女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活 作:灰崎 快人
強化週間を始めて3日。織斑はかなり仕上がってきた。操縦技術に関しては問題なく加減速を自由に出来るようになった。急停止はどう頑張っても43cmがギリギリのラインでそれ以上は望めそうにない。
それでも間違いなく織斑は成長している。最終日の試合が楽しみで仕方ない。
「今日はここまで、織斑くんの飲み込みが早くて良いペースで仕上がってるね」
「みんなの教えが上手いからだよ、本当に助かってる」
「当然ですわ。代表候補生としての経験をそのまま活かしていますから」
「私は……まぁある程度参加出来てはいるな」
篠ノ之の出番は今は無いが、後半は一気に活躍してもらう。織斑の近接戦闘の技術をさらに引き上げるには彼女の協力が必須だろう。
「今日もゆっくり休んでね、それでは解散!」
寮へ戻りパソコンを起動する。今日までの織斑をデータ化し記録したフロッピーディスクを取り出す。現在の成長度と初期状態でのデータと比較する。
千冬からは模擬戦時のデータをなんとか借りることが出来ているため、これと今回の織斑を比較し成長度を比較する。
結果的に言ってしまえばその差は歴然だ。飛行時の安定性、加減速時の体制などかなりバランスのとれた成長を遂げている。
操縦技術は問題ないだろう。あとは何処まで織斑のスタイルを確立させるか、対近中遠距離をどう対処するのか、それをしっかり考えなければならないな。
「一夏の調子はどうだ?」
「順調、むしろ想像以上の成長ぶりだ。正直驚いている」
「覚えるのは早いからなあいつは、それにこの映像を見るにお前も随分と成長したように見える」
「全員成長しているんだ。このメニューは基礎をとことん詰め込む内容だから、セシリアも僅かに安定性が上がっている。箒もな」
あくまでもセシリアの比較データはあの30分の戦闘データのみ、それでもスラスターの制御などが僅かに上がっている。
篠ノ之に関しては事前のデータが無いためよく分かっていないが、これからの成長が楽しみである。
自身も加減速、急停止は上達している。1組の専用機持ちが全員レベルアップしているのは間違いないだろう。
「対抗戦までにはそれなりに仕上げる」
「あまり詰め込むなよ?あいつにも千春にも自分のペースというものがあるからな」
「わかってるさ」
データを保存しパソコンの電源を落とす。椅子の背もたれに身体を預けゆっくりと伸びをする、少し身体が硬くなってしまっただろうか?
「軽く揉んでやろうか?」
「……変なことしなければな」
こいつの手つきは妙におかしい、常に警戒しないと行けなくなった。まさか自室でも警戒しないといけない対象が出てくるとは思わなかった。
「飲み物買ってくる」
「ビールならあるぞ?」
「生憎と酒はあまり飲みたくないんだ」
そう言い残して部屋を後にする。さてどうしたものか?誰かの部屋に遊びに行くか?いきなり行ったら迷惑になるか……
そういえば織斑部屋知らなかったな、歩き回ればたどり着くかもしれんな。なんやかんや織斑は人気だからな。
それにあのガキの事もある。今日も何かしら問題を作っている可能性もある、見回るには丁度いいだろう。
「ふざけるな!何故私がそのようなことをしなければならない!」
外に出てみれば響き渡る篠ノ之の声、予想通り問題が発生したらしい。
急いで現地に向かうと、篠ノ之と凰が向かい合って悶着している状況だった。織斑は部屋の中でアワアワしている、止めたいが止められなくなってしまった。という感じだ。
「これは私と一夏の問題だ!部外者が首を突っ込むな!」
「でも男と同室なんて嫌でしょ?あたしは平気だから大丈夫よ、それに幼なじみだしね」
「嫌だとは言ってない!それに幼なじみだからなんだと言うのだ!」
話が進まないな、それに今の時間帯に騒がれてはいい迷惑だ。さっさとケリつけさせるか?
