色とりどりの花が野や街を彩り、空は青く澄みわたる。暖かな空気が頬をくすぐる花の季節。
街ゆく人々もどこか浮足立っているような空気のなか、ハーレの仕事を終えた私は速足で夕市を通り抜け、約束のお店まで急いでいた。
待ち合わせの相手はアルウェス・ロックマンである。
ロックマンが媚薬を盛られるという前代未聞の事件をきっかけに、私とロックマンの関係は変化した。
媚薬事件の真相を知った彼が自責の念に囚われてしまったこともあったけれども、今では恋人と呼べるお付き合いをしている。
相変わらず喧嘩をしつつ、今日みたいに約束をして食事に行き、二人きりになれば恋人らしい触れ合いがあったり、夜を一緒に過ごすこともある。
媚薬事件に関しては思い出したくないのが正直な気持ちだ。ロックマンも被害者であるし、あの事件があろうとなかろうと私が彼を好きな気持ちは変わらない。もちろん彼を責めてもいない。
両想いで恋人なのだから、お互いを大切に想って関係を進めていきたいと思っている。
*
お店の扉を押すとチリンと鈴が鳴った。案内のお姉さんに「待ち合わせです」と伝えてテーブルを見回した。
ロックマンが先に来ていればさっき鳴った鈴の音に即座に反応しそうなものだが、入口に立つ私の顔を見返すお客さんたちの中に彼の顔はなかった。
ロックマンはまだ来ていない……?
「……勝った!」
「ナナリー、こっち」
「あ゛?」
控えめに拳を握りしめた直後、馴染みのある低音が耳に入る。反射的に顔を顰めた私は、表情そのままに不機嫌な声が出た。
後ろを振り向くと、カウンターを回った奥からにこやかに手を振る眼鏡をかけた金髪の男がいた。
「なんでそんなに嫌そうな顔してるの? 僕が何かしたかな?」
「……今日こそ私が早く来たと思ったのに」
「ああ、なるほど」
ロックマンを追い越す勢いでスタスタとカウンターを通り過ぎる。奥の扉がひとつ開いており、その部屋で彼は待っていたらしい。
このお店は何度か来たことがあるが、個室があったとは知らなかった。
「ちょっと書類に集中してて、君が来たのに気づくのが遅れてしまった。ごめんね」
机の上には紅茶と図面が描かれた書類らしきものが置かれていた。ロックマンは書類を封筒に仕舞い、私のために椅子を引いてくれる。こうやって彼から丁寧な扱いをされるのはまだ慣れない。
「謝る必要なんてないし。このお店に個室があるなんて知らなかった」
「あまり知られてないからね。事前に予約が必要だけど、ここなら周りを気にせずに話ができるから」
「私、約束の時間より早めに来たのよ?」
「思ったより早く君が来たから驚いたよ」
むむっと、私は唸った。つまり、約束より早い時間に席を予約して、ロックマンは先に来ていたということだ。
「……お店で待ち合わせをするのはやめる」
「待ち合わせは嫌だった? じゃあ今度はハーレに迎えに行くね」
「そうじゃなくて!」
彼の完璧なエスコートに苛つく感情をどう言い表せばいいだろうか。用意周到で、隙が無くて、それでいてさりげない。女性をもてなすことに手慣れた感じに心の中がモヤモヤとする。
このモヤモヤが何なのかわからない。胸をざわつかせるやや不快な感情を消化できない自分に余計に苛々してしまう。
「……そうね、次は私が騎士団に迎えに行くわ」
「え?」
紅茶のカップに手を伸ばしていたロックマンが動きを止めて目を見張る。
一方的にもてなされてばかりいるのがいけないのだ。それが負けてるように感じて苛立つのだろう。ならば、今度は私が完璧にロックマンをエスコートすればいい。
我ながら名案だと満足する。ところが、ロックマンは眉間にくっきりと皺を刻み、口元に手を当てて不可解な謎に直面したかのように難しい顔をしている。
「どうかしたの?」
「……君がまた妙なこと言いだしたから、どんな意図があるのか考えていた」
「妙なことじゃないわよ。勝負は対等でありたいって思ってるのよ」
ロックマンは「勝負」と呟いて、気が抜けたように息を吐いた。
「うん、わかった。対等でありたいというのは僕も同意する。とりあえず、先に食事をしようか」
呆れを含む声音に引っかかるものを感じたが、深く追及することはせず、私はメニューを開いた。早めに席を予約したロックマンがまだお茶しか頼んでいない。料理を注文しなければお店に申し訳ないだろう。
「何が食べたい? ここは兎鳥と野菜のオーブン焼きが美味しいよね」
「相変わらず詳しいわね」
ここは庶民向けにしてはややお高めの食事処であるが、貴族が来るようなお店ではない。ロックマンは貴族のくせに下町のこともよく知っている。騎士は街の巡回もしているから詳しくなるのだろうか。
お店のお姉さんを呼んで注文を済ませると、ロックマンは先ほどの書類が入った封筒に目を向けた。
「その書類、仕事? 忙しいなら言ってくれれば別の日に変更したのに」
花の季節は暖かな空気のせいで魔物が多く出没し、人による犯罪も増える。ハーレも騎士団もとても忙しい。
