クフーン&ウル ~二人の百合の冒険譚~ 作:ヨイヤサ・リングマスター
クフーンside
天の路を往き、総てを司る……そんなつもりは、あたしにはない。
目の前に愛しい弟子がいて、手が届く場所に素晴らしいおっぱいがあって、好き放題に吸って揉んで、「も~、えっち♪」なんて言われながらベッドで楽しんじゃったりして♪
そういうので十分なんだが、そんなあたしでも分かる美味い料理がある。
美味とは、今あたしが食べている料理のことを言うのだろう、と。
「うっは、こいつは美味いな。
レシィ、また腕上げたんじゃないのか?」
「確かにこれは私がこれまでに食べたどの料理よりも上ですね」
あたしとウルの師弟コンビは現在食事中。
何でも友人のレシィが、新作料理の味を見てほしいとのことで手料理をご馳走になっているところだ。
冒険者ギルドってのは、街それぞれの特色とかもあるかもしれないが、基本的に食堂も兼ねているギルドが大半だ。
従って受付に座るギルド職員も総じて料理人と言える。
ようするにレシィの料理は美味い!
「それ程でもないわ。
強いて言うなら、あなた達二人の百合力が上がって、料理にこめられる愛情が増したってことくらいだもの」
謙虚なレシィ。この料理は、それ程でもあるぞ!
彼女は、とんでもない方法で料理の腕を磨いたのだから。
「それでも凄ぇよ、レシィ。
まさか『感度千倍魔法』をこんな風に使うとはな」
「掛けた本人が言うのもなんですけどね。
確かに感度が千倍になるってことは味覚や嗅覚も千倍ってことでしょうし、理論上は可能でしょうけど……、よく動けますよね?」
実は以前レシィに掛けた感覚を千倍にする魔法は継続中だった。
最初こそ空気が肌を撫でただけで絶頂し、それに慣れても服を着ていては動けないわ、歩くたびに足の裏で感じるわで、見てるこっちが大変だったんだよ。主に性的欲求を我慢するって意味で。
肌は紅潮してるし汗は何もしてなくても湧いてくるもんだから、ウルと二人でちょくちょく手を出してそのたびに気絶。
そして目が覚めたらえっちをするという性のスパイラルだったが、そのおかげでレシィは千倍の感覚を超越した。
下着の中は大変なことになっているのだろうが、表情には出さないし、服を着ても平然としていられる。
あたしやウルでさえ、日常生活でこの魔法の掛けっ放しはキツイってのに、レシィはそれを平然とこなしている。精神力が半端ないのだ。
「私の今の百合力は680兆よ。
あれからクフーンもウルちゃんも成長しているでしょうけど、前の時ののウルちゃんよりも強くなれたわ」
ガッツポーズを作ったときに手のひらで達したものの、それを悟らせないのはさすがと言えるだろう。
自信満々に頬を紅潮させるレシィは、たいへんエロかった。
「……あのさぁ、レシィ。
あたしらも人のこと言えないけど、お前も十分バケモノみたいな奴だな?」
「確か、前回測定した時は百合力680万でしたっけ?
感度千倍の魔法をかけっぱなしにするだけでここまでだなんて、行為の間だけとはいえ、感度二千倍の魔法をかけているクフーンさんも凄くなっているんじゃないですか?」
「かもしれないな。
まぁ、この間自分でも計ってみたら百合力測定器が壊れて測定不能だったが」
「あぁ……、レベルと同様に百合力まで限界突破したんですか。
私もたぶん同じでしょうけど」
確かレシィはレベルの測定器と違って百合力測定器には限界はないとか言ってたのにな。
それだけ、あたしらの百合力が凄いのか。百合力に限界はなくとも測定器には限界があるってこったな。
「ところで今日は料理の試食だけで呼んだのか?
