※この作品はR-18です。

女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活   作:灰崎 快人

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第12話「慣れない環境」

昼の騒動から午後の授業が終わり、現在は放課後。

初日から予定を崩してしまう訳には行かないため、織斑、セシリアついでに篠ノ之を連れ、第1アリーナへ移動する。

篠ノ之を連れてきた理由はいくつかある。

IS操縦時の織斑が使う剣術を上げること。

接近戦でナイフとブレードの2種を織り交ぜることで、その武器の特性を理解させること。

万が一対峙したことない武器であったとしても臨機応変に対応できるかどうか試すため。

それ以外にも篠ノ之自身の技量を上げるためにも、参加して貰うことにした。

セシリアは中遠距離からの攻撃に対応するためには必須な人材だ。ライフルからの狙撃、ビットによるオールレンジ攻撃を如何に回避できるかが重要になる。

回避した上で相手の接近する為の戦術を身につけさせるというのもある。

そして俺、近中遠距離全てをカバーする。両方の技術を持っているのはこの中で俺だけ。織斑が相手の懐に飛び込んだとしても、相手によってはわざと誘い出す戦術を使う者もいる。

それに気づけるように、対処できるように学んで貰う。

「まずは基本的な飛行から加減速、急停止などをとことん詰め込むよ。篠ノ之さんは万が一織斑くんが地面に突き刺さったりなどがあった場合は救助してね」

そう言って篠ノ之に《打鉄》を渡す。

万が一彼女の元に落ちてしまっては危険な為、訓練用のISを装着させる。

彼女に適しているのはこちらだと思い、アリーナと同時に貸し切ったのだ。

「セシリアさんと私は飛行の補助を。1時間は3人で飛行、加減速、完全停止をやります。次の1時間は織斑くん1人で全てやってもらいます。厳しいかもしれなけど、ここまでしないと代表候補生にはたどり着けないと思うから、覚悟してね」

織斑を見ると冷や汗を少し流していた。最近の織斑は何とか授業についていけてはいるが、置いていかれることの方が多い。

その状況で放課後には厳しい特訓が待っている。もしかしたら潰れてしまうかもしれない。

「俺やるよ、3人の気持ちもクラスメイトの思いも無駄にはしたくないから」

「一夏……」

「その意気込み、途中で投げ出さないでくだいまし?」

「よし、それじゃあ始めようか」

全員ISを起動し身につける、黒白青灰の4色がアリーナに集まる。

「行くよ!」

「参りますわ!」

「よっしゃ!」

「記録は任せろ」

織斑とセシリア、俺は上空へ勢いよく飛び立つ。篠ノ之は地上にて待機しながら、渡したカメラで撮影を行ってもらう。

記録し改善点を見出すことで、織斑の技術はより1歩先を行く。


「落ち着いて、イメージをしっかりと浮かべる。背中に羽が生えたイメージならそれをより1層深く!」

「分かった!」

「自分がいちばん安定するイメージを作り出すことで、さらに安定した飛行が出来ますわ!」

最初は危なっかしい飛行でフラフラしていたが、次第に動きは洗練されていく。速度も先程とは違いかなり早くなってきている。

ISは脳からの命令で飛行することができる、そのためイメージを強く思えばその分速度が乗り安定した飛行が出来るようになる。

(僅かだが飛行と同時に加減速が出来ている、期待していた以上のポテンシャルは持ち合わせていたようだ)

360度アリーナ全体を飛行する、20分という短い時間でここまで物に出来れば上出来だろう。


「次に加減速、さっきの飛行で少し出来てたけど、これを使えば急な攻撃にも最低限のダメージで回避出来る」

「急停止はダメージを受けることなく、場合によってはフェイントとして使用することもできますわ」

《白式》のスペックで出来る最高速度は約300km、この狭いアリーナではそのまでの加速は必要ない。しかし減速は別であり、機体を安定させるなど用途は様々。

これも身につけなければ戦術に影響が出るだろう。

『織斑くんは私とセシリアさんに追いつけるように飛んでください、減速したら同じように減速するように!』『わかった!』

《ブルー・ティアーズ》と《ノワール》を一気に加速させる。速度は約180km程だろう。これについて来れているか時々後ろを見る。

安定した飛行では無いが、それでもしっかりと織斑はISを加速させついてきている。アイコンタクトでセシリアにさらに加速することを促す、理解してくれたのかセシリアが加速する。約240km、これについて来れれば今度は減速する。

織斑は少し苦しそうについてきている、おそらく身体にかかっているGがキツイのだろう。少し速度を落とし200km程にすると、苦しい顔もなくなった。

現段階で加速できるのは200kmまでということになる。アリーナの中であれば上出来だろう。

『次は減速するよ!私達を追い越さないよう気をつけて!』

通信にて減速を促す、最初はゆっくり減速するが途中からは強い減速を行う必要があるだろう。

『了解!』

織斑からの了承は出た、早速200kmから120kmに減速していく。織斑も集中力を切らさずに必死に覚えようとしている、万が一追い越しそうであれば腕を掴み減速させる。

