女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活 作:灰崎 快人
あれから二日ほど経ち、織斑は連日生徒会長の猛特訓に明け暮れていた。
今日も今日とて放課後の第三アリーナにてマニュアル制御の訓練である。
ここ最近で分かったことが一つあるのだが、どうやら織斑は年上に甘いらしい。箒がそれについて睨みながら言及していたが、織斑はそういうわけではないと必死に何度も説明していた。
なお結果は言わずもがなだろう、
「一夏くん、スピードが落ちてるわよ。もっと集中しなさい」
「わ、わかりました!」
意識を制御に集中し、アリーナ・フィールドの中心に位置するバルーンへと視線を定める、
《白式》の左腕に搭載されている《雪羅》は〘カノンモード〙で待機。エネルギーの再充填までには約二十秒ほどかかる。
今の織斑は〘PIC〙をマニュアル制御に設定している。つまり、射撃時の反動も自分で相殺しなければならない。
〘カノンモード〙の反動がどれほどかわからないが、予想以上にキツいのだろう。反動制御に失敗すれば真後ろの壁に最悪頭から突っ込む形になってしまう。
織斑にとってシューター・フローだけでも難しいというのに……
「一夏くーん!集中!」
「は、はいっ!」
「女の子のことでも考えてた?えっちいなぁ」
「違いますよ!」
「じゃあ男の子のことだ!やらしいなぁ」
「それも違います!」
今日も生徒会長のテンションに振り回されてしまっているな。ここ数日で分かったことと言えば、生徒会長はとにかく自分を探らせない人だ。
一見すると大人びているようではあるが、子供じみているようにも見える。
誘い出したかと思えば、そのまま逃げ出していく。まるで猫のようだ。
どうしてそこまで自分の本当の姿を見せないのか疑問ではあるが……それは当人にしかわからないだろう。
(それに、こちらから言うほどでもないからな)
ともかく、今は織斑の事は生徒会長に任せるとしよう。こちらはこちらでリハビリだ。
「さてと、準備は良いかい?」
「いつでもいいよ」
「こちらも問題ありませんわ」
(見たことのないカスタム・ウイング、あれがどう関係するのか見物だな)
シャルロット、セシリアそしてラウラとの1対3での模擬戦。本来であれば鈴音と箒も参加させる予定だったが、箒と《紅椿》の相性や操縦技術の向上を狙って一対一で模擬戦を行って貰うことにした。鈴音は近中距離が得意ではあるが遠距離には余り対応できない、それは箒にも言える事。つまり基本は同じ、あとは操縦者の技術が勝敗を分けると言ったところだろう。
「それじゃあ、はじめようか……《ストライク・ノワール》」
その言葉と共に空へと舞う。それに続くかのように《ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ》《ブルー・ティアーズ》《シュヴァルツェア・レーゲン》が続く。
こうして一対三で戦うのは初めてだろうか?それにしても三人とも言い顔つきになったな……特にセシリア。入学当初では相手よりも優れていると思い上からの優位性に浸っていたが、今ではそんなものを微塵も感じさせない。専用機持ちに《白式》の第二形態と自分の隣に並べる者が次々と出てきたこと、機体相性なども考えて慎重に動き始めているのだろう。それがあの実弾兵装の容貌だったのだろうな。
「あれから本格的にISを操縦してないからね、良いリハビリになるかな?」
「負ける気がしないって感じだね?そんなに自信があるのかな?」
「どうだろう?新装備のテストもあるからね……正直なところ無いかな」
「つまり勝ち負けはどうでも良いと言うことか」
「そういうこと。特に《ブルー・ティアーズ》は参考になるかも知れないし……ね」
「わたくしの、ですか……?」
「戦ってみれば分かるよ。第二世代型BT兵器の性能がね!」
模擬戦開始のブザーが鳴り響くと同時に背部に搭載されているBT兵器を三人に向かわせる。一人につき二基のビットがまとわりつき、相手の動きを封じ込めながらも的確なダメージを与えていく。
「くっ……《ブルー・ティアーズ》と同じBT兵器!」
BT兵器と分かるやいなや回避行動を取りつつもこちらに照準を合わせ攻撃を仕掛ける三人。《ブルー・ティアーズ》はBT兵器の展開時には操縦者が無防備になるという点がある為、それと同じようにこちらも動けないと踏んだのだろう。
だが、それは浅はかな考えというものだ。
「甘いよ。三人とも」
こちらに照準が定まったのと同時に、妨害するかのようにレーザーが放たれる。運が良ければ武器破壊も狙えたが、流石に初運用でそこまでの技術を身に付けることは不可能だろう。それにビットは俺の意志ではなく、半分AIが動かしているようなものだ。AI補助を切ることも出来るが……今はまだ難しいだろう。
「嘘でしょ!?初めてのBT兵器運用でここまで出来るものなの」
「いえ、はっきり言って難しいと思います。それにBT兵器は適性がなければ使えないはず、わたくしはAでしたが……黒咲さんはそれ以上と言うことになりますわ」
「Aの上、Sということか……」
「といいたいところだけど残念。私のBT適性はCなんだよね」