ハーレは残業や休日出勤が増え、今日も本当は約束の時間ギリギリまで仕事をするつもりだったけれど、ゾゾさんが「隊長さんとデートなんでしょ?」と強引に私の仕事を取り上げてしまったので帰るしかなかった。
私より忙しいロックマンが早く来るなんて、無理していないか心配になる。
「いや、仕事じゃないよ。これは私的な……」
ロックマンが言いよどみ、ちらりと私を見る。彼にしては珍しく歯切れが悪い様子にちょっと驚く。
「別に、詮索したりしないから。安心して」
「……いや、むしろ詮索されたいというか」
「は?」
私と封筒を交互に見つめ、ロックマンは机に肘をついて長い前髪に隠れた額を手で押さえ、ハァ、と大きな溜め息を吐いた。
「……なんでもない」
変なの、と思ったところで給仕のお姉さんが飲み物と唐揚げを持ってきた。
少々強めのお酒によく合う兎鳥の唐揚げの匂いを吸い込むと口の中に唾が湧いてくる。
さっきの封筒は何だったのだろうか、ちらりと頭を過ぎったけれど、頼んだ料理がどんどん運ばれてきて、私たちは食事を始めた。
*
お腹いっぱい食べて、お酒も美味しくいただいて、十分に満足した私は寮への道をロックマンと歩いていた。
日中の暑さが和らいで、心地よい風が吹く。花の季節の夜はとても過ごしやすい。ハーレの終業後すぐにロックマンと食事をしたので、まだ空は宵の色を残し、満月に近い上弦の月が白く輝いている。
まだ寝るのには早い。部屋に帰ったらゆっくり読書でもしようかと考えていると、大きな手が肩に置かれた。背中に広い胸を感じ、ふわっとお日様のような暖かい匂いが鼻腔を通り抜ける。ロックマンがその綺麗な顔を寄せてきていた。
「君の部屋に行ってもいい? 最近会えてなかったから」
「先週も会ったと思うけど?」
「昼ご飯を一緒に食べただけでしょ? 仕事の合間に」
肩に置かれた手が腕を撫でて、ぎゅっと抱き締められる。さらさらと流れる金糸が視界に入った。ロックマンの顎が私の頭に乗り、彼の胸に体を押しあてられて、お互いの体温がわかるほどに密着している。
「……もっと君に触れたい」
頭上から舞い落ちる吐息は甘く、私の頬に熱が集まってくるのがわかる。目を伏せて考える素振りをしたものの、こうやって触れられると離れがたく感じるのは隠しようもなく、私はこくんと頷いた。
「す、少しだけよ」
「明日も仕事だしね。日付が変わる前に帰るよ」
「そこはもっと早く帰るって言いなさいよ」
「それは無理」
逞しい腕を引き剥がし、言い合いをしながら寮に入ると、寮母さんが「こんばんは」とにこやかにロックマンに声をかけた。ロックマンも愛想よく寮母さんに挨拶をして、まったく咎められることなく階段を上っていく。
「寮母さんまで
騎士団の隊長がこれでいいのか?
「信用されてるって言ってほしいな」
いや、女子寮でそれはおかしいだろう。そりゃあ、恋人を部屋に入れてる職員はそれなりにいるけど。
「悪い輩は侵入できないように防御の陣は張ってあるから心配はしなくて良いよ」
「防御の陣? 初耳だわ。所長がやってくれたのかしら?」
「僕がやったけど?」
「はい?」
「部屋に着いたよ」
いつの間にか私の部屋の前まで来ていた。鍵を開けて中に入り、ロックマンが後ろ手に扉を閉める。彼が手に持っていた封筒を魔法でテーブルの上にふわりと置くのを目で追っていると、キィ……ンと室内の空気が震えるのがわかった。
「……何をしたの?」
「防御魔法を強化しただけ。外から中は見えないけど、窓や扉に何かが触れれば僕が感知する仕組み」
「また勝手に…………んっ……!」
閉めたばかりの扉に背中を押し付けられ、大きな手に顔の横で手首を固定されて唇を塞がれた。柔らかな唇が重なって、食むように触れ合わされる。
いきなり口付けを始めるなんて、せめて長椅子に座るまで待ってほしい。
性急な行動とは裏腹に、口づけはゆったりとしていた。撫で上げるように動くロックマンの唇が破廉恥で、体がふわふわとしてくる。
触れあった唇の間から吐息が漏れる。
「……ん……」
角度を変えて触れては離れる長い口付けに、腕の力が抜けていく。手首を掴んでいた手は優しく指を絡めるように重なって握り合う。
チュッ、と音をたてて啄んできて、舌先が唇の隙間をつんつんとつつく。ロックマンの舌が私の唇を舐め、そのまま深くまで入ってきた。
「……んっ…………んふ……」
吐息が奪われて熱い舌が口内をまさぐる。肉厚の舌に歯列をなぞられ、舌の表面を擦り合わされ、彼の舌先で舌の裏側を撫で上げられる。
「……あぅ……んっ」
口内から体の中を滴り落ちるように、じんわりとした快感が下腹部の胎の奥に溜まっていく。
執拗に絡み合う舌の動きに口の端から唾液が溢れてくる。ぺろりとロックマンが舐め取って、柔らかな蜂蜜色の髪が私の鼻先に触れた。
「……ロッ……」
「ここで始めてもいい?」
「え……!?」
ロックマンの言葉に驚いて目を開ける。長い前髪の間からのぞく
その
美しい男性の強烈な色気に頬が熱く火照ってくる。
「お、音が外に漏れるわよ」
