鴨志田の女王は、最初に彼に犯された日を思い出しながら永遠の隷属へと落ちていく。
法曹界で新島冴を知ったつもりになっている愚か者たちが、今の彼女を見れば、きっと言葉を失うだろう。そう考えると、鏡の前に立つ冴の唇へ自嘲気味な笑みが浮かんだ。
上司も同僚も、世間も、彼女を冷静で隙のない敏腕検事だと思っている。妹の真でさえ、姉が自宅で誰を待っているのか、どんな格好でその男を迎えようとしているのかなど想像もしていないはずだ。
鴨志田はもうこちらへ向かっている。短く送られてきた『Y』の一文字を、冴は何度も見返していた。来ると分かって安堵した一方で、胸の奥には別の不安が湧き上がっている。
(これで本当に満足してもらえるのかしら。昨日はりせと双葉を相手にしていたのよね。あの二人より、私を選ぶだけの価値があると思ってもらえる?)
普段の冴は、自分の容姿にも能力にも揺るぎない自信を持っているように見える。実際、彼女は誰もが振り返るほど美しく、若くして重要事件を任されるだけの実力も備えていた。
しかし、その自信は決して盤石なものではない。勝ち続けること、役に立つこと、周囲から価値を認められることによって、どうにか維持されてきた脆い均衡なのだ。
鴨志田はその弱さを癒そうとはしなかった。それどころか、冴が欲しがる承認をわざと小出しにし、褒めた直後に別の女へ関心を向け、彼女が自分の評価なしではいられなくなるまで不安を煽り続けた。
今の冴にとって、鴨志田から価値を認められることは勝訴判決にも等しい。もし見限られ、自分より別の女を女王に選ばれたなら、仕事も誇りも保てず、少しずつ壊れていくに違いないと、彼女自身本気でそう思っていた。
鏡に映る冴は、普段の黒いスーツ姿とはまるで違う。
銀灰色の長い髪は艶やかに整えられ、目元にはいつもより濃い化粧が施されている。身に纏っているのは、胸元が深く切れ込んだ黒いドレス。身体の線へぴったり沿う生地が、豊かな胸と引き締まった腰を強調し、裾は彼女が普段なら決して選ばないほど短い。
少し深く前屈みになれば、裾が持ち上がってレースの下着まで簡単に見えてしまうだろう。
検事として法廷へ立つ彼女なら、不用意で品位に欠けると切り捨てる装いだが、それを今日は、鴨志田のために身につけている。彼の視線を引きつけ、ほかの女ではなく自分を求めさせるためなら、冴にとって露出の多ささえ計算に含めるべき要素なのだから。
深いワインレッドの口紅を塗り終えたとき、玄関の扉が三度鳴った。その音を聞いた瞬間、冴の指がわずかに震え、唇の端が嬉しさに持ち上がってしまう。すぐに呼吸を整え、検事として証言台へ向かうときのように自分を落ち着かせた。
(焦る必要はない。服装も化粧も確認した。問題はないわ。あとは、彼が満足してくれるかどうか……)
最後にもう一度だけ鏡の中の自分を確かめると、冴は踵を返し、短い裾を揺らしながら玄関へ急いだ。
そして扉を開けて鴨志田の姿を認めた途端、冴の顔には職場では決して見せない柔らかな笑みが浮かんでいた。だが彼が挨拶もせずに頭の先から爪先まで露骨な視線を這わせると、冴はたちまち頬を赤く染めた。
「待っていたわ、ご主人様。……どう? あなたを迎えるのに、これで不足はないかしら」
「へぇ。随分と気合が入ってるじゃねぇか。検事さんがそんな格好していいのか?」
「今は仕事中ではないもの。それに、あなたが望むなら、検事としての体裁なんて何の意味もないわ」
そう答えながらも、冴は鴨志田の評価を待つように彼の顔を見つめていた。はっきり褒められるまで、自分が合格したとは信じられないのだろう。
鴨志田はわざと返事をせず、胸元から伸びる谷間と、短い裾の下から覗く脚を時間をかけて眺め回した。
「ま、悪くねぇな」
それだけの言葉で、冴の表情は目に見えて明るくなった。法廷でどれほど有利な証言を引き出したときよりも深く安堵し、小さく息を吐いてから身体を横へずらす。
「入って。真は夕方まで戻らないわ。邪魔が入る可能性はないと確認してる。だから、その……時間は十分に取れるはずよ」
冴はあくまで冷静に予定を報告する口調を保とうとしていたが、最後の言葉だけは微かに震えていた。鴨志田が彼女の身体を舐め回すように眺めながら玄関を通ると、冴は期待を隠しきれず、無意識に胸を張ってその視線を受け止める。
そもそも、鴨志田が罪を免れ、今の地位を築くことができたのは新島冴の存在があったからだ。
杏と志帆の告発によって捜査が始まりかけた際、検察内部へ働きかけて事件の方向を変え、警察が集めた資料の価値を切り下げ、二人の証言に疑いを持たせる材料を用意したのも冴だった。鴨志田を不起訴へ導き、世間の一部から冤罪の被害者として扱われる流れを作ったのも、彼女の知識と人脈によるものなのだ。
さらに冴は、職務を通じて手に入れた機密情報を利用し、鴨志田が欲しがる女たちへ近づく道まで整えてきた。りせの所属事務所と繋がりのある人間を突き止め、その弱みを材料に接触の機会を作った。
金を持つ女、社会的な影響力を持つ女、秘密を抱えた女。冴は検事として培った調査能力を、今では鴨志田の後宮を広げるために惜しみなく使っていた。
そしてそこに見返りを求める事を彼女はしない。なぜなら王のハーレムを増やすことは女王として当たり前であり、義務なのだから。
かつての冴は、法と父の遺志、妹を養う責任、そして男中心の検察組織で勝ち続けなければならないという義務に自分を縛りつけていた。鴨志田は、そんな彼女を鎖から解放したのだと囁いた。正義も世間も真も気にせず、自分の欲望に従って生きればいいのだと。
実際には、数多くの鎖を一本の首輪へ付け替えられただけだった。だがそれでも冴は、その首輪を心から愛していた。
世間から敏腕検事・新島冴と呼ばれていようとも、鴨志田に自らの価値を認められたあの日から、彼女は何よりも彼の“女王”であることを選んでいた。
そして今着ている装いは、まさしく鴨志田の女王としての冴にぴったりの服装と言えた。平均的な女性の身長より遥かに高い長身の身体に張り付くようなドレスは、胸元を大きく開き豊かな乳房の上半分を露出させ、細く引き締まった腰とその下で女性らしい曲線を描く魅惑的なお尻を強調している。
そして太腿より上の鼠蹊部にまで届くほど深いソリットからは、彼女のモデルよりも美しく見えるしなやかな脚を大胆に晒しているのだ。
ただでさえ美しかった冴の身体は、鴨志田によって何度も触れられ、愛された事でより女性としての魅力を高めていた。そしてその肢体を味わえるのは、この世でただ一人、鴨志田卓だけなのだ。
「ご主人様、ようこそ。迎える準備はすべて整えてあるわ。……それで、どうかしら。私も、あなたの基準を満たしている?」
自信に満ちた挨拶を装っていても、その最後に隠された問いを鴨志田は聞き逃さなかった。冴が本当に知りたいのは、自分が彼の目に魅力的に映っているか、ほかの女よりも女王に相応しいと思ってもらえるか、それだけなのだ。
