クフーン&ウル ~二人の百合の冒険譚~ 作:ヨイヤサ・リングマスター
ウルside
さて、今更ですけど私とクフーンさんは特S級の冒険者でして、世界各地で引っ張りだこの人気者なんですよ。
特S級冒険者は総じてレベルが高いので、並みのモンスター(高くてもレベル200程度)を瞬殺出来るからです。
その中でも飛び抜けて強い私とクフーンさんは、転移魔法や飛行魔法が使えるので秘境の奥のそのまた最奥の隠し扉を抜けた先にいるバグのようなモンスター(レベル500くらい)であっても楽勝なんですよ。
なので基本的に依頼も、来るもの拒まずで受けています。気分次第で断ることもありますが、百合ですからね。恋人や快楽を重視するのは当然です。
クフーンさんも私も、影分身の魔法が使えるので分身に転移してもらったりしていますし。そして空いた時間は二人でベッドに♪
んふふ~♪ 今日もクフーンさんを攻め抜いて火照った身体を堪能したら、悶えちゃって可愛かったんですよ~♪
で、今回はなぜこんなはじまり方をするかと言えば、私たち自身が依頼を受けようと思ったからなんですよね。
場所は冒険者ギルド。
今回のお話はここから始まります♪
それと、前回の話の終わり方から、新しく家族の仲間入りしたヘルーガさんメインの話とかそういうのではないですので。
彼女の出番はもう少し先です♪
◆ ◆ ◆
「だれかー! 僕の依頼を受ける人はいないのー!?」
今日のお昼ご飯は何にしようかと考えながら冒険者ギルドの入り口をくぐった私とクフーンさんのいつものコンビは、受付の前で騒いでいる女の子を目にしました。
それが今回のお話の始まりなんですけど、結構よくあることなんですよね。
レシィさんも毎度毎度、変な子の対応で大変そうです。
「ごめんね、お嬢ちゃん。
冒険者ギルドの規則として、君の依頼は受け付けることが出来ないのよ」
「うっさいバーカバーカ!
僕は受付のあんたなんかじゃなくて、ここにいる冒険者たちに直談判してるんだから!」
ふむふむ、今日の問題児ちゃんは僕っ子ですか。これまでの冒険者人生(一年にも満たないですが)と、生まれてからの18年の人生でまだ会ったことはなかったですね。実は私、18歳です。きゃぴ♪
はじめて見ますが可愛らしいじゃないですか。
私がそう考えたところで、隣に立つクフーンさんもそれは同じだったようです。
低身長、そしてちっぱい。さらさらの髪に将来が楽しみな可愛らしい顔立ち。ちょっと眼つきは悪いですが、そういうところも可愛く見えますね。
「あのー、クフーンさん?
ちょうど暇してましたし、あの子の話を聞いてみますか?」
「な!? なぜあたしの考えが分かった!?」
目を爛々と輝かせといてまぁ~。私があなたの気持ちを分からいでか、ってことですよクフーンさん。
本当にこの人は分かり易過ぎるほど分かり易いですね。
可愛らしい女の子に目が行ってしまった状態なのでしょう。
「やっぱあたしって分かり易いかウル?」
「それはもう、雨が降る前に虫を求めて低く飛ぶ燕のごとく分かり易いですよ」
どちらかと言えば、このたとえは鳥よりも虫が低く飛ぶことに触れた方がいいのかもしれませんがね。
でもクフーンさんを虫に例えるのもなんですし、面倒なのでさっさと女の子に声を掛けるところから始めましょうか。
クフーンさんが。
「こんにちは、お嬢ちゃん。
冒険者ギルドに何か依頼でもあったのか?」
出た! クフーンさんの見る者全てを虜にする『頼れる姐御スマイル』!
今もギルド内の他の冒険者達が次々とあてられて昏倒していますが、ちゃんと私が転移魔法で救急室に転移させているので問題ありません。
あとで美味しくいただきましょう♪
「何よ……って、お姉さんたち結構強そうじゃない。
僕の依頼を受けさせてやってもいいけどどうする?」
「「は?」」
クフーンさんは驚き&笑顔。私は怒り。
先ほどの説明を少し訂正させてもらいましょう。
顔立ちこそ可愛らしく見目麗しい僕っ子少女ですが、全然可愛くない!
