※この作品はR-18です。

女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活   作:灰崎 快人

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第66話「円状制御飛翔」

「な、なぁ……黒咲」

「なに?」

「なんでここに生徒会長がいるんだ?」

生徒会長との決闘翌日。いつもと変わらず日課のIS訓練を行おうとしている最中、織斑から疑問の声が上がっていた。

何故ここに生徒会長である更識楯無がいるのか、気絶してしまっていた織斑からして見れば訳が分からないだろう。

「織斑くんは生徒会長に負けた、だからISの特訓に生徒会長が協力してくれるって訳。私の方は……まぁ生徒会長に聞けば良いと思うよ」

「わ、わかった」

何故か黒咲はニヤリと笑いながら生徒会長を指していた。彼女の方を見てみれば悔しそうな表情を浮かべていたため、ある程度あの後なにがあったのかなんとなく想像できてしまった。おそらく、生徒会長は黒咲に負けたのだろう。

「──まぁ良いわ。ここにいる専用機持ちの子達もある程度黒咲さんから話は聞いてると思って良いわね?」

「まぁ……あまり納得はしていませんが」

「一夏さんの専属コーチが一人増えると思えば良いと黒咲さんからも言われましたし……」

「なにより、実力は本物だしね……」

「ぼ、僕は特に気にしないかな?」

「私も気にしないな」

複雑そうな表情を浮かべる者、特段気にしていない者に反応は分かれたが、なんとなく誰がそうなのか想像は出来るだろう。

「じゃあ、はじめましょうか。最初は経験者の真似からね。シャルロットちゃんにセシリアちゃん、『シューター・フロー』で円状制御飛翔(サークル・ロンド)をやってみせてよ」

シュー……あぁ、あれね。知ってる知ってる。

「え?でもそれって、射撃型の戦闘動作(バトル・スタイル)ですけど」

「やれと言われればやりますが……一夏さんのお役に立ちますの?」

どうやら二人は分かっているようで、この場で織斑だけが置いてきぼりになってしまっていた。俺も置いてきぼりだって?いや知ってるから、置いてきぼりにはなってないから。

「それは第二形態で遠距離攻撃、射撃能力が追加されたからか?」

「ん、鋭いね。でも、それだけじゃないんだなぁ」

トントンと扇子で手のひらを叩きながら、生徒会長は続ける。

「射撃の「射撃能力で重要なのは面制圧力。だけど織斑君の射撃能力は連射の出来ない大出力荷電粒子砲。どちらかと言えば一撃一撃に重きを置くスナイパーライフルに近い」……そう!つまり、一撃必殺の突破力。だけど一夏くんの射撃能力の低さはご存じの通りだから、射撃戦には向かない」

ぐふっ。と織斑がダメージを受けていたが、正直これに関しては同意せざるおえない。

「重要な事黒咲さんが言ってなかった?」

「気のせいだよ。だからあえて──」

「近距離で叩き込む」

「そう、流石ラウラだな」

ぱんっと扇子を開いてこちらをじっと見る生徒会長。よく見ると、その扇子には『扱いに不満』と達筆で書かれていた。いろんなラインナップあるんだな。

「はぁ……まあ良いわ。シャルロットちゃん達も準備出来たみたいだから、しっかり見ていってね」

生徒会長がパンパンと手を叩いて呼ぶ。そうして待機組はアリーナ。フィールドの方に目を向けた。

『じゃあ、はじめます』

『一夏さん。しっかりとご覧になってくださいね』

《ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ》と《ブルー・ティアーズ》がそれぞれに向かい合う。

しかし動き出した二機は接近しようとせず、それぞれ右方向へと動き始める。お互いに砲口を向けあったまま、背中を壁に向けて円軸道を描いていく。

『いくよ、セシリア』

『構いませんわよ』

徐々に加速しはじめた二機はやがて射撃を開始する。

円運動を続けながら、不定期な加速を行って射撃を回避する。それと同時に自らも射撃を返しながら、けして減速することなく円軌道を速めていく。

『流石セシリア。うまいね……おっと』

『シャルロットさんこそ。第2世代型とは思えない機動ですわね』

そんなやりとりをしながら、ふたりはさらに射撃を激しくしていく。

「これは……」

「うん。一夏くんにもすごさがわかったかな。あれはね。射撃と高度なマニュアル機体制御を同時に行っているんだよ。しかも、回避と命中の両方に意識を割きながらだからね。機体を完全に自分のものにしていないと、なかなかああはいかない」

機体制御の〘PIC〙は本来オート制御になっている。しかし、その場合細かな動作をすることは難しい。マニュアルに変更すれば機体制御を同時に意識しなければならない。だがこれは正直織斑にはかなり難しい課題になるだろう。

常に平静であり、感情的にならず、二つ以上の事を同時に考え続ける。少し考えるだけでも頭が痛くなってそうだ。

「君にはね、経験も重要だけどそういった高度なマニュアル制御も必要なのよ。わ・か・る?」

「ま、まぁ……そういえば黒咲ってなんで教えてくれなかったんだ?」

「あー、そもそも私のISマニュアルしかないから……オートなんてあったね。もとから全員マニュアル設定だと思ってたんだけど、違ったんだ……」

「今さらっととんでもないこと言わなかったか?」

「気のせいだよ」

「気のせいじゃないわよ……」

マニュアル制御最初からしておいた方が後々楽だろ?だからオート制御オミットしてもらったの完全に忘れてた。まあ今更だし大丈夫だろ。

「最初に制御系の設定から見たら良かったね……そうすれば多少なりともマシになってたかも知れない」

「いいって、ISの設定はその人にもよると思うし。なにより黒咲の凄さが一段と分かった気がした」

「そうかな?自分自身はまだまだ未熟だと思うけど……」

「本当かよ」

失礼だな、本心だよ。

「一夏もこれからマニュアル制御を特訓していけば良い。まぁそれは私も一緒なのだが……」

「あれ?もしかして《紅椿》もオート制御だった?」

「あぁ、先ほど設定を見直してみたらオート制御になっていた。こればかりは確認不足だったな」

「篠ノ之博士の作った二機は最初からオートか……そっか」

黒咲が言わなければ《ノワール》もオート制御になっていた可能性もあったのあろう。

「……黒咲ってセシリアと戦った時が初めて専用機動かしたときだよな?」

「そうだね」

「でもその時は確か初期化(フィッティング)と最適化(パーソナライズ)もしてなかったよな?」

「……そうだね?」

「もし初期状態からマニュアル制御でISを動かしていたとしたら……セシリアと30分も戦ってたのって凄いんじゃ」

「どうだろうね?あの時は私も必死だったからさ~」

正直に話そう。マニュアル制御を舐めていた。あの時28分維持出来ていたのはまさに奇跡と言えるだろう。あとは知識。それ以外無い。

「そんな話は後でするとして、今は二人の動きをよく観察すること。そこの生徒会長も言っていたでしょ?」

「……そうだな」

次の番外編

  • おねショタ(無効票)
  • 1シャル&ラウラと千春(受け)
  • 2シャル&ラウラと千春(攻め)
  • メス堕ち(無効票)(千春総受け)
  • 束と千春
  • 千冬と千春
  • シャル&ラウラと千春
  • 一夏と千春
  • オマケ(無効票)
  • 千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
  • 千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」
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