女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活 作:灰崎 快人
『早くこちらへ!』
織斑と凰の2人に急いで通信を繋ぐ、アリーナの遮断シールドを貫通してきたアレは間違いなくISではない何かだろう。
2人の試合を見ていた時に、こっそり頭部だけ部分展開していた。これによって織斑がどこまで引き出せているのか記録していた。
そんなときにこちらに何かが近づいている反応があり、急いでISを起動しカタパルトへと移動、確認を行った。
〘ハイパーセンサー〙のリミッターをわずかに解除していた状態で使用していたこともあり、かなり遠い反応も感知する事が可能になっていた。わずかにリミッターの制限を変えただけでもかなりの情報が流れ込んできた。全て解除した瞬間、脳内に莫大な情報が流れてくるのは間違いないだろう。
それはさておき、あの化け物はどうしたものだろうか?こちらの攻撃が通じるとは思えない装甲。唯一通じそうなのは織斑の単一仕様能力だけだろう。
《ステージ中央に熱源、所属不明のISと断定。ロックされています》
センサーからの緊急通告。かなり危険なISだな。そもそもISなのかあれは……
『2人とも早く!』
『わかった!』
『一体何なのよ!?』
2人をピットに誘導する、だがそう簡単に事は運ばない。
《警告。敵ISから大きな熱源反応》
すぐに回避行動を行う。アリーナの観客席に被害が出ないよう謎のISの上空を飛び回る。俺に狙いを定めたであろう銃口からは赤い光が放たれる。
《警告。敵ISの射程範囲内です》
「なっ!ちっ!」
警告と同時に緊急回避を行う。さきほどまで俺が飛んでいた空間に、熱線が通過していた。
ビーム兵器、セシリアのライフルよりも火力が高い。あんなもの受けてしまえばひとたまりも無いだろう。
嫌な汗が流れてきた。
『2人とも!一体何を──』
『何処触ってんのよ!』
『ちょ!暴れるな!』
『うるさいうるさい!離しなさいよ!』
何やってんだアレ……と思ったがどうやらあちらもあちらで狙われていたらしい。銃口は二つ以上か。これは厄介だな。
『黒咲!こちらは生徒と観客の避難誘導を行う!教員が数名そちらに行くが、システムハックによって全ての扉が閉鎖されている!時間を稼げるか!?』
千冬から〘プライベート・チャンネル〙で連絡が入る。かなり焦っている様子、彼女の背後からはセシリアと篠ノ之、山田先生の声が聞こえる。
時間を稼ぐことは出来るだろうが、いつまで持つか分からない。先ほどまで試合をしていた2人に関しては損傷具合は酷くは無い、だがあれを受けて耐えられる保証は無い。
『稼げるとは思う、だがいつまで耐えられるか分からん。織斑達にも協力してもらえば時間は延ばせそうだが……』
『お前からして織斑達は実力不足か?』
『……実力不足では無い、相手が未知数なのが問題だ』
あれは本当にISなのかと疑いたくなるほど異様な形をしている、深い灰色をしたそれは異様に腕が長く、つま先よりも下が伸びている。
肩と頭が一体化したようなデザインをした特異の全身装甲型。
相手の視線をこちらに誘導させるために、何発か弾丸を叩き込む。
だがあの装甲には全く歯が立たない、強固な装甲を破るにはこれ以上の破壊力を持つ武器を使わければ無理だろう。
全体的に見て人が操縦しているとは思えないデザイン、大型スラスターにむき出しのセンサーレンズ。それに加え先程レーザーを放ってきた砲口が左右合計4門備わっている。
『こちらからの通信は受け付けない、完全に破壊するしかないな』
そうは言ったが《ノワール》の武器では決定的ダメージは与えられない、仕方がない危険だがあの2人にも手伝ってもらうかないな。
『黒咲、相手は無人機だと思って容赦なく破壊してしまえ!』
『了解』
無人機想定か、確かにあれは人が入っているようには見えない。なら手加減は不要だな。
『こちら黒咲。織斑くん、ちびっ子聞こえますか?あれは無人機です。教師の方達が制圧しに来ますが、現在避難誘導で手一杯な状況です』
『俺たちにできることは!?』
『ちょっと!ちびっ子ってなによ!』
『私たちに出来ることは、全生徒の避難、教師たちの介入までの時間稼ぎです!織斑さんの〘単一仕様能力〙が、あの機体に確実にダメージを与えられる武器です!』
凰のISでも確かにダメージは与えられるだろう、それでも足止めになる程度だろう。
本命の織斑のISに何処までダメージを通さず、相手の無力化を出来るかが鍵になる。
『ちびっ子と私で相手を照準を誘導させる!その隙に織斑くんは相手の武器を無力化して!』
『小さいのじゃない!私の名前は凰鈴音!』
『わかった!2人とも頼んだ!』
『行くよ!凰!』
『分かってるわよ!』
ライフルと衝撃砲を敵ISにぶつけ、視線をこちらに誘導させる。4門全てこちらに向きビームが一直線に向かってくる、観客席の方へ向かわないようにしっかり誘導できているため、被害は最小に抑えている。
「はぁぁ!」
その隙に《白式》の〘零落白夜〙で装甲、武器を切り落とす。あの能力は自身のエネルギーを消費して、莫大な破壊力を生み出しているいわば諸刃の剣。しっかりエネルギー管理をしなければ一気に織斑が危険になる。
『本当に効いてないわね!』
凰がイラついたように敵ISに連続攻撃を行う。
衝撃砲は確かに強力ではあるが、それを受けても全く怯みもしない。ライフルの弾が通じるわけがなかった。
『っ!そこ!』
こちらに狙いを定めていた砲口に、投擲武器を投げ入れ内部爆破を行う。砲内で溜めていたであろうエネルギーに誘爆し、砲門を1つ破壊することに成功した。
「通用するのはこれだけか……」
この武器にも限りがある。だが織斑が何度かトライしているおかげで相手の装甲も減っている。このまま行くことが出来れば相手を無力化することが出来るだろう。だか……
『くっ……エネルギーが持たない!』
織斑のISも限界が近い、恐らくあと1回出来るかどうか。彼には一旦下がってエネルギーを温存させるか?
