クフーン&ウル ~二人の百合の冒険譚~ 作:ヨイヤサ・リングマスター
ウルside
小鳥のさえずりに耳を傾けながらの一杯。
今日は遠方から珍しい茶葉が届いたので紅茶を飲んでますが、なかなか良いですね。
レシィさんは料理の腕もさることながら、一緒に飲むお茶にも相当な知識と技量をお持ちのようです。
一杯のお茶が、まるで空に燦然と輝く太陽のように気持ちにさせてくれます。
「はぁ~……、平和ですねぇ~」
ふと漏れ出る一言が全てを表しています。
ここ最近、緊急の依頼は勿論のこと、特S級やS級といった危険度の高い依頼が一つもない平和な日々が続いているので、私とクフーンさんのコンビは暇が売れたら大儲けできるくらいには暇しています。
私達が住む街には百合を推奨する施設や条例が多数存在していますので、あちこちを見て回るだけでも十分に楽しいので問題はないんですけどね。
街の人気者のクフーンさんと、その恋人として一目で分かるほどの百合力を持つ私。
ちょっと出歩けばナンパは当たり前。目と目が合ったらレズ・セックス・バトル! やっふ~♪ そんな日々です。
大体、冒険者が暇なのは世間が平和ということですし、私たちクラスの超一流冒険者は、日がな一日女性専用ならぬ、百合専用の店などに出向くだけでも楽しめるというものです。
そんな訳で、現在の私たちは冒険者ギルドの百合専用レストランにて食事中です。
シェフは勿論この人。レシィさん。(裸エプロン装備♪)
同じテーブルで一緒に食事をしているクフーンさんも、レシィさんの裸エプロンと料理のダブル美味さに舌鼓を打っています。
「やっぱレシィの料理は最高に美味いな。
このレストランも、新メニューにレシィの新作料理を採用した途端に客足が倍以上に増えたんじゃねぇの?」
「ふふ、残念だけどその予想は外れよ♪
人気の本当の理由は、料理のオマケにクフーンとの握手権をつけたからよ。
ほら、今も後ろで声を掛けるタイミングをうかがっている子たちがいるでしょ?」
冒険者ギルドは食堂も兼ねていますが、いま私達が食事をしているのはギルドの奥にある百合専用レストラン。出すのは依頼ではなく料理のみ。
百合専用と言うだけあって、その手のお客さんが多いので、
この街でも飛び抜けて人気の高いクフーンさんとその相方――新人とはいえ、“百合クイーン”と呼ばれる魔法屋のリザさんすら屈服させた私との関係を欲してお客さんは絶賛増し増し中。
なので店の奥の方からは、かなりカワイコちゃん達がこっちをじっと見てますよ♪
こりゃ堪りませんねぇ~♪♪ んっふふ~♪
「あ、クフーンさんも私に気を使わなくてもいいですよ?
うしろの子たちも可愛いですし、そういう関係になったら、あとで私も呼んでくれればいいので」
「お、そうか?
なんか悪いなウル。上手くいったら夜は宴だから喰い過ぎんなよ」
そう言ってクフーンさん。すたこらさっさと、私の言葉を待ってましたと言わんばかりに走り出していっちゃいました。
後方では、ひと際大きな歓声と共にクフーンさんのパワー溢れるガチ百合行為の宴が開催されております。
やっぱりクフーンさんも正真正銘の百合ですね。そして、かなりの美人さんでもあります。
男性からの人気もですけど、どちらかと言えば凛とした強さのにじみ出た鋭い眼光は、むしろ女の子に人気の高い冒険者。
たぶん、クフーンさんを見ていた彼女達も落とされるのは時間の問題でしょうね。
よし、私も夜は忙しくなりそうですし、レシィさん特製のツチノコドリンクでも飲んでおきましょうか。
ここらで一杯、ツチノコドリンクが怖い、な~んてね♪
レシィさんは……、何だか遠い目をしてクフーンさんを見ていますが、何かあるんでしょうかね?
「それにしても……、クフーンは人気者ね。
ウルちゃんは嫉妬したりしないのかな?」
遠目に女の子たちに囲まれるクフーンさんを眺めながら聞いてくるレシィさん。
「私は、私の大好きなクフーンさんが人気なのは何よりも喜ばしいことだと思います。
それにクフーンさん経由で街の女の子たちとの新たな出会いもあるでしょうし。
こういうクフーンさんだから惚れた、というのが一番かもしれませんね」
節操がない。ナンパはするし、される。おっぱいは大小に貴賎なし。性欲も半端ない。
これだけだと雑でどうしようもない人間みたいですが、金と力と美貌の全てを兼ね備えた上で、おちゃらけた部分があるのがまた可愛いのですよ♪
「新たな出会い……ねぇ~」
レシィさんは心配なんでしょうか?
友人であり、大好きな恋人でもあるクフーンさんが自分を捨てると、そんな風に考えているとか。
それと、どうでもいいですけど、レシィさんの溜息を吐く姿も綺麗ですね。
少し残念そうな表情が堪らなく私の百合魂をそそっている自覚を持ってほしいですよ。
レストランの中ですけど、襲っちゃいますよ、レシィさん。 いいんですか?
少しだけエプロンの隙間からパイタッチ♪ ふにふに♪
あ、目で叱られた。てへっ♪ たぶん夜まで待て、ってことでしょうね。
「ところで、クフーンさんとレシィさんってどうやって関係を持つようになったんですか?
あ、御両親のことはさておき」
「私とクフーンの関係?
そうね……、運命、とでも言うべきかな。
わたしはクフーンに助けられたのよ」
遠い眼をするレシィさん。
もしやこれは回想フラグ?
いや、聞きたくない訳ではないんですけど、夜までには現実に戻ってきてくださいね?
まず間違いなく今夜のクフーンさんは囲まれている子たちを誘ってフィーバーしますから。
私だけでなく、レシィさんも人事じゃないんですからね?
店の奥でクフーンさんは、「うおっしゃー! それじゃ直腸で媚薬入り高級ワインを一本丸々飲んでやるぜー♪」などとボトルの肩まで一気にねじ込んでお尻で飲酒。淫酒。
ぐでんぐでんになりながらも的確に回りの女の子たちと乳首当てゲーム、か~ら~のレズ・セックス・バトル!
……私もあっちに混ざりましょうかね?
「そう、あれは今から36万……いえ、20年前くらいだったかしら?」
あぁ、レシィさんが結構昔の回想を始めちゃいました。
とりあえず、昔のクフーンさんの話も聞ける訳ですし、夜になるまでは聞いておきましょうか♪
付き合いましょう。レシィさんの美しい肢体をベッドで堪能するためにも。