クフーン&ウル ~二人の百合の冒険譚~ 作:ヨイヤサ・リングマスター
今作はありきたりのファンタジー世界を舞台に書いていきますが、その本質は百合です。
と言いますか、百合が書きたいがために、細かい世界観に関する説明をせずとも読者の皆さんが入り込みやすい剣と魔法のファンタジー世界を舞台にしていますので、冒険だのバトルだの、ましてや修行だなんて要素はほとんど皆無です。
おまけでギャグ要素が入るくらいで百合ばかりの作品です。
百合作品です。女の子同士の恋愛作品です。
以上、注意書き終了。百合でしかない作品ですが、それでもよろしければ読んで行ってください^^
……そして今作は元々、『なろう』に掲載していたものを『ノクターン』に移すに際してR18作品としたのでギャグ要素もかなり強いですが、よりエッチになるよう加筆しております。
さらに『なろう』の仕様が大きく変更されて使いにくく、運営上層部も大幅に人事改革が行われたらしく潰れそうだったのでこちらに持ってきました。
酒と煙草の匂いで満ちた場所。そこはあたしの仕事場でもあるんだが、何度来てもいーもんだ。
入った途端、あたしに向けられる羨望の眼差しっつーの? そーいうのが心地いいんだよ。
やっぱカワイコちゃんが大勢いるこの街は最高だねぇ~♪
周囲の視線を独り占めしながら、真っすぐに受付のかわいこちゃんへと向かう。
馴染みの顔が、嬉しそうに出迎えてくれるのもまた最高だ♪
「あら、一週間ぶりかしら。
久し振りね、クフーン。
貴方なら依頼なんてすぐに終わらせて帰ってくると思ったのに随分掛ったじゃないの」
「確かに久し振りだな、レシィ。
ちょっと北での依頼のついでに温泉に入っててね。
一週間も長湯しちまったのさ」
「流石はクフーンね。
依頼で出向いた先で長居ならぬ長湯をしてくるだなんて並みの冒険者には出来っこないわ。
魔物だらけの秘湯だったでしょ?」
「魔物も人も脅威にならないんでね。
鍛え方が違うさ」
あたしの職業は冒険者。
この世界で人畜有害なモンスターの駆逐から珍しい動植物の採集、未開の地への探索など、あらゆる危険に自ら乗り込んでいく世界で常にトップを突っ走っている女!
それがこのあたし、冒険者クフーンさ。そして百合であるッ!
受付嬢の彼女――レシィとは、百合的な意味でも親しい付き合いをしている。
「ところでクフーン。
あなたにギルドから依頼が来ているんだけど受ける?」
「ん? あたしへの依頼なんて、いつでも何でも来いって言ってるじゃん。
レシィが躊躇うような面倒な依頼が来てんのか?」
「うーん……難易度という問題ではないんだけど、クフーンが受けるかどうかわからない依頼だから本人に直接聞こうと思ってたのよ」
なんだそりゃ?
でもまぁ、長い付き合いのレシィが渋るような依頼だなんて、珍しいな。
「一応、『新人を育てる』って内容の依頼なんだけど……」
「ようするに、弟子をとれってか?
あたしについて来れるような奴がいないのはギルド上層部の連中も分かってるだろうに。
その新人ってのは、よほどの才能があるのか?」
「いえ……、才能は未知数なんだけど、その新人さんってのが元・学院の生徒さんなのよ」
はて? これまた妙なとこから依頼がきたもんだ。
「おいおい……、何でそんなところから冒険者志望が来るんだ?
それもあたしのところに」
学院ってのは、学者志望の子どもを集めて教育する場所なだけに、コネや金で這い上がる連中も多く、腕っ節のみの実力社会の冒険者とは全く毛色が違うんだがな。
「あら? クフーンったら知らないの?
いまの学院は活動休止状態なのよ」
「マジかよ!?
あたしにゃよく分からんけど、学院の人間が運営出来なくなるほどの失態をやっちまったのか?
金と知恵だけが自慢の連中だろうに」
「ええ、お金でも知恵でも解決できない問題――学院長がロリコンだったようで生徒に手を出していたみたいなの。それも無理矢理。
貴族で金持ちのPTA連中が切れたらしいわ。
ついでに疑わしき者は排せよ、ってことで男性職員も全員辞めさせて女子校にするらしいのよ。
それで、しばらくはゴタゴタするから学院として機能出来ないの」
ちなみに男子生徒も全員退学だとも付け加えるレシィ。
少女を性の対象として見るなとは言わないが、強引に手を出した時点で――いや、そんな無理強いしても平気な奴は人間じゃねぇ!
「でも女子限定の学院ならあたし(百合)も通ってみたいもんだな♪」
「ええ、本当よね。
私(百合)も通ってみたいけど、もうそんな年じゃないでしょ?」
「そりゃ、お互いに28でいい年だもんな。
でもあたしはレシィのセーラー服やブレザーなら萌えるぜ?」
「そりゃ、クフーンのために体には磨きをかけてるもの♪
たっくさん吸って舐めて揉んで、重ね合って楽しむために、ね♪」
「ん~♪ 匂い立つなぁ~、レシィ♪」
はははっ、吐息が桃色になるほどの性的興奮。だからレシィは堪らない♪
まぁ、レシィの場合は女教師ってのも似合いそうだが、話しが逸れるから女子校の話はこの辺にしておこう。
うーむ、でもやっぱり勉強には興味なかったけど、女子だけってんなら学院にも興味が湧いてきたな。
「で、本題に戻るけど、学院が休みの間、ほとんどの生徒さんは自宅に帰るなりバイトするなりで時間を潰すのよ。
でも、その中で一人だけ冒険者に興味がある子がいたから、その子の面倒を見てあげて欲しいのよ」
「ん~、『その子』って言うことは女の子だろ?
あたしとしちゃあ、望むところなんだけど、超一流冒険者のあたしについて来れるのか?」
「あぁ、大丈夫よ。
その子、のらりくらりと難題を回避する能力が異常に高いらしいから」
ようするに危機察知能力と運の高さが異常……ね。
面白そうだし、受けてみるの悪かないな。
「よし、その依頼はこのクフーンが請け負おう!」
今はまだ『なろう』にも掲載しておりますが、たぶん『なろう』は潰れるかもしれませんので用心のために。
ちなみに、こちらでの連載も毎日更新で完結を目指します。それと投稿初日は二話同時更新となります。