鴨志田は答える代わりに、両手をドレス越しの胸へ伸ばした。柔らかな膨らみを左右から荒々しく鷲掴みにし、強い指を食い込ませて遠慮なく揉みしだく。
「んっ……あぁっ……!♡ ご主人様、いきなり、そんな……」
驚きに息を呑みながらも、冴はその手を決して払いのけなかった。それどころか鴨志田がさらに深く掴めるよう胸を突き出してみせる。
法廷であれば誰の不用意な接触も許さない女が、彼の前では乱暴に扱われることを求めていた。
鴨志田は乳房を掴んだまま顔を近づけ、ワインレッドに彩られた唇を強引に奪った。冴は一瞬だけ目を見開いたものの、すぐに瞼を閉じて彼の口づけへ身を委ねる。舌をねじ込まれれば、抵抗するどころか自分の舌を絡ませ、その侵入を歓迎するように吸いついた。
「んむっ……んっ、ちゅ……♡ ご主人、さま……♡」
口づけの主導権は、最初から最後まで鴨志田のものだ。冴は彼の舌に翻弄され、胸を揉まれるたびに甘い吐息を漏らしながら、その逞しい身体へ縋る。普段の冷静さも威厳も、彼に唇を奪われている間だけは跡形もなく消え去っていた。
「ちゅるっ、んあっ♡ ちゅぷっ、ちゅっ……んじゅ、はむっ……♡ んあっ、はぁぁ……♡」
ようやく鴨志田が顔を離すと、冴は熱のこもった息を繰り返し、濡れた唇を半ば開いたまま彼を見つめた。そんな女王を眺め、鴨志田は満足そうに歯を見せる。
「とんでもねぇ淫乱女に見えるぜ、冴。最高だ。特にその髪……仕事中みたいに堅苦しくまとめてねぇほうが、ずっといい」
冴の頬へ、たちまち濃い朱色が広がった。今日は銀灰色の長い髪を片側へまとめず、艶やかに整えたうえで背中へ流している。以前、鴨志田が何気なく漏らした好みを覚えていたからだ。
「……あなたが、下ろしているほうが好みだと言ったから、そのとおりにしたのよ」
鴨志田に認められた喜びを隠しきれず、冴は小さく微笑んだ。いつもの鋭い表情とは違う、恥じらいと安堵の入り交じった笑み。褒め言葉によって昂ぶりを増した身体を押しつけるように鴨志田の首へ腕を回し、その耳元へ唇を寄せる。
「こんな格好は、真にも職場の人間にも見せていないわ。今の私を見られるのも、この唇に触れられるのも……あなただけよ、ご主人様」
予想どおり、鴨志田は喉の奥で愉快そうに笑った。その反応を耳元で聞いた冴の表情が、誇らしげに輝く。
検察庁で冴と顔を合わせる男たちが目にするのは、隙のない黒いスーツと、冷たい眼差しだけ。そんな彼女が仕事終わりに高級ブティックに行って胸元も脚も大胆に晒すこのドレスは鴨志田のためだけに買い、化粧や髪型を、彼の好みを思い出しながら時間をかけて整えていたなどと、夢にも思うまい。
さらには彼女が、鴨志田の事件を再び調べようとした捜査員には不利な評価が下るよう働きかけたり、告発記事を書こうとした記者の過去を調べ上げ、二度と彼へ近づけないよう圧力をかけたことなど、妹の真でさえ信じようとしないだろう。
そして自分を見下すように見つめる主人の眼差しに、冴は堪えきれず、再び鴨志田へ唇を重ねた。今度は待っているだけではない。自ら舌を差し入れ、彼の口内を求め、自分の価値観全てを壊して作り替えてくれた男へ夢中で口づける。
「んっ、ちゅ……ご主人様……♡ 私を、もっと必要として……♡ ご主人様に必要とされる女だって、もっと私に教えて……♡」
その懇願に答えるように鴨志田が彼女の尻を強く掴み、ドレス越しに腰を引き寄せる。股間へ押しつけられた硬い膨らみを感じた途端、冴の身体は限界を迎えた。
「んむっ……♡ あっ、あぁっ♡ だめ……私、こんなことで……んんっ!♡♡」
唇を重ねたまま、冴は鴨志田の腕の中で激しく達した。細い身体を大きく震わせ、下着を濡らしながら、縋る腕へいっそう力を込める。検事としての冷静さも、姉としての威厳も、その瞬間には何の役にも立たなかった。
そして鴨志田の腕に抱かれたまま絶頂の余韻へ沈んでいく冴の意識は、数か月前――――すべての始まりとなった、彼との最初の夜へと遡っていった。
「このクソ女! 俺を嗅ぎ回ってやがったのか!? 見覚えがあるぞ。検察の新島冴だろ! 杏と志帆の話を信じて、俺を強姦魔に仕立て上げるつもりか? ふざけんな!」
あのときほど強い恐怖を覚えたことは、それまでの新島冴の人生には一度もなかった。体育会系の大男である鴨志田卓に壁際に追い詰められた状況は、いくら冷静沈着で何事にも動じない冴であっても、女性として心理的恐怖を感じてしまうのは当然だったのだ。
教え子である杏と志帆から性的暴行を告発された鴨志田は、秀尽学園のバレー部顧問を解任され、それまで築いてきた名声も地位も失っていた。
しかし、学校から追放されただけで終わる事件ではない。二人の訴えを受けて警察が捜査を開始し、立件の可否を判断するため、若くして数々の重要事件を手がけてきた検事、新島冴が捜査へ加わることになった。
被害者たちの証言には具体性があったものの、起訴へ踏み切るための物的証拠が不足していた。学園の関係者は鴨志田の過去の功績と校内での影響力を恐れ、何かを知っていても口を閉ざしている。上層部からも、証拠の乏しい案件へこれ以上の人員を割くべきではないという圧力がかかり始めていた。
それでも冴は諦めなかった。被害を訴えた二人を見捨てたくなかったことに加え、誰も立件できないと思っている事件で決定的な証拠を掴めば、検事としての評価を高められるという思惑もあった。
正義感と功名心のどちらが強かったのかは、彼女自身にも分からない。ただ、ここで手を引けば、自分まで権力に屈して被害者を切り捨てたことになる。それだけは許せなかった。
そこで冴は正式な捜査とは別に、鴨志田の行動を自ら調べ始めた。交友関係や立ち寄り先を洗い出し、帰宅時刻を把握すると、夜には住居の周辺で監視を続けた。
新たな被害者へ接触する瞬間を押さえるか、別の犯罪に手を染める場面を記録できれば、それを突破口にできると考えたのだ。
単独での監視が危険であることは理解していた。それでも、自分なら相手に気づかれず証拠を掴めるという自負があった。功績を焦るあまり慢心していたのかもしれない。結果として、冴が鴨志田の犯行を押さえるより先に、鴨志田のほうが監視されていることへ気づいてしまった。
「仕立て上げるですって? 証拠がなければ起訴はできないわ。私は事実を確認しているだけよ。あなたが何をしたのか、それを明らかにするのが私の仕事なの」
住居の外で見つかった冴は、不意を突かれて腕を掴まれ、そのまま家の中へ押し込まれていた。通報する暇も抵抗する機会も与えられず、今は鴨志田の自宅、そのリビングの壁際で彼と向き合っている。
彼女は動揺を悟られまいと背筋を伸ばし、いつもの硬質な声を保っていたが、震えてしまう膝だけはどうしても止められなかった。
「事実だぁ? 最初から俺を犯人だと決めつけて、家まで嗅ぎ回ってた女がよく言うぜ!」
「決めつけてはいない。あなたが潔白なら、捜査によってそう証明されるだけよ。けれど今の行動は、自分から疑いを深めているようなものね。私をここから出しなさい」
