もしキノック老師がルールーを愛人にしようと狙っていたら?
かなり昔に頂いたアイデアを元に書いてみました。アイデアを下さった方、ありがとうございます。
冷たく硬い石床へ頬を押しつけられている。最初に意識したのは、その不快な感触だった。石の冷気と鈍い痛みが眠りの底に沈んでいたルールーを揺り起こし、閉じていた瞼をゆっくりと開かせる。
「……っ」
床へ手をつき、重い頭を持ち上げた。全身から力が抜けており、身体を支える腕さえ細かく震えている。起き上がろうと力を込めた途端、肩から背中にかけて鈍い痛みが走った。
自分が僧兵たちに拘束されたときのことを思い出す。
エボンの最高法院で反逆者と断じられ、ユウナたちと引き離された直後だった。背後から腕を押さえられ、首筋に鋭い痛みを感じた。その後の記憶は、濃い霧に覆われたように途切れている。
(眠り薬……それとも、麻痺毒かしら)
霞む視界を凝らしながら、ルールーは周囲を見回した。だが目が正常だったとしても、ここがどこなのかは分からなかっただろう。
壁に埋め込まれた照明珠が淡い光を放っている。石造りの室内は三方を壁に囲まれ、残る一方は頑丈な鉄格子で塞がれていた。出入口はその向こうにある扉だけ。調度と呼べるものも、簡素な寝台と椅子、小さな卓くらいしかない。
右手の壁には、高い位置に小さな窓があった。月明かりの向こうにスピラの星空が見える。だが窓まで届いたとしても、薬の残る身体で留め具を壊せるとは思えなかった。
そして何より、ルールーは一人ではなかった。部屋の奥に置かれた寝台の縁へ、一人の男が腰掛けている。
淡い黄色を基調とした長い法衣。その胸元には、大きなエボンの紋章が飾られていた。柔和に見える丸い顔と、頭巾の下から覗く禿頭。男は膝の上へ片手を置き、もう一方の手で鍵を弄びながら、黙ってルールーを眺めている。
見間違えるはずもない。
エボン四老師の一人にして、僧兵と討伐隊を統括する男、ウェン=キノック老師。
(私だけを、ユウナたちから引き離したのね)
ルールーは最高法院を出る直前、キノックが僧兵へ命じていた言葉を思い出した。
『この女の身柄は、私が預かる』
そのときは処刑の手順に関する命令だと考えていた。だが、こうして人目のない部屋へ運び込まれた以上、別の思惑があるのは明らかだった。
ルールーはあえてキノックを無視した。床へ片膝をついたまま室内を観察し、鉄格子の位置、扉の錠、窓までの距離を確かめる。胸元の布が僅かにずれていることに気づくと、男へ視線を向けることなく静かに整えた。
それでも、法衣の奥から注がれる視線が、自分の胸や腰をゆっくりとなぞっていることには気づいていた。
だが、ルールーがいつまでも口を開かないため、キノックの柔和な笑みが僅かに引きつる。苛立ちを隠そうとしているのが、横目でも分かった。
試しに黒魔法を使おうと、意識を集中させる。
しかし、いつもなら指先に集まるはずの魔力が、身体の奥で霧散した。床と鉄格子へ目を凝らせば、淡い光を帯びた封魔の印が刻まれており、愛用の人形も取り上げられている。
(用意がいいことね)
このままキノックを無視し続けることもできる。だが、今もっとも優先すべきなのはユウナのもとへ戻ることだった。自分の誇りなど、そのためならいくらでも後回しにできる。
ルールーはゆっくり立ち上がった。脚にはまだ震えが残っていたが、背筋を伸ばし、弱っていることを悟らせないようキノックを正面から見据える。
「どうやら、私の身柄を引き取ったのはあなたのようね。キノック老師」
「ようやく口を利いたか」
キノックは鍵を指先で回しながら、先ほどまでのイライラを気づかれていないと思ってるのか、余裕綽々とした笑みを口元に浮かべた。
「事前に調べたかぎりでは、無口な女ではないはずなのだがな。このまま声を失ったのかと心配したぞ。もっとも……悲鳴を上げる分には、さほど困るまいがね」
露骨に含みを持たせた言葉だった。その裏に粘着質な、身の毛のよだつような何かを感じて、背筋が鳥肌立つ。
だがルールーは表情を変えず、冷ややかに目を細めた。
「私を調べたの?」
声は刺々しさを隠そうともせず、微かに殺意さえ滲んでいる。それこそ、並の老人ならこの時点で怯えて腰を抜かしそうなほどの睨みだ。
だがそれも、この地位に至るまであらゆる権謀術数を繰り広げたキノック老師には効かないようだ。あるいは、殺気にさえ気づかないほど愚鈍なのか。
「残念ながら、私はあなたの趣味や悪癖まで調べようとは思わなかったわ。今も知りたいとは思わない。興味があるのは一つだけよ」
「ほう?」
「ユウナたちはどこ?」
キノックはすぐには答えなかった。柔らかそうな指で鍵を弄びながら、ルールーの顔をじっと眺めている。その沈黙そのものが、彼女の不安と怒りを試すためのものであるのは明白だったが、彼女はあえてそれに乗った。
「質問に答えなさい」
「捕虜の分際で、随分と尊大ではないか」
「なら、命令だと思ってもらっても構わないわ」
ルールーは何らかの薬の影響か震えの残る脚で一歩踏み出した。そして何百と言う魔物を滅ぼし、あのシン相手にも臆さずに立ち向かった眼力で、憎たらしい男を直視する。
「この扉を開けて、私を仲間のところへ連れていきなさい。今すぐに。私が本気で腹を立てる前にね」
「封魔の印も見抜けぬほど薬が残っているわけではなさそうだな。ならば、この部屋を焼き払うことができぬのも理解しているはずだ」
「永遠に魔法を封じておけると思わないことね。印が一つでも綻べば、牢ごとあなたを焼き尽くしてあげるわ」
それは脅しでもなく本気だった。もしこの瞬間に封魔の印が効果を失えば、ルールーは命乞いも聞かずにキノックへと全力のファイガをぶっ放していただろう。
だがそれは、たらればで。自分の圧倒的な優位を欠片も疑っていないキノックは、やれやれと言うように人を苛立たせるジェスチャーをしてから呆れたように息を吐いた。
「相変わらず気の強い女だ。最高法院でもそうだったな。冷静な顔をして、言葉には棘ばかり。少しも可愛げがない」
「反逆者に仕立て上げられ、薬を打たれ、牢へ放り込まれて楽しめるほど酔狂ではないの。あなたは違うようだけれど」
「牢とは心外だな」
キノックは両手を広げ、穏やかな老師を演じるように肩をすくめた。だがその姿さえも、今のルールーからしてみれば眉間に皺を寄せる材料にしかならない。
「お前の身柄は、最高法院から正式に私へ下げ渡された。これは誘拐でも私刑でもない。エボンの権威に基づく、正当な裁定なのだよ」
「私を物のように扱う裁定が、正当ですって?」
「人の扱いなど、立場と時と場合によるのだよ」
いかにも彼らしい詭弁だった。口八丁で教えを捻じ曲げ、自分の都合の良いように利用してきた男は、どうやら魂の底まで太々しくて腐っているらしい。
もう話を続ける価値もないのではと、苛立つルールーが会話の流れを打ち切ろうと口を開きかけたその瞬間、決して無視できない話題が男の口から放たれた。
「それに、囚われの身を不幸と決めつけるのは早い。誰の手に落ちたかによって、その後の運命は大きく変わるものだからな」
「私の運命を決められるつもり?」
「お前だけではない」
その一言に、ルールーの瞳が鋭く細められた。そしてキノックは彼女の反応を見逃さず、愉悦を滲ませた笑みを深くする。
「召喚士ユウナ、ティーダ、アーロン、ワッカ、キマリ、そしてアルベドの娘。全員がエボンに仇なす反逆者だ。最高法院の裁きに従えば、彼らが明日の夜明けを迎えることはない」