彼の額からかなり汗が流れているのがセンサーに映し出される。かなりハードな特訓であるのは間違いないだろう。セシリアも気づいていないが軽く汗をかいている。

必死にイメージを脳内に浮かべるために、かなりの集中力が必要なのだろう。苦労するのは最初だけだ、慣れていけば自然とこなせるようになる。

『もう一度行くよ!』

『はい!』

再び時速200kmまで加速、今度は80kmまでの減速を行う。相手の動きをしっかり見ていなければ、この減速にはついていけない。

『くぅぅ……!』

苦しそうな声が織斑から聞こえる、だが助けることは出来ない。身につけなければ負けるそれだけだ。

「少し減速するのが遅かったね」

「相手をしっかりと観察しなければ、いつ減速させるのか分かりませんわよ」

「イメージするのも大切ですが、相手を常に見ておくのも大切なんです」

「くそっ……もう1回頼む!」

「「もちろん!」ですわ!」

2度目のトライ、今度はしっかり減速できるだろうか?いや織斑は覚えが早い。きっとやってくれる。

再びセシリアと同時に80kmまで減速する。織斑も先程とは違い速いタイミングで減速の体制に入った。これなら止まれるだろう。

『よっ……しゃぁ!』

『お見事ですわ』

『その意気だ一夏!』

しっかり地上から撮影してくれている篠ノ之からも通信が入る。減速は少し苦しかったが、ここまでなら何とかなるだろう。


『最後は急停止、織斑くんが地面に穴を開けたアレだよ』

これが今回の一番の難所だろう。地表から僅か10cm以内での急停止、最初は10cmではなく1mから始めよう。

『最初は手を繋いで行くよ、急停止に入る体制と姿勢をしっかり覚えること!』

『よし……』

『参りますわよ二人とも!』

手を繋いだ状態で地面に加速していく、速度は約120km程だろう。そこから身体を上げ加速を殺し減速していく、あとは地面に埋まらないように減速する勢いを強くする。

スラスターが減速するために頑張って噴射している、ISの重量に対し止まれるようにしっかりと強力なスラスターが内蔵されている。

完全停止し、地表からどれだけ離れているか確認する。

「約2m、少し早すぎたかな?」

「最初はこの位からがいいと思いますわ」

「いきなり1m以下から初めてるのは、流石に厳しいものがあると思う」

「……では、ここからゆっくり下げて行きましょう」

「急停止、必ずものにしてみせる!」

織斑のやる気が変わらないのはとてもありがたい。それでこそブリュンヒルデの弟だ。

それから何度もトライし、何とか30cm以内での停止に成功した。

残り時間はあと35分、5分は休憩にまわし残りの30分で今回の成果を見せてもらうことにする。

用意しておいたスポドリを各自に渡しながら、篠ノ之が撮影してくれた映像を確認する。織斑の動きにクセはあるが、間違いなく安定しているのは断言出来る。加減速では僅かに反応が遅れてしまったこと以外問題はなさそうではあったが、急停止においては姿勢もあまり安定していなかった。

(やはり鬼門は急停止か……)

アリーナを貸し切っている最終日はセシリアと黒咲、篠ノ之の3人と戦ってもらう予定だった、しかし復習の時間として使うのもありなのかもしれない。


残り時間30分となったところで、織斑に1人で飛行、加減速、急停止を行って貰う。1時間30分で教わったことをしっかりと実践出来るかどうかが肝になる。

「頼むよ、織斑くんっ!」

上空に佇む織斑に対し祈ることしか出来なかった。

『飛行始め!』

合図と共に織斑がアリーナを駆け巡る、360度自由に飛行できてはいるが、途中バランスを崩してしまうことが確認できた。それでも問題点はそこくらいであり大きな問題では無いと判断した。

『加減速、最高速200km!減速は80km!合図と同時に加減速を行うように!』

『了解』

『加速!』

少しづつ加速していく《白式》、かなり早いがそれでも安定して飛行できている。

『減速!』

瞬時に減速の体制に入り80kmまで速度を落とす。これを何度も繰り返したが、問題はなさそうだった。

『最後、急停止。トライは3回、目標は1m、60cm、10cm』

残り時間わずか、最後も綺麗に成功させて欲しい。

『1回目!』

上空から地面に加速していく、途中体制を変え減速させるがISは重力の影響を受ける。タイミングを間違えればクレーターが出来上がるのだ。

『ふっ!』

1m、60cmとクリアしていく。最後は30cm。これに関しては最後まで成功しなかった。これを成功させることが出来れば余計な時間を増やさずに済むのだが……

『止まれぇぇ!!!』

織斑も必死にISを止める。スラスターが悲鳴をあげているほど激しい減速、篠ノ之さんにいつでも動けるよ準備させているので万が一墜落しても問題ない。


「やっぱりダメか……」

小さなクレーターがあの時のように第1アリーナに形成された。

減速していたおかげで前回のようなクレーターでは無いので、戻すのは簡単だった。

「60cmが出来ただけていいのか?」

「起動回数が2桁行かない人が出来たのであれば十分ですわ」

「そっか」

「くっそぉ……!」

「大丈夫か一夏」

悔しそうに唸る織斑、だが当初の予定では60cmも成功できないと思っていた。正直いって十分すぎるほどの成長ぶりだ。対抗戦では見違える動きをするだろう。

「今日はここまで!明日はもう少し踏み込んでやるので全員しっかり休んでね!」

「「わかった!」」「分かりましたわ!」

織斑強化週間は始まったばかりだ。

次の番外編

  • おねショタ(無効票)
  • 1シャル&ラウラと千春(受け)
  • 2シャル&ラウラと千春(攻め)
  • メス堕ち(無効票)(千春総受け)
  • 束と千春
  • 千冬と千春
  • シャル&ラウラと千春
  • 一夏と千春
  • オマケ(無効票)
  • 千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
  • 千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」
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