※この作品はR-18です。

女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活   作:灰崎 快人

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第11話「セカンド幼馴染み」

翌日。少し朝起きるのが辛かったがそうも言っていられない。今日も今日とて勉強、授業前に教室に入って自主学習をしておかなくてはいけなかった。

昨晩のことについて?そんなものは語る価値もないだろう。語る理由もない。

「黒咲さんおはようございます」

「おはようございます山田先生」

いつも通り山田先生が授業の準備に取り掛かっていた。

山田先生から感じる視線が2週間前とは異なり、少し怖く見えた。似たような視線はよく千冬がしているが、彼女からこれを感じるとは思わなかった。

なぜそんな目で見てくるのか、原因が分からない今どうしようもなかった。

「そういえば転校生の噂知ってますか?」

「噂ですか?……いえ、特に」

「隣の2組のクラスに転校生が入ってきたんです、でもその子が2組のクラス長と戦ってその立場を奪ってしまったらしくて……」

ふむ、随分と変わったヤツなんだろう。

転校生についても大体検討はついている、昨晩正門ゲートにて大声を上げていたあの小さい子供だろう。

元2組のクラス長と戦いその座を奪ったということは、セシリアと同じ代表候補生、もしくはそれに親しい実力を持っていることになる。

「専用機持ち……ですか?」

「その通りです。今の2組のクラス長は中国の代表候補生で専用機を持っています」

来月に行われるクラス対抗でそこと当たったら間違いなく今の織斑では勝ち目はないだろう、これは急がないと手遅れになるな……

「今日からクラス対抗までの期間、アリーナを貸し切ることは出来ますか?」

「第1アリーナであれば、クラス対抗の5日前まで貸し切ることは可能です」

ならその期間にかけるしかない。そこに今出来るだけの技術そして知識を織斑に叩き込む。でなければ間違いなく負ける。

「険しい表情をしてますよ、黒咲さん」

「すみません、色々と考えていたもので」

とにかく少しでも織斑を強くしないと……何とかできるだろうか?

「焦っていては本調子を発揮できませんよ?千春くん」

「そうですね一旦落ち着きます、セシリアさんとも考えないといけないので」

一礼して自分の机へと向かう。冷静に必要な事だけを考え、織斑の強化プランを考える。難しい技術は抜きにしてとにかく基礎を徹底的に詰め込む、あとは戦術についても色々学ばせなければな。

ノートを手に取り必要なものだけをまとめていくことにした。

 


真耶side

 

(黒咲さん、わざと「千春くん」と呼んだのにそれを否定しなかった。気がついていないのか、それとも気がついたからこそ話を切り上げて席に向かったのか。真相は分からない)

織斑くんのことをしっかり考えているのは流石、しかし自身の体調とかしっかり管理できているのか不思議でならない。目の下に少しクマが出来ているのを真耶は見逃してはいなかった。

優秀な生徒であるが故に、無理はしないで欲しいと言う気持ちは黒咲が男だからだろうか?それとも真耶の本心からであろうか?

そんな黒咲のことを見つめていると、他の生徒たちが次々と教室に入ってくる。

(さてと!私も教員として一生懸命考えて動かないとですね!)

 


教室

 

教室が騒がしいと思い顔を上げてみると、クラスメイトのほとんどが既に席に着いていた。周りが見えないほど集中していたとは、考えすぎだということか。

それにしてもいつもとは違ったざわつきだ……何かあったのだろうか?

入口の方へ目をやってみると、織斑と誰かが言い争いをしている様子だった。よく見ると争っているのは昨晩の小さい子、織斑のことを知っているようだったが、どのように知っているのかは不明。少し過去を調べてた方がいいのかもしれないな。

