※この作品はR-18です。

女装して入学することになった暗殺者によるIS学園生活   作:灰崎 快人

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第76話「足癖は似る」

(俺の目の前で戦ってくれていた千春さんは間違いなく本人だった。だけど、いつの間にか楯無先輩が作った幻影に入れ替わっていた。)

いったい何時入れ替わったのか、どうしてIS相手にあそこまでの戦いをすることが出来たのか、そもそも何故ここがわかったのか。色々と謎が多い。

けれど、それより今は目の前のオータムをどうにかすることが優先だ。

完全に復活した《白式》と意識を同調させ、オータムに向かって突撃する。

大きく頭上に振り上げた瞬間に、〘零落白夜〙をの発動を力強く感じた。

「なぁっ!?てめぇ、一体いつのまに──」

「食らえっ!!」

「ぐぅぅぅっ!!」

八本の装甲脚を集中させて俺の斬撃を頭上で受け止める。

だが俺は止まることなく、それをごり押しで切り裂いた。

「なっ……!」

破片と化した装甲脚を挟んで見えるオータムが、スローモーションになったかのように遅い。

……違う。相手が遅いんじゃない。俺の方が速いのか。

「ぐぇっ!?」

瞬時加速付きのスラスター・フルブーストを乗せた蹴りが決まり、オータムは壁に吹き飛ばされる。相当な威力だったのか、その衝撃で壁の一部が崩れ、向こう側が見えていた。

それをチャンスだと思ったオータムは、そそくさと壁の向こう側へと走って行く。

「一夏くん、追いかけて!」

「はい!」

オータムの後を追いアリーナへと飛び出す。受けたダメージが深刻だったのか、《アラクネ》は火花を散らしながらなんとか動いているようにも見えた。

(見つけた。もう逃がさない!)

トドメを刺そうとしたその瞬間、それを妨害するように紫のレーザーが目の前に放たれる。

機体を緊急停止させ上空を見上げると、そこには見たこともないISが佇んでいた。

「迎えに来たぞ、オータム」

「てめぇ……私を呼び捨てにするんじゃねぇ!」

「新手か……」

目の前でズタボロのオータムよりも、襲撃者をなんとかしないと……!

スラスターを吹かし、上空へと飛び立つ。

「一夏くん!行っちゃダメ!」


「織斑先生、この機体は……」

「早速使ってきたな。だが、この緑の機体は……」

モニターに映る《サイレント・ゼフィルス》と謎のIS。片方については事前に千春から伝えられていた通りの機体だが、肝心なのはもう片方の機体。あんな物は見たことがない。

(また何処かの国から奪取したか、それとも──)

亡国企業が創った機体なのか、その可能性もある。

少なくとも警戒しなければいけない相手に変わりは無い。

『千冬』

別のモニターから通信が入る。相手は千春からだった。

「千春、そっちはどうだ?」

『一夏のことは更識に任せた、俺はセシリア達と協力して襲撃者達を迎撃する』

「《サイレント・ゼフィルス》はともかく、もう一機の機体については情報が無い。気をつけろよ」

『あぁ。場合によっては生死問わずに壊してもいいか?』

「構わん。存分にやってくれ」

了解と言い千春との通信が切れる。襲撃者に生死なんぞ問わん。完全に潰して貰った方が脅威が去るというものだ。

「あの、織斑先生。本当に大丈夫でしょうか?」

「なにがだ?」

「千春さんなら、本当に操縦者を……」

「問題無いだろ」

山田先生の言葉を一蹴りして、私はモニターに視線を戻す。

そこでは《サイレント・ゼフィルス》と織斑が戦闘を始める映像が流れていた。


「なんなのよ!コイツ!」

「BT兵器とは違う何かを搭載しているみたいですわ……」

最初はBT兵器だと思われていた武装も、センサーで確認してみれば有線式のマイクロ・レーザー砲。つまりBT適性が低くとも使える簡易版BT兵器のようなものだった。

さらに戦闘を進めていくと、ビームライフルに高火力のビーム・ランチャー、ビームキャノンなど、まるでビーム砲のお化けだ。

それだけならともかく、背部にはミサイルランチャーを搭載しているらしく、ビームと併合してミサイルの雨が流れてくる。

(面倒ですわね……こうなったら黒咲さんに教えて貰った一斉射撃を!)