「……彼らに何をしたの」
低く静かな声だった。怒りと殺意と不安が煮詰まって、それを必死に押さえ込んでいるような声。そしてその言葉の主の激流のように波打つ心内を表すように、彼女の手は固く握り締められ、爪が掌へ食い込んで赤い鮮血が滴り流れている。
「今のところは何も。別々の場所へ収容してある。少なくとも、まだ全員生きている」
「まだ、ですって?」
「彼らがこれからも生き続けられるかどうかは、お前次第だと言っているのだ」
ルールーはしばらく何も答えなかった。いや、必死に頭を回転させて状況と可能性を照らし合わせて、今できる最善策を導き出そうとして口を開く暇もなかったのだ。
ユウナの顔が脳裏に浮かぶ。自分を姉のように慕い、それでも過酷な運命へ立ち向かおうとしていた少女。その命を盾に取られた怒りで、身体の奥が煮え立つようで、同時に冷静な彼女の脳はどうやったらユウナを救えるかを考え続けている。
ここで感情に任せて動けば、キノックの思うつぼになる。そして彼が自分だけをユウナたちと隔離したと言う事は、自分には彼が求める何かがあるはず。ならばそれが何かを確かめ、その過程で隙が生まれれば鍵を奪う。それが、今できる最善のはずだ。
そこまでをわずか数秒で推敲したルールーは、怒りを胸の内へ押し込め冷静な声で目前の男に問いかけた。
「何が望みなの」
「話が早くて助かる」
「まだ何も承諾していないわ。あなたのくだらない要求を聞いてから、軽蔑する言葉を選ぶだけよ」
「その強がりがいつまで続くのか、楽しみだな」
キノックの視線が再びルールーの身体へ向けられた。整えたばかりの豊満な胸元から細い腰、幾重ものベルトに包まれた脚へと、遠慮なく舐め回すように降りていく。
その視線が意味するものを悟り、ルールーの表情に初めて明確な嫌悪が浮かんだ。
「……まさか」
「要求は単純だ」
キノックは鍵を掌へ握り込み、まるで焦らすようにゆっくりと言葉を区切った。
「私の愛人になれ、ルールー」
ルールーの唇が固く結ばれる。予想していなかったわけではなかった。むしろ彼が自分の身体に向ける視線を考えれば、最も可能性が高い交換条件だ。だがそれでも驚いたのは、まさかエボンの老師ともあろう人間が、人質を取って女に関係を迫るとは思いたくなかったからだ。
「表向き、お前はほかの反逆者と同じく浄罪の路で命を落としたことにする。だが実際には、私のもとで暮らせばよい。私に仕え、私の命令に従い、夜には私を慰める。それがお前の新しい役目だ」
「仲間の命を盾にして、女を買うつもりなのね」
「買うのではない。取引を持ちかけているのだよ」
「老師の肩書きが聞いて呆れるわ」
「お前が何と呼ぼうと、私が四老師の一人である事実は変わらん。そして、お前の返答ひとつで仲間の処分を書き換えられるという事実もな」
キノックは絶対的な優位を露わに、愉快そうに笑った。それは抵抗できない女を嬲る事を常態化してる人間にしかできない笑みで、彼がこうして関係を迫るのが初めてではない事を物語り、心底からの軽蔑と吐き気をルールーは覚えた。
「お前が私の愛人として従い続けるかぎり、ユウナたちの命は保証しよう。だが拒むのなら、明朝には全員の処刑が執行される。伝説のガードであろうと、大召喚士の娘であろうと例外はない」
「そんな約束を、私が信じると思う?」
「信じる必要はない。ほかに選択肢がないと理解すれば、それで十分だ」
ルールーは黙ったまま彼を睨みつける。拒絶するのは簡単だ。だが、その結果としてユウナたちが殺されれば、自分の誇りに何の意味がある。
キノックはそこまで分かったうえで迫っている。沈黙するルールーの胸元を、彼の視線が再び捉えた。先ほどよりも露骨に、黒い布へ包まれた豊かな膨らみを凝視している。
自分の返答を待っているというより、すでに手に入れたものをどう扱うか考えている目だ。
「どうして私なの」
ルールーは感情を抑えた声で尋ねた。
「仲間の中から私だけを選び、最高法院から身柄を引き取った理由よ。単に愛人が欲しいだけなら、あなたの地位に寄ってくる女はいくらでもいるでしょう」
「お前も、理由には気づいているはずだ」
キノックは寝台へ片手をつき、余裕を見せるように身体を預けた。その目が、ルールーの身体の曲線美と、その服の下に隠された秘部を粘着質に舐め回す。
「美しいからだよ、ルールー。それだけでは不満かね?」
「……馬鹿にしないで」
「無論、それだけではない」
キノックが勿体ぶるように寝台から立ち上がり、月明かりの中へ進み出た。法衣の腰に差し込まれた牢の鍵がじゃらりと音を鳴らして注意を引き、それに釣られて目線を下げたルールーの瞳が、その隣で同じように差し込まれている赤い封蝋を施された巻物を捉えた。
まず間違いなく、ユウナたちの処分に関する命令書だろう。
「お前は召喚士ユウナにとって、姉も同然のガードだ。旅の経験もあり、仲間たちの中では常に冷静に状況を見ている。お前を手元に置けば、ユウナを従わせるための札にもなる」
それが狙いかと、ルールーの胸の奥で怒りが膨らむ。キノックが欲しているのは女の身体だけではない。ユウナの精神的な支えを奪い、必要なら自分を利用して彼女の心まで折ろうとしている。
それを理解した瞬間、彼女の表情から羞恥が消えた。残ったのは、ガードとしての鋭い警戒と嫌悪だけだった。
「ユウナに手を出したら……」
低い声が、喉の奥から漏れた。
「あなたを必ず殺すわ」
「ようやく本音が出たな」
これほどの殺意のこもった声を、自分が出せるとは知らなかった。それほどの殺意を乗せて口にしたが、どうやら目前の男にとってはその憎悪さえ自身の優位性を煽る負け犬の遠吠えとしか響かなかったらしい。
「そう睨むな。お前が素直に私のものになれば、あの娘に傷一つつける必要はない」
キノックは柔和な笑みを崩さないまま、指輪を親指でゆっくり撫でると、その下卑た視線で、怒りに震えるルールーの体を舐め回した。
顔から首筋へ、首筋から露わになった肩へと視線が滑る。胸元では一度整えたはずの布が、呼吸のたびに豊かな膨らみへ押し上げられていた。腰を締める幾重ものベルトを経て、長いスカートの切れ目から覗く脚へ至るまで、キノックは隠そうともせず眺め回していく。
まるで最高法院から下げ渡された品物に、傷がないか確かめているような目だった。
「人を物のように品定めするのはやめなさい。不愉快よ」
「品定めとは心外だな。私はすでに、お前の身体についてかなり詳しく知っている」
キノックの口元が、いやらしく持ち上がった。その言葉の意味を悟るまで、僅かな間があった。ルールーの瞳が鋭く細まり、赤くなっていた頬に怒りとは別の羞恥の朱が混ざる。
「……私が眠っている間に、何をしたの」
「武器や危険物を隠し持っていないか、調べる必要があったのでな」
「身体検査なら、僧兵に任せれば済むでしょう」
「時と場合によるのだよ。それに、お前ほど美しい女の身体を、部下どもに好き勝手調べさせる気にはなれなかった」
キノックは懐かしむように自分の掌へ目を落とし、指をゆっくり開閉した。まるで、そこにある誰かの温もりを思い出し、確かめているように。
「法衣の上からでは分からぬことも多い。眠っているお前の胸がどれほど柔らかいのか。腰はどれほど細いのか。確かめるには、私自身の手を使うのが一番確実だった」
ルールーの呼吸が一瞬止まった。
