女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活 作:灰崎 快人
第1話「壊された日常」
IS。正式名称「インフィニット・ストラトス」
今から10年ほど前に
ISは宇宙空間での活動を想定されたマルチフォーム・スーツとして開発設計されていた。
しかし、当初世界のお偉い方さんはこのスーツが宇宙空間で使用できるとは全く思わず、感心を示さない、子供の遊びや嘘といった感じで相手にしていない状態であった。
しかし状況はある事件をきっかけに、ISという存在は大きく変化することになる。
事件の名は『白騎士事件』
《白騎士》とはその事件に出現したISの名前である。
この事件が起きた背景には世界の核ミサイルなどの軍用兵器が、何者かのハッキングにより全て日本へと発射されてしまった大事件が引き起こされていた。
この問題を解決する方法は当時の世界にはなく、日本は絶体絶命といった状態に陥っていた。しかしそんな所に現れたのがIS《白騎士》という存在だった。
《白騎士》の性能は凄まじく、向かってきたミサイルを一瞬で破壊することが出来るほどであり、戦闘機などを遙かに凌駕する性能を世界に見せつけてしまった。
この事は世界全体に伝わり、ISの性能を見せつける計画だったのがオマケで恐ろしさも追加で伝える結果となってしまった。
これによりISは本来の運用からかけ離れ、軍用兵器としての転用が始まってしまった。
しかしそんな時代もアラスカ条約が結ばれたことにより終わりを告げた。
現在のISはスポーツの一つとして楽しまれている状況と、国のエリートが祖国を守るために使用する、この二点に変化している。
ISは従来の兵器の性能を大幅に超えた「完璧で究極の存在」と思われていた。
現実は違う。ISは完璧ではない、究極でもない。むしろ欠陥である。
欠陥と指摘される点はたった一つ。そうたった一つだけ。
たった一つの問題点でISは欠陥であると言われている。
その問題点は「ISは女性にしか使用する事が出来ない」である。
これにより軍内の女性が重宝され、今まで重宝されていた男性がお役御免になる状況に至った。
さらにこの問題点は現代社会にまで浸透し、今や男性は女性に劣ると言った思想を持つ人々が多くなった。
結果ISといった存在によって社会問題が多く発生することになってしまった。
ISの開発者である篠ノ之束は467個のコアを作成した後失踪を遂げ、現在は何処にいるのか行方が分からなくなっている。
残された467個のコアは各国で分け、それぞれのIS開発へと役立っていた。
様々なISが開発されてはニュースなどで取り上げられる日々が続く中、一つの異例が発表される。
「一人の男性がISを起動させた」
この一件により男性でもISを起動させることが出来る可能性を見いだすことが出来た政府は、他にもISの適性がある男性を探し始めた。
IS適性検査。可能性を求めて全ての男性が参加した。
しかし結果は出ず、その一人が異例な存在であると結論づけられた。
現在その男性は日本に存在するIS学園に入学することになっているらしい。
「『
裏路地に無残にも捨てられた新聞を読む。
織斑一夏。唯一ISの適性がある男性。そしてあの「
まさかあのブリュンヒルデの弟が唯一の異例とは、人生なにが起こるか分かった物ではないだろう。
「あいつも苦労人だな、あの天災もどうなってることやら……」
そんなことを呟きながら今日も平穏に家でお茶を楽しむ。
静かな部屋で一人の時間を楽しむ生きがい、人間一人で居るときが一番落ち着くだろう?