勘弁して、と心の中で叫びながら、赤くなった顔を背ける。背中を押し当てた扉の向こうは寮の廊下、いつ人がやってくるかもわからないというのに。この男には羞恥心がないのか。
「大丈夫。さっき魔法を強化したから」
ロックマンが耳元で囁いた。艶のある低音に私の体が震えた。この男は声だって美しいのだ。甘い吐息が首筋を撫でて、ぞくぞくとした刺激が腰に響く。ぎゅうっと抱き
「ひぃぁ……! ……あぁっ!」
耳に吐息が吹きかかり、舌で舐められ、唇で食まれる。彼が発する形容しがたい水音が耳に響いた。逃げ出したくなるような快感が背筋を這いあがる。
「あ、あん……! ロックマン……!」
力強い腕の中でピクピクと私の体が跳ねて、フッと甘くロックマンが笑った。
*
「ふぁっ……はぁ…………感じてる? ナナリー……」
「も、もう……! 耳は勘弁してってば……!」
逞しい腕に抱きすくめられ、耳が唾液で濡れるほど舐められてしまった。
ようやく甘い責め苦から解放された私は、くるっと体の向きを変えさせられる。視界一面が扉の木目に覆われた。
「扉に手をついて」
「えっ? ……やっ……まさか……」
私が扉に両手をつくと、ロックマンは片手で私のお腹を抱えた。金色の頭を振った気配がして、次いで床に黒い布がパサリと落ちた。騎士の手袋だ。
肩越しに振り返って見上げれば、彼は口で手袋を外している。
欲を宿して細められた瞳には余裕がなく、白い肌は淡く薄紅に染まり、黒い布を噛み締める唇は唾液に濡れてつやつやと赤い。
なんというか、目の毒だ。
私の頬は紅潮し、動悸が激しくなる。
パッと目を逸らして扉に向き直った。パチンパチンと騎士服のボタンを外す音がきこえ、ロックマンが後ろから私をぎゅっと抱き締める。心臓はバクバクとうるさい音をたてているけれど、薄い布越しの密着した体が気持ち良くて、ロックマンの体温が心地よい。
こめかみや頬に口づけが落ちてきて、お日様のような匂いが私を包み込む。彼の匂いが鼻腔を満たし、体が浮き上がるような感じがして、一瞬意識が白くなった。
この香りは、いけない。
胸の前で交差する力強い腕にすり、と頬ずりをする。
肌がちゅう、と吸われる。水色の髪を片方にまとめて、露になった首筋にロックマンが顔を埋める。顎や首筋に触れる金色の柔らかな髪はこそばゆく、肌に吸い付いて痕を残す唇の感触に私は
首に触れる彼の吐息が熱くて、私の呼吸も熱くなっていく。
私のお尻に騎士の制服の上からもわかるほど大きく張り詰めた彼の怒張が押し付けられる。その大きさと硬さにお腹の奥がきゅん、と疼いた。
上半身をひねり、首を後ろに回して私と彼の唇が重なる。触れるだけの口づけでは物足りなくて、唇から舌を突き出し、擦り合わせ、絡めていく。
「……ん……っん……」
もっと深い口づけが欲しい。
そう思ったら、ロックマンがグッと顔を寄せてきて、私の唇を塞いだ。隙間なく重なった唇から唾液をまとった肉厚の舌が入ってきて、私の舌を撫で上げる。濃厚な口付けにお腹がじん……と熱くなって、理性が緩んでいくような気がする。
口付けをしながらロックマンが胸やお腹を妖しく撫でる。手のひらから妙な光線でも発しているのか、大きな手に触れられた場所からじんわりと温かくなって、いやらしい気分になってくるのだ。
まったくもってこの男は破廉恥だと思う。
少しごつごつとした男性的な長い指が私の喉元を優しく撫でた。するするとその指先が鎖骨を滑り、ブラウスのボタンが外されていく。
「あっ……んんっ……!」
胸当ての隙間から胸の蕾に触れ、大きな手が控えめなふくらみを揉み始める。張り詰めていく蕾を指先で摘まんで、もてあそぶ。ロックマンの指先がころころと蕾を転がすたびに私の背筋がピクッピクッと跳ねてしまう。
密着した背中の後ろから、ロックマンが耳元で笑ったような吐息を感じた。
お腹に回された手が布の上から太ももをさすり、ゆっくりとスカートの中に侵入する。さわさわと太腿やお腹を撫でていく。
「……んっん……! ァ……ハァ……ひゃ……っ」
太腿の内側を撫で上げられ、脚の付け根を指先で擦られる。腰がふるりと震えて、お腹の奥に疼きが溜まってくる。
「君ってここ、好きだよね? もっと感じて?」
甘くてくすぐったい声音。緩やかな愛撫に内腿が震えて、足を踏ん張らないと倒れそうだ。お腹に溜まった熱は逃げ場をうしない、秘部からあふれて液体となって
ロックマンが指先をくいっと曲げて、濡れた下着の上から熱く濡れそぼった蜜口に触れた。
「……っあ! ……やっ……だめっ……!」
私の頬にカァっと熱が集まってくる。
「──だめ?」
「だ、だめぇ……! ……だって……!」
「君の体はそうは思ってないようだけど?」
下着の隙間から長い指が秘部のあわいをなぞり、くちゅっ、くちゅっといやらしい音がする。
「ま、まって……体をきれいにしなきゃ……ぁんっ……!」
「綺麗にすればいいの?」
ロックマンが体を綺麗にする魔法をかけるた。
私の返事も聞かずに指が
「あ……っ……っ! ……ああっ……」