薬で意識を失い、床へ運ばれている間、自分の身体へあの手が触れていた。服の隙間へ潜り込み、何も知らない身体を好きなように弄んでいたのだと想像した途端、嫌悪と羞恥が一気に込み上げる。
「一目見て惹きつけられるその豊満な乳房は実に柔らかく、同時にすべすべとして弾力が良かった。私が少し力を込めるだけで、指が沈み、形を変えてな。その中心で存在を主張する乳首はとても愛らしく、夢中になって弄んだよ。くりくり、くりくりと弄れば嬉しそうに大きくなって私を誘惑してきた」
聞いてもいないのに、気持ちの悪い胸の品評を聞かせてくるキノックに、頬が熱を帯びていく。怒りのためだと分かっていても、その変化をキノックに見られること自体が屈辱だった。
「君の下半身も想像以上に素晴らしかったよ。胸の大きさと比べて腰つきは良く引き締まり、臀部から太腿にかけての曲線美は感嘆のため息が出た。何度もその魅力的な脚に頬を擦り付けて、舌を這わさせてもらった。ああ、安心してくれ。君の秘部はまだ見ていないよ。そればかりは君自身の手で私に見せて欲しいからね」
何の慰めにもならない事を平然と宣うキノック。彼の言葉に、足が鳥肌が立つ。つい少し前までここに汚い舌先を伸ばされ、唾液を吸収させられていたというのか? そう思うと、途端に足肌に気持ちの悪いぬめりを感じた気がしてくる。
込み上げる嘔吐感を必死に抑え込み、ルールーは大きく息を吸うと、感情ごと吐き出すように静かに息をついた。そして動揺を悟らせまいと表情を能面のように無に変える。
「……二度と、触れないで」
「ククッ、目覚めているお前は、眠っていたとき以上に美しいな」
だが警告を無視し、キノックは彼女の顔を視姦するように見つめてきた。怒りに濡れた赤い瞳を、きつく結ばれた唇を、隠しきれず羞恥に染まる頬を、すべてを愉しんでいる。
「キノコ岩街道で初めてお前を見た時から興味を持っていた。気位が高く、冷たい顔をしているくせに、これみよがしに胸や脚を見せつけてくる淫猥な女だと」
「……安い挑発ね」
「眠っている間は、どれほど触れても冷たい顔のままだった。その唇を何度舌で嬲っても、甘い声一つ上げもしない。それはそれで悪くなかったが……こうして私の一言一言に反応するお前を眺めるほうが、やはり面白い」
「黙りなさい」
短く告げるルールーの声は、普段よりさらに低かった。すでに彼女の中で、この男は絶対に生きては帰さない怨敵となった。もしこの先助けが来てここから逃げ出すチャンスが来たならば、真っ先にこの男の元へ向かって塵一つ残さず消し飛ばしてやる。
そんな抹殺計画を心の中でルールーが組み上げている事など知ってか知らずか、キノックは満足そうな含み笑いを漏らした。それは今まで権力によって守られてきた人間特有の自分は何があっても絶対大丈夫だと言う無根拠から来る自信の表れ。万が一にルールーが脱走しても、自分はきっと大丈夫だと、鷹を括っているのだ。
そしてその余裕を表すように、キノックは法衣の裾を翻してルールーに無防備に背を向けると、再び部屋で唯一の寝台へ腰を下ろした。
鍵と封印された巻物は、ルールーからよく見える位置に残されている。隠し忘れたのではない。自由への鍵も、仲間たちの命運も、今は自分が握っているのだと、キノックは意図的に見せつけているのだ。
ルールーは彼の顔を見据えながら、怒りと恥辱で震える体を落ち着かせようと、頭の中で状況を整理した。魔法は封じられ、人形もない。身体にはまだ薬が残っており、正面からキノックを倒せたとしても、鉄格子の外には僧兵がいるはずだ。
それでも、鍵さえ奪えれば状況は変わる。
四老師の一人である彼を盾にすれば、少なくともユウナたちの居場所を聞き出す時間くらいは稼げるかもしれない。僅かな可能性でも、試さないわけにはいかなかった。
「あなたのくだらない妄想に付き合うつもりはないわ。それに、いつまでも私を閉じ込めておけると思わないことね」
「まだ、そのような強がりを口にする余裕があるのか」
「ええ。あなたが、私の自由を取り戻す鍵を不用心に見せびらかしているかぎりはね」
ルールーの考えに気づいたのか、キノックは鍵束を目の高さまで持ち上げた。わざと金属同士を触れ合わせ、静かな部屋へ澄んだ音を響かせる。
あの鍵が鉄格子のものとは限らない。外へ出たところで、僧兵たちを突破できる保証もなかった。それでも、この牢へ閉じ込められたままでは何も始まらない。
「これが欲しいのかね?」
そう言うと、キノックは挑発するように鍵束を軽く宙へ放り、危なげなく片手で受け止めると、人差し指へ輪を掛けて見せつけるように揺らしてみせた。
「ならば、取りに来るがよい。私の可愛いルールー」
「……誰が、あなたのものですって?」
「やがてそうなる女を、少しばかり先にそう呼んだだけだよ」
キノックは寝台へ腰掛けたまま、鍵を持つ腕を前へ伸ばした。ルールーが手を伸ばせば、指先が届きそうな距離だった。
あまりにも露骨な誘いだ。
罠であることは分かっている。それでも、ルールーは動かないわけにはいかなかった。仲間の命が本当に彼の手に握られているのなら、どれほど僅かな機会でも逃すことはできない。
ルールーは石床を踏み締め、一歩ずつ近づいた。
まだ薬の影響が残っているのか、脚は身体の重さを完全には支えきれていない。視界の端が僅かに揺れ、床が遠く感じられる。それでもキノックへ弱みを見せまいと、歩調だけは崩さなかった。
鍵まで、あと一歩。
ルールーは素早く腕を伸ばした。
「くっ……!」
薬の影響か、膝が揺らぎ、前のめりに倒れかける。そしてキノックは鍵を引くと同時に、空いていた手をルールーの腰へ回した。助け起こすように見せかけながら、その柔らかな身体を自分のほうへ強く引き寄せる。
「離しなさい!」
ルールーはすぐに身を捩った。しかし、踏ん張る力の残っていない脚では、抱き寄せる腕から逃れることができない。キノックの丸い身体へ腰が押しつけられ、法衣越しの体温が伝わってくる。
その感触へ嫌悪が湧くより早く、胸元へもう一方の手が伸びた。キノックの指が彼女の豊満な胸を隠す黒い布の縁へ引っ掛かる。
「何を――」
ルールーが言い終える前に、彼は掴んだ布を力任せに引き下ろした。
「……っ!」
胸元を覆っていた布がずれ、締めつけから解放された豊かな乳房が弾むように露わになる。白い肌が薄闇の中へ晒され、揺れた膨らみの頂では、冷気に触れた乳首が急速に硬さを増していった。
ルールーは言葉を失った。反射的に両腕で胸を隠そうとしたが、片腕はキノックに腰ごと抱えられ、もう一方も崩れそうな身体を支えるため寝台へついている。完全に覆い隠すことができず、重い乳房が腕の上下から溢れてしまう。
「返しなさい……鍵を」
ようやく絞り出した声は、本人が望んだほど強くなかった。キノックの視線が、剥き出しになった胸へ釘づけになっている。先ほどまで言葉で弄んでいたものが、今は手を伸ばせば触れられる位置で揺れていた。
「眠っていたときにも見たが、やはり目覚めているお前のほうがよいな」
「見ないで……」
「そのように腕を寄せれば、かえって胸が強調されるだけだぞ」
指摘され、ルールーはさらに顔を熱くした。隠そうとするほど両側から押された乳房が中央へ寄せられ、深い谷間を形作っている。
腕を解けばすべてを見られる。隠し続ければ、キノックの言うとおり自ら胸を寄せて見せつけているようにしかならない。
つまりどちらを選んでも、この最低な卑劣漢を喜ばせるだけと言うこと。