人による?それはそう。
「聞いてる?もしもーし?ノックしてもしもーし?」
ありのまま今起こったことを話そう。
俺はお茶を楽しみながら読書をしていた。そんなときに突然にんじんの形をしたロケットが我が家に突っ込んできたのだ。
何を言っているのか分からないと思うが、俺も何が起きたのか一瞬分からなかった。
ロケットが突っ込んできたことに驚いた俺は、無意識ににティーカップを投げ飛ばして避難行動を取っていた。
土煙と家が崩れる音の中重い扉が開かれたような音が聞こえ、一体何が起きたのかと改めて状況を確認しようと顔を上げる。
そして目の前に現れたのは一人の女性だった。
「聞いている。よくもやってくれたな?篠ノ之束」
目の前の女の事は一旦置いといてまずは状況を確認しよう。
家の屋根に突き刺さったにんじんを模したロケット、衝撃で散らばった食器類、ぐちゃぐちゃになった食料品や衣類。
先ほどまで綺麗に揃えられていたそれらは、残念なことに無残な姿に変わり果ててしまった。
一瞬の出来事により何も対処が出来ないまま、今まで住んでいた生活スペースを完全に破壊された。もうここに住むことは叶わないだろう。
「怒った?」
「怒ってないよ……とでも思っているのか?」
今すぐにでも目の前の女をぶん殴って地べたに顔面をこすりつけてやりたいところではあるが、大体こうなってしまっている時の彼女は必ずなにかしらの大事を持ち込んでくる。
「まあまあ小っちゃいことは気にするな~って変な格好した男の人が昔いってたでしょ?」
何処が小さいことなのだろうか?俺にとってはここが唯一安心して眠れる居場所だった。それを破壊された怒りは何処に向ければ良い?
あとその言葉を言って笑いを起こしていた人物は今でも現役だ、なんなら数年前に結婚もなされている。
「はぁ……それで?お前が来たって事はなんかあったんだろ?」
「さっすが!よく分かってるね」
「嫌でもわからされたんだよ!さっさと本題を話せ!」
内心穏やかではない俺は目の前の
正直厄介ごとを持ち込んできたのなら帰って欲しい。
いや今すぐに帰れ。頼むから帰ってくれ。
「じゃあ単刀直入に済ませるね。IS学園に入学して」
「お前は何を言っているんだ?」
俺は既に20代であり、目の前の束と同年齢に当たる。それなのにもかかわらずIS学園に入学?
俺みたいなのがIS学園に入学とか何を言っているのだろうか?おかしな機械作りすぎてとうとう頭までおかしくなってしまったのか。
いやそれは元からだ。
「無理に決まってるだろ!入れても清掃員だわ」
「大丈夫!もう入学できるように手筈は済んでるから!」
「うん、なんて?」
「まず、ちーくんには適性がある。そこに専用機を与えると~?専用機持ちのエリートとして入学できるね!」
「お願いだから一回止まれ」
「ちーくんの事はちーちゃんに伝えてあるから!あとは安心して任せてね!」
「聞けよ!一旦止まれよ!いつもこうだったな!相変わらず人の話を聞かないな!」
「この拳銃ちょっと貸して貰うね」
「あーもう滅茶苦茶だよ」
「これ改造して専用機埋め込むからよろしくね♪」
(よろしくね♪じゃねえよ。よろしく出来るかコノヤロー!)
「好き勝手しやがって──大体俺は!」
「世界から狙われている
「っ!」
何故そのことを束が知っているのかと冷や汗が出る。
表ではとても言えない職に俺は付いてしまっていた。それが暗殺者。
組織として動いているのではなく、個人で活動している。
仕事はきちんとこなしそれなりの報酬を頂いていく、ハイリスクハイリターンの仕事。人としては最低だが現状はそれが限界だった。
「知らないと思った?そんなわけないよね?束さんだよ?全て知ってるよ」
「知ってるなら!」
放っておいて欲しい。思い出したくない依頼などを掘り起こされたら、たまったものではない。昔の思い出など思い返してもろくな事が無いのだから。
「だからその実力を買ったの、一夏君を守った実績もまとめてね」
「そんな実績は存在しな──「あるよ。第2回モンド・グロッソの件、忘れたとは言わせないよ」……」
「私とちーちゃんは立場上余り関われないの。ちーちゃんは教員として接しないと行けないから、プライベートなことまでは踏み込めない」
「もういい、分かった。生徒として守れる範囲で守れば良いんだろ?」
正直もう関わることはないだろうと思っていた二人とこんな形で関わることになってしまうとは思いもしなかった。
俺の平穏生活はしばらくお預けになりそうだ……
「
「なに?」
「本当に俺に、ISの適性があるんだよな?」
「あるよ。私が勝手に調べたんだけどね」
(何調べてくれてんだよ。意志の尊重は無視ですか?)