「黙れ!」
「……ッ」
鴨志田の怒声に、冴の肩が反射的に跳ねた。追い詰められた猛獣のように歯を剥き、低く唸りながら彼女の両腕を掴んで身を乗り出す男の姿は、理性を失いかけた人間特有の危うさがあり、身の危険を感じた冴の心臓はすでに早鐘を打ち始めている。
一方で声を荒げる鴨志田の怒りは、すでに自分を疑う警察機関へ向けられるだけではなくなり、やがて自分を裁こうとする“女検事”への侮蔑となって、彼女へ容赦なく浴びせられた。
「お前みたいな、肩書きだけで偉そうにしてる女に何が分かる! 今の男どもは軟弱なクズばかりだ。女の顔色ばかり窺って、本物の強さが何なのかも知らねぇ! 力はどこへ行った!? 男が持つべき、圧倒的な力はよ!」
それは鴨志田卓の持つマッチョイズム的価値観が込められた言葉だった。前半の内容に目を瞑れば、熱血先生によるナヨナヨした青少年に向けた熱い説教にも聞こえそうだが、彼の歪んだマッチョイズムはその言葉の裏に隠す気のない女性蔑視の考えがある。
本来のマッチョイズムが持つ、男は強く勇敢であるべきで、女子供を守ってやらなければならないという考えを歪んで受け取った鴨志田は、男は強いのだから、守られる女や子供は男に奴隷のように付き従うべきだという価値観へと変えてしまった。
そしてそれは今も、彼は自身の恵まれた体格と鍛えた肉体で冴を押さえつけながら、力によって女性を服従させようと迫っている。
その顕在化された暴力の前に、冴は必死に恐怖を感じる頭を働かせて逃げるまでの脱出経路を導き出そうとしていた。自分と相手の腕力の差、拘束を振り解くために必要な行動、出口までの距離、逃げる自分を追ってくるだろう鴨志田との足の速さの差。
検事として事件の状況を整理するのと同じように、冷静に分析しているつもりだった。
ところが、鴨志田が苛立たしげに思い切り壁を蹴り飛ばした瞬間、身体を萎縮させるその轟音に、冴の頭は凍り付いてしまった。
(落ち着きなさい。これは恐怖よ。危険な男と二人きりで、逃げ道まで塞がれている。身体が緊張するのは当然だわ)
冴はそう言い聞かせ、乱れた呼吸を整えようとした。鴨志田の鍛えられた体格も、彼女にとっては男らしさではなく、自分を傷つけ得る力の象徴でしかない。腕力や立場を盾に弱者を従わせる鴨志田のような人間を、冴は心の底から軽蔑していた。
それでも、頭で理解することと身体を制御することは別だった。鴨志田がわずかに動くだけで肩が強張り、膝の震えも止まらない。証拠と論理によって物事を整理してきた冴にとって、それらが通用しない暴力は、ただそれ自体が恐怖だった。
杏と志帆も、同じような思いをしたのだろうか。
そう考えた瞬間、鴨志田への嫌悪がいっそう強まった。この事件を追ったことに間違いはない。ただ、自分なら危険を制御できると思い込み、単独でここまで踏み込んだ判断だけは誤りだった。
今は自尊心にこだわっている場合ではない。挑発に乗らず、時間を稼ぎ、逃げる隙を見つける。
冴は壁に背を押しつけたまま、震えを悟られないよう静かに息を吸った。
「あなたには黙秘する権利があるわ。これ以上、不用意な発言を重ねるべきではない。今すぐ私をここから出しなさい」
冴は取調室にいるときのような声で命じた。自分が主導権を握っているのだと思い出すため、意識して言葉を区切り、鴨志田の目を真正面から見返す。
だが彼は従わなかった。それどころか、冴の浅い呼吸と強張った表情を見つめ、怯えを見抜いたように目を細める。
「ハッ、黙秘だと? 今さら俺が何を黙る必要がある。敏腕検事様が直々に家まで張り込みに来てるんだぞ。どうせ俺は終わりだ。お前がその気なら、証拠なんざなくても何かでっち上げて、刑務所に放り込むんだろ?」
「私は証拠を捏造しない。事実に基づいて判断するだけよ」
「だったら聞かせてやるよ。お前が知りたがってる“事実”ってやつをな」
鴨志田の唇へ、歪んだ笑みが浮かんだ。その表情を見た瞬間、冴の背筋を冷たいものが駆け抜ける。逃げるべきだと理性が警告しているのに、壁際へ追い詰められた身体は動いてくれない。
「やめなさい。今から話す内容は、あなた自身に不利な証言として扱われる可能性があるわ」
「そんなの知るか。お前は俺が何をしたのか、詳しく知りたくて仕方ねぇんだろ?」
「事件の事実を把握する必要があるだけよ。個人的な興味などないわ」
「なら、目を逸らさずに聞けよ、検事さん」
鴨志田はもう、何も失うものがないと判断したらしい。そして冴の制止を無視し、杏と志帆へ何をしたのかを悪びれもせず語り始めた。
杏と志帆をどのように押さえ込み、どのように身体を抑え込み、自分の欲望を満たすために犯したのか。二人が最後には快楽へ屈して悦び始めたこと、ただし完全に立場を理解させるには、どちらにもまだ時間をかけ足りなかったことまで、鴨志田は悪びれもせず事細かに語り始めた。
鴨志田が杏と志帆にしたことを語り終える頃には、冴の身体ははっきりと震えていた。二人は同じ場所で同時に襲われたのではない。鴨志田は最初に志帆を犯し、その直後に杏へ狙いを移したのだという。
彼は特に、杏について語ることを楽しんでいた。友人を守るために自分へ近づいてきたふりをしていただけで、本当は自分も抱かれたくて仕方がなかったのだと、下卑た笑いを交えながら何度も繰り返す。
「杏の奴はよ、志帆を守るためだなんて格好つけてたが、あんなもんは言い訳だ。俺が押さえつけた途端、身体は正直に反応しやがった。口じゃ嫌がってても、俺に抱かれるのをずっと待ってたんだよ」
「……身体に起きた反応を、同意の証拠にはできないわ。自分の行為を正当化するために、被害者の感情を勝手に決めつけるのはやめなさい」
「正当化なんかしてねぇ。俺は見たままを話してるだけだ。最後には自分から腰を振って、もっと欲しいって身体でねだってきた。あれでも、俺を嫌ってたと言うつもりか?」
「それ以上、二人を侮辱しないで!」
冴は鋭く言い返したが、その声は普段ほど安定していなかった。鴨志田が詳細を語るたび、杏と志帆が味わった恐怖が、望んでもいない情景となって脳裏に浮かぶ。
耳を塞ぎたかった。それでも、事件の全容を明らかにするには、彼の告白を聞き逃すわけにはいかない。冴は嫌悪を押し殺し、震えそうになる呼吸を懸命に整えた。
(落ち着きなさい。こいつの言葉に呑まれては駄目よ)
そう言い聞かせても、鴨志田が身勝手な理屈で二人の抵抗を歪めるたび、怒りと恐怖がせめぎ合い、思考が乱されていく。自分の身体でありながら、震えも動悸も思いどおりには止められなかった。
冴は、これまで築いてきたものを心の中で確かめた。自分は検事であり、法を守る側の人間だ。父の遺志を継ぎ、真を養い、男ばかりの組織で誰よりも努力して今の地位へ辿り着いた。目の前の被疑者に怯え、役目を見失うわけにはいかない。
(私は新島冴よ。この男を起訴し、被害者たちへ正当な裁きをもたらす。それが私の役目でしょ……!)