「……クソ野郎」
「そう汚い言葉を使うな。私は何も、無償で従えと言っているわけではない」
キノックはルールーの腰から手を離すと、鍵を二人の顔のあいだへ掲げた。僅か数センチ先で揺れる鍵を、ルールーは睨むように見つめる。
「取引をしようではないか」
「取引?」
「ああ。この鍵と、仲間たちの処刑を延期する命令書をお前に渡す。その代わり、お前も私へ一つ差し出すのだ」
ルールーは答えなかった。何を要求されるのかは、聞くまでもない。露わにされた胸へ注がれる視線と、キノックの笑みがすべてを物語っている。
「ずいぶん一方的な取引ね」
「お前には、私から力ずくで奪うという選択肢もある」
キノックは鍵を持つ手を再び左右へ動かした。
ルールーの指がそれを追おうとしたものの、腕は半ばまで上がったところで止まる。先ほどの失敗が身体へ刻まれ、また無様に弄ばれることを本能的に拒んでいた。
悔しいが、今の自分には奪えない。その事実を認めた瞬間、ガードとしての自尊心が軋むように痛んだ。
「……分かったわ」
ルールーは唇を噛み、僅かに頷いた。
これは屈服ではない。ユウナたちを救うために時間を稼ぐだけだ。キノックが油断した瞬間に鍵を奪い、命令書も確保する。そのためなら、多少の屈辱には耐えられる。
そう自分へ言い聞かせながらも、露わになった胸を隠す腕には力がこもった。
「何をすればいいの」
「ようやく賢明な判断をしたな」
キノックは唇を舐めると、寝台に置かれていた毛布の端を持ち上げた。その下に隠していたものを取り出す代わりに、自らの法衣へ手を掛ける。
胸元を飾る留め具を一つずつ外し、重なった布を左右へ開いていく。老師の権威を象徴する豪奢な法衣の内側から、白い下衣と丸みを帯びた腹が露わになった。
さらに腰帯へ手を伸ばしたところで、ルールーは彼の意図を完全に理解した。
「まさか、ここで……?」
「誰にも邪魔されぬよう、この部屋を用意したのだ。今さら何を驚くことがある」
腰帯が解かれ、衣服の内側からすでに硬く勃起した男根が押し出される。太い肉の棒はキノックの腹へ沿うように立ち上がり、その先端には欲情を示す透明な雫が滲んでいた。
ルールーはすぐに目を逸らした。
それが何であるか分からないわけではない。だが、自分を下げ渡された所有物だと思い込んでいる男の欲望を、これほど露骨に突きつけられるとは考えていなかった。
頬から耳まで熱くなり、呼吸が知らず浅くなっていく。
「これを受け入れれば……本当に、ユウナたちを生かすのね?」
「お前が私の愛人として従うかぎりはな」
「約束を破ったら、命に代えてもあなたを殺すわ」
「そのときは好きにするがよい。もっとも、今のお前にできるのならば、だがね」
キノックは勃起を見せつけたまま、封印された巻物を自身の亀頭前に持ってくると、ルールーの眼前でひらひらと揺らした。彼女が仲間の命と引き換えに自身の逸物を受け入れなければいけないと言う事実を、視覚的に見せつけてくる。
「わかったら、さっそく私の物をその口でお世話してもらおうか」
「……っ!」
その命令に苦虫を数十ダース噛み潰したような表情を浮かべたルールーだが、やがて意を決して男の開かれた足の間に膝立ちとなった。そして腕で胸を隠しながらも、顔だけは逸らさずに肉棒の先端へ目を落とした。
キノックの顔は見えないが、彼が自分の反応を面白がっているのは分かる。それがまた彼女の怒りを煽るが、怒りに任せて行動したところでこの男の思うツボ。それならば、とっとと終わらせて鍵を奪うチャンスを探す方が、この状況においては建設的なのだ。
そう何度も自分に言い聞かせて、ルールーはキノックの男根の先端へと唇を近づけた。
ちゅっ、と濡れた音が、薄闇の部屋へ小さく響いた。舌先が触れただけでも、キノックの肉棒が熱く脈打っているのが分かる。そして、彼女がこれまで感じたことのない男の臭いが鼻腔を満たしていく。
「……んっ」
唇で包むように亀頭を咥え、慎重に動く。頭の中で、ワッカの顔が浮かんだ。その理由を何となく察しながら、それを振り払う。彼の命も、自分のこの行為にかかっているのだから。
「舌を使え。裏筋をなぞり、鈴口を抉るように舐めろ」
「……分かってるわよ」
ルールーは従いながらも、内心では歯を食いしばっていた。屈辱と怒りで胃が焼けつくようだ。それでも今は、彼の要求を満たすしかない。
舌を動かすたびに、キノックの肉棒がさらに硬くなる。その反応に、彼女は無意識のうちに動きを速めていた。亀頭から竿へ舌を這わせ、裏筋をなぞるように刺激する。指は使わないまま、顔を上下させるだけの口淫だ。
「もう少し強く吸え。そうだ……お前の唇で、私の肉棒を締めつけるように」
「……くっ」
ルールーは言われたとおりにした。唇を窄め、強く吸い上げる。口の中で膨れ上がる肉棒が、その硬さと熱さで彼女を圧倒した。
そのとき、キノックの手が彼女の頭へ置かれた。髪を掴み、乱暴に上下させる。強制的に深く咥えさせられ、喉奥へ亀頭が押し付けられる。
「んぅっ……!」
「そうだ、もう少し奥まで呑み込むのだ。私の肉棒を、お前の喉で奉仕するのだ」
息が詰まり、苦しさが込み上げた。それでもルールーは抵抗せず、指示に従い続ける。キノックの腰が僅かに動き、彼女の中へ浅く出入りを始めた。
肉棒が口内を擦るたび、先端から滲む先走りの味が舌へ広がる。不快さで涙が滲み、視界が歪んだ。それでもキノックの顔だけは決して見ないようにしながら、彼の満足を得るためだけに喉奥で肉棒を締めつける。
「ふぅ……その顔はなかなか良い。お前のような気位の高い女が、私の前で屈辱に耐える様は、実にそそる」
「んぐっ……!」
ルールーは言葉を返さなかった。ただ黙って、肉棒へ舌を絡ませ、吸い上げる。喉の奥が乾き、唾液が絡む音が卑猥に響く。キノックの手が髪を弄びながら、その支配を楽しんでいるのが伝わってくる。
じゅぽっ♡ じゅぷっ♡ ぬちゃっ♡
彼女の耳に、自分の舌と肉棒が擦れる卑猥な音が届く。それと、キノックの荒い息遣い。二人の呼吸が薄暗い牢へ重なり合い、緊張と欲望が混ざった空間を作り出していく。
どれほどの時間が経ったのか、ルールーには分からなかった。喉奥が疲れ、顎が震えている。それでもキノックはまだ満足していないのか、手の力は緩まない。むしろさらに深く押し込み、彼女の呼吸さえ支配しようとしている。
「そろそろ終わりにしようか」
「んんっ」
その言葉が聞こえた時、ルールーは不覚にも安堵してしまった。だが次の言葉に、彼女は再び絶望を覚える。
「次はその胸を使ってもらおう」
「なっ……!」
ルールーは思わず頭を引いた。口から離れた肉棒が、糸を引いて揺れている。彼女はそれを指先で拭おうともせず、胸を隠す腕へ力を込めた。
「まさか、ここでもう終わりだと思っていたのかね? 私の要求を満たすとは、そういうことだ」
「ふざけないで……」
「お前の選択だ。拒否するのなら、それでもよい。だがそのときは、この命令書は別の者の手へ渡るだけだ」
キノックの顔が、悪辣に歪む。彼は腰に手を当て、挑発するように勃起した肉棒を見せつけた。
ルールーは答えなかった。いや、答える言葉を見つけられなかった。ここまでされておきながら、なおも要求を受け入れるべきか否か。
だがやはり、ガードとしての使命感とユウナへの愛情がキノックへの従僕を決めさせた。
「……分かったわ」