焦るな。俺達の目的はあくまでも時間稼ぎ、相手の動きを封じていればそれだけで良いんだ。
『千冬!あとどれ位だ!?』
『あと2分だ!耐えろ!』
『了解!』
2分程度であれば俺一人でもなんとか時間を稼ぐことは出来るだろう。こちらにターゲットを向けさせて二人を避難させる事が出来れば大成功だろう。
『織斑くんと凰は撤退してください!あと2分で教師が介入します!』
『あんたはどうするのよ!』
『そうだ!黒咲さん1人で時間稼げるのか!?』
こちらのことを心配してくれるのはとてもありがたい。だが本当に心配しないといけないのはそちらの方だ、今自分が纏っているISが何処まで残ってるのか気づいていないのか?
『2人のエネルギーは既に限界!時間を稼ぐくらい私一人でやってみせる!』
『でも!』
『行くわよ一夏!』
『鈴!?』
『試合でのダメージとあのISの攻撃でかなり削られているのは確か、もしあの場でエネルギー切れになったらあたし達があいつの荷物になる。それだけは避けないと』
『くそっ……墜ちるなよ!』
『勿論です!』
緊急ピットに2人が向かっていく、その間も相手の行動をこちらに優先させる。装甲が剥がれた内部に弾丸をばら撒きつつ、投擲武器で砲門を潰していく。弾切れしたら直ぐに両腰に設置された小型ライフルで弾幕を貼る。
敵の攻撃を避けてはいるが、掠めただけで装甲が溶けている。エネルギーもかなり持っていかれていく。はっきり言って過剰威力だ。あんなものISに搭載するべきではないだろう。
センサーレンズを破壊したら動きは止まるだろうか?逆に暴れる可能性がある、下手に破壊するのはやめた方が良さそうだ。
ライフル、投擲武器は残弾切れ。小型ライフルは装甲にダメージは与えられるが確実な有効打にならない、残るはナイフのみ。あれに近接戦を仕掛けるのは無理がある、それに有効打になる気がしない。
『千春!』
『千冬!間に合ったか!』
〘プライベート・チャンネル〙から、千冬の声が聞こえた。振り返ると《打鉄》に搭乗した千冬、その後ろには《ラファール・リヴァイヴ》に搭乗した山田先生の姿があった。その他にも訓練機に搭乗した教師の姿が見えた。
『状況は?』
〘オープン・チャンネル〙に回線を切り替え、教師陣に現在の状況を伝達する
『敵IS4門中2門の無力化に成功、装甲僅かに破壊。左腕部機能停止。こちらは左腕部の装甲破損、中遠距離武器の残弾切れ。エネルギーは残り80です』
『わかった、あとはこちらに任せろ。よく耐えたな』
そう言って頭を撫でてくる、他教師がいる場でこういった事はやらないで欲しい。
その場を織斑先生達に任せ、俺は緊急ピットへと駆け込む。背後からは凄まじい爆音とともに、敵ISが集中砲火を浴びていた。
えげつない攻撃でそれは原型をとどめることなく、完全に機能を停止させた。
ピットにて既に避難していた織斑と凰が心配して迎えてくれた、何事もなく生還できたことを報告すると2人とも安心した表情で力を抜いていた。
凰には自分の無茶を少し聞いてくれてとても助かったと、感謝の気持ちを伝えておいた。
凰も最初の時の事を反省していたらしく、謝ってくれた。
わだかまりが無くなったのは良いか、今回の試合は中止になり、優勝賞品を逃したのが悔しかったのか、クラスの女子の雰囲気は少し暗かった。
次の番外編
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おねショタ(無効票)
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1シャル&ラウラと千春(受け)
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2シャル&ラウラと千春(攻め)
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メス堕ち(無効票)(千春総受け)
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束と千春
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千冬と千春
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シャル&ラウラと千春
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一夏と千春
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オマケ(無効票)
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千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
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千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」