至高なる星書〜記されている星のチートでエロエロハーレム作ります〜 作:鋼色
「どうじゃ、儂の茶は美味いか?」
「まあ、美味しいと思いますよ。流石茶の星界王ですね」
「いや儂は因果の星界王なんじゃが。……呼んだ話をしても良いかの?銀狼が暴れて困っておるんじゃ」
「貴方や、貴方の家族ならできるでしょうに」
「儂はお主の実力が見たいんじゃ。銀狼を討伐できたら鍛えてやっても良いぞ?」
ーーーーーー
その魅惑に負けたのは俺ですよ。星海王になるのだったら強い方が良いしな。それに、最近はきな臭くなってきた。あらゆる惑星で星の力を利用して暴れる者が多くなってきている。……星界王の代理人としての立場を利用して星界皇帝様の宮殿に手紙を送るとするか。
俺の瞳は銀狼を捉える。星の力によって収納していた刀剣を取り出し、飛ぶ斬撃で先手を撃つが、避けられる。空中へと跳んだ事で避けた銀狼は体勢を整えながら自身の爪斬撃を飛ばす。中々の速度に攻撃力だ。まあ、星界王の代理人である俺はそれよりも速く動けるので関係無いのだが。
地面を蹴り飛ばす事で爪斬撃が着地する地点から回避しながら銀狼の懐へと回る。星の力を纏っての一閃。血は流れるが、浅い。肌が切れただけであると推測できる。この毛の厚さ、斬撃が通らない。
「俺が力強いタイプとかじゃ無くて、スピードとか小細工のタイプだから仕方ないけどな」
しかし、その得意な小細工は使えない。因果の星界王が俺に求めているのは、真正面の強さ。パワーも無いってのに硬いヤツを傷付ける、命を絶たせる。本当に辛いな。
刀剣を持っていない手で頬を思いっきり叩く。でも、それじゃあ通じねえんだよな。星界王になった時、不得意だから負けましたじゃ話にならねえんだよ!泣き言は吐いた。なら、次は闘志を掲げろ。
俺は剣を強く握る。体内で星の力を循環させる。全ての部位に星の力で強化をする。
動かない。まだ、動かない。銀狼は巨大な前脚で俺を潰そうとする。それでも、俺は動かない。考えてから動くのでは無い。勘で動くのだ。星とは本能で動くもの。ならば、代理人とは言え、地球という惑星の王である俺が勘で動くべきというものだ。
前脚で潰される前に刀剣で切り裂く。やはり、刀剣によって生み出された剣傷は浅い。本当に、毛で覆われてる所は硬くて厄介だ。
刀剣を上へと投げる。
「グルガァ!?」
突然の行動に驚いている銀狼。それに向かって蹴りを叩き込むのだが、ダメージは浅い。毛は体の一部だからだろう。星の力の伝導力は高い。肌以外にも毛という要素があるので硬いのだろう。
俺は落ちていきながら手を大きく振る。銀狼に向かって、大きく振ったのだ。
「確かにお前は硬いよ。だけど、それは体毛があるからだろう?なら、体毛で覆われていない所はどうだ。周囲を把握する上で大切な役割を持っている所は、どうだ?」
片目に刀剣が突き刺さる。激痛で銀狼は暴れ回るが、我武者羅な攻撃など怖く無い。むしろ、それはチャンスタイムだ。超が付くほどのチャンスタイムだ。片目に刺さっている刀剣を抜き、もう片方の瞳に突き刺す。
普通、外から瞳に星の力を注入されないよな。瞳を強化するなんて一歩間違えたら失明の危機だ。だから、内部からの衝撃も慣れないよな。そんな状況でどう強化をすれば良いか、だなんて分からないよな!
「思う存分、内部に喰らえよ。感じた事の無い、ドデカいダメージをよ!」
『星流一等星』
俺の星の力を刀剣を中心として流し込む。前脚や地面の頭突きで俺の攻撃を止めようとするが、俺は決して止めない。腕から、背中から血が流れてくる感覚に襲われる。痛く無い訳がない。息をしなくて良い星界王だからって痛覚が存在しない、なんて事は無い。
痛くて痛くて、本気で泣きそうだ。けれど、祖母から聞いた祖父は退かなかった。祖父からの最後のプレゼントである星書に記録されていた戦闘。全て、全て退かなかったんだよ。当たり前の当たり前なんだよなあ!一つの惑星全ての意思、命を背負っているのに退けるわけが無い。星を害そうとする奴が目の前に居るのに……尻尾巻いて逃げれる訳無いだろ!背負ってるものがあるのに、見捨てれるかよ、バッキャロー!
そして、思いによって成り立つのが星というのだから、そんな思いの象徴である星を害そうとしてる奴が目の前に居たら潰す。それは今だけじゃ無く、未来でもそうだ!
「グガァァァァァァァア!」
銀狼の絶叫が響き渡る。その叫びは痛みから来るものか、それとも俺の星力によって内側から破壊された結果なのか。それは分からない。だが、これだけは言える。
「俺の勝ちだ、銀狼。お前は強かった」
俺が銀狼の首を取れば、因果の星界王様が倒れそうな俺の体を抱き抱える。
「見事じゃった。代理人」
「そりゃ、良かったです」
銀狼を退治する事が出来た事を報告すると星海王は上機嫌に俺の頭を乱暴に撫でてくる。髪がグシャグシャになるのだが、悪い気はしない。
「約束通り、鍛えてやろう。しかし、分かっておるじゃろう?現星界王である儂に認められたという事は星界王の代理人としての仕事が激しくなるぞ」
「うぐっ!……分かってますよ」
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「こふー、こふー。星界王様、修行激し過ぎでは?」
銀狼との戦闘から十日後、俺は身体中を軋ませていた。そんな俺に呆れた様に「当たり前じゃろう。星界王の仕事は星関連の役目だけじゃないのじゃからな」と言ってくる。確かに、星の力を使っての惑星の環境変化や生物の活性化、星の力による強化や弱体化。星の力によっての星への干渉など、星界王の仕事はかなり多い。
その仕事をする為には星の力のコントロールに、星の力を使った戦闘技術が必須である。とは言っても、やはりどんな仕事にも対応出来るように鍛えるのは忘れないので大変だった。今は体を整える事に精一杯だ。
「星書に書かれている戦闘技術の修行は終わりじゃが、お主にはまだまだやってもらう事がある。……まあ良い。今日は休め。明日からはまた、星の力のコントロールと星の力を使った戦闘技術の訓練を行おう」
「分かりました。……星界王様はこれから何を?」
「儂はこれから銀狼が暴れた原因を調べに行く」
「……俺も同行して良いですか?」
「ふむ、まあ良いじゃろ」
星界王は星書を開き、何かを操作する。すると俺の目の前には星界王宮殿の門が現れた。「行くぞ」とだけ言って、光速移動で星界宮殿の門へと移動する。俺はそれに置いていかれるので、慌てて追いかける。
「さて、着いたぞ」
「ここは?」
星界宮殿から光速移動で移動した先は、巨大なクレーターが出来ている所であった。その中心には銀狼が丸まっている。
「主銀狼、貴様の子が暴れていたが、どうした」
「暴走したのだ、星の力が」
「それは……星界皇帝様の娘、エリ様と同じか」
「ああ、同じだ」
「エリ、様……?」
銀狼と星界王様が話しているのだが、会話の中にあるエリ様という人物が分からない。内容から考察をするに、あの銀狼と同じくして星の力が暴走をしたのだろうが。
「代理のお主がまだ知るべき事では無い。星界王と降臨すれば知る事にはなるが、まだ早い」