その結論に縋り、冴はどうにか呼吸を整えようとした。手の震えを押さえ込むように拳を握り、鴨志田を睨みつける。
「今の発言も、すべて証言として扱わせてもらうわ。話は終わりよ。そこを退きなさい」
二人の身体を味わった時の事を思い出したのか、ニヤついた顔をして力が弱まったのをチャンスに、冴は腕を振り解いて出口へ向かおうとした。だが、それよりも早く鴨志田は彼女の前へ大きな身体を割り込ませると、逃がすつもりはないと言わんばかりの、獲物を見下ろすような眼を冴へと向けてくる。
「ああ、クソッ! こんな堅苦しいスーツで身体を隠した、口うるせぇ女検事じゃなくて、目の前にでかい胸をした素直な淫乱女がいればな! そしたら立てなくなるまで犯して、俺のことしか考えられなくなるまで滅茶苦茶にしてやったのによぉ! そうすりゃ、最後には俺を褒め称えながら、もっと抱いてくれって泣いて縋ってくる雌奴隷にしてやったものを!」
「……くだらない。そんな妄想を聞くために来たのではないわ」
冴は鴨志田の横を通り抜けようとした。だが、その瞬間に太い指がスーツの襟を掴み、身体を強引に引き戻す。
「きゃっ……! 何をするの、離しなさい!」
「身体を隠した女検事、か。そういやお前、随分と胸元を固めてやがるな。その下に何を隠してる?」
「触らないで! あなたは自分が何をしているのか――」
抵抗のために冴が鴨志田の頬を打とうと振り上げた手は、空中で簡単に捕まった。手首を握られ、背中側へ捻り上げられる。痛みに顔を歪めた彼女が空いた手で抵抗すると、鴨志田はその腕までまとめて掴み、片手だけで両手首を背後へ押さえ込んでしまう。
「離しなさい! これは公務執行妨害では済まないわよ!」
「もう強姦魔扱いされてる俺が、今さら何を怖がるってんだ?」
吐き捨てると同時に、鴨志田は冴のブラウスへ手をかけた。彼女が身を捩って逃れようとしても、背後へ拘束された腕では満足に抵抗できない。黒いジャケットの前が乱暴に開かれ、その下にある白いブラウスの布地が大きな手に掴まれた。
「きゃっ! や、やめなさい! 聞こえないの!? 今すぐ手を離して……っ!?」
布の裂ける音が、冴の命令を遮った。ブラウスの前が力任せに左右へ引き開かれ、縫いつけられていたボタンが一斉に弾け飛ぶ。小さな硬い音を立て、いくつものボタンがリビングの床へ散らばった。
「あっ……!」
露わになったのは、黒いレースのブラジャーに包まれた豊かな乳房だった。堅く仕立てられたスーツの下へ押し込められていたため、鴨志田もこれほど大きいとは想像していなかったのだろう。怒りに歪んでいた顔から表情が消え、目の前に現れた成熟した膨らみを、言葉もなく凝視している。
「み、見るな……早く、手を離しなさい……!」
冴は羞恥に頬を染め、身を縮めて胸を隠そうとした。しかし両腕は背後へ押さえ込まれたままで、身体を捩るほどレースに包まれた乳房が大きく揺れ、かえって鴨志田の視線を引きつけてしまう。
「なんだよ……検事さん。お前、とんでもねぇ身体を隠してたんじゃねぇか」
「黙りなさい! こんなことをして、ただで済むと思っているの!?」
「こいつは本物か? 確かめさせろよ」
「やめ……あぁっ!」
鴨志田の掌がブラジャー越しに乳房を掴んだ。乱暴に指を食い込ませ、柔らかな肉を揉みしだく。冴は嫌悪と怒りに顔を歪め、手首を拘束する腕から逃れようと必死にもがいたが、そのたびに豊かな胸が鴨志田の手の中で形を変えさせられる。
「離しなさい……! 触る権利など、あなたには……んっ、あぁ……っ!」
「口では偉そうなことを言ってるが、随分いい声を出すじゃねぇか」
「違う……これは、痛いから……うあっ!」
否定する冴自身が、その言葉を信じきれなかった。掴まれる力は確かに強く、決して優しくはない。だが胸へ走る刺激は痛みだけではなく、硬くなった乳首から甘い痺れを全身へ広げている。
間違いなく手慣れていた。この男は、ただ女の性感帯を扱うのが上手いのではない。嫌がる、抵抗する女を抱くのに手慣れているのだ。そしてそれはこの男がどれだけの回数、無理矢理女性を食い物にしてきたかを証明することでもあった。
鴨志田が片手で冴の両腕を拘束したまま、ブラジャーのカップへ指を差し入れる。レースを乱暴に引き下ろされ、柔らかな乳房が上から押し出されてしまう。
「やめて……お願い、そこまでにして……!」
冴の声からは、いつしか検事としての気丈な言葉遣いが消えて、女としての口調が漏れ始めていた。
だが、鴨志田はそんな悲痛な訴えを無視して、反対側の胸まで同じように剥き出しにしていく。支えを失った二つの乳房が重たげに揺れ、硬く尖った乳首まで余すところなく晒される。
そして、その露わとなった染み一つない美しい双丘を見て、鴨志田の手は興奮したように二つのメロンを鷲掴むと、持ち上げるように揉みしだく。太い指で乳首を挟まれ、強く捻られたり、捏ねくり回すように弄ばれ、冴の背筋は弓なりに反った。
「ひぁっ……! や、やめなさい……! そんなところ、触らないで……!」
「濡れてるくせに、いつまで強がるつもりだ?」
「な……何を根拠に……!」
鴨志田は胸を弄ぶ手を下ろし、スラックスの上から冴の股間へ押し当てた。そうすると、確かにショーツが微かな湿り気を帯びている。自分でも知らなかったうちにこの男のテクで感じさせられていたのだと知って、冴の顔から血の気が引いた。
「違う……これは私の意思じゃない。恐怖で、身体が混乱しているだけよ……!」
「身体は俺に触られて喜んでるじゃねぇか」
「喜んでなんか……んっ、あぁぁ……っ!!」
指先で敏感な場所をスラックス越しに擦られ、冴の膝が大きく震えた。たったそれだけのことで逃れようとする力が目に見えて弱まり、さらにそこを重点的に擦られ続けるうちに、いつしか鴨志田に支えられなければ立っていることさえ難しくなっていた。
「んっ、ぁぁっ……! は、離して……私は検事よ。あなたを裁くために来たの……っ、ぁ! くっ……こんな、こんなことをされるためじゃ……んんっ!」
「はっ! そう言う割には、どんどん濡れてきたぜ、検事さんのお・ま・ん・こ」
「……っ! こ、この……言わせて、おけば……んむっ!?」
鴨志田の胸に支えられるような格好にされた冴が、安い挑発に怒りの声を上げようと顔を上げた瞬間、その唇を強引に塞がれ、男の舌が強引に口内へ押し入れられた。
冴は反射的に両手で男の厚い胸板を押し、必死に顔を背けようとした。しかし鍛え上げられた腕はびくともせず、口づけはさらに深く、激しくなる。抗議の声は鴨志田の口へ呑み込まれ、代わりに甘い吐息だけが漏れた。
「んんっ……や、やめ……んむっ、んっ、んんん゛っ……!」
逃げようとした舌は絡み取られ、粘着質に嬲られる。送られて来る唾液は拒むことも出来ずに嚥下させられた。頬裏まで舐められ、口内に鴨志田の舌が舐め回していない部位などないのではと思うほど執拗に、長く蹂躙され続ける。
いつのまにか、押し返していたはずの手から、少しずつ力が抜けていく。呼吸困難によってボヤけた思考が、訳もわからなくなって自分にキスをする相手の胸元に体を預けるように身を任せてしまう。