ルールーは胸を隠していた腕をゆっくりと開く。その途端、重い乳房が解放され、揺れてキノックの目に晒された。白い肌が薄暗い灯りを受けて艶めき、先ほどまで隠されていた乳首が硬く尖っている。
「どうすればいいの」
「簡単だ。その豊かな乳房で、私の肉棒を挟み込むのだ」
キノックは腰を前へ出し、先ほどの口淫で唾液に塗れた肉棒を彼女の胸元へ近づけた。ルールーは唇を噛み、震える手で自らの乳房を持ち上げる。左右から圧力を掛けながら、キノックの肉棒へ押し当てた。
「んっ……」
柔らかな乳房が、硬く勃起した肉棒を包み込む。熱が伝わり、彼女の肌に汗が滲んだ。胸の谷間に挟まれた肉棒が、彼女へ自分の存在を刻みつけるように脈打っている。
「もっと強く挟め。そして、上下に動かすのだ」
「……分かったわよ」
ルールーは乳房を押し潰すように力を込め、キノックの肉棒を圧迫した。柔らかな谷間が熱く疼き、胸板へじわじわと汗が滲んでいく。肉棒の硬さと熱さが直接伝わり、不快さが喉まで込み上げた。
それでも彼女は指示通り、乳房を上下へ動かし始めた。柔らかな膨らみが肉棒を擦り、唾液が潤滑油となり滑らかな動きを作る。谷間から顔を覗かせる亀頭が、ルールーの顔へ向けて透明な先走りを滴らせている。
「おっ、おぅっ……!」
乳房で肉棒を扱くたび、キノックが汚い喘ぎをあげた。彼の丸い腹が小さく揺れ、腰が僅かに前後する。ルールーは無表情を装いながら、内心では屈辱と怒りに燃えていた。それでも手の動きを止めることはせず、乳房で肉棒を擦り続ける。
「いいぞ、ルールー。そのまま続けろ」
「ふぅっ……ふぅっ……!」
胸の谷間で肉棒がさらに硬さを増していく。キノックの先走りが乳房へ絡みつき、摩擦で熱く火照っていく。ルールーの呼吸も乱れ始め、額から汗が滲み、胸元へ滴り落ちた。
彼女は肉棒を挟み込んだまま、左右の乳房を交互に動かし始める。片方で圧迫し、もう片方で擦り上げるような動きだ。
「いいぞぉ……素晴らしい……! そのまま口も使って亀頭に奉仕しろ。私の肉棒を徹底的に楽しませるのだ!」
「はぁ、はぁ……さっさとイキなさいよ……! んっ、ちゅっ、じゅず……!」
胸での愛撫を続けながら、ルールーは口を開けて亀頭へ吸い付いた。舌先で鈴口を抉るように舐め、尿道へ溜まった先走りを吸い上げる。キノックの肉棒が跳ねるように震え、彼女の舌へさらに多くの汁を送り込んだ。
口と胸で肉棒を愛撫しながら、彼女は自分の身体に熱が帯びてくるのを感じた。キノックの欲望に触れ続けることで、自然と身体が反応してしまうのだ。
(いやよ、こんな……)
心の中で否定しても、身体は嘘をつかない。ルールーの乳首がさらに硬く尖り、胸の奥が疼いていく。肉棒から伝わる熱が乳房全体へ広がり、自分の意思とは無関係に鼓動が速まる。
「ちゅぱっ……ちゅっ……んっ、はぁ……!」
乳首の疼きを堪えながら、彼女は動きを速めた。乳房で肉茎の根本から先端までを柔らかく包み込み、肉棒を擦り上げる。熱い吐息を亀頭に浴びせ、舌で鈴口をほじくるように刺激する。
「おっ、おぅっ……! 出すぞ……! 口と胸で全て受け止めろ……!」
キノックの宣言に、ルールーは舌打ちしそうになった。しかし唇を引き締め、亀頭を強く吸い上げる。肉棒が乳房の中で跳ねるように震え、彼女の身体へ精液を注ぎ込む準備を始めた。
「んぐっ……!」
ルールーは覚悟を決め、肉棒を強く咥え込んだ。キノックの腰が深く沈み、彼女の喉奥へ亀頭を押し付ける。そして次の瞬間、熱い奔流が彼女の口内を満たした。
「んぶぅっ……!!」
びゅるるるるるるる!! どびゅるる! びゅっ、びゅぅぅぅう!!
精液が喉へ直接放たれ、その量と熱さにルールーは目を見開いた。息が詰まり、鼻腔へ青臭い臭いが突き抜ける。それに咄嗟に口から肉棒を引き抜いた瞬間、二射目の精液の塊が彼女の端正な顔へ叩きつけられた。
「ん、んん゛ん゛……ッッ!!」
目や鼻、髪の毛にまでキノックの精液が飛び散り、威力が足りずに顔にまで届かなかった物はルールーの胸肌へと落ちていく。
まるで彼女の白い肌を、自分の色で染め上げるかのように。
キノックはその様子を、満足そうに眺めている。彼の精液に塗れたルールーの姿は、さながら支配に屈した敗北者のようであり、彼はそれこそを求めていたのだ。
「どうだね。私の精液を受け止めた感想は?」
「……最悪よ」
「ククッ、その割には、随分と美味そうに飲み干しているではないか」
キノックの言葉に、ルールーは唇を噛んだ。確かに、彼の言うとおりだった。喉へ放たれた精液は、ルールーの意志とは無関係に口内へ残り、青臭い臭いを放っている。それを吐き出すこともできず、無理やり嚥下したのだ。
ルールーは顔と胸に飛び散った精液を拭うと、キノックを睨みつけた。だがその瞳の奥に、怒りと共に微かな怯えが宿っていることに彼女自身は気づいていない。
「これで……約束を守るのね?」
「はて? 誰がこれだけで終わりだと言ったかな?」
ルールーの身体が強張る。キノックは不敵な笑みを浮かべながら、再び腰を突き出した。精を放ったばかりの肉棒は、まだ硬さを失っていない。
「嘘をついたの?」
「嘘ではない。私は最初から、お前が私の愛人として従うかぎり仲間の命を保証すると約束しただけだ。ただし、その『従う』範囲については、具体的に定義していなかったな」
キノックは寝台から立ち上がり、ルールーへと近づいた。精液に塗れた胸へ手を伸ばし、乳房を柔らかく掴む。彼女の肌が僅かに跳ね、熱を持った乳首が硬く尖った。
「くっ……!」
「どうやら、お前はまだ自分が置かれた立場を理解していないようだ。お前の仲間の命も、お前の運命も、すべて私が握っているのだよ」
キノックの指が乳首を摘み上げ、軽く捻る。ルールーの身体が小さく震え、痛みの中に微かな快感が混ざり始めた。
「あっ……! やめなさい……!」
「やめろと言われてやめるわけがないだろう?」
キノックはもう片方の手で、ルールーのスカートを捲り上げた。太腿から腰へ続く曲線が露わになり、彼女の黒い扇状的な下着が見え隠れする。キノックの視線がそこへ釘付けになり、唾液を飲む音が小さく響いた。
「ここへ来る前にお前の身体を隅々まで調べさせてもらったが……」
キノックは下着越しに秘部を指でなぞる。その動きに、ルールーの身体が強張った。
「ここはまだ見ていなかった。お前の処女膜が確認できなかったのも惜しいが……これはこれで愉しみだな」
「触らないで……!」
ルールーは腰を引き、キノックの手から逃れようとした。しかし彼は簡単に彼女の腰を掴み、寝台へ押し倒した。背中の硬い木の感触が、彼女の抵抗を制限する。
「自分で脱いでその下の穴を見せるんだ。それとも、やはり仲間の命より自分の身の方が大切かな?」
「……っ」
ルールーは寝台へ押し倒されながら、唇を噛みしめた。キノックの手が下着へと伸び、指先が縁をなぞるように這い回る。その動きだけで肌が粟立ち、彼女は脚を閉じようとした。だがキノックの足が両膝を押さえつけ、動けなくしている。
「お前は私の愛人となるのだろう? ならば、私の要求をすべて受け入れるのが当然だ」
「最低ね……」
「何とでも言えばよい。だが現実を見ろ。この場で私へ逆らえる立場か?」
ルールーは目を瞑った。その瞼の裏で、これまでの旅の思い出と、仲間たちの顔が浮かんでは消えて行く。最後に、大切な少女の顔と、自分の恋人が死んだ時に慰めてくれた男の顔を想起して、諦めたように目を開いた。
「……わかったわ」
「わかったわ? それだけか?
