女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活 作:灰崎 快人
次の授業が始まるため、机から教材と参考書を取り出す。
教材だけで十分ではないか?と思われるかも知れないが実はそうでもない。参考書のみにわずかに書かれている情報もあるというものだ。
こういった小さな事も見逃さないようにすれば最悪の展開などは防ぐことが出来る、この場合は知識の小さな隙間を埋めることが出来るので便利だ。それに万が一の際には参考書が武器にもなる。
「さて授業を始める。と言いたいところだが、再来週に行われるクラス対抗戦に出る代表者を決める。クラス代表者とはそのままの意味だ。クラスの長、誰かやりたいやつはいるか?自薦他薦は問わない」
要は委員長を決めると言うことだろう。正直やりたくない。
面倒な立場を押しつけられては動くのに支障が出てしまう。
そもそも委員長になるほどの
「はい!織斑君を推薦します!」
「私もそれが良いと思います!」
「私も!」
物珍しいと言う理由だけで織斑が推薦されている、仮に男で入学してたらとんでもないことになっていた可能性は十分考えられるだろう。
(女装していて助かったと言ったところだろうか……)
それにさっきからプルプル震えている金髪の女性がいるのだが、確かイギリス代表候補生のセシリア・オルコットだっただろうか?
また面倒な事が起こりそうだな。
「ちょ!なら俺は黒咲を推薦するぞ!」
「へ?」
巻き込まれた。どうして巻き込まれた?もしかして声かけたからか?
「少なくとも俺よりISの事を理解してるからな!」
それは織斑が参考書を捨てたからだろうがっ……!
「織斑、黒咲か。その他には居ないか?」
はっきり言ってISの技術に関しては素人同然、専用機を頼んだがそもそも手元に届いていない現状。
今の俺にあるのはISの基礎的知識のみ、はっきり言って織斑とはあまり変わらない。
ISの知識、そして技術を両方持ち合わせて居るのは、やはり代表候補生のオルコットだけだろう。
そうなれば黒咲が取る行動は簡単だ。
「では私はセシリア・オルコットさんを推薦します。代表候補生と言うこともあり知識、技術においてはこの中でトップクラスだと考えます」
そう言葉を発するとオルコットが驚いた表情でこちらを向いてきた。おそらくオルコットは誰かが自分を推薦してくれるとでも思っていたのだろう。
しかし、実際は物珍しいと言うことだけで織斑が推薦された。将来代表となる彼女のプライドが許さなかったのだろう。
しかし候補生という段階でそこまで高いプライドを持っているのは少し問題になりそうだが、そのことに自分から気づけるようにならなければ、そのままオルコットは成長しないだろう。
「オルコットか。この三人以外は居ないか?」
静まり返った教室。これ以上話を続けても意味は無い。
「では織斑、黒咲、オルコットの三名は一週間後、第三アリーナにて模擬試合を行って貰う。三人ともしっかりと準備をしておくように。特に織斑、恥をかきたくないのであればしっかりとこの参考書に目を通し予習しておけ。わかったな?」
予習したところで結局の所それを行かせなければ意味が無いのだが、実際にISを使った練習などは行えるだろうか?
出来なければ圧倒的技量の差が出てしまうのだが……
「織斑先生、私は専用機がありますがお二人のISはどうする予定でしょうか?」
オルコットが席を立ち、織斑先生に疑問を投げかける。それもそのはずだ。代表候補生には専用機が与えられているが、黒咲達にはそれがない。
「問題無い。今候補に挙がった全員専用機持ちだ」
その言葉に教室全体がざわつく。専用機持ちがこの教室に三名も居るのだ無理ないだろう。
しかし織斑にも専用機が送られるとは思わなかった。恐らく政府による男性操縦者のデータ取りだろう。
もしかしたら今後転校生と言う形で各国の代表候補者が集まるかも知れないな。注意しておく必要がありそうだ。
「黒咲さんもですか!?」
「黒咲は少し特殊な事情があって専用機を所持している。事情は本人の口から聞けたら聞け」
話せるわけ無いだろうが、話したら大問題に発展するわ!