「んちゅっ、ちゅぷっ……ちゅぱっ、ふあっ、んんっ……」
そうして何分間も唇を貪られ、裸の胸を押しつけられるうちに、冴はついに自分が誰にキスされているのかも忘れた。恐る恐る動いた舌が鴨志田の舌へ触れ、次第に自分から絡みついていく。
それは冴が恋愛経験がなく、キスされることに弱すぎるからというだけではない。
鴨志田に嫌がる女を蕩けさせる才能がありすぎるのだ。何人もの女子生徒の体を貪り、それでも長いこと罪の発覚を免れてきたのは、ひとえに彼の女を堕とすテクニックが卓越していたからこそ。
彼氏も作った事のない処女の冴が抗えるはずがなかった。
女検事が最後の拒絶を失い、熱に浮かされたように口づけへ応え始めたことに鴨志田は一瞬だけ驚いたものの、差し出された機会を逃すような男ではなく、彼女の腰をより強く抱き締めながら、その変化を貪欲に利用した。
冴が逃れられないように抑え込んでいた両手を、ゆっくりと彼女の臀部へと下げていく。そして熱に浮かされ、キスに思考のほとんどを奪われている彼女の引き締まった尻を、スラックスの上から味わうように揉み回した。
「んっ、んふっ! んむっ、あっ、んふぅ……!」
その刺激に、微かに冴は驚いたように反応したが、鴨志田が舌をより彼女の奥に潜り込ませると、すぐに大人しくなった。そしてそれをいいことに、鴨志田はゆっくりと敏腕女検事 新島冴の臀部の形を確かめ始めた。
尻の丸みに沿って指を動かし、掴んで弾力を確かめる。引っ張ってモチモチ感を確かめ、割れ目の位置をスリスリと擦る。その度に鴨志田の口の中で悶える、冷徹だった女検事の姿が実に愉快で、やがてその手はスラックス越しでは我慢できないと次の行動を開始した。
唇を重ねたまま、鴨志田は片手でスラックス越しの尻を掴み、もう一方の手でベルトと留め具を乱暴に外していく。そしてそこまでされて、ようやく陶酔状態だった冴は自分が今誰に何をされているかを思い出した。
「ん? んんっ……!? なっ、待って……そこまで許した覚えは……!」
冴は口づけから逃れようと顔を背け、鴨志田の胸を押し返した。しかし腰へ回された腕はびくともせず、むしろ身体をさらに密着させられる。唇を追ってきた鴨志田の舌が再び口内へねじ込まれ、抗議の声さえ呑み込まれた。
「んむっ……んん! んんっ!! んあっ……やめ、なさい……!」
舌で押し返そうとしても、鴨志田はそれさえ口づけへの応答として受け止め、冴の舌へ強引に絡みついた。今度は先ほどのような意識を奪われる甘いキスではない。顔を逸らそうとするたび後頭部を掴まれ、より深く唇を奪われる荒々しいキス。
最初は固く閉じられていた冴の口も、息苦しさと熱に耐えきれず少しずつ開き、やがて侵入してきた舌を受け入れてしまった。
その間にも、緩められたスラックスは腰から引き下ろされていった。冴が脚を閉じて抗おうとすると、鴨志田は力任せに布地を太腿から剥ぎ取り、足首まで落としたスラックスを蹴り飛ばす。露わになったのは、黒いレースのショーツに包まれた丸く豊かな尻だった。
「離しなさい……服を返して! これ以上続けるなら本当に、んぅっ!!?」
鴨志田は返事の代わりに、ショーツ越しの尻へ掌を叩きつけた。乾いた音がリビングへ響き、冴の肉付きのよい臀部が大きく震える。続けて両手で尻を左右から掴み、指を深く食い込ませながら揉みしだいた。
「あぁっ……! やめて……そんなふうに、掴まないで……んんっ!」
胸元はすでに引き裂かれ、ブラジャーから押し出された乳房が鴨志田の胸板へ擦れているのに、そのうえスラックスまで奪われ、冴はレースの下着と破れたブラウスしか身につけていない。検事としての威厳を守るものは、もうほとんど残されていなかった。
鴨志田は再び口づけを深め、舌を冴の喉奥へ届かせるように押し込んだ。冴は胸を押して抵抗し続けていたが、その力は次第に弱くなっていく。やがて拒むために突き出していたはずの舌が、鴨志田の舌を追うように動き、絡み合った唾液を自ら吸い込んでしまった。
「んっ、ちゅ……っ、違う……私は、こんなことを……!」
言葉では否定していても、濡れきったショーツは尻の谷間へ張りつき、鴨志田に揉まれるたび腰が微かに揺れてしまう。
長い口づけのあと、鴨志田は不意に顔を離した。支えを失った冴はよろめき、乱れた呼吸を繰り返しながら壁へ手をつく。腫れた唇からは唾液が細い糸を引き、露わになった胸を激しく上下させて、その淫靡な魅力を否応なく見る者に見せつける。
そう、誰が見ても淫靡で淫らなその姿を。
パシャリッと室内へ乾いた電子音が響いた。
「……!? な、何をしたの?」
冴が顔を上げると、鴨志田は片手にスマートフォンを構えていた。画面には、破れたブラウスから胸を晒し、下半身をショーツ一枚にされた彼女の姿が映し出されている。
「――――! 今すぐ削除しなさい!」
冴は即座に歩み寄ろうとしたが、鴨志田はスマートフォンを高く掲げ、彼女の手が届かない場所へ逃がした。さらに角度を変え、胸を隠そうと腕を交差させる冴へカメラを向ける。
「撮るなと言っているでしょう!」
パシャリッ。怒鳴り声を嘲笑うように再び電子音が鳴り、羞恥と怒りに顔を歪めた冴の姿が保存された。鴨志田は画面を操作し、撮影した写真を一枚ずつ確認していく。
「いい写真じゃねぇか。現役の女検事様が、被疑者の家で半裸になって、こんなにいやらしい顔をしてる絵なんて、裏サイトでもまず出回らねぇぜ」
「私は自分から脱いだのではないわ。あなたが無理やり――」
「だが、俺と舌を絡ませてたのはお前だろ。それに見ろよ。このショーツ、もう濡れ染みができてるぜ?」
「違う……! それは恐怖で身体が混乱していただけよ。その写真を削除しなさい。これは命令よ」
「まだ俺に命令できる立場だと思ってんのか?」
鴨志田は楽しそうに笑い、連絡先の一覧を画面へ表示した。警察、検察、報道機関。写真がどこへ送られるのかを想像しただけで、冴の顔から血の気が引く。
「待ちなさい。その写真を外部へ送れば、脅迫に加えて――」
「講義はいい。こいつを俺だけの秘密にしてほしけりゃ、言うことを聞け」
「……っ、何をさせるつもり?」
「そうだなぁ……まずは踊れ。俺の前で胸と尻を揺らしてみろ。女王様みたいに偉そうに立ってねぇで、男を誘う女らしい姿を見せてみろよ」
「断るわ。そんな命令に従う理由はない」
冴は明確に拒絶した。だが鴨志田が画面へ指を触れ、写真を送信しようとする仕草を見せると、その声からわずかに力が失われた。
「……本当に送るつもり?」
「試してみるか?」
冴は唇を噛み、床へ視線を落とした。ここで従えば、鴨志田はさらに要求を重ねるだろう。それでも写真が公になれば、検事として築いてきた信用も、真から寄せられる信頼も失われる。
今だけ耐えれば、隙を見てスマートフォンを奪えるかもしれない。そう自分へ言い聞かせ、冴は震える脚で部屋の中央へ立った。
「……踊れば、削除するのね?」
「俺が満足したら考えてやる」