キノックの口が加虐心たっぷりに歪む。それを見て、ルールーは悔しさから涙を流しそうになった。呼ばせたい言葉が何なのかは分かっている。それを口にすれば、この男の全てを受け入れたと認めることになる。
それでも、仲間たちの無事を思う心が、ルールーの最後の抵抗を削ぎ落とした。
「はい……キノック様」
「よい子だ」
ルールーはキノックの手から自分の腰を取り返すと、ゆっくりと下着の端へ指を掛けた。抵抗したいという衝動が、身体の奥から湧き上がる。しかし彼女の理性が、今は従うしかないのだと冷静に諭していた。
黒い下着が太腿を伝い、膝から足首へ落ちていく。寝台の上で初めて裸体を晒す相手が、キノック老師の前だと言うことが悔しくてたまらなかった。
「そら、こちらへ尻を向けろ」
ルールーは言われるままに、寝台へ片手をついた。脚を開き、後ろへ尻を突き出す姿勢を取る。秘部がキノックへ丸見えとなり、彼女の羞恥心が一気に沸騰した。
「くくっ……やはり美しいな。お前の身体は、どこを取っても完璧だ」
キノックの指が秘部へ伸び、陰唇をゆっくりと開く。ルールーの身体が跳ね、声が漏れそうになるのを必死で堪えた。
だがその様子は男に筒抜けだったのか、ニヤニヤとした笑みを浮かべたキノックは顔を近づけ、指で秘裂を左右へ広げたのだ。
「おぉ……実に綺麗だ。その肌の白さといい、形といい……まるで生まれたてのままのようではないか。それに……ふふっ、いい具合に濡れているな」
キノックの言葉に、ルールーの顔が真っ赤になる。確かに彼の言うとおり、秘部は既に湿り気を帯びていた。その原因が胸での奉仕による生理的反応なのか、それとも別の感情によるものなのか、彼女自身にも分からなかった。
「あっ……んっ……!」
キノックの指が、濡れた膣口へ触れる。その刺激に、ルールーの身体がぶるりと震えた。彼は指をゆっくりと挿入し、内部を探るように動かしていく。
「おぉ……これがお前の身体か。熱くて狭くて……私の指を離さないようだぞ」
「うるさい……っ!」
「ククッ、いつまでその強がりが続くかな?」
キノックは指を増やし、二本の指で秘部を掻き回す。ルールーの膣内が収縮し、彼の指へ絡みつく。溢れ出る愛液が寝台へ滴り、卑猥な水音を立てた。
「あっ……んっ……! やめ……!」
「やめるわけがないだろう? お前の身体は、もう私のものなのだからな」
キノックは指を引き抜くと、その代わりに自らの肉棒を秘部へ押し当てた。硬く勃起した亀頭が、濡れた膣口へ触れ、その熱さがルールーの身体へ伝わる。
「さぁ、行くぞ。私の肉棒を、お前の膣でしっかりと受け止めるのだ」
「んっ……くぅっ……!」
肉棒が膣内へ侵入していく。キノックの巨根は狭い膣を押し広げ、ルールーの身体を内側から侵食していく。その異物感と圧迫感に、彼女は寝台へ爪を立てた。
「はぁっ……! あっ……!」
「くくっ……実にいい締めつけだ。さすがは召喚士ユウナのガード。肉体も鍛えられていると見える」
キノックは腰を動かし、肉棒を更に奥へと進めていく。ルールーの膣内が肉棒へ絡みつき、その熱さと硬さを彼女へ刻みつける。痛みと圧迫感の中に、微かな快感が混ざり始めていた。
「ふぅっ……! あっ……!」
キノックの腰が緩やかと動き、肉棒が膣内を擦り上げる。その微かな動きにさえルールーの身体が跳ね、吐息が漏れた。彼女は必死に声を抑えようとするが、キノックの動きに抗えず、快感が押し寄せてくる。
間違いなくおかしいはずだ。憎い相手に抱かれて快感を覚えるなんて、通常のルールーならば絶対にありえない反応だ。
だとすれば理由は彼女が捕まった時に打ち込まれた薬にあって、だがその認識に頭が回らないほど、今のルールーは快楽に翻弄されていた。
「どうだね、ルールー? 私の肉棒は?」
「知らない……っ! あっ……!」
「強がるな。お前の身体は正直だぞ? ずいぶんと感じやすい体のようだな」
全ては薬が起こした感覚の鋭敏化と興奮作用の増強による物だとわかっていながら、キノックはルールーを嘲笑する。
そしてその無様な姿をより乱れさせようと、腰の動きを急に速め、肉棒を激しく突き上げる。ルールーの身体が揺れ、乳房が淫らに踊った。彼女の理性が快感に押し流されそうになる中、必死に意識を保とうとする。
「んいっ……! あっ、あんっ! んあっ、ああっ!!」
ルールーの手がキノックの腕を掴み、爪を立てた。その痛みにキノックは一瞬顔を歪めたが、すぐに嘲笑うように笑った。
「くくっ……その程度の抵抗か? なら、もっと深く突いてやろう」
言葉と同時に、キノックは腰を深く沈め、肉棒を根元まで突き入れる。直後、下半身から脳天までまるで貫かれたような衝撃と、子宮を圧迫される未知の快感に、ルールーの身体が大きく跳ね、喉から抑えきれない喘ぎが漏れる。
「ああああぁぁっっ!!」
「素直になったらどうだ? お前の身体は、私の肉棒を求めているようだぞ?」
「ちが……うっ……! あっ、あんっ! んんっ、ひぃん!」
キノックの腰が打ち付けられるたび、ルールーの身体が揺れ、乳房が上下へ淫らに跳ねる。膣内が収縮し、肉棒へ絡みつく。キノックは腰を引くと、再び深く突き入れた。その動きが繰り返され、ルールーの身体が完全に支配されていく。
「あぁぁっ! んっ、あんっ! ひぐっ、ひぃいいん!」
ルールーの喘ぎが大きくなり、快感に翻弄される彼女の姿に、キノックは満足げに笑う。
その腰の動きが徐々に加速し、肉棒が膣内を擦り上げると、ルールーの身体は絶頂へと押し上げられていき、その身を仰け反らせた。
「イっ……あぁっ、あっ、ああぁっ!! イグゥゥウウ!!」
キノックの動きが頂点に達し、肉棒が最奥を突いた瞬間、ルールーの身体は痙攣し、絶頂に達した。その絶叫が静かな部屋に響き渡り、彼女の顔が恍惚と快楽に染まる。
だがキノックはまだ満足していなかった。絶頂を迎えたばかりのルールーの身体を、更に強く抱きしめる。
「ククッ……まだだ。まだまだ、私の欲望をすべて受け止めるのだ」
「あぁっ……! んっ、んんっ……!」
絶頂の余韻に浸るルールーの身体が、再びキノックの肉棒によって犯される。敏感になった膣襞がその抽送に悲鳴をあげ、さらなる絶頂を彼女に齎した。
「ああっ……! あっ、ああっ! はげっ、し……ひぎぃっ!!」
キノックの腰が打ち付けられるたび、ルールーの身体が跳ね、乳房が淫らに踊る。その姿は、もはやガードとしての威厳を失っていて。ただの娼婦としか呼べないほど淫らで情欲を唆る姿だった。
「そろそろ……出すぞ。お前の膣内へ……私の精を注いでやる……!」
「いあっ、ああぁぁ!!」
ルールーは言葉にならない悲鳴をあげながら、再び絶頂へ達した。彼女の膣が肉棒を強く締め付け、キノックもその刺激に耐えきれず、腰を深く沈める。
「うぐぅっ……! くぅっ、んんっ……!」
キノックの身体が震え、肉棒がルールーの膣内で膨らんだ。次の瞬間、大量の精液が子宮へ注ぎ込まれ、熱い奔流が彼女の内部を満たしていく。
「あぁっ……! 熱い……っ!」