花芽の周りはぷっくらと膨れて、蜜を纏わせたロックマンの指がくるくるとなぞるだけで甘い快感が腰に響いた。
ひくひくと蠢き始めている蜜洞に、卑猥な水音をさせながら長い指が
「……ぁああっ……」
とろりとあふれた蜜が、彼の指を伝って汚した。
「……ぁん……んぅ、……だから、よごれちゃう……」
「君は綺麗だよ。君のものなら僕は何だって……」
「……ンッ…………んふぅ……ぁん」
唇が塞がれる。私の舌をとらえて蠢くロックマンの温かな舌に意識が絡めとられ、体がふわふわとして頭がぼんやりとする。ちゅく、ちゅく……と響く音が気持ちよくて、腰が動いてしまう。
ロックマンのもう片方の手が胸の尖りをピンピンといじり始めた。弓の弦を爪で弾くような振動が胸からお
「ぁん……ンッ……はぁ……んん……」
指だけでは物足りなくて、もどかしくて堪らない。お尻にあたる彼の怒張を擦りあげるように腰を動かしてしまう。拙い腰の動きに合わせて彼の指が内襞をこする。気持ちがいいところを指先が繰りかえし掠めている。
「……ぅん……うん…………ぁ……ぅん」
お腹から広がる愉悦をもっと欲しくて、いいところにロックマンの指が当たるようにさらに腰を揺らした。
「……欲しい?」
耳元でロックマンが甘く囁く。
「んっ……! あっ、やめちゃっ……やっ……」
挿入した彼の手が動きを止める。声を上げた私の耳を後ろからロックマンがぺろりと舐めた。ビクリと背中が震えて、肉襞が彼の指をきゅっと締め付けた。
やめて。抜かないで。
じんじんと疼く肉襞が、私のお尻を彼の膨れ上がった下腹部に押し付けている。背中と密着した厚い胸板に甘えるように寄りかかった。
ここで止めるなんて酷い。
「欲しいなら、そう言ってごらん?」
「ぁあんっ…………!」
ロックマンの指がゆっくりと抜かれはじめる。その切なさに耐えきれなくなる。
「……やっ……! ぁんっ……おねが……ろっ……」
水色の頭を彼の首元にこすりつけて、上気した顔で上目遣いにロックマンを見上げる。ロックマンが目を見開き、すぐにやんわりと甘く微笑んだ。
「可愛いね、ナナリー」
後ろからぎゅっと抱き寄せられて、薄く開いた私の口の端をペロッとロックマンが舐めた。ペロペロと舐められて、チュッ、チュッと啄まれる。
「ん……んんん……!」
私は堪らず舌を伸ばした。ロックマンはぐるっと私の身を捩り、唇を押し付けて舌を絡め合わせる。
「……んっ……んふ……んん……」
口づけが深まって、ロックマンの指もまた挿入される。今度は焦らされることはなく、もたらされる快感に頬がゆるんだ。たらたらと蜜が流れる感触すら気持ちよく、ぐちゅぐちゅと中を掻きまわす音に理性はどんどん薄れてしまう。
ぐちゅり、と音をたてて指が抜かれ、太股で留まっていた下着がおろされた。その手に促されるように私が片膝を曲げて脚を抜き、蜜で汚れた小さな布がはらりと足首に落ちていく。
捲られたスカートから晒されたお尻を優しく撫でられ、私は自由になった脚を少し開いてお尻を彼に突き出した。
部屋の明かりはつけたまま、ロックマンの視線を強く感じる。こんな体勢で彼を求める姿を見られるのが恥ずかしいのに、胸が高鳴ってしまうのはどうしてなんだろう。
お尻を割り開かれて、ぬちゅ、という音とともに、先走り液で潤った鈴口が後ろから秘部に宛てがわれる。
「もう少し……お尻を突き出して」
「あ……ぁあ……っ! ……んっ」
腰を掴む彼の手に引っ張られるようにさらにお尻を突き出すと、指とは比べ物にならないほどの質量の肉棒が、あふれる蜜の中を押し開くように
その甘美な瞬間に、彼の熱棒に満たされた私の胎内は歓喜に震えた。
「……ハァ……ァッ……キッつい……。君も寂しかったの?」
「んっ……! ……やぁ……ぁんっ……」
恥ずかしい問いかけにふるふると頭を横に振る。
濡れそぼった蜜洞をロックマンが一気に奥まで挿入する。物足りなかった場所がみっちりと埋められて、その充足感で私は喘いだ。
「あっ……あぁぁ……」
「……ァアッ…………! …………ッン……もう……すごい……とろとろだ……」
ハァ、とロックマンが大きく息を吐き出した。私の腰を掴んで、ずるり、と蜜口まで熱棒を引き出し、また熱くたぎった棒が蜜洞の入り口から奥までを擦り上げる。
ロックマンがゆっくり抜き差しを始めると、あふれ出る蜜がぬちゅり、ぐちゅり、と淫靡な音をたてた。お尻の裏側を抉られるような、肉襞を擦り上げる緩やかな律動に快感を引き出され、腰から四肢に広がっていく。
私の蜜が彼の股間を濡らし、お尻がぬるりと滑る感触が、私と彼が繋がっていることをまざまざと教えてくれる。
「……くっ……ンッッ…………!」
ぱんっ、とロックマンが私のお尻に腰を打ち付けて、股間を密着させて腰を回した。肉竿の太い根元の部分で浅いところをぐりぐりと押し回され、私は新たな快感を拾い始める。
ぱん、ぱん、と奥を突かれると、ビリッとした強い刺激が腰に響く。