「曖昧な条件は認められないわ」
「なら写真を送るだけだ」
「……っ! ……分かった。踊ればいいのでしょう」
冴は両腕で胸を隠したまま、ぎこちなく腰を左右へ揺らし始めた。音楽すら流れていない部屋で、下着姿のまま被疑者へ見せるために踊っているという事実が、彼女の頬を熱く染めていた。
「それで踊ってるつもりか? 腕を下ろせ。胸を見せろ」
「必要ないでしょう。腰は動かしているわ」
「俺が欲しいのは、女検事の事情聴取じゃねぇ。命令どおり腕を下ろせ」
冴はしばらく胸を隠したまま動かなかった。すると鴨志田が再び画面へ指を近づける。
「待って……分かったから、送らないで」
腕がゆっくりと下がり、豊かな乳房と先端でぷっくりと存在を主張する桜色の突起が余すところなく露わになる。自分の秘すべき体の部位が、カメラの前で揺れているのだと意識した途端、冴の肩はさらに屈辱と恥ずかしさで震えてしまう。
「背中を向けろ。尻をこっちへ突き出せ」
「……これ以上、屈辱的な命令を重ねないで」
「さっさとしろ」
冴は睨み返したものの、やがて背中を向けた。両膝をわずかに曲げ、レースのショーツに包まれた尻を鴨志田へ向ける。お尻を男に突き出すような破廉恥な姿勢。その姿勢になった瞬間、また電子音が鳴った。
「撮らないでと言ったでしょう!」
「いい尻だぜ、冴。もっと大きく振ってみろ」
「名前で呼ばないで。あなたに許した覚えはないわ」
「尻を振れ」
短い命令に押され、冴の腰が再び動き始めた。最初は左右へわずかに揺れるだけだったが、鴨志田は「もっと大きく」「膝を使え」「尻を弾ませろ」と次々に要求を加える。そのたびに冴は反論しながらも、写真を送られる恐怖に負け、少しずつ命令へ従っていった。
「そうだ。そのまま腰を落とせ」
「こんな姿勢まで……本当に必要なの?」
「必要かどうかは俺が決める。続けろ」
「……最低ね」
罵りながらも、冴は腰を深く落とし、上下するように尻を弾ませ始めた。丸く豊かな肉が動きに合わせて揺れ、向きを変えれば、支えを失った乳房も重たげに跳ねる。
始めたばかりの頃は、命令されるたびに動きを止めて抵抗していた。だがそれが何分、何十分と続くと、鴨志田から褒めるような声がかかる度に、冴の身体は無意識にその動きを繰り返してしまう。
正解の見えない反復行動だからこそ、屈辱と恥辱で早く終わらせたいと願う女は、唯一正解を与えてくれる男の命令に素直に従う。
そして早く終わらせるために、女たちは本来なら死んでもしたくない淫らなケツ振りや卑猥な写真映りを、自分でも意識しないままにうまくできるよう学習しようとしてしまうのだ。
それが、鴨志田が女を自分に従わせるためのマゾへと躾けるための常套手段だと、今まさに心理的に調教されている冴は気づかない。
「やればできるじゃねぇか。仕事中の堅苦しい格好より、今のお前のほうがずっと似合ってるぜ」
「そんな評価は求めていないわ」
「本当か? さっきより随分と上手く尻を振ってるじゃねぇか」
「早く終わらせたいだけよ……」
そう答えながらも、冴は腰を止めなかった。鴨志田がスマートフォンを構え直すと、カメラへ胸がよく映るよう、無意識に正面を向いてしまう。写真を撮られる屈辱に震えているはずなのに、自分がどの角度なら美しく見えるのかを、いつの間にか意識し始めていた。
「胸へ手を添えて、持ち上げてみろ」
「……嫌よ」
「冴」
「その呼び方はやめなさい」
「胸を持ち上げろ」
冴は抗議する代わりに、両手を乳房の下へ添えた。柔らかな膨らみを下から持ち上げ、乳首までカメラへ晒す。電子音が鳴った瞬間、身体の奥になぜか熱い疼きが走り、濡れたショーツがさらに肌へ張りついた。
「これで……満足?」
「まだだ。舌を出してみろ」
「そこまで従う必要は――」
「送るぞ」
「……分かったわ」
冴は頬を赤くしたまま、ためらいがちに舌を覗かせた。鴨志田はその瞬間を逃さず撮影し、満足そうに画面を眺める。
写真の中の新島冴は、自身の胸を見せつけるように寄せて持ち上げながら、まるで男の逸物を口に挿れるよう誘惑するように赤らんだ頬で口を開けて唾液に塗れた舌を突き出していた。
それはネットに載せれば、ほとんどの人間が無理矢理撮らされたとは思わないほど見事な、男を誘惑する『お誘い』のポーズだった。
「最高だぜ。冷たい女検事様が、俺の前じゃこんな顔をするんだからな」
鴨志田の見下すような言葉を聞き、冴の胸には激しい屈辱と怒り……そして同時に奇妙な興奮が広がった。写真を削除させるために仕方なく従っているだけのはずなのに、鴨志田から魅力を認められたことを、少し喜んでいる自分がいた。
「……私は、女としてどう見えるの?」
思わず零れた問いに、冴自身が驚いた。すぐに取り消そうとしたが、鴨志田は先に答えた。
「とびきりエロい女だ。でかい胸も、その尻も最高だな。堅物の検事なんかじゃねぇ。俺みたいな男に抱かれて、何も考えられなくなるまで犯されるためにできた淫乱女だ」
「……下品な言い方ね」
冴は嫌悪を示すように眉を寄せたが、踊りをやめなかった。それどころか腰の動きは先ほどより滑らかになり、乳房も鴨志田へ見せつけるように大きく揺れている。
「否定しねぇのか?」
「あなたが、そう思っていることは理解したわ。……ただ、それだけよ」
その言葉とは裏腹に、踊る冴の頬に恥辱による赤みとは別の何かが差す。それは誰にも気づかれないほど微かな変化だったが、この瞬間に、確かに新島冴の堕落は始まり出していた。
そして彼女の淫らな踊りを見せつけられ続けた鴨志田が、冴から目を離さないままズボンを緩め、硬く勃起した肉棒を取り出し始める。
彼のゴツゴツとした掌の中で太いものが脈打つ光景を見た途端、冴の動きが止まり、両腿がきつく擦り合わされた。
「それを……しまいなさい」
「お前を見て、こんなに硬くなったんだぞ。嬉しくねぇのか?」
「嬉しいはずがないでしょう。私は写真を削除させるために……」
「だったら最後まで俺を満足させろ。こっちへ来い」
「嫌よ。踊るという命令には従ったわ。それ以上は条件に含まれていない」
「俺はまだ満足してねぇ」
「話が違うでしょう!」
冴が怒声を上げる間にも、鴨志田は腕を伸ばして彼女の手首を掴んだ。強く引き寄せられ、冴の身体は椅子へ座る鴨志田の胸へ倒れ込む。そのまま腰を抱かれ、逃げられないよう彼の腿を跨ぐ姿勢にさせられた。
「離しなさい! これ以上は、決して許しはしないわ!」
「許す許すまいも、身体は随分喜んでるみたいだぜ」
鴨志田の指がショーツの上から濡れた股間を擦った。冴は鋭く息を呑み、逃れようと腰を浮かせる。だがそんな些細な抵抗が通用するはずもなく、逃げようとした尻はむぎゅりと強く掴まれ、硬い肉棒へ押しつけるように引き戻された。
「んっ……! やめなさい。そこへ触る必要はないでしょう……!」
「これだけ濡れてる女が何を言ってやがる」
「身体が混乱しているだけよ。私が望んでいるわけでは、んあぁっ!?」
鴨志田の指先が敏感な場所を押し上げ、冴の抵抗から一瞬だけ力が抜けた。その隙に彼はショーツを横へずらすと、濡れた膣口へ肉棒の先端を押し当てる。
