クフーン&ウル ~二人の百合の冒険譚~ 作:ヨイヤサ・リングマスター
ただ、ちょっと実用性と百合力を秘めたトロフィーは両想いだからセーフというお話です。
そんな感じのお話。
それと話の中で「夜の営み」と言ってますが、時間設定はまだ朝なんですけどね。
ウルside
女の子の魅力は何でしょうか? そんな風に考えて出てくる答えは無限にあります。
では個人を特定して、ヘルーガさんの魅力は何でしょうか? と私はここで考えてみます。
友人にして、クフーンさんを愛する同志。それだけでも彼女の魅力と言いますか、私とはウマが合うのですよ。
それに、まず可愛らしいことが第一ですね。
それは外見だけでなく、クフーンさんに対する執念とさえ言える愛情の深さが、女の子らしさを表しているからです。
服装のセンス。これも良いですね。
基本的に従者ということで、メイド服を着ていることが多いですが、
クフーンさんへの思いを同じくする私の好みに合わせてか、天気や朝の占いなどで、そのデザインをちょこちょこ変えてくれるのも好印象です。
まぁ、良いところを挙げていけばキリがないのですが、何が言いたいかと言うと、それだけ魅力的な女性がまだ一度もクフーンさんと夜の営みをしていないということです。
……いえ、その理由に関しましては、私がクフーンさんを毎晩独占しているからってことなんですけどね。何だか悪い気がしてきました。
ヘルーガさんも、クフーンさんの意思を第一に考えているので何も言ってきませんが、やっぱり内心では待ち遠しかったのでしょうね。
ですが、その待ち遠しかったクフーンさんに抱かれる喜びが、突然やってきた驚きと準備不足に嘆くことになるのではないでしょうか。
では、今回の主役であるヘルーガさんに語り部を代わりましょうか。
私の役目はここまで。あとで疲れ切ったお二人を主従丼でいただくのが役目ですからね♪
クフーン&ウル ~二人の百合の冒険譚~ 第二十九話のはじまり、はじまり♪
◆ ◆ ◆
ヘルーガside
私は、本来ショットガンという、生物の生命活動を停止させるためだけに作られた無機物です。
従って我欲などあるはずもなく、使い手であるマスター・クフーンのためだけに存在しているのです。
……のはずですが、物であっても無機物であっても、すでに私という人格が形成され、欲が存在している以上、それは道具という範疇を超えてしまったのではないでしょうか?
そもそも九十九神という妖怪である私は、殺傷能力に関しても、武器だった頃を超えていますけど、その辺はどうなんですかね?
まぁ、今回私が遭遇している状況には関係ないので、なんでもいいんですけど。
隣に並んでくれているマスターに視線を向けると、笑顔を返してくれました。
「なぁ、ヘルーガ。
外に行かないか?」
「マスターの御心のままにしますです」
うぅ……、折角のマスターの御誘いだというのに、口調も何もかもが固過ぎるかも知れないです。
ウル様の計らいで、こうしてマスターと二人きりになれているというのに、これではマスターを楽しませるなど出来るのでありましょうか?
家の裏――私が世話をしている家庭菜園よりも奥にある、“クフーンの森”へと向かう足取りが少し重く感じるです。
ちなみに“クフーンの森”というのは、マスターの家がやたら広いので私が管理し、ウル様の魔法で植物を成長させまくって出来た森のことです。
そこそこ広い私有地。つまり邪魔者が誰も居ない場所ということです。
「久し振りだなぁ、ヘルーガ。
こうして二人で歩くなんて、お前が銃の時以来じゃないか?」
「そうですね。私もこうしてマスターと肩を並べて歩けることを、心より嬉しく思います」
「ははっ、固い固い。
ほれ、語尾に『♪』でも付けてみ?
あたしやウルはそうやって感情を出しまくってるんだから、その辺も真似ていけよ♪」
「かしこまりました♪」
まずは形から、でありましょうか? 取って付けたような感じもありますが、マスターに喜んでいただければ……、
「やっぱり無表情でも語尾だけで随分と変わるもんだな。
ヘルーガもやっぱ可愛いぜ!」
「ッ!!」
……う、言葉に詰まってしまいましたです。
せっかくマスターに褒められたというのに、上手く感情表現できない無機物の体が恨めしいです……。
「いま、ヘルーガは『感情表現できなくて恨めしい』と思ったろ?」
「はっ!? まさかマスターは読心術が!?」
「いや、百合の血が流れていれば誰でも出来るぜ?
