女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活 作:灰崎 快人
IS学園生活二日目。今日も制服に着替えて急いで学食へと移動する。
千冬の部屋から出てくるのを見られないようにするには最低ても5時前には着替えておく必要があった。
この時間に起きているのは大体2年3年の生徒が多い、主に体育系部活動は朝早くから活動している。朝から熱心なことだ。
学食にはほとんど人が居ないので勉強などをするのにはピッタリな時間帯だろう。
朝食を頼み教科書と向き合いながら知識を身につけていく。パンとコーヒーに舌つづみをする。
まるでご機嫌な一日の始まりのようだった。
IS学園ではISに関する知識と技術、そして一般知識が必要になる。一般の知識はさほど問題は無いだろうがISに関しては話が別になる。
ISは実際に動かしてみないと分からない事もある。経験者の話を聞き、知識を深めたとしてもそれを活かせる技量が無ければ全て無なる。
「朝から熱心ですわね、黒咲さん」
勉学に励んでいると隣に朝食を持ったオルコットがやってきた。
寝癖が付いてしまっているところを見ると、ついさっき起きて学食に来たと言ったところだろうか?せめて寝癖は直そうな。
日本という慣れない地方での生活だが、案外慣れる物なのだろうか?
「オルコットさんも早起きですね?時差ボケとか大丈夫ですか?」
「少し眠たいですが、問題ありませんわ」
「そうですか」
それ以上の会話は続かなかった。いや続ける気が無かったと言った方が正しいだろう。
今はただISに対する知識などを深めたかったこともあり、オルコットよりも自分自身の事を優先させていた。
途中オルコットから話を振られることもあったが最低限の会話のみで終わらせた。
彼女の両親が列車事故によって亡くなっている話を聞いた際には、少し過去を思い出してしまうことがあった。
数年前ににイギリスで列車事故を引き起こせと言う簡単な依頼があったのだ。もしそれに彼女の両親が乗っていたとしたら……
彼女の両親を殺したのは間違いなく俺だ。
それにオルコットという家名から一度だけ依頼を受けた事もある、どんな依頼だったかは忘れてしまった。
「オルコットさん、大変でしたね」
「えぇ。両親の残した遺産を守るために必死でしたわ。ですがそれもある意味良い思い出ですわ」
オルコットは心が強いかも知れない。流石上級階級に生まれただけはあるのかもしれない。
ただしその大きすぎるプライドが問題になりそうだ。
この場合は一度彼女のプライドを粉々に粉砕した後に立ち直らせた方が強くなりそうだ。
「一週間後の模擬試合。手加減致しませんわよ」
「勿論。こっちも全力で挑ませて貰います。ISのデータ取りも全力で行かないとなので」
こちらも専用機しかもオーダーメイド、性能を活かせなければ宝の持ち腐れになる。それだけは避けておきたい。
あとは自分でもISの調整を行えるように整備技術面を学んでおきたいところ、何時いかなる時でもISを稼働させることが出来るようにし、狭いところでも陸海空全てで活動できるように訓練もしておきたいところだ。
時計を見ると6時を迎えていた。周囲には起きてきた女子生徒と織斑の姿があった。
「私はそろそろ」
「ええそれでは黒咲さん、また教室でお会いしましょう」
「また」
朝食を食べ終えた黒咲はその場を去り、教材をまとめて教室へと足を運ぶ。
まだ早い時間だったのか山田先生が授業の準備に入っている最中だった、山田先生に関して正直なイメージで普通の教師と言った印象が強い。
特に視線が引き寄せられるのが大きな胸だ。はっきり言って千冬よりもあるだろう。
女性からの視点では間違いなく憧れの大きさなのかも知れない。
俺からの視点としては?豊満な胸には確かに息を呑むが……女性としてあのサイズであった場合、間違いなく邪魔だと感じてしまうだろう。
女性特有の魅力ではあるものの、大きすぎるものは帰って邪魔になる。自分であればアレより4段階ほどランクを下げた物であれば良いのかも知れない。最悪無くても言い。
無いのであれば無いでハニトラなどで問題が出るだろうがそもそも俺は男だ。ハニトラなんぞ仕掛けることはない。
「山田先生。おはようございます」
「黒咲さんおはようございます。早いですね。今日もISについて基礎知識を学んでいきますよ」
「実際にISを動かす授業は何時になりますか?」
技術面に関してはなるべく早めに学んでおきたい。
「ISを実際に操縦するのは黒咲さん達の模擬試合の翌日になります」
つまり実際にISを動かすのは模擬戦が初になる訳か、恐らく織斑も同じ状況になっているだろう。
正直この現状には慣れた物だ。実際任務中でも緊急時に使用しなければならない武器などを扱うこともある。
一瞬でその武器の特性や長所を理解しなければならない状況など日常茶飯事だ。
「わかりました、ありがとうございます」
「黒咲さんは専用機を持っていると事前に聞いては居ましたが、実際に動かすのは初めてですか?」
「お恥ずかしながら、実は初めてです。それに専用機も当日まで送られてこないみたいなので……」
篠ノ之からの連絡が現状無いので大人しくしておく他無いだろう。
従来のISにも慣れておきたかったのだが、その機会も残念な事にかなり待たされるらしく、模擬戦までには触れることは出来ないらしい。
千冬に頼み込んでも恐らくこの状態は変わらないだろう。
IS以外では自身の肉体を鍛えるくらいだろうか?あれの加減速により自身の身体にどれだけのGが襲いかかるのか分からない。
ならばそのGに耐えられるほどの肉体を持てば良いかもしれない。他にも絶対防御やISスーツによるGの耐性などがあるのかも知れない。
──そういえば俺のISスーツはどちらになるのだろうか?男物?女物?