「待ちなさい……! そこまでは、駄目よ! 今すぐ離して……!」
「本気で嫌なら、自分で腰を上げてみろ」
冴は両手で鴨志田の肩を押し、腰を浮かせようとした。しかし尻を掴む腕力に敵わず、反対に少しずつ引き下ろされていく。太い先端が膣口を押し広げ、熱い肉が体内へ侵入し始めた。
「やめ……入れないで……! 私は、まだ誰とも……あっ、あぁっ!!」
冴のか細い抵抗は、むしろ男を興奮させるだけでしかなかった。彼女が自分は処女であると認めるような発言をした瞬間、鴨志田は強く腰を引き寄せると、肉棒を一気に深く沈ませ、冴が二十数年に渡って守り続けてきた純潔を一息に奪い去った。
「あっ、ぁぁ……っ! そ、んな……っ、ぁっぁぁ……!」
「俺に捧げるために今日まで処女を守ってくれてありがとよ、冴」
破瓜の衝撃と痛み、そして内側を足開ける圧迫感に顔を歪め放心する冴に対して、鴨志田はどこまでも傲慢に嘲笑する。彼にとって、女の処女を奪うことなど日常茶飯事。
処女を散らした女子高生の数なら、日本トップクラスだろうなと本人も自画自賛するほどで、そして彼が処女を散らした女たちというレコードの中に、女検事 新島冴は加えられてしまったのだ。
「あっ、うぅっ……! 太い……こんなの、急に入れたら……!」
「力を抜けよ。お前の身体は、とっくに俺を受け入れる準備ができてる」
「受け入れてなんか……んっ、あぁぁ……!」
否定する間にも、処女を奪ったばかりの肉棒は濡れた膣壁を押し分け、さらに深い場所へ進んでいく。冴は逃れようと何度も腰を浮かせたが、そのたびに尻を押さえ込まれ、少しずつ全長を呑み込まされ、膣中を進むその異物の感触に震える事しかできなくされた。
にゅぷっ、ずぶぶっ、と。どんどん押し入って来る巨大な肉槍は、ついには根元まで埋め込まれ、冴の尻が鴨志田の腿へ、ペタリと重なる。それが最奥まで押し広げられた証拠だというように、尻肌から感じられる鴨志田の熱に、彼女は息を詰まらせた。
「全部入ったぞ、冴」
「だか、ら……名前で、呼ばないで……。それに、動かしては駄目。すぐ、抜きなさい……っ、ふぅっ……ふぅっ……んあっ!?」
冷静さなど、一秒と保てなかった。鴨志田が腰を突き上げると、冴の身体は肉茎に沿って大きく跳ねさせられ、内側を抉られるような刺激に、彼女はあららもなく叫んでいた。
最初の数回は肩を押し、肉棒から逃れようとしていた。だが何度も深く貫かれるうち、その抵抗は少しずつ、そして目に見えて弱くなっていく。
「んっ、あっ、あんっ! や、やめな、んあっ! そんなに、奥まで……! あっ、あっ、ああ゛ッ……なにも、考えられなく、なる……から……んんっ!!?」
「ほかの男に、こんな姿を見せたことはあるのか?」
「な、ないわ……誰にも……。んあっ、んいっ! こ、恋人を作る暇さえ、あんっ……なかった、もの……!」
「職場の男どもは、お前に何もできなかったのか?」
「当然でしょう……あの人たちは同僚よ。あなたとは違う……あっ、あっ、あああっああっ!!」
鴨志田はその答えを聞くと、さらに激しく腰を突き上げた。冴の豊かな乳房が大きく弾み、身体は肉棒へ深く貫かれるたび上下して、男の目を楽しませる極上の作品となって踊り跳ねる。
「俺と違って、どうなんだ? 言ってみろよ」
「んっ、彼らは……私を恐れているだけ。肩書きと、立場ばかり気にして、あっ、そこっ……! し、正面から私を見ることも、できない……ああっ、そこ強いぃぃ……!」
「軟弱な男ばかりだな」
「はぁっ、はあっ……! あ、あなたに比べれば……そう、なのかもしれない……、っ! ふぁっ、ああっ!!」
言葉を返すたび、鴨志田の動きが激しくなる。それに気づいた冴はこれ以上強姦魔を喜ばせてなるものかと口を閉ざそうとした。
だが、強く貫かれる快感を求める身体が、女として強く求められることを望む自分も知らなかった新島 冴のペルソナが、検事としての自分を裏切るように、さらに彼を喜ばせる答えを選び始めた。
「あの人たちは、口では立派なことを言っても、私へ指一本触れられない……。私に命令する勇気も、力で従わせる強さもないわ……!」
「なら、俺のほうがずっと男らしいってことだな?」
「認めたくない……けれど、あなたは強い。私がどれだけ抵抗しても、あっ、んいっ、止まろうとしない……!」
冴の声からは、いつしか明確な拒絶よりも甘い喘ぎのほうが多くなっていた。鴨志田の肩を押していた手も、今では太い首へ回され、激しく揺さぶられる身体を支えるために縋りついている。
「違う……私は、こんな男を求めていない。あなたは傲慢で、身勝手で……最低の男よ……!」
「なのに俺の上で、こんなに濡らして喘いでやがる」
「それは……あなたが、私の身体を無理やり……んぁっ、あぁぁっ!」
激しい一突きが最奥へ届き、冴の思考を途切れさせた。目尻へ涙を浮かべながらも、彼女の腰はもう逃げようとはしていない。鴨志田に持ち上げられるのを待たず、自分から肉棒へ沈み込み始めていた。
「私は……あなたなんかに、屈しないぃ……! こんなことで、私の正義まで、変えられると思わな、ああ゛あ゛ッ!!?」
なおも口では抵抗を続けていたが、その言葉には力がなく、鴨志田の腰つき一つで呆気なく崩壊した。
身体を晒され、屈辱的な写真を撮られ、命令に従わされ、検事としてではない女としての価値を褒められ、激しい快感を与えられるたび、冴の中にあった拒絶は少しずつ削り取られていく。
職場の男たちには何一つ許さず、誰にも弱みを見せずに生きてきた女検事が、今は自分を力で押さえ込み、意思を無視して抱く鴨志田へ必死に縋っている。
自分が一人の検事としてではなく、征服し、快楽を与え、好きなように扱う女の身体として見られていることへ嫌悪を抱きながらも、冴はその扱いに抗いきれず、鴨志田卓の女へ変えられ始めていた。
そして鴨志田の肉棒が冴の膣中で膨らみ、その絶頂を予告し始めた時も、彼は彼女にどこへ出してほしいのかと尋ねることも、避妊しているかどうかを確認することもしなかった。
自分の欲望を満たすためなら女の都合など知ったことではないという、どこまでも身勝手な考えで、彼はもう何度も現役の女子高生たちに、高巻杏や鈴井志保に膣中出しをしてきたのだから。
「あっ、中で大きく……!? ま。待って……まさか、膣中へ出すつもり? 避妊の確認もしていないでしょう……!」
自分の膣中で太さと硬さを増す男根の存在に気づいた冴の声には、最後に残った理性が滲んでいた。それでも鴨志田は腰を引こうとせず、彼女の両腿をさらに大きく押し開く。鍛え上げられた身体が冴を床へ縫い留め、太い肉棒が濡れきった膣奥へ深々と突き立てられた。
「そんなもん、俺が気にすると思うか?」
「駄目……! それだけは、やめなさい! 今すぐ、抜いて……おぎゅぅっ!?」
制止の言葉が終わる前に、鴨志田の肉棒が最奥へ押しつけられた。次の瞬間、熱く濃い精液が脈打ちながら膣内へ吐き出され、冴の子宮へ向かって次々と注ぎ込まれていく。
びゅるるるるるるる!