「ここは私の部屋だ!今すぐに出ていけ!」
「一夏の部屋でもあるんでしょ?じゃあ問題ないじゃない」
断片的に話は聞いた。どうやらあの小さいのは織斑と篠ノ之の部屋に移り住むらしい。許可もなしに。
はっきり言って頭が悪い、子供が欲しいものを手に入れるためにごねるのと全く同じだ。
くだらない。実にくだらない。さっさと終わらせる。
「何を騒いでるの?こんな時間に……」
「黒咲」
「昼間の……チッ」
「大体の話はいやでも聞こえてたよ。結論から言いうけど、その話はちゃんと教師と話し合ってね」
そもそも部屋の変えなと生徒同士で出来るわけないだろう、こんなこと猿でもわかる。
え?今目の前の子は分かってないって?じゃあ猿以下なんだろ。
そもそもこの時間であれば既に眠っている人も居るはず、こんなクソみたいな事で眠りを妨げられては可哀想だ。
「うるさいわね、部外者がじゃましないでよ!」
「はぁ……貴女も部外者でしょ。お話にならないね、中国の代表候補生は残念なのが多いの?」
「貴女ねぇ!」
「私は思ったことをそのまま伝えただけ。なにか文句?」
沸騰したような顔でこちらを睨みつける、それでどうする?ISでも展開して殴ってくるか?やれるものならやってみろ、それをした瞬間に反撃させてもらう。
「篠ノ之も!凰も一旦落ち着けよ!」
織斑も流石に声を上げる、織斑も疲れているから早く休みたいのだろう。
「とにかくその話は明日でもいいだろ?」
「……そうしておくわ。それより一夏約束覚えてる?」
話が終わったのであればさっさと帰れ……迷惑極まりない。あとで織斑先生と2組の担任に今回のことを報告しておくか。
「約束?あぁ……あれだろ?」
「覚えてるのね!」
さっきまで赤かった表情が急に笑顔に変わる、感情の激しいやつだな。
「鈴の料理の腕が上がったら毎日酢豚を────」
「そうそう!」
「奢ってくれるってやつだろ?」
「そうそ……はぁ?」
なんだその約束?無料で酢豚を奢ってくれるのか?いい事じゃないか。まぁ約束なんて曖昧なもので、関心のないものほど忘れやすいんだがな。
面倒な話が終わったと思い、黒咲はその場を後にする。目的のひとつは達成出来たので良かった良かった。あとは自販機で飲み物を買うだけだ。
それにしてもあの転校生は厄介なものだな、まさかたった数日でここまで問題事を引き起こすとは。
中国の代表はそんなに水準が低いのか?心配になってくる。
自販機まで移動し、目当ての飲み物を買う。コーヒーなど様々な種類があるが、基本的にこの時間に飲むのはお茶のみ。普段から炭酸水などは基本摂取せず、麦茶や烏龍茶などを好んで飲むことが多い。
酒に関してはあの場で飲んでしまったらどうなるか簡単に想像できる。きっと────
この後はどうしたものか、部屋に戻ったとしても恐らく千冬が待ち構えている。かと言って部屋に戻らなければ残りの時間をどう潰すか悩むもの。
…………少しずつこちらに向かってくる足音が聞こえる、歩きではなく走り、こんな時間に誰だ?
振り返り足音の主を見ると、先程まで吠えていたあの小さいヤツだった。あのあと何かあったのだろうが?大方半分はあれのせいだろう。
少なくとも助ける気は無い。走り疲れたのかその場でしゃがみ込む。だからなんだ?僅かにこちらを見ているのも分かっている。だが話を聞くつもりは無い、聞いて欲しいのであれば自分から話しかけるのが普通だ。
少し待ってみたが、話しかけられなかったのでその場を後にする。生憎と誰でも助ける人では無いしそこまで優しい人間では無い、特に生意気で自分勝手な奴を助けるつもりなど毛頭ない。
俺はその場を後にし、千冬が待つ部屋へと戻った。
「戻ったぞ」
「随分と時間がかかっていたな?」
「面倒事を落ち着かせてたからな」
ため息を添えながら、面倒事の詳細を話す。千冬は少し頭をかかえていた、織斑に関係する人は問題児が多い……個性的なやつが多いらしい。
「この件に関しては千冬と2組の担任で話した上で対応してくれ。俺には対処出来ん」
「面倒なことを……今日はとにかく寝るぞ、私は明日に備える」
お互いに大変だなと思いながら、椅子に腰を下ろし眠りについた。
起きた頃にはベッドの上かもな。
次の番外編
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おねショタ(無効票)
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1シャル&ラウラと千春(受け)
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2シャル&ラウラと千春(攻め)
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メス堕ち(無効票)(千春総受け)
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束と千春
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千冬と千春
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シャル&ラウラと千春
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一夏と千春
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オマケ(無効票)
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千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
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千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」