「専用機について、いくつかリクエストしていいか?」
自身の意思ガン無視して勝手に検査したこと、家破壊したこと諸々含めて強制的にでもこちらの意見を押し通せないかと試みる。
そちらが無茶苦茶なことを要求した分、こちらも無茶苦茶なことを要求させて貰おうという思惑だった。
「え~」
案の定目の前にいる束は嫌そうな反応を見せてくる、だが彼女が絶対に要求を飲んでくれる方法を彼は知っていた。
「拒否したら体重計に乗せるぞ?確か中学の時は6──」
「わー!何言おうとしてんのさ!なんなりと!なんなりと!」
それは体重の話だった。女性に対して体重の話と年齢の話は絶対にしてはいけないと言うが、家を壊され平穏を粉々にされた俺にとってはそんなことどうでもよかったのだ。
「お前、まさか7「わぁぁぁ!?!?!?!?」……」
どうやら体重は前よりも増えていたらしい。
「リストにまとめたからこの通りに調整してくれ」
そう言ってリスト化したメモを彼女に渡す。正直かなりピーキーな性能になりそうではあるが問題は特に無いだろう。それに無茶苦茶なこと言ってもある程度反映してくれる。おそらく。
「──ねぇ、これ本気で言ってるの?」
「なにか問題あったか?」
「いや……流石に最低限の装甲で運動性極振りはちょっと、それにこの武装は」
「かなりピーキーにはなるだろうが、万が一の時には使えるだろ?それに俺にはそっちの方があってるんだよ」
最低限の装甲。今現在のISの装甲は大きすぎると俺は考えた。
小型化し身体に合う最低限の装甲があれば良い、そして装甲の軽さを活かした高軌道戦術。的は小さいほど当たらない、動きが俊敏ならなおさら。
かつて赤い彗星と呼ばれていた人の言葉もある。『当たらなければどうと言うことはない!』と。
その性能を活かす為の武装をいくつかリクエストしたが、それ以外は従来のISと何ら変わりないものだろう。
「バックパックシステムはパッケージとは違う解釈で良いのかな?ちょっと時間かかるから一旦IS本体だけね?」
「大体そのリスト通りなら問題無い。よろしく頼む」
「天才の束さんに任せなさい!」
「
「とにかく頼んだぞ」
不安を抱えながらも彼は崩れ去った家の中から最低限の荷物を持ち、IS学園へと足を運ぶことになった。
暗殺はしばらく休業、新しい家も探さなくては行けない現状に頭を悩ませてしまう。とりあえず知り合いの殺し屋には連絡を入れておこう。
あの
「どうしよう……とりあえずあの試作機に色々組み込んで渡してあげようかな?」
目の前に佇む未完成のISを目の前に、
「ぼやいていても仕方ないか。これだけの物を渡すんだからちゃんと約束を守ってくれるよね……?」
そう言って空中へいくつかのディスプレイを展開する。ディスプレイには未完成の機体のデータや予想スペックなどが映し出され、いつでも調整可能なようにキーボードも展開されていた。
「機体名《
束がキーボードになにやら打ち込み始めるのと同時に、六基のアームユニットがそのISへと向かい、一旦分解・リクエストに合わせて装甲の再調整を行っていた。
束の方はというと、ISに搭載されているOSの書き換えを行っており運動性を重視した調整を行っていた。
(元から万能機だけど、彼が使いやすいようにっ……)
篠ノ之束の所有する開発ドックは深夜を回っても忙しなく稼働していた。
(あれ……?そういえばこのコンセプトって何処かで?)
次の番外編
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おねショタ(無効票)
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1シャル&ラウラと千春(受け)
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2シャル&ラウラと千春(攻め)
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メス堕ち(無効票)(千春総受け)
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束と千春
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千冬と千春
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シャル&ラウラと千春
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一夏と千春
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オマケ(無効票)
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千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
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千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」