「あっ……ぅんんっ……おく……きもちいい……! …………もっと、もっと……おく、やって?」
「気持ちいいの?」
熱い棒が肉襞をえぐり、奥を突き、ほどよいところでロックマンが腰を回す。熱望の先端が奥にぶつかる強い刺激に、太い根元が浅いところを擦って回す快感が相まってとても気持ちがいい。私はハァ、ハァ、と喘いだ。
「……ハァ……ぁん…………いい……それ……もっと……!」
「わかって……る……僕だって……」
ロックマンはフーッと息を吐き、お尻を掴む手に力を込めた。ぱちゅん、ぱちゅん、とロックマンの腰が打ち付けられて、ふるふると私の腰が震え始める。気持ちが良くて、ずっとこうしていたくなるのだ。
「……ダメだ……止まらない…………ッッ!」
ロックマンの呼吸が激しくなってきて、フッ、フッ、と吐息を漏らしながら私の
「あッ……あぁッ……」
はしたない嬌声をあげてお尻を突き出す私。そこにロックマンが男根を挿入しているのだと思うと、少しだけ残っていた理性が凄まじい羞恥を訴えてくる。恥ずかしいのに、さらに性的な興奮が高まって快感は増していく。
「やっ……恥ずかし…………だめぇ……」
「ハッ、……こんなに感じて……よく言う…………まったく、君は……」
ぐちゅん、と大きな音がして、ロックマンが腰を回した。抽挿が緩やかになり、腰を掴む手が私の股間を触り始める。内と外から与えらえる刺激に蜜が溢れ出すのを感じて、肉襞がきゅうっと彼の剛直を強く締め付けた。
「……ッン……! だめ……そんなに……締めないで…………ァァ……っ」
「……ァん…………だって……! からだがかってに……!」
きゅうきゅうと締め付ける私を、ロックマンは後ろからトントンと小突き始めた。
「……んっ! ああ……ぁああん……っ! ……はぁ……あぁ……っ」
お腹の奥で快感がどんどん膨らんでいく。私は頬が扉にこすれるくらい上体を下げて、お尻を彼に突き出した。
ゴツゴツとロックマンが腰を打ち付ける。お腹を満たす肉棒が愛しい。逃げないで、とでもいうように抜き差しされる熱い棒を追いかける。
「……ハァ、……アァ、気持ちがいいね…………ナナリー……」
「ぅ……っん……っ! ……ああぁ……っん……!」
はやく、はやく
気持ちがよくて、体はぐずぐずに溶かされそうだけれど、まだ足りなくて。
ふるふると体を震わせて、達する手前の焦れったさをなんとか耐える。
ロックマンはハァ、ハァ、と荒い息を吐きながら、前屈みになって扉に片手をついた。
「…………すごく、気持ちがいいけど……僕が先に
繋がった腰を大きな手で支えて、倒れかけていた私の上体を引き上げる。ロックマンに背後から抱きすくめられて、彼の屹立が私の奥深くまでを貫く。
「……あぁ……はんっ……!」
体勢が変わって、ぐっと後方から突かれると、先端が当たる場所が変わってじぃん……と腰に新たな快感が走った。
どぱっとあふれ出た蜜が彼の剛直に纏いつき、股間を濡らし、私のお尻や内腿を伝い落ちていく。
「あぁっっ……っ! ……あっ……! ロッ……ク……マンッ!」
腰を固定したまま、押し込むように硬く漲った屹立で奥を突き上げて、私の下腹部を押さえている手が花芽を弄り始める。
「あぁぁ……だめぇ…………! そこは……!」
「……ッハァ…………君が、……先に
蜜で濡れた花芽は軽く触れるだけで強烈な性感を呼び起こした。その神経の塊をロックマンが指先で転がし、かりかりと振るわせる。
収縮を始めた蜜洞の、最奥をロックマンの腰がトン、トンと小突いて揺さぶる刺激が合わさって、ものすごく気持ちがいい。
肉襞はぎゅうぎゅうと屹立を締め上げて、私の脳裏に彼の剛直の形がくっきりと思い浮かぶ。
「あぁぁん……ん! …………落ちちゃう! 落ちちゃうっっ……!」
体の奥を男根に満たされた充足感と、湧き上がる激しい快感に頭が真っ白に染め抜かれる。
「ああぁ……っ……ぁああ……っ…………!!」
私はあっという間に上りつめ、喉をのけぞらせて絶頂を迎える。背中を弓なりに反らせて、ガクガクと太ももを震わせながら、四肢に広がる悦楽に身を任せた。
「はあぁぁっ…………あっ……はぁっ……ぁ…………!」
眦に涙が滲む。足腰が立たない私はロックマンに支えられながらズルズルと床に四つん這いになる。彼と繋がったまま、崩れるようにその場にうつ伏せになってしまう。
水色の髪が床に広がる。髪と腕に顔を埋めて、猫みたいに腰を高く上げた私に、ロックマンが覆い被さって深く挿入してきた。
「……あっ……! ぁああっ…………はぁん……っ」
彼は再び腰を動かし、ぐちゅっ、ぐちゅっ、と蜜で滴る泥濘を穿ちつづける。
「あっ……あぁ……ぁあん! ま、まだ
「……ん……可愛い…………もっと達って?」
「あっ! はぁ……!! んんっ…………!」
絶頂が続く私をロックマンが腰を揺らして責め立てた。
彼の硬い屹立に揺さぶられ、私の肉襞は強く求めるように痙攣して、幾度も快楽の波が襲ってくる。
「ハッ……ハァッ…………ナナ……リー…………ッァア!」
「あぁ……ぁ……っん……!」