「すみません、専用機ってなんですか?」
織斑がそんなことを言いながら手を上げる。それも分かっていなかったのか……
後で説明することが増えてしまった、だがしっかり憶えて貰わないと困る事ばかりだ。
特に専用機に関してはデータが盗まれたりなどが起こらないよう注意しなければ。
「後で教えるから今はちょっとね?」
「え?あ、はい……」
内心、俺の心は不安で穏やかでは無かった。それに織斑の隣の席の彼女も険しい表情を浮かべていた。
織斑の隣は
何の因果か織斑と篠ノ之の妹弟と学園生活を送ることになってしまった。
不思議なこともあるものだ。
「話はここまでにする。三名はしっかり憶えておくように!では授業を始める」
ただ単に不安要素が追加されただけであった。
速く何事も問題が起きないように祈ることしか出来なくなってしまった。
あと織斑は本当にISの知識を詰め込まないとこの先不味いかも知れない。
後は黒咲がどうやって代表者を辞退するか考えているくらいだろう。
授業がなんとか終わった。相変わらず織斑は授業について行けず教科書と睨めっこな状態が続いていた。
色々と大変なのは黒咲も同じだった。
専用機持ちと言うことがバレてしまったことで、クラスの女子達から質問攻めに遭っている。
「黒咲さんって専用機持ちだったの!?」
「どうやって専用機持ちになったの!?」
「えっと……」
まさかここまで詰められることになってしまうとは思わなかった。
自分自身が専用機持ちであった事を軽く見てしまっていた。467個のコアの一つを持っていると考えれば結論は簡単に出るはずだったのだ。
それを怠った自身のミスだろう。
「黒咲さん、私も色々と聞きたいことがありますわ」
オルコットまで詰めてきた。今すぐにでもこの場から逃げ出したくなる。
「ひ、一人ずつにして!全員の話は一気に聞けないから!」
悲鳴を上げながらクラスメイトの疑問に答えていく黒咲、休憩時間のはずだったが寧ろ疲れてしまった。
専用機に関してはあくまでも試作機に搭乗するだけであり、一定のデータ取りが終われば返却するといった形でなんとか落ち着いた。
オルコットからは何故自分を推薦してくれたのか理由を聞かれた。純粋に自分が思ったことをそのまま伝える事にした。
するとオルコットは感心したような表情を浮かべていた、何を感心したのかはわからないが上機嫌で席に戻っていった。
織斑に専用機を教える事は出来なかったが、明日教えればなんとかなるだろうか?
授業が終わり学生寮へと向かおうとする。
しかしここで一つの問題が起きてしまった。実は部屋の番号と鍵を渡されていない。
つまり自分の部屋が何処なのか分かっていない。織斑先生、もしくは山田先生に聞けば分かるだろうか?
もしかしたら入学式に受け取る必要があったのかもしれない。そう思いながら職員室へと足を運んだ。
「失礼します。一年一組の黒咲千春です。織斑先生はいらっしゃいますか?」
「ここだ黒咲」
声のした方へと向かう、職員室に来る前に話が出来たら良かったのだが、クラスメイトの絡みに時間をかけてしまって無理だった。
「大方検討は付いている。部屋の鍵だな?」
「はい、渡されていないことに気がついたので」
「それに付いてなんだが後もう少し待っていて欲しい」
「……どのくらいですか?」
「あと30分ほどだな」
時計を確認する。現在時刻は放課後の5時半、つまり最低でも六時までは待てと言うことだった。
何か面倒なことがまた起こりそうだが、大人しく待機するしか無いだろう。
織斑に関しては篠ノ之が何処かへ連れて行ってしまった、場所には目処がある程度立っているが確信は持てない。
篠ノ之はあいつの妹ではあるが、ISに関しての知識や技量は不明だ。姉と妹を比べてはいけない理由がここにあるのだ。
どちらかと比べているとそれがコンプレックスになっていき、そのうち地雷になってしまう。
さて、ひとまず剣道場に行ってみるとしよう。恐らく二人はそこに居るだろう。
二人の過去を少しだけ知っている。篠ノ之と織斑は小学校時代に剣道を習っていた、それが二人の強い関わりだった。
もしそれが今も残ってるのであれば恐らく剣道場、そう思い足を運んだ。
「何故ここまで弱くなっている!」
どうやら当たりだったようだ。篠ノ之が激高しているのが見てわかる。織斑は相当弱くなってしまったらしい。
今日はこれ以上の接触は避けるとしよう、下手に接触を続けると気があると思われる可能性がある。
それだけは避けておきたい。
「今日はこれ以上無理か。大人しく待つか」
誰にも聞かれにようにそう呟き時間が来るのを待った。
(そういえば織斑の中学生活ってあんまり聞いてないな……)
黒咲が二人の前から姿を消したのは今から数年前、その頃は織斑も篠ノ之妹も小学生だった。
そこから一切連絡を取っていないのだから知らないのも当たり前だった。
小学生時代剣道を習っていたとはいえ、中学生時代でも剣道を続けている訳ではないだろう。相手が篠ノ之妹であったとしても、あそこまで彼女が激高することはないだろう。
つまり、中学生になってから剣の道を離れたのか?
(千冬に聞くのも一つの手かも知れないな……)
そんなことを考えながら黒咲は約束の時間まで暇を潰すのであった。
次の番外編
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おねショタ(無効票)
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1シャル&ラウラと千春(受け)
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2シャル&ラウラと千春(攻め)
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メス堕ち(無効票)(千春総受け)
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束と千春
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千冬と千春
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シャル&ラウラと千春
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一夏と千春
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オマケ(無効票)
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千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
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千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」