それにお前はあたしのもんだからな。心だって繋がってるさ♪」
「流石はマスター、私に出来ないことを平然とやってのける。
そこに悶える濡れそぼる!!」
思わず股間が緩んでしっとりと蜜が漏れ出てしまいましたが、気にしません。
そして百合読心能力というのは、マスター曰く、ウル様も出来るそうです。
というか、この街の百合の上位陣なら百合同士で心の読み合いは出来て当然だとか。
流石は百合の街で一番の百合マスターです。私にはまだ出来そうにないです。
「そんなことよりもさ……」
「な、なんですか、マスター?」
肩の触れ合う距離まで迫っていたマスターは、不意にその手を伸ばして私の頭を撫でてきました。
これはナデポしろということでしょうか? ポッ♪
「あたしの手はさ、ウルやヘルーガみたいに女らしい
技術に関しちゃかなり自信あるんだけど、どうだ?」
髪に通るマスターの指。耳に届く力強いお声。全身に満ちていくマスターの百合力。
「ふぁっ……、気持ちいいです……♪」
マスターは女性にしては筋肉質……、ですがそれは、しなやかな鍛え抜かれた美しさのある暖かい手。
私がまだ銃の頃、マスターのこの手に抱かれて弾を撃ちだす時、何度絶頂したことでしょうか……。
「ほれ、顔をあげなヘルーガ」
「マスター……、んぶぅ!?」
突然すぎるマスターのキス。とはいっても流石はマスターです。歯をぶつけたりなんてミスはせず、ただただ初心な私でも気持ちよくなれるように配慮のある愛情表現でした。
獣のような、と言っても生ぬるいかもしれませんが、唇と唇が触れ合うだけで、ここまで気持ちが良いモノとはしりませんでした。
そうしてマスターの唇によって私の口は塞がれ、それが離れたと思ったらもう一度。
それが繰り返され、私の口を――顔をマスターの唾液によって蹂躙されたところで離されたマスターの熱に寂しさを覚えてしまいます。
口の端からは零れた唾液が糸を引き、それがまた私の心の名残惜しさを表しているようで、寂しく思えるのです。
もっと、マスターと愛し合いたい。そう思ってしまうのです。知ってしまったから!
「ヘルーガは甘い香りがするな」
「わ、私は銃ですから。
鉄や火薬の臭いには特に気を付けて、香水選びには力を入れていますですよ」
全てはマスターのために。
いつでもマスターのためだけに存在する私ですから匂いにも気を使います。
「そいつぁ~嬉しいねぇ。
そんじゃ次はこうだ♪」
「ひゅはッ!?」
ぬりん、と。
まだキスだけで蕩けていた私の身体に、愛撫よりも先にマスターの指が一点に向かいます。
「マ、マスターそこは……」
「へっへっへっ、かわいこちゃんの心の隙間は体の隙間を埋めてみたしてやろ~ってね♪
忘れられない初めての思い出を作ろうか、ヘルーガ」
私とて女として生まれ、女としてマスターに愛される日を夢見てきましたが、それは本当に実現しました。おめこに向かったマスターの指は二本。人差し指と中指。
「んぅ……」
平和を意味するピースサインを形作っているからか、押し広げるように進みます。
ぐにぐにと、わ、私の膣肉の感触を指先で味わうように。私自身の体も、マスターを求めて柔軟に受け入れているからかも……し、しれませんが。
「ふぅ……、イイ具合だな、ヘルーガ♪」
「お、お褒めいただき、ありが、んほぉぉぉー♪」
好き放題におめこを堪能されていたマスター。ですが、それはまだ片手だけ。
マスターは予兆もなく、空いたもう片方の手を、その……前ではなく……、後ろの……、
「思った通り、ヘルーガは前よりも後ろの方が弱いみたいだな。
どうだ? あたしの観察眼と、指を左右に百八十度別々に回転させる技は。
会得するのにけっこう苦労したんだぜ?」
はっはっは、と笑いながら、ずりゅずりゅとお尻の穴を開発していくマスター。
「ヘルーガ、入れる時には逆に力を入れてみな?