何かあたしらに個人的な依頼があると思ったんだが(主に百合的な意味で)」
レシィのことだ。料理にかこつけて難しかったり面倒だったりする依頼を頼むつもりだろう。
勿論、レシィの頼みならオールオッケーなんだがな。(気分による)
「うーん、まぁ遠からずも近からずってところなんだけどねぇ~。
正確には私個人じゃなくて、ギルド上層部から直々の依頼が来ているのよ。
二人のコンビ宛てに」
あたしら二人に?
「クフーンさんだけでなく私にもですか?
一応この間、私も特Sランクの冒険者になりましたけど、特S級二人に依頼だなんて、そこまでの仕事なんでしょうか?」
そこまでのことなんだろうな。
大体、難易度の問題もあって、特S級の冒険者も数が少ないってのに、二人も宛がうってことは何としても解決せにゃならん仕事なんだろう。
どんな仕事でも基本的には受けるが、さて楽しめる仕事だろうか♪
「依頼内容は強大なモンスターの討伐系。
これ自体はよくある依頼だけど、場所が最近発見された遺跡でね。
罠も多いし、他にも未知のモンスターも多いから調査も兼ねて行ってほしいの」
そうして依頼書を見せてくるレシィ。
ふむふむ、なるほど。……つまんなそうだなぁ。
「どうするよ、ウル?
どうも討伐対象のモンスターは遺跡の奥に籠っているらしいし、難易度こそ高いがわざわざ討伐しに行ってまでやる価値はないと思うぜ?
被害が出てないどころか出る可能性も皆無だろ、これ」
街や国を二つ三つ滅ぼしているとかなら分かるけど、まだ今回の討伐対象は何もしてないみたいじゃん。
いくら凶暴にして凶悪なモンスターだとしても討伐するのは可哀想かもねぇ~。
「クフーンさんが乗り気じゃないのは面倒だからですよね?」
「実はそうだ。
あたしは討伐対象に憐れんだり同情したりはしない主義でね。
金のためだけに冒険者やってる訳じゃないからこそ、自分のやりたいようにやるのが人間だろう?」
自信満々に宣言出来るが、あたしは面倒は嫌いだ。
別に面倒事そのものを嫌っている訳ではない。面倒かつ、面白くなさそうな仕事をしたくないだけだ。
誰が好き好んで古臭い遺跡の奥に引き籠っているモンスターの討伐をせにゃいかんってんだ。
「はふぅ……、クフーンならそう言うと思ってたわ。
それじゃこの依頼は余所に回すってことでいいのよね?
私もクフーンに頼むのに気が乗らない依頼だし」
「ああ、それで頼む。
特Sランクの冒険者だって他にもいるだろうし、あたしら最近働き過ぎだもんな♪」
「それじゃあ、しばらくのんびりしましょうよクフーンさん♪
この後お買い物でも行きませんか?」
「お、それじゃあ下着の交換プレゼントでもしよう♪
あたしの見立てでウルに似合うのを探してやるよ」
キャッキャうふふのムーチョムーチョ♪ すでに一日の仕事は終わり、ウルと二人でランジェリー談義の時間♪
おっと、それを眺めるレシィは何やら寂し気な感じか?
「はぁ~、いいわね。二人はお店に買い物に行けて。
私なんか、感度千倍の体のおかげで試着なんてしたら濡らして台無しにしちゃいそうだわ。
冗談抜きで脱ぎ履きするたびに水溜り作っちゃうのよ」
「トイレとかも大変そうですね」
「いや、それよりもどうやって風呂に入ってるのかが気になるな」
レシィ曰く、濡らしながら、絶頂しながら風呂やトイレすらも性的に楽しめば問題なく日常生活を送れるとのこと。
それに薬も併用すれば百合力の高まった今のレシィなら十分に問題ないのだろうしな。
こうして食後のレシィのお茶を楽しみながら、午後のお買い物にウキウキする三人なのであった。
ちなみに、件の依頼は他の特S級の冒険者に回したところ、帰ってこなかったようなので後日あたしらが出向くことになった。
やれやれ、ギルドも幾らなんでもあたしらに頼りすぎだっての。