ルールーは目を見開き、精液の熱さに身体を震わせた。彼女の膣内が勝手に収縮し、最後の一滴まで搾り取るように肉棒へ絡みつく。キノックは最後のひと突きを加え、精液を全て注ぎ込むと、ようやく肉棒を引き抜いた。
「はぁ……はぁ……っ」
ルールーは寝台へ崩れ落ち、荒い息を吐く。秘部からは精液が溢れ出し、寝台へ滴り落ちていた。彼女の身体は疲労と快感の余韻で震え、その顔は悦楽によって無様に歪められてしまった。
「くくっ……やはりお前は最高だ。これで、お前は私の物になった」
「うっ……ちが、う……これは、ただの取引で……あなたのものに、なったわけじゃ……」
だがそれでも、ルールーは自分を支え続けた信念に縋りつき、キノックの顔を睨みつける。その瞳には、まだ抵抗の光が残っている。
その加虐心をくすぐる気丈な姿に、キノックは満足げに微笑むと、彼女の髪を掴み上げた。
「何だ、まだ反抗的な態度を取るのか? まぁ良い、これからたっぷりと調教してやろう。そのうちに自分から私に奉仕をせがむようになる」
「……ッッ!」
キノックはルールーの顎を掴み、強引に口づけをする。ルールーは必死に抵抗したが、彼の力には敵わない。唇が重なり合い、舌が強引に侵入してくる。彼女の口腔内を蹂躙するように舌が動き、唾液が混ざり合う。
「んっ……! んんっ……!」
ルールーは目を瞑り、必死に意識を保とうとする。だがキノックの舌が彼女の舌を絡め取り、唾液が喉へ流し込まれていく。その苦しさと屈辱に、彼女の心が折れそうになった。
「ふぅ……お前は、まだまだ愉しませてくれる。その美しい身体と精神を、私の手で完全に作り変えてやろう」
その言葉を、キノックは悪辣とした表情で紡ぐと、ルールーの顔を自分の方へ向けさせる。涙に濡れた瞳が、男の顔を映し、その奥に恐怖の感情が宿っているのを見て、神聖なるエボンの老師は魔物のように嗤った。
「愛人としての礼儀を、お前にもしっかり教えてやる必要があるな。まずは、主人を満足させる方法からだ」
「あぁ……っ」
ルールーは絶望と恐怖で顔を歪めるが、キノックの笑みは消えない。彼の手が再び彼女の身体を撫で回し始め、ルールーはただその恐怖から逃れようと必死に身を捩らせる。
しかしキノックの手から逃れることは叶わず、再び彼女の身体がキノックの欲望に弄ばれて行く。
その日以来、ルールーの悲鳴と嬌声が止むことは無く、彼女はキノックの愛人として毎晩のように犯されることになった。
それから幾日の時が過ぎ、彼女の身体はキノックによって隅々まで弄ばれ、その精神は彼の調教により徐々に屈服して行った。
いつ何時であろうも彼が望めば胸と口を使って肉棒へと奉仕し、股を濡らして膣穴で受け入れる。それは彼女の私室と化した牢の中だろうと、キノック老師の私室だろうと変わらない。
そして反抗の意思が弱まれば、体を重ねる場所はどんどん増えていき、エボン教の本拠地たる聖ベベル宮の柱の陰や、僧兵たちが休息と酒盛りを行う大広間の隅など、場所を選ばなくなった。
もちろん、その際にルールーが逃げようと考えなかったわけではない。だがそれでも、何も見に纏っていない全裸に、快感を高められて発情した状態で、僧兵に追いかけられる未来を想像すると、とてもじゃないが逃げようという意思を出す事はできなかった。
それに加え、彼女が反抗的な態度を示した場合はその時に自分が受けている仕打ちが仲間に下されると脅され、従順に振舞うことを強要された。
その結果、ルールーは完全にキノックの支配下へ堕ち、彼の命令ならなんでも一つ返事で従うようになった。
尻を舐めろと言われたら、キノックの汚いケツ穴に舌を這わせた。
トイレになれと言われたら、口を大きく開けて黄ばんだおしっこを飲み干した。
夜の寺院で全裸でお祈りしながらオナニーしろと言われたら、膣穴に性具を突き刺してエボン様に絶頂の許しを祈りながら礼拝の間を淫液で汚した。
アナルセックスの準備をしておけと言われたら、自分で肛門に性具を挿れて拡張してキノックの肉棒を受け入れた。
愛人としてのお前を連れて巡礼に行くと言われたら、ルールーはまるで本当にキノックを愛してるように彼の腕に抱きつき、愛の言葉を囁いた。
あらゆるアブノーマルなプレイと命令を受け入れ、そのうちにルールーの心は抵抗も反抗の意思もすっかり無くなり、むしろキノック老師の言葉に従うのが当たり前だと認識するようになるまで堕ちていった。
そしてそれは今夜も変わらない。
ルールーは愛し合う夫婦のように、キノックとお互いの体を正面から抱きしめ合う対面座位の姿勢で肉棒を受け入れ、自分の意思で腰を振っていた。
「あっ、あぁ……♡ キノック様のが……とっても、深く……!♡」
「ああ、今日もお前の膣は気持ちいいな。それに胸も、以前より少し大きくなったように感じるぞ」
「あぁっ、あんっ♡ はい……♡ キノック様に、揉まれて、また大きくなったの……!♡ あぁん、もっと……! 深く、突いてぇ……♡」
ルールーはキノックの背中に手を回し、彼の体にしがみついた。キノックの腰が動き、肉棒が膣内を擦り上げる。その刺激に、ルールーの身体が跳ね、さらに大きさを増した乳房を嬉しそうに彼の胸に押し付ける。
そのすっかり愛人としての姿が板についた女の姿に、キノックは満足げに微笑むと、ルールーの潤んだ唇へと自身の唇を重ね合わせた。
「んっ、んふぅっ……♡」
キノックの舌が強引に侵入し、ルールーの口腔内を蹂躙する。その突然の行為さえ、もう彼女は抵抗しようとはせずに自分から積極的に舌を絡ませた。
「んっ、んふぅっ……♡ んっ、んんっ……♡」
深い口づけを続けながらも、キノックの腰は休むことなく動き続けた。熱く硬い男根が濡れきった秘所を何度も穿ち、次第に激しさを増していく。
奥まで突き上げられるたびにルールーの豊かな乳房が彼の胸板へ押し潰され、喉から漏れる喘ぎはキノックの唇によって塞がれた。
「んんっ♡んむぅっ♡ ふぅ……!♡ ふぅ……!♡」
口づけの主導権は、完全にキノックが握っている。そのうえ、指輪を嵌めた指が豊満な乳房へ深く沈み込み、柔肉を形が変わるほど強く揉みしだいていた。
「んちゅ……れろっ、んむぅ……♡キノック、様……♡」
二人の舌が濡れた音を立てて絡み合う。押し合い、擦れ合い、互いの唾液を混ぜながら淫らに踊ったが、やがてキノックの舌が彼女の舌を押さえ込み、口内の隅々まで蹂躙するように支配した。
その勝敗を理解したかのように、ルールーの膣肉は体内を往復する男根へきつく吸いつき、歓喜するように何度も収縮して男根へ奉仕する。
もう今のルールーに、キノックに所有され、全てを委ねてしまう事に抗う心は欠片ほどしか残っていなかった。そしてその欠片も、快楽と言う極上の蜜の前には吹けば飛ぶような塵にしかならない。
「あぁっ……キノック様……!♡」
ルールーは息を弾ませ、全身を小刻みに震わせながら、縋りつくようにキノックの柔らかな身体へ指を食い込ませた。
「キノック様……もっと……もっと、私をあなたのものにして……」
彼女の心は、もはや完全に快楽の中へ迷い込んでいた。誇り高きユウナのガードだったルールーは消え去り、そこにはキノックが薬と快感によって心の奥から作り上げた、服従を喜ぶ従順な淫婦だけが残されていた。