そうこうしていると彼女の後ろには織斑先生の姿が、それに気づいていなかった彼女は、織斑先生の問に対し大雑把な回答をして頭を叩かれていた。

相手が織斑先生であることを知ると、一目散に自分の教室へと逃げていった。

本当になんなのだろうか……


授業が終わり昼食を取るため食堂へ向かう、今日は気分を変えてざる蕎麦にしてみることにした。たまに食べると美味しく感じるのだ、日本人皆そうなのかもしれないが。

食事を受け取り席を確保した後、食券機近くが騒がしいとと思い視線を移す。

どうやら先程の子がまた織斑に噛み付いているらしい、随分と暇な人なんだなといった印象だ。

近くにいるセシリアも、篠ノ之も彼女の話には呆れ返っている様子だった。一体何を話しているのやら。

あのタイプとは下手に関わると何を言われるか分からない、一旦様子見くらいが安全なのだろう。

こちらに気がついたセシリアが自身の食事を持って向かってきた、早急に離れたかったらしい。

セシリアからの愚痴を聞いていると、あの小さい子についていくつか分かったことがあった。

彼女の名前は凰鈴音というらしく、織斑のセカンド幼なじみだとの事。ファーストは篠ノ之箒でセカンドがその

凰鈴音、まさか2人の幼なじみと同じ学園で再開することになるとは思わなかっただろう。

それに分かったこともある。あの性格ではスパイなど到底出来ない、つまりあの転校生は普通の転校生だ。

ただ単に代表候補生だからこの学園に来ただけに過ぎない。目をつける意味はなくなった。

「織斑くんの特訓について、私の方でまとめてみたよ」

「黒咲さんが?」

頑張って必要なことだけを洗い出し、特訓メニューを記載したノートを見せる。

「はっきり言って今の織斑くんに足りないものが多いからね。でも飲み込みは良いから、教えればそれなりの技術は身につけれると思う」

「ですが、アリーナなどの問題が」

「大丈夫、アリーナについては第1アリーナを貸し切ることが出来たから。ただ期間は対抗戦の5日前まで、この短い期間で詰め込めるのは流石にね?」

「それで考え抜いた結果が、このメニューという訳ですね」

とにかく基本的な操縦技術を詰め込み、近中遠距離での戦闘面での動きを身体に覚えさせるしかない。

放課後2時間それを5日、計10時間という短い時間でどこまで行けるだろうか……下手したら手も足も出ずに負けてしまうかもしれない。それだけは避けさせたい。

その一心でこのメニューを考えた、IS素人なりに考えたがこれを見てセシリアはどう思うだろうか?

「セシリアの意見を聞きたい」

「よく考えられている方だと思います、確かに織斑さんは足りないものが沢山ありますが、このメニューであれば何とかなるかもしれませんわ」

セシリアの意見も取り入れながらメニューを改良していく、完成させるのにはそれほど時間はかからなかった。

放課後が楽しみで仕方ないな。

食器を片付け、机の上に広げていたノートをしまう、すると何人かこちらに歩いてくる音が聞こえた。

「お、おい鈴音!」

「貴女が黒咲千春?」

「……確かに私は黒咲千春ですが、どちら様ですか?」

「アタシは中国の代表候補生、凰 鈴音(ファン リンイン)。貴女達が一夏のISを見てるんだってね?」

どうやら織斑が黒咲のことを凰に話したらしい、話したとしてもまだメニューも教えていないので問題は無い。

「確かにそうだけど」

「なら話は早いわ。アタシが一夏のISを見るからもういいわよ」

何を言ってるんだ?あまりにも身勝手すぎる。

2組のクラス長を奪ったかと思えば、今度はISの事は私が教えるから退けと言い出した。少し前のセシリアよりも酷い。

こいつには少々痛い目にあってもらわないと行けないようだな。

「それこそ結構。相手のクラスにこちらの状態を教える訳にも行かないからね」

「アタシに歯向かうの?いい度胸ね?」

「鈴音!」

空気は最悪だ。まさかここまで傍若無人だとは思わなかった、内心かなりイライラしている。

「少なくともアタシは貴女より強くて賢いの、実力があるものが指導するのは当然でしょ?」

こちらが黙れば相手は自分のペースに持ち込めると思っている、反論すればさらにヒートアップするのは目に見えている。

「黒咲さん……」

セシリアがこちらを不安そうに見ている。

「さっさと返事しなさいよ、それとも怖くて何も言えない?」

「黒咲……」

織斑と篠ノ之まで同じように心配していた、全くこれはとことんやらねえとダメらしいな?

(呆れたものだな)

「さっきから聞いてればギャーギャーと、あまり舐めるなよ小娘」

「なっ!」

これには凰以外のメンバーも驚いたような表情を見せる。口調は千冬に似せ、声は低くしてみた。もちろん男性の声は出ないようにしている。

「何様のつもりだ?候補生という立場で偉いとでも思ったか?冗談はよせ、候補生は所詮スペアに過ぎん。その程度で大きく出ては、笑いものになるだけだ」

「このっ!言わせておけ──」

「そもそもクラスが違うのにどうやって織斑を見る?アリーナの予約は?メニューは?ちゃんと考えてあるのだろうな?」

「それはこれからよ!アリーナだってどうせ空いてるんでしょ!」

「もし空いていなかったとしたら?知識だけ補わせるとか言うなよ?こっちはこっちで考えて動いているんだ、貴様と同じにするな」

遂にキレた凰が胸ぐらを掴んでくる、何も考えていなければ沸点も低いと来たか。こんなものを候補生にするなんて、中国もたかが知れる。

こちらに手をあげようものなら容赦なく反撃させてもらう。殴るなら殴ってこい。

「何を騒いでいる!」

どうやらここまでらしい。誰かが織斑先生を呼び出したようだ、正直これ以上大事にはしたくなかった為助かる。

凰も織斑先生の顔を見るなり青ざめていた、しかし俺は彼女が来ても変わらずこのチビを睨みつけていた。

「転校初日から揉め事を起こすな!」

「千冬さん」

「織斑先生と呼べ、黒咲も一旦冷静になれ」

「私は元から落ち着いてます」

口調も声も元に戻し織斑先生と向かい合う、相変わらず胸ぐらは掴まれたままだ。

「凰、お前その手はなんだ?まさかとは思うが殴り掛かるつもりではあるまい?」

ゆっくりと胸ぐらが離されていく、頭に血が上って冷静な判断もできないとは。情けないやつだ。

「さっさと食事を済ませて次の授業に備えろ」

「「「は、はい!」」」

既に食事を済ませていた俺は食堂を後にする。

2組と織斑には悪いが徹底的にやらせてもらう。恨むのであればあのガキを恨め。

イラつきを内に潜めながら、大人しく午後の授業を受けることにした。

次の番外編

  • おねショタ(無効票)
  • 1シャル&ラウラと千春(受け)
  • 2シャル&ラウラと千春(攻め)
  • メス堕ち(無効票)(千春総受け)
  • 束と千春
  • 千冬と千春
  • シャル&ラウラと千春
  • 一夏と千春
  • オマケ(無効票)
  • 千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
  • 千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」
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