熱棒が大きく膨らんで、お胎の奥深くでロックマンの欲望が弾ける。どくん、どくんと拍動を繰りかえしながら彼の精が私の奥へ
とろっとした液体がお腹の奥に広がって、満ち足りた気持ちで私は目を閉じる。
吐精はなかなか終わらなかった。ゆっくりと続く拍動は心地よく、私は目を瞑って精が注がれる快感を味わっていた。
どくん、と大きな拍動を感じ、急に視界が翳る。果てたロックマンが倒れこんできたのだ。
体を捩って後ろを見上げれば、汗ばんだ頬は淡い朱色に染まり、彼は床に手をついて肩で息をしていた。そして下衣の前を寛げた彼の腰が私のお尻と繋がっているのが明るい室内でハッキリと見えた。
「や……ぁっ…………! こんな……恥ずかしい格好……」
「ふっ……あんなに悦んでいたのに。すごく蕩けて、いい顔だよ。ナナリー……」
汗を滲ませて陶然と微笑むロックマンは凄まじい色気を放っている。赤い瞳はなおも熱と欲を孕んでいて、私の腰が期待にゾクッと震えた。
ああ、まだ終わらないと私は目を閉じる。目元に涙が滲んでいるのを感じた。気持ちが良くて涙が出るなんて、体の反応って恥ずかしい。
ロックマンが後ろから私を抱きしめて唇を重ねる。舌を絡めて、大きな手が優しく私の頭に触れて。
ゆったりと口づけを交わしていると絶頂の余韻は少しずつ引いていき、落ち着いたところで唇を離した。横になりたかったけれど、ロックマンと私はまだ繋がったままなので、うつ伏せで床に体重を預ける。
ロックマンは私に覆いかぶさって腰を回した。蜜と精が混ざった私の
お腹で私と彼が溶け合った感覚が気持ちいい。
頬や喉を撫でる大きな手も、密着したままの腰も。
心には『気持ちいい』と『好き』しか浮かんでこなくて。
私とロックマンがやっていることは紛れもなく愛し合う行為なんだ、と思いながら、力を抜いてじんわりとした法悦に浸った。
*
……そろそろ寝台に行かせてもらえないだろうか。
チラリとロックマンを見上げる。弛緩していた脚にも力が戻った。この羞恥心を刺激される体勢はいいかげん終わりにしたい。
赤い瞳が私の視線を受け止めて、言いたいことが伝わったと思った瞬間、形のいい唇が不穏に弧を描く。
「ロック……マ…………ぁんっ!」
ロックマンの指先がとろとろに濡れた花芽をひっかいた。ピリッと電流が走るような刺激が襲い、私の腰がピンと伸びる。
挿入したままの肉棒が奥に当たってジン……と快感が広がる。
くるくると円を描くように器用な指先が花芽の周りをいじって、むずむずとこそばゆい感覚が太腿から足の先に伝わっていく。
腰が内側から熱くなって、じわっと液体が染み出すように疼きが広がる。肉襞がヒクヒクと蠢き、再び力を取り戻したロックマンの肉棒を締めつけ始める。
「……ああ、もう締まってきた。まだ足りないんだね」
「あっ……ッァん……ぁあっ……っっ……!」
ズズ……と
とろりとした白濁は突き出したお尻の間から腿を伝い流れていく。外気に触れて冷たくなった精にひやりとして、熱い肉棒を引き抜かれた蜜洞が切なさを増した。
その内腿を、熱っぽい手が白濁を
「……っっ! ちょっ……きたないっ……!」
「汚いって……僕が出したものなんだけど。君の中に」
「ば、馬鹿!! 生々しい言い方しないでっ! 破廉恥馬鹿炎!!」
慌てて後ろ手にスカートでお尻を隠した。床から起き上がって膝立ちになると、動いた拍子に蜜洞をとろっとしたものが流れ落ち、蜜口から零れて床を汚した。
「…………ッ!」
「どうしたの?」
「……な、なんでもな……」
腰を落としてぺたんとその場に座り込んでしまった。お腹に手を当てて、とろーっと流れる感触に悶絶する。
避妊魔法をかけているからなのか、ロックマンが絶倫なのか、愛し合った後はいつも彼の注いだ白濁が私の中から大量に流れ出るのだ。
その感触はいつまでたっても慣れないし、ロックマンとの行為を思い出して赤面する。仕事中に垂れてきたりすると恥ずかしくて堪らなくなる。
「……ああ、なるほど。僕のが流れる感触ってどんな感じなのかな。もったいないよね」
「何言ってるのぉ!?」
「だってせっかく君の中に出したのに。僕の子種は全部君に注ぎたい」
「ひ、避妊してるんだから意味ないじゃない!」
「まぁ、そうなんだけど」
くすっとロックマンは笑い、身だしなみを整えて私を背後から抱きしめた。長い指を振り、床の汚れを綺麗にする。
…………もしかしてロックマンは子供がほしいんだろうか。
弟のキースくんをすごく可愛がってるし、小さい子どもを見る目はとても優しい。騎士団の巡回中に子どもの相手をしている姿を何度も見かけたことがある。
私よりも四つも年上なのだ。肩書きや立場的にも周囲から結婚を急かされているのかもしれない。
ちょっと複雑な心境になり、座って私を抱き締めるロックマンを肩越しに見上げる。すると、突然彼は私の体を横向きに抱きかかえるようにして後ろにひっくり返った。
「ぎゃぁっ!」
いきなり体術? それなら受けて立つ……って、下着穿いてない!!
