※この作品はR-18です。

女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活   作:灰崎 快人

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第6話「初めての戦闘」

あれから二週間の時が流れた。

二週間の間に色々と理解出来たこと、変わったことなど様々あった。

一番変化したのはクラスメイト達との関係だろうか?基本的な知識はある程度身についたようで、小テストの結果ではオルコットの次に優秀であると言われた際には正直嬉しかった。

その結果、織斑やクラスメイトから勉強面で教えて欲しいと言うことがあり、放課後のほとんどは勉強会になってしまった。

しかし織斑との関係向上などが出来るきっかけともなったため、目的に支障は無いだろう。また篠ノ之とも基本的な会話をするほど仲を深めることが出来た。現状はかなり良い方へ向かっている。

勉強会がない日にはIS学園に設置されているジムに向かい、自身の肉体を鍛えることにしていた。

体力方面では問題は無いだろうが、ISの加速に身体が耐えられる保証ははっきり言って無い。そして基本女装して生活することになっているので、度が過ぎるトレーニングは禁止だろう。

筋肉ムキムキの女子生徒がいたらそれはそれで目立ってしまう。

ジムの方では自身の体型を気にしている生徒が多く、ウエストを細くするためのトレーニングメニューをしている生徒が多かった。

女性として生活する以上、くびれも必要なのだろうか?と思ってしまうほどだった。

そんな二週間を体験し、今日に向けて心体の準備は万全にしてある。

今日はクラス代表を決定する模擬試合決行の日、第3アリーナにて1年1組の生徒が集まっている。

観戦席をよく見てみると二年、三年の上級生がちらほらと座っているのが見える、授業中に抜け出していたと解釈して良いのだろう。しかし授業を放棄してでも男性操縦者の力を一目見ようとするとは、これでは織斑が客寄せパンダみたいだな。実際そうかも知れないが。

織斑、篠ノ之、織斑先生、山田先生と俺が右サイド、オルコットは左サイドにて待機状態となっている。

肝心のISスーツの問題だったが、装甲が最低限であり素肌を晒すのにも抵抗がある。その為織斑と同じタイプのスーツを用意して貰った。

ISスーツの中で下着などは履くことが出来ないが、男の特徴を隠す為にサポーターを付けている。

女性用の下着を履いているのには二週間である程度は慣れてしまった。その為不思議な違和感すら感じない。

「それにしても、織斑君のISが届きませんね。何かあったんでしょうか?」

「予定では先日中に届くはずだったんだが……」

「黒咲さんのISは前日に届いたんですか?」

「前日の夜です、このISは待機形態が特殊ですけど」

待機状態のISを山田先生に見せると、驚いた様に目を見開いていた。

それもそうだろう、俺の手の中にあるISの待機状態の形は「拳銃」なのである。あの馬鹿が道具を持って行ったので事前には知っていた、だがその事情を知らない人からして見ればIS=拳銃という形になってしまう。

「黒咲、そのまま持つなよ?せめてホルスターに閉まっておけ」

「そうしたいですけど、そのホルスターが無いんです」

正確には今は無いが正しい。部屋に帰ればこれ専用のホルスターがあると言う状態だ、この試合が終わればしっかりと収納する予定だ。

これを向けたら間違いなく人殺しなどだと思われる。

「オルコットさんをあちらでずっと待たせるのもなんですし、織斑君を後にして先に私とオルコットさんの模擬試合を始めませんか?」

「そうは言うが……お前はISの初期化(フィッティング)、最適化(パーソナライズ)を行ったのか?」

「この試合で戦いながら行うつもりです。最初の設定を行うのに最低でも30分かかると言う話は聞いています。もしかしたら、その間に織斑くんのISが届くかもれませんよ?」

「つまり時間稼ぎをする。ということか」

オルコットには申し訳ないと思う。本気で挑むつもりがまさか初期化(フィッティング)も行っていない状態で戦う事になってしまうとは、オルコットにどう説明したら良いだろうか?

「オルコットさんには私から伝えておきます。今は織斑君のISが一刻でも届くのを祈っていてください」

「わかった。『予定を変更し、ただ今よりセシリア・オルコット対黒咲千春の模擬試合を行う、各自カタパルトにて待機するように』これでいいか?」

「ありがとうございます」

アナウンスと共にISを装着する。展開されたISは俺のリクエスト通りに最低限身体を保護する程度しかなく、〘カスタム・ウイング〙に関してもそれを擬似的に機能するスラスターに変更されている。

そのスラスターも背中に背負う形のランドセル型だ。と言うか全体的にISとは言いがたく、どちらかと言えばMS少女のような物に見える。

そのISを見た織斑先生達はとても驚いていたが「テスト機なので変わった見た目でも仕方ないかと」と伝えると、そういうものなのだろうか?とは思いながらも納得はしてくれたらしい。

ISを操縦するのは今回が初ではあるが知識面でカバーは出来るはずだ。あとは自分の技量(SENSE)を信じるしか無いだろう。

「黒咲、準備は良いか?」

カタパルトに侵入したのを確認した織斑先生が声をかける。

「いつでも行けます」

「黒咲さん!頑張れ!」

「黒咲!無理はするなよ!」

「黒咲さんご武運を!」

篠ノ之、織斑、山田先生も檄を飛ばしてくれる。こんな状況は久しぶりだなと思いながら織斑先生の方を見る

「……行ってこい」

「はい!」

カタパルトにて待機し、いつでも飛んでいけるように姿勢を低くする。

するとオープン・チャンネルでオルコットからの通信が入る。何かあっただろうか?