なんですか!? この偉そうな態度は!?
しかも尊大な態度が全身からみなぎってクフーンさんを見下している!?
私の愛しいクフーンさんに笑顔向けられてその返事はお腹がスタンダップしてしまいそうですよ!
見なさい、クフーンさんのおっぱいを! こんなに立派な大きさで、ツンと張った形も最高なうえにえっち大好きで敏感なおっぱいなんですよ!?
どう見ても百合でなくとも魅かれるってもんじゃないんですか!
「おいおい、落ちつけよウル。
世の中にはな、ツンデレってもんがあって落ち着いた方が勝ちなんだよ」
「これが怒らずにいられますか!?
私はこれまでにツンデレやヤンデレ、それにドSなんて言われている女の子たちと熱い百合
バトルを通して分かり合ってきたので、その魅力は知っていますよ!
私が怒っているのは愛するクフーンさんが蔑ろにされたことです!」
個の私、冒険者にして百合のウルは生まれついての百合ですが、学生時代も色々とありましてね。
元学生だった私に言わせてもらうと学院というのは色んな生徒が居たんですよ。
ようするに食べ放題のより取り見取りの場所だったんですよ。
そんな私にも分かる! 目の前の生意気な女の子は、こちらを見下している! それもッ! クフーンさんの素晴らしいおっぱいを見てなお、ですッ!!
「ん……言われ慣れてっけど、改めて公衆の面前で愛してるとか言われると照れるな」
照れていようとも私はクフーンさんを置いて話を進めようと思います。
「そこのお嬢さん。依頼があって冒険者ギルドに来たようですが、クフーンさんはこの街どころか世界一と言っても物足りないくらい最強の特S級冒険者です。
この人を動かしたければ最低でも1億円は用意しなさい!」
「あたし自身は気分次第で受けてるし、金に困ってねぇから報酬なんて無くてもいーんだけどな」
「クフーンさんは黙っていてください」
体の要求は仲良くなってからなので、まだしませんよ。幼いし。
むしろ、お金の繋がりが無くなった依頼後にこそ美味しく戴くのが百合冒険者の定番の流れですからね。
この世界の冒険者ギルドへの女性の依頼人は、8割以上が仕事を依頼した冒険者(女性)と関係を持つと雑誌で紹介されていました。
「僕は態度を変えるつもりはないよ。
でも、それだけの実力があるなら僕は依頼を出してあげてもいいけど?
どうする? 話を聞く?」
「おう、あたしらこそ受けてやってもいいぜ?
来る者拒まず、結果は結果で過程は過程として全てを楽しんで解決してやるさ」
「む~~、クフーンさん。
そこまで言うなら、私も話くらい聞いてあげますよ」
正直に言って、私としては見た目は可愛らしいこの僕っ子は嫌いじゃないです。
怒っているだけで嫌ってはいません。
なので依頼を受けるのも構わないんですけど、それでもクフーンさんを馬鹿にしたような言い方は気に入らないんですよね。
「ははっ、面白い顔してんぞウル。
なぁに、こういうのもいつものことさ。
冒険者ってのはな、どんな依頼を受けるにしても、結局は色んな人との出会いの仕事なんだからよ」
歯を光らせて話す堂々とした物言いは流石!
やっぱりクフーンさんはカッコいいです!
では! 私はそんなクフーンさんについて行ってこの依頼の行く末を勉強させてもらいましょう!
すっかり忘れられているかもしれませんが、ランクとレベルが高いだけで、私はまだまだ新人冒険者なので冒険者としての経験はほとんどゼロですからね。
「僕の名前はニコレって言うんだ。
覚えておくといいさ」
やっぱり偉そうですね。
この話を最初になろうで投稿した時の後書きは、「『ストレートガール』というネット上で無料公開されている漫画を見つけたのですが、これがかなり面白い!」と書かれていましたが、見に行ってみると削除されていましたっけねぇ~。
書くことがなかったから当時は宣伝がてら書いていたようですが、懐かしいものです♪
ちなみにニコ動には残っていましたので宣伝をば♪