がっちり抱え込まれているし、この程度は痛くもないが、硬い筋肉にぶつかった衝撃のほうが心臓に悪かった。シャツの下の厚い胸板にドキドキする。
「お、重いでしょ」
咄嗟に体をひねって脚を開き、ロックマンに跨って自分の体重を足で支える。背中に回された長い腕が離れないのでべしゃっとつぶれた蛙みたいで恥ずかしい。
「ねぇ、そろそろ寝台に……ンン゙ッッ!」
ぐいっと頭を抱き寄せられて、ロックマンに唇を塞がれた。
ちゅうちゅうと吸われて、舌先でペロペロと舐められ、下唇を甘咬みされる。
「……ん……んんっ…………」
チュッ、チュッと啄まれるような口付けから、ロックマンの柔らかい唇が食むように動いて、私の上唇と下唇を優しく撫でおろす。深くはないけれど、唇の表面を愛撫するような口付けが繰りかえされる。
戯れのような口づけはじんわりと熱くて、甘い。一つひとつの触れ方は軽いのに、それを何度も繰り返されると体が熱くなる。
唇をねっとりと擦れ合わされる感触に、頭がしびれて、溶かされていく感じがする。
ロックマンにつられて私もはむ……はむ……と濡れた唇を擦りあわせていた。チロッと舌が伸びてきて、ロックマンは遊ぶように私の舌先を突ついてくる。
「ん……んふぅ……んんっ……」
金色の頭を抱きかかえるように覆いかぶさって、ロックマンと唇を重ねる。舌が絡まり合って、くちゅ、ぴちゅ、と水音をたてながら口づけは深まっていく。
カチャカチャとズボンの前をくつろげる音がする。片手は私の体を撫でているのに、なんて器用なのだろう。
ロックマンの熱っぽい手が背中から腰を撫でおろし、太腿を妖しく撫でる。その手が腰を掴んで、私の下半身に彼の屹立の先端を宛てがった。
四つん這いになった私の、開かれた脚の間にある披裂を下方から押し開き、再び彼の肉棒を挿入しようとしている。立ったまま始めた先ほどといい、こんな体勢で
太くて質量のある熱い棒が、くちゅっと音をたてて私の蜜口を塞いだ。
「……アッ」
ぐちゅ、ぐちゅ、と浅いところを何度か行き来し、切なく感じていた空洞の中をロックマンの長大な竿が埋めるように奥へ進んでいく。
「……あぁ……ああぁぁ…………ぁふぅん……」
一度達した体は素直に彼を受け入れた。するすると奥まで到達し、コツンと奥をノックされる。
じん……と心地よい衝撃が伝わって、お腹から広がる甘い感覚に私は腰を伸ばし、ハァ、と熱い息を吐く。
どうにも抑えきれない欲望がお腹の底から湧き上がってくる。
「……んっ!」
ごちゅん、と一気に腰をおろした。体の重みで屹立の先端がぐっと子宮口に押しつけられる。深い挿入感に満たされた私は高い声で喘いだ。
「……ぁあぁぁ……おく…………きもちいい……」
ロックマンのお腹に手を軽く置いて、気持ちのいいところに当たるように自分で腰を押しまわす。精と蜜が撹拌されて、ぐちゅぐちゅと粘着質な音がした。
「……っん、……んんっ」と声を漏らしながら腰をゆすっていると、大きな手が私の腰を掴んで前後に揺さぶりはじめた。
彼の恥骨と濡れた秘豆が擦れ合って気持ちがいい。
「疲れない?」
「……ん……ちょっと……」
ロックマンが私の手を引っ張って、彼の胸の上に倒れ込んだ。髪が肩から滑り落ちて、水色が彼の端整な顔を囲い込み、金色の髪と混ざり合う。
細められた赤い瞳には情欲の色が滲む。
覆いかぶさった私の腰をロックマンが下から支え、下方からゆっくりと抽挿を始める。ロックマンが抜き差しをするたびにぐちゅ、ぐちゅと白濁が掻き出されていく。
「……あっ……ぁん…………だめっ…………よごれちゃう……!」
「大丈夫だよ。また注いであげるから」
「……ばっ! ……そういうことじゃ……あんっ!」
後ろから挿入するのとは違う、お腹の裏側のいいところを雁首がひっかいて、快感があふれていく。
「あ……あぁ……ぁぁうん…………」
床に腕をついて上体を軽く浮かせ、腰だけでロックマンと繋がって私は体を前後に揺らす。私の動きに合わせて彼が抜き差しを続ける。
なんだか私はとてもいやらしいことをしている。
だが、どうにも気持ちがいいのだ。
角度が違うせいなのか、擦れる強さが違うのか、二人で動くとより気持ちがいい。
二人で揺さぶり合い、コリッ、コリッ……と雁首が肉襞を擦りあげて。
じんわりとした快感が広がる、ゆったりとした交合。ふわふわと軽くお酒に酔ったような、心地よい感覚が体を包みこむ。
「……あっっ…………ぁぁあぁ……ぁぁ……ぅぅん…………」