『予定が崩れてしまいましたが、黒咲さんは大丈夫でして?』

『勿論。しっかりと相手します』

『そうで無くてはつまりませんわ!』

『お互いに頑張ろうね!オルコットさん!』

『えぇ!』

そう言って通信を切る。オルコットには悪いとは思うが、チュートリアル相手にさせて貰う。まあチュートリアルでも負けイベントかも知れないが……

「よし、2人ともアリーナに出撃せよ!」

『黒咲千春!〘ノワール〙、行きます!』

『セシリア・オルコット。〘ブルーティアーズ〙、参りますわ!』

 


アリーナ

 

二人揃って出撃しアリーナへと姿を現す。対峙する青い機体と灰色の機体。《ティアーズ》と《ノワール》。

会場がざわつく中、オルコットから再び〘オープン・チャンネル〙にて連絡が入る。

『黒咲さん!その機体は一体なんですの!?』

『これが私の専用機。極限まで装甲を削り高機動に特化したISだよ』

『それが本当にISだとおっしゃるのですか!?』

これが篠ノ之束に注文したISだ。オルコットの様に装甲が大きく、人体にダメージがなるべく無いようにするのも一つの手ではある。だがそれでは的が大きくなるだけ、装甲を最低限まで削ることで的は小さくなり狙われても最低限の動きで回避できる。

ただしこれは高度の操縦技術を求められる。一般のIS乗りには到底扱いきれないだろう。

『そうだよ。それと一つオルコットさんには謝らないといけないんだ』

『……なんでしょうか?』

『この機体一次移行(ファーストシフト)も出来てないんだ。ごめんね』

『──色々と事情が重なったですね、残念ですわ』

約束を破ってしまった。残念そうな彼女の表情は見ていられなかったが、こればかりは仕方がないことだろう。

『だけど、負けるつもりは無いよ。最適化(パーソナライズ)中だったとても、私は全力でオルコットさんに挑ませてもらう!』

この意思だけは変わらないだろう。例え模擬戦であったとしても全力を尽くさなければ相手に失礼だ。

特にプライドの高い者であればなおさら。

『っ!黒咲さんの熱意、確かに受け取りましたわ。このセシリア・オルコット、全身全霊でお相手いたします!』

良い表情になった。代表候補生としての実力、見せて貰おう!

『第1試合。セシリア・オルコット対黒咲千春を開始します!』

『カウント!3、2、1、スタート!』

カウントダウンと同時にお互いの獲物を手に出現させる。お互いにライフル型、相手を射程に捕らえ引き金を引いたのをきっかけに激しい銃撃戦が始まった。

お互いに相手の動きの読み合いをしながらの銃撃、アリーナに貼られているバリアが悲鳴を上げているのが聞こえる。

大迫力の銃撃戦に観客席は興奮を抑えきれない様子だった。

脳内に響き渡る警告音を無視しながら最低限の動きで相手の手を回避していく、途中ダメージ量の知らせがあったことから完全に回避することは出来ていない。しかしそれも最低限のダメージで抑えられている。

オルコットが手にしているライフルから直線上にレーザーが放たれている。それに対し俺が手にしているライフルは実弾、それなりの実力者が手に取れば、放った弾丸同士をぶつけることで弾道を変える事が出来るだろう。ISに乗りながらその芸当をするのには慣れが必要だな。

『お互いに動きの読み合い!同条件で私に勝つことが出来ますか!?』

『根比べなら負けない!』

実弾とビーム、どちらにも長所と短所がある。ビームの長所は威力が絶大であり弾倉交換が不要であること、動作が一つ減るのは試合などにおいてタイムロスを大幅に減らすことが出来る。

短所は一直線にしか飛ばないこと、現在のビーム兵器は曲げることが出来ず曲射が出来ない。扱う人によってはそこまで短所だとは感じないだろう。

実弾の長所はコストが安く、曲射打ちが可能である事。短所は装甲にもよるが効果が通じない場合がある事、弾倉交換をしなければ撃てないことなどが上げられる。

他にも色々あるがこれは好みで分かれるだろう。

(お互いに中距離からの射撃、長引きそうですわね!)

(一歩も引かない。とにかく全力で相手の力量、技術を見極めるとしよう)

ライフルの残弾が尽きたタイミングをどう活かすか、それによって勝負が変わってくるだろう。

後退の文字は黒咲には無い。勝負はまだ始まったばかりだ。




(それにしてもレーザーのライフル……格好いいなぁ、取り回しを重視して小型拳銃型にしてもらったけど、射程がそこまでないのが欠点かな)
(実弾兵器構成、わたくしの〘ブルーティアーズ〙にはほとんどない装備。ならばこちらの方が有利ですわね!)
お互いに思考を巡らせながら「どうすれば相手を追い詰められるのか」「どうやったら有効打になり得るのか」様々な事を考えていく。オルコットに関してはBT兵器の操作も追加される。
(上手く立ち回らないと一瞬でレーザーの餌食だな……隙もなるべくつくらないようにしないとな)
(獲物が小さくなりましたが、それなら精密な射撃を心得れば良いだけ。狙い撃ちますわ!)

次の番外編

  • おねショタ(無効票)
  • 1シャル&ラウラと千春(受け)
  • 2シャル&ラウラと千春(攻め)
  • メス堕ち(無効票)(千春総受け)
  • 束と千春
  • 千冬と千春
  • シャル&ラウラと千春
  • 一夏と千春
  • オマケ(無効票)
  • 千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
  • 千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」
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