だが次の瞬間、キノックの腰が突然止まった。絶え間なく奥を穿っていた熱い男根が、最も深い場所へ押し込まれたまま動かなくなったのだ。
「え……? どう、して……」
与えられ続けていた刺激を急に奪われ、ルールーの膣襞が焦れたように男根を締めつけた。自ら腰を動かそうとしても、キノックの手に押さえ込まれて動くことができない。
「キノック様……!」
切なげに甘える声を聞き、キノックは満足そうに目を細めた。
「今のお前が、どう感じているのか言ってみろ。私への本心をすべて告白すれば、達することを許してやろう」
耳元へ囁かれた命令に、ルールーは一瞬たりとも躊躇しなかった。もう自分の気持ちを隠そうとする理性も、彼へ逆らう理由も残っていない。
ただ再び動いてほしい。身体の奥へ溜まりきった熱を解放し、キノックにもっと深く満たしてほしい。その一心で、彼の柔らかな身体へ縋りついた。
「わ、私は……キノック様を、愛しています……」
告白した途端、歓喜の涙が赤い瞳から溢れ、火照った頬を伝っていった。
もはや彼女には、目の前の男が自分を仲間から引き離し、その命を盾に服従を迫った卑劣な捕縛者とは思えなかった。
キノックはもうルールーの全てだった。自分の身体も、意思も、これからの運命さえ預けて仕えるべき主人なのだと、快楽に漬けられた心も体を叫んでいた。
「あなたをお慕いしています……キノック様だけを愛しています……! もっと崇めさせて……あなたなしでは、もう生きられないの……! お願い、好きにして……私の身体も心も、全部あなたのものにして……愛していま――あぁっ!♡」
言葉の途中でキノックが腰を突き上げ、ルールーの身体が大きく跳ねた。
それが決定打となった。それまで辛うじて余裕を保っていたキノックも、自ら仕込んだ女が涙を流しながら愛を告白する姿を前に、ついに抑制を失った。
「ぐっ……よく言ったぞ、ルールー……!」
キノックは獣じみた唸りを漏らし、激しく腰を振り始めた。その動きはたちまち残像のような速さへ変わり、太い男根が濡れきった秘所を容赦なく貫いていく。
蜜を含んだ肉が打ちつけられるたびに淫らな水音が響き、溢れ出した愛液がルールーの太腿と敷布を濡らした。
「あっ、あぁっ! キノック様っ、そこ……そこがいいの……! もっと、もっと激しく……私を壊してぇっ!」
寝台が軋み、豊かな乳房が激しく上下へ弾む。キノックは揺れる片方を鷲掴みにし、硬く尖った乳首を指の間へ挟みながら、喘ぎ続けるルールーへ問いかけた。
「私のためなら、仲間を裏切れるか?」
「は、はいっ!」
ルールーは喉が裂けそうな声で答えた。その言葉が何を意味するのか、今の彼女には理解する余裕さえない。
キノックのためなら、それでよかった。彼に喜んでもらえるのなら、かつて命を懸けて守ろうとした仲間たちさえ差し出してしまえる気がした。
「ユウナも、アルベドの娘も、私へ従わせるために手を貸すか?」
「はいっ、もちろんです、キノック様! あの子たちも、きっとあなたの――あっ、あああああぁぁっ!♡♡♡」
最後まで答えるより先に、張り詰めていた快感が一気に弾けた。ルールーは天へ届かんばかりの絶叫を上げ、背中を大きく仰け反らせる。
「ああっ、イクっ……!♡ イクッ♡ キノック様、私、イッてしまいますっ!♡ あぁぁっ、イクイク、イクのぉぉっっ!♡♡ あああっ、キノック様、愛していますぅぅぅっ!!♡」
爆発的な絶頂が全身を貫き、膣道がキノックの男根を逃がすまいと激しく締めつける。指先は彼の背中へ深く食い込み、腰へ絡めた両脚にも力がこもった。何度も押し寄せる快感の波に呑まれ、ルールーは涙と唾液を零しながら、ただ主人の名を繰り返した。
「キノック様っ、キノック様ぁっ……!♡ 好き、愛しています……!♡」
キノックもまた、根元まで一息に押し込んだ。熱く狭い最奥をいっぱいに満たし、痙攣するルールーの身体を自分の裸身へ押しつける。互いの胸が激しくぶつかり、押し潰された乳房が形を変えるたび、硬い乳首が汗ばんだ胸板を擦った。
肉同士のぶつかる音と、溢れた愛液が立てる淫らな水音、そして二人の絶叫が石造りの部屋を満たす。深く結びついたまま同時に絶頂を迎え、ルールーはキノックの腕の中で何度も甘く震え続けた。
そしてルールーは、主人となったキノックによって、従順な愛人として完全に仕込まれ終えたのだった……。
その夜遅く、キノックは私室の寝台へ悠然と腰を下ろし、勝利を噛み締めるような喜びに浸っていた。豪奢な法衣を身に戻した彼の足元には、すでに衣服を与えられたルールーが従順に跪いている。
彼女は両手でキノックの片足を恭しく持ち上げると、その甲へ濃い紫色の唇を押し当てた。何度も口づけを重ねたあと、爪先から足首へ向けて舌をゆっくりと這わせ、主人への忠誠を示すように丹念に舐め上げていく。
「ん……ちゅっ……れろ……キノック様……」
濡れた舌が指の隙間をなぞるたび、ルールーは熱っぽい吐息を漏らした。やがて一本の指を唇で包み込み、頬を僅かに窄めながら丁寧に吸い上げる。口から抜くときには名残惜しそうに舌先を絡め、濡れた指先へもう一度口づけてから、次の指にも同じ奉仕を繰り返した。
かつて最高法院で自分を射殺さんばかりに睨みつけていた女が、今は自ら望んで足元へ跪き、一心に奉仕している。その変貌を眺めながら、キノックは満足そうに唇を舐めた。
「お前が仕えているのは誰だ?」
ルールーは咥えていた指をゆっくりと口から離した。唾液の糸を舌で舐め取り、足の甲へ頬を寄せながら、迷いのない声で答える。
「キノック様です。私は、キノック様だけにお仕えしています……」
「では、お前が愛しているのは?」
ルールーの瞳が恍惚と細められ、キノックの足を抱く腕へ愛おしげに力がこもる。
「キノック様です……私が愛しているのは、キノック様ただお一人です」
「よい答えだ」
褒められたルールーは嬉しそうに頬を緩め、彼の親指へ唇を重ねた。ちゅ、と甘い音を立てて口づけると、熱を帯びた赤い瞳を足元から主人へ向ける。
「では、かつての仲間たちを私へ屈服させるために、お前も力を貸すか?」
キノックとルールーの視線がまっすぐに重なった。ユウナたちと旅した記憶も、ガードとして守り抜くと誓った思いも、今の彼女を迷わせることはなかった。
「はい、キノック様のためなら。リュックも、もちろんユウナも……キノック様の愛人として捧げます♡」
ここまでお読みいただきありがとうございます。
前回のユウナ編の続きよりも先に書き上がってしまったけど、この物語はこれで完結になると思います。その後ユウナとリュックがどうキノック老師の愛人となったかはご想像にお任せします。
ルールー姉さん今見てもすごい責めた格好で一体何人の子供プレイヤーを悩殺したんだろう。こんな美人な嫁さんと結婚して、次回作で子供まで産ませるなんて、ワッカのチンポ気持ちよすぎだろ!
もしFFのエロをやるならどのナンバリングが見たい?*FF7は意図的に外しています
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