そうすりゃ入りやすくなる。出そうとすると入るんだ」
言われた通りにマスターの指先を受け容れ、何度かこの行為を繰り返すと、私のお尻の肉が柔らかく解れてきました。
段々とマスターも加減を忘れるように、指先、手首、そして腕がひじの辺りまですっぽりと呑み込めるほどに使い込まれるのは本当にすぐのことでした。
「は……あはっ……ひぅ……♪」
「やっぱり呑み込みがイイな。
ほら、もう少し内臓で快楽を貪る練習もしようぜ♪
まだ感度上昇や触手みたいな魔法も使っていない、単純な手技だけのプレイなんだからさ♪」
ぐっぽぐっぽ。拡張されたお尻の穴はマスターの腕を悦んで呑み込めるほどに成長し、それと同じように前の穴もすっかりと慣れてきだしました。
ぽたぽたと愛液と腸液が滴り、太ももを濡らし、マスターの手を濡らしますが、お互いにそんなことを気にする余裕もありません。
「ん? もう限界か?」
冗談じゃない! 私の限界はまだまだです!
この程度でこれまで我慢し続けてきたマスターへの想いを止めてなるものですか!
「う、あ……ん♪」
しかし返事は声にならない声ばかり。
マスターの手が、あまりにも気持ちいいから♪
「そうか、まだイケるんだな。
そんじゃ残りは触手も交えてやろうか♪」
まだマスターは本気ではない。分かってはいても、えっち初心者の私はすでにマスターの性奴隷そのものに堕とされています。
ですがマスターは容赦しません。両手の手首から追加で触手を何本も生やすと、それを蠢かせて私に微笑んできます。
すでにここまでで何度も絶頂を迎えてしまった私に、触手なんて使われたらどうなることか……、
「そら♪」
「!!!!!!!!!!!!?」
声にならない悲鳴を上げて私は悶絶しました。
ありえない快楽の奔流。
頭の中が真っ白になる。もうマスター以外を考えられない。もう自分が立っているのか座っているのか寝ているのかすら分からない。
それだけの衝撃がありました。
「さぁてと、屋外プレイの奥深さはまだまだこれからだ。
家に帰るまでがお出かけだからな。
あたしの手を入れたまま家に帰ろうぜ♪」
「…………♪」
無理です! 絶対無理です!!♪
マスターの手が差し込まれただけでこの体たらくだというのに家まで歩いて帰るだなんて私には無理です!!!♪
腰から下の感覚がまるで存在しなくなったようです!♪
マスターの手にこめられた魔力が全身を性感帯になったようにすら錯覚します!!
あぁ、でもマスターの手……あったかい……♪
「もしかして、もう動けないのか?
しょうがない、仕方がないからあたしが担いで帰ってやるか。
手は入れたままで♪」
そう言ったマスターは私の秘境に入れていた指に力を入れ、触手を生やした手首ごと一気に突き込みました。
ミチッ、ミチッ、と動きに合わせて奥へ奥へと食い込んでいくマスターの温かい手と触手。
奥に進むごとに締め付けは激しさを増しているでしょうに、マスターの手は無人の荒野を行くがごとく平然と掻き分ける滑らかな指使い。
それはもう、優勝トロフィーを担ぎあげるアスリートのように、力強いマスターの両腕に下から持ち上げられた私の体は逆らうすべもありません。
いえ、逆らうつもりはありませんが、これはマスターの筋力だけでなく、私自身の体重で押し込まれ……てしまうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ~~~♪♪♪♪♪
「寝てなヘルーガ。
次に目を覚ました時はこの記憶をオカズに、だらしなく開き切ったおめこが寂しさで疼くかも知れねぇけど、あたしが埋めてやっからよ♪」
夢と現の境をさまよう私ですが、それでもマスターの言葉だけはしっかりと聞こえていました。
マスター……、愛しています♪
私の初めてを、思い切り容赦ない方法で捧げることが出来た今日という日に心より感謝いたします。