっぱり男の人って…
私と母はタクシーに乗って新しいパパの家に到着した。
「ピンポーン~」
「私と娘をこれから宜しくお願いします」
母が新しいパパの家の玄関チャイムを鳴らすと、ドアが開き、玄関の中には掃除機を持つ人が立っていた、すぐさま母は深々と頭を下げ、私も母の右後ろから頭を下げた。
「そうだ! えっと…
新しいパパは何だか恥ずかしそうに、頭を掻く素振りで、私にそう言うと
母と二人で先に上がって行った、そうして案内された部屋は洋室で六畳一間のフローリング張りの部屋だった。
「入っていい?」
「まだ散らかってるから少しだけ待ってて、今日届いたばかりの荷物を片づけるから」
私が聞くとパパは、部屋にある荷物を開き何かを、作り始めながらこう言ってきた
「本当は迎えに行きたかったけど、今日遅れて荷物が届くって連絡来てしまって… この部屋に引っ越しの荷物を運ぶと作れないし、かといって作りながらだと、見られたくない物も有ると思って…」
母は先にリビングに降りて行ったが、私は何が出来るのか引っ越しの荷物が来るまでの間、眺めているとそれは机だった、パパがこっちを向き。
「引っ越し祝いにと思って」
私はその言葉を聞いた瞬間、嬉しい気持ちと、何だかもやもやする気持ちで、母と話している時、酷い人と言ったのを後悔した。
その時からパパに少しづつ、私は話かけるようになって居た。
パパも積極的に仲良くなろうと、毎日話しかけてきた其の頃、母の変化に気が付いてしまった……