鼻にかかった甘い声を漏らし、目をつぶってとめどなくあふれ出る快感に身を任せる。
ロックマンのせいで私もかなり破廉恥になってしまった。
私の下で仰向けに寝転がるロックマンに視線を落とせば、頬を緩ませて陶酔したように甘く微笑んでいる。
宝石のような赤い瞳にはチラチラと散るように光が反射して、切れ長の目尻からは色気があふれ出ている。形の良い唇はいつもより発色が良く艶やかだ。
「……気持ちいい?」
「ろっくまん、は……?」
「僕もすごくきもちがいい」
ほぅ、と目を細めてロックマンが吐息だけで笑う。
色気が金の鱗粉になって彼の周りを舞っているように見えるのは目の錯覚だろうか。
「……っっ! ……色気の……たれながしっ……」
「なにそれ?」
色気を垂れ流していたロックマンがプッと笑い、ごちゅんっ、と肉竿を私の奥深くに打ち付ける。「あんっ……!」と私は喘いだ。
鼻と鼻がぶつかって、ハァ、と熱い吐息を漏らせば、ちゅ……と彼に唇を吸われる。
「可愛い……」
普段のロックマンなら絶対に発しない甘ったるい声だった。爽やかさの欠片もない、甘い蜜を煮詰めたような声。
私の腰を支えていた大きな手がするりと太腿を撫で、背中を抱き締められる。頭を引き寄せられて、私は彼の唇に甘く嚙みついた。ちゅっ、ちゅぅっと吸って吸われて、舌先を突つき合い、舌の裏側を彼の舌が擦りあげる。
熱い棒に満たされた蜜洞からじゅわっとあたたかな液体が滲み出て、ぐちゅん、ぐちゅんとやらしい水音が室内に響く。
ぬるぬるとよく滑る蜜洞を熱棒が抜き差しされ、突き上げられ、快感が溜まっていく。
あまりの気持ち良さに頭がぼぅっとしてしまう。
繋がった下半身をぐりぐりと擦り合わせて、舌を絡めあわせるほどに気持ちよくなっていく。上と、下と、欲望のままに深く繋がって快楽を貪り合う。
「あ゛っ……! あっぁぁぁ……!」
「……
「……んっ! ……あっ、あぁぁ! はぅあぁ……!」
ぎゅうっと抱き締められ、唇が塞がれる。迫り来る絶頂の波に腰がふるふると震えだす。なおもロックマンは腰を回し、何度も肉襞をえぐって、熱を発するように快感は膨れ上がる。
チカチカと目の前を火花が散り、内襞が彼の屹立をぎゅうっと締めつける。
「……ンッ! 締まる…………!!」
「……っっぁあっ! あ゛あっ! ……! ぁあ゛ぁぁ……ぁ゛ぅん…………!」
腰から頭のてっぺんに強烈な快感が駆け上がる。頭が真っ白になって、天地が真っ逆さまになった心地がする。
肉襞が吸い上げるようにきゅうきゅうとロックマンの棒を締め付けている。
「……ぐぅッ! ……くっ……」
ロックマンは息を詰めて、縋りつくように私を抱きすくめている。
全身が心臓になったみたいにドクン、ドクンと激しい鼓動が聞こえる。私の絶頂はおさまらず、ハッ、ハァ……、と細かい呼吸を繰り返した。
まだ太腿はピクピクと痙攣していて、内襞は泥濘に埋まった棒を締め上げるのをやめない。亀頭をきゅっ、きゅっと
欲しいから扱いているのに……我慢されるのはなんだか寂しい。
「……ッッア゛……!」
フッと私の体が弛緩して、低くて男性的な色気を
ロックマンは耐え切ったようだ。「……ッッハァ……」と大きく息を吐いて、私を抱き締める腕を緩めると、床に頭を預けてフ―ッと湿った息を吐き出した。
触れ合った胸から鼓動が聴こえる。
私の髪を優しく撫でるロックマンの心臓はまだドキドキと早鐘を打っていて、我慢するのは苦しかったのではないかと心配になる。
「…………よかったの?」
「うん?」
「……アンタは気をやってないじゃない?」
「僕は平気だよ。君が気持ちよくなってくれれば」
ぽんぽんと大きな手で私の頭を軽くたたく。
「でも、我慢するのは苦しいでしょう?」
「苦しくはないよ。気持ちいいけど」
「……そうなの?」
「うん。それに、僕が毎回果ててたら君を満足させられないからね」
ぎゅっとロックマンの服を握りしめる。お胎の奥が「寂しい」と感じたのが見透かされてるようで、顔が熱くなるのがわかった。
「……寝台に行こうか。もっとあげる」
ぎゅうっと目を瞑った私は、耳朶を掠める甘い声にこっくりと頷く。
寝台に移動し、私たちは生まれたままの姿になる。
触れ合って、隙間なく肌を重ねて。彼の心音を感じながら体の奥深くまで繋がって。情欲のままに足を絡め、腰を揺らし、お互いの体液に濡れながら快楽を貪る。
愛撫と抽挿を繰り返し、子宮に彼の精を注がれて。
私は彼の熱に深く溺れていった。