簡易的ではあるもののBT兵器の適性検査を受けたところ、なんとかBT兵器が扱えるかな程度の「C」判定を貰った。これはかなり集中することが出来ればBT兵器が動かせるくらいだという。しかしそれを補助AIによってセシリアと同じAまで引き上げている。
「ほらほら!ぼさっとしてるとあっという間にやられちゃうよ!」
その言葉と共に黒咲は後腰に備え付けられた二丁のライフルを手にセシリア達に接近していく。BT兵器に翻弄されながらも、接近を許さない3人は必死に抵抗を続ける。セシリアとラウラは必死に回避するが、盾持ちのシャルロットは最低限の回避と受け流しでダメージを最低限に抑えていた。
(流石に避けられるか……でも周囲への警戒が疎かだな!)
3人が背を向けたタイミングでライフルの引き金を引く、〘ハイパー・センサー〙が瞬時に警告音を鳴らしていたのだろうが、流石に避けきることは出来なかったようで3人とも直撃していた。
「ほらほらほらほらァ!」
本格的に攻撃を開始し始めた黒咲に対して、対応が遅れた3人は被弾を繰り返してしまう。
「こうなったら本体を!」
盾を回収したシャルロットは、BTに目もくれずこちらに突撃してくる。中遠距離タイプのこの〘システム〙は近接戦闘をするのは難しい、その前に近づけさせなければ良いだけでもあるが……
「そこっ!」
近接武器を持って攻撃を仕掛けるシャルロット、真上から振り落とす形だったため、受け止めるのは簡単だった。
「す、素手で!?」
「真剣白刃取り……お返しにこれをあげるよ!」
両腰に搭載されているレールガンを展開、砲口が彼女の腹部に触れると青ざめたような表情を浮かべていた。
「大丈夫、気絶はしないからね!」
レールガン二門による砲撃を受け、たまらずシャルロットは獲物から手を離し後退していく。
「けほっ、けほっ……シールドバリアーがなかったら死んでた」
「甘い甘い」
近接武装を投げ捨て、セシリアとラウラに取り巻いていたBTを回収する。シャルロットに当てていた分を2人に押し付けたこともあってかなり被弾していた。
「こ、ここまで弄ばれるとは……」
「同じBT兵器なのにどうして、ここまで差がっ」
かなり疲弊している様子だった、BT兵器相手にここまで疲弊しているのは珍しいな。セシリアとラウラが対決した際には、BT兵器を落としていただろうに……それだけこのBT兵器が強力なのか?それとも機動性が化け物なのかのどちらかなのだろう。
「2人とも!」
「悪いけど、これで終わらせるよ」
〘マルチ・ロックオン・システム〙を起動し、三機の機体に対象を絞る。
「思いだけでも、力だけでも……これでっ!」
BT六基とライフル二丁、そしてレールガン二門による一斉射撃を浴びせる。
流石にいくつかの射撃は外れてしまったが、三機に大ダメージを与えることはできたようで同時に地面へと落ちていった。
「い、一斉射撃……千春さんってあんなことするんだ」
「外れていたものは動きを牽制するためか、よく考えているな」
「私も、BT兵器を操りながら動ければ……」
三者三葉の言葉を呟いているが、まだまだテスト運用をする必要がありそうだ。一斉射撃の際には必ず全弾当てれるように狙いを集中させなければ〘マルチ・ロックオン・システム〙が腐ってしまうな。運用方法は色々と考えないといけないな……あとは近接武装がないのは困るからそこを調整しなければならないか。
「BT兵器に最適な指示を出しながら戦ってるセシリアは相当大変だな……」
次の番外編
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おねショタ(無効票)
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1シャル&ラウラと千春(受け)
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2シャル&ラウラと千春(攻め)
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メス堕ち(無効票)(千春総受け)
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束と千春
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千冬と千春
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シャル&ラウラと千春
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一夏と千春
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オマケ(無効票)
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千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
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千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」