女物であった場合あのぴっちりした物を着なくてはならないのだろうか?
それだけはなんとしても避けたい。あの服を着るのには流石に嫌だ。
今身につけている制服よりも数倍拒絶反応が起こるだろう。
「色々と面倒だ……」
気がつけば無気力にそう呟いていた。女装潜入がここまで辛い物になるとは思わなかった。
「えっ?」
しまった!?気を許しすぎたか。この姿で男の声が聞こえるのはかなり不味い。
「どうかしましたか?」
直ぐさま声を元に戻し山田先生と向かい直す。
「……いえ気のせいですね!」
「そうですか?」
そう言うと山田先生は周囲を確認した後近づいてきた。急に近づかれると色々と困るのだが……
近づいてきた山田先生はゆっくりと近づいてきたかと思うと、そっと耳元でこう囁いてきた。
「黒咲さんはもしかして男の娘なんですか?」
「違いますよ。素が出るとかなり低い声が出てしまうんです」
「そうなんですね、びっくりしました」
冷や汗ダラダラである。こんなしょうも無いことで男である事がバレたくない。
織斑先生が山田先生にも話を通しているのかと思って居たが、本当に極秘任務だったとは……
これはバレたらとんでもないことになりそうだ。
しかしもし彼女に真実を伝えるときが来た際には、織斑先生を含めた三人での話しの場を設けたいところだ。
「男の娘だったらびっくりしちゃいますからね」
「男子は織斑くんだけですよ」
二人揃って笑顔で笑い合う。だが俺の頬は恐らく引きつっていただろう……本当にバレなくて良かった。
朝早くから教室に入ってきた黒咲さんの方からいくつか授業について質問をされる。
主にISの実践に対しての質問だったことから、ISを操縦したことが無いのかな?
と思いましたが、そもそもこの学園に来た生徒のほとんどはISを操縦したことがありませんでした。
黒咲さんの要望は全て3週間後に行われる事を話すと、とても残念そうな表情を浮かべてしまいました。それもそのはずですね……
ISを実際に動かしたことは一度も無いまま専用機を与えられる立場にあると言うことは、黒咲さんは企業のテストパイロットに初めて任命されているのでしょう。
そう結果を確定しようとしていたところ、黒咲さんから男の子の声が……
男の子の声と言うよりは男性の声。それがしたときは一瞬思考が止まってしまって何が起きたのか全く分からなくなってしまいました。
もしかして黒咲さん、女の子じゃなくて男の娘なのでは?と思ってしまうほど、黒咲さんの声は低く冷徹なイメージを思い浮かべてしまう。
素の声が出てしまったと誤魔化してきましたが、女性でもあそこまで低い声を出すのは難しいでしょう。
元から声が低い人なら可能なのでしょうが……普段の黒咲さんの声は基本的に高い方。
つまりどちらかは嘘。
黒咲さんについて詳しいのは織斑先生だけ、黒咲さんについて伺えばなにか掴めるかも?
(謎の多い生徒ですね……)
そんな事がありながらも他生徒が入ってきたので話を打ち切り、織斑先生がこちらにいらっしゃるまでゆっくりと黒咲さんについて考えることにした。
しかしどうしたものだろう?ISの実践経験を積めるのは模擬戦後、はっきり言ってこの点ではこちらが圧倒的に不利だろう。いくら知識を詰め込んだとしてもそれを実践できなければ意味が無い。
(そういえば訓練機同士の対戦ログ映像はあるのだろうか?それがあるのであれば是非貸し出しを許可して欲しいが……)
戦闘データと言うわけではないが、もしもそういった記録が残っているのなら〘瞬間加速〙などの技術について学べるかも知れない。
(また山田先生に聞いてみるか……)
次の番外編
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おねショタ(無効票)
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1シャル&ラウラと千春(受け)
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2シャル&ラウラと千春(攻め)
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メス堕ち(無効票)(千春総受け)
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束と千春
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千冬と千春
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シャル&ラウラと千春
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一夏と千春
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オマケ(無効票)
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千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
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千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」