短時間ではあるものの黒咲に教えて貰った技術により、BT兵器との同時行動が可能になっている。しかしそれにはかなりの時間を要する必要がある。〘マルチ・ロックオン・システム〙によって全てに標準を合わせるのに時間がかかってしまう。黒咲によれば、補助システムによって多少マシになってはいるらしいが、実際はどうなのかと疑問を持ってしまう。

『鈴さん!少しだけ、相手のヘイトを買ってくださいまし!』

『何か案があるの?』

『打開できるかどうかわかりませんが……試してみる価値はあるかと』

『……わかった、なにするか分からないけど絶対に成功させてよ!』

『勿論ですわ』

鈴にヘイトを任せセシリアはシステムを起動させる。〘マルチ・ロックオン・システム〙により多くのミサイルとISに標準が合わさる。

(黒咲さんよりも砲門は少ないですが、私にだって──っ!)

ノワールはライフル二丁にレールガン二門、そしてBT兵器が6基の計十門からなる一斉射撃、対してブルー・ティアーズはライフル一丁にBT兵器6基、計7門の一斉射撃。一斉に狙える数も少なく、こちらは時間も限られている。決めるのであれば確実にしなければならない。

「───いっけぇぇぇっ!!!!」

七門の砲門からレーザーとミサイルが放たれる。鈴に向かっていたミサイルを破壊しながら相手の武装を破壊しようと向かっていくレーザーは、避けられつつも簡易BT兵器やビームライフルの破壊には成功した。

「凄っ……これって千春がやってた一斉射撃じゃない!」

(肝心の本体には当たりませんでしたわね……)

鈴が驚いて声を上げる中、当の本人は自身の射撃精度に満足いっておらず、苦虫を潰したような表情を浮かべていた。

一斉射撃によりBT兵器はオーバーヒート寸前であり、排熱することでなんとか機能停止にならないよう管理している。

「ちっ……事前データよりも強いじゃねえか。レインのやつ、古いデータを渡しやがったなぁ?」

《ドーベン・ウルフ》の操縦者は苛立ちを抑えきれず言葉を吐き捨てる。

「……男の声?」

「そ、そんな訳ありませんわ」

襲撃者の声を聞いた二人は信じられないと言わんばかりに目を張っていた。目の前に居るのは男性で、しかもISを操縦できている。

あくまでもその可能性があるだけだが、もしそうだとしたら二人の男性操縦者と言うことになる。

「こいつもまだまだ調整不足か。エム、オータムの回収を急げよ」

『分かってる』

「悪いがお前らの相手はまた今度だ、ブルー・ティアーズそして甲龍」

その言葉を残してその場から逃げ去ろうとした瞬間、襲撃者を囲むように二つのブーメランが飛んでいく。翻弄されている中ブーメランを撃ち落とそうと抵抗を見せるが、それを許さない人物がいた。

「襲撃者……見たことないタイプ」

「黒咲さん!」

「千春!」

「千春……?そうか。お前がっ!」

千春の名を聞いた途端、襲撃者の声色が一変した。怒りや憎しみを含むその声は、ただ千春だけを捉えていた。

「……誰だか知らないけど、今は辞めときなよ。そんな失敗作で勝てると思わないでね」

「っ……お前が、お前がいなければっ!」

「……男?」

憎しみにとらわれた襲撃者は、一直線に千春の元へと突撃してくる。しかし千春の一蹴りで吹き飛ばされた挙げ句〘白鞘〙で四肢を切断されダルマ状態にされてしまった。

「言ったはずだよ。辞めとけって」

「くぅぅ……」

「さっさと尻尾巻いて逃げなよ。それとも世界中に知られて実験動物になりたい?」

酷いと思っていても相手はIS学園にやってきた襲撃者、扱いなどこの程度が丁度のだろう。

それと同時に、千春が敵にここまでの相手をするとは思わなかった二人は、絶対に相手居したくないと心の中で思ったのだった。

「急いで織斑くんと合流するよ。《サイレント・ゼフィルス》と交戦しているから」

「「了解っ!」

次の番外編

  • おねショタ(無効票)
  • 1シャル&ラウラと千春(受け)
  • 2シャル&ラウラと千春(攻め)
  • メス堕ち(無効票)(千春総受け)
  • 束と千春
  • 千冬と千春
  • シャル&ラウラと千春
  • 一夏と千春
  • オマケ(無効票)
  • 千春&箒「これは練習だから浮気じゃない」
  • 千春&セシリア&鈴「IS3分クッキング」
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