「あっ、ああああっ!!! いや、そんな……あぁっ……中に、出てる……! うそでしょ、私……本当に、妊娠してしまうかもしれないのよ……!」
孕ませられたかもしれないという現実を自覚した途端、冴の表情は大きく崩れた。普段の鋭い眼差しは蕩け、瞳は焦点を失って上向き、半ば開いた唇からは途切れた喘ぎが零れ続ける。
だが一番彼女の心を追い詰めたのは、嫌悪すべき無責任さのはずなのに、自分の意思を一切顧みず最も深い場所へ種を注がれている事実が、冴の身体へ凄まじい快感をもたらしていた事だ。
「だめ、そんなに出したら……あっ、ぁぁっ……! 熱が、奥を満たして……何も、考えられなくなる……!」
鴨志田が躊躇なく精液を注ぎ続ける間、冴の全身は大きく跳ね、柔らかな乳房や尻が痙攣に合わせて激しく揺れた。
締めつける膣壁は肉棒から残らず精液を搾り取ろうとするように収縮を繰り返し、彼女自身も長い絶頂に呑まれたまま、鴨志田の身体へ爪を立てて縋りついてしまう。
それから、どれほど時間が経ったのか分からない。何度も、何度も、冴は鴨志田の肉棒を膣で受け入れ続けさせられた。日が上り、時刻が朝を告げても、鴨志田は家のあらゆる場所で冴を犯し続ける。
検察署には、生理だと勝手にメールを送られ、一度も使った事のなかった有休を勝手に使われた。そしてまた、何度も何度も突かれ、咥えさせられ、胸で挟まされ、太腿で挟まされ、手で握らされ、髪を巻かされ、お尻の穴でも咥えさせられ。
ベッドで、ソファで、床で、テーブルの上で、下で、リビングで、台所で、廊下で、玄関で、トイレで、お風呂場で、ベランダで、何度も何度も犯され膣中出しされ、体中の至る所に白濁液をぶちまけられ、もう彼の精液が塗りたくられていない部位などなくなってしまった。
意識を保って耐えられていたのなんて、最初の一日だけだ。次の日の夜には、自分から鴨志田を求めていた。股を広げて、犯してくださいと叫んでいた。彼の剛直を自分から咥えて、また膣中出ししてくださいと必死に媚を売っていた。
日が落ちて、また昇って、また落ちて、今が何日かなど、もう冴にはわからない。ただ、鴨志田の肉棒のことだけを考え、彼に抱いてもらうことだけを生き甲斐にしていたのだから。
そして、冴がようやく呼吸を整え、床に横たわったまま自分の状況を認識できるようになった頃、鴨志田は膣から肉棒を引き抜いて、放心状態の彼女のお腹へと椅子のように座りながらタバコを吸っていた。
それに対して、怒りを感じる覚えはもうわかなかった。ただ、ああ私の体を椅子として使って『いただいている』んだな、と自然に考えてしまっていた。
しばらく自分の上でタバコを吹かす鴨志田の姿に見惚れていると、溢れた精液が太腿の間を伝う感触に冴は小さく身を震わせた。それで鴨志田は椅子が目を覚ましていたことに気づいたのだろう。
口に吸ったタバコの煙をわざと冴の顔に吹きつけながら、彼は濡れた肉棒を彼女の頬へ打ちつけ、そのまま先端を唇へ押し当てた。
「綺麗にしろ、冴。お前の口で全部舐め取れ」
以前の冴なら、そんな命令を受けた瞬間に相手を突き放していただろう。しかし今の彼女は、精液と愛液に濡れた肉棒を目の前にしても拒絶しようとは一瞬も思えなかった。
鴨志田から与えられた命令を果たせば、先ほどまでのような、全てがどうでもよくなる快感を与えてくれる。役に立つ女だと、認めてもらえる。その思いが、検事としての矜持よりも強くなっていた。
「……分かったわ。あなたが望むなら、そうするわ」
冴は震える両手で肉棒を支え、舌先をゆっくりと這わせた。自分の身体から溢れた愛液と、鴨志田が注いだ精液が混ざり合った濃い味が口内へ広がる。眉を寄せながらも舐めることをやめず、やがて先端を唇で包み込むと、音を立てながら丁寧に吸い始めた。
「んっ……ぢゅる、じゅずず! ちゅぱっ、ちゅぷっ……これで、いいのかしら……?」
「ああ。一本残らず綺麗にしろ。俺の女王になるなら、それくらいできて当然だろ」
「あなたの……女王……?」
その呼び方を聞いた途端、冴の胸へ熱い喜びが満ちた。鴨志田は彼女の頭へ手を置き、髪を撫でるようにしながら、これから二人の関係がどうなるのかを一つずつ言い聞かせていった。
冴が自らの権限と評判を使い、警察と検察を鴨志田から遠ざけること。
杏と志帆の証言は信用できないものとして処理し、すでに集められた証拠も立件には不十分だと判断すること。
マスコミが事件を取り上げようとした場合には、捜査機関から潔白を保証された被害者という印象を鴨志田へ与えるよう、情報の流れまで操作すること。
それが、彼の“女王”となるために冴へ課された最初の命令だった。
「……あなたは、私に事件を潰せと言っているのね」
「そうだ。お前ならできるだろ? 警察も検察も、担当検察官のお前の言葉なら信じる。俺を完全に無実にして、あの二人を嘘つきに仕立て上げろ」
「それは、証拠を歪め、被害者を見捨てる行為よ。私がこれまで守ってきたものを、すべて裏切ることになるわ」
「だったら断るか?」
肉棒を舐めていた冴の動きが止まった。断れば、鴨志田は自分を女王として認めてくれないかもしれない。もう触れられることも、抱かれることもなくなり、一生一人寂しく体を慰める日々が続く。
そう想像しただけで、胸を締めつけられるような不安が込み上げてきた。
「……いいえ。断らないわ」
「なら決まりだ。俺のために全部やれ」
「分かったわ。証拠も証言も、私が処理する。警察には捜査を打ち切らせるし、検察からも嫌疑なしという結論を出させる。あなたが二度と疑われないよう、必要な手はすべて打つわ」
それは、冴がこれまで学んできたすべてに反する約束だった。法を守り、犯罪者を裁くこと。刑事だった父が命を懸けて貫いた正義を継ぐこと。真へ恥じない姉であり続けること。
冴が自らの人生を支える柱としてきたものを、すべて汚す行為だった。
それでも、もう彼女に拒絶する意思は残っていなかった。鴨志田の肉棒を口内へ深く受け入れ、二人の体液を残らず舐め取りながら、彼のためなら父の遺志も検事としての誇りも捨てられると、自分へ言い聞かせる。
やがて肉棒が再び硬さを取り戻すと、二人は最初の一回目からもう何十回目かもわからない行為へ移った。
鴨志田が床へ仰向けになり、冴がその腰へ跨がる。彼女の記憶では、自分が初めて彼の肉棒を求めて膣口を開いておねだりした時に求められた体位だ。それをまた、検事として培ってきた自分を裏切った後にさせるとはいい趣味だと、冴は皮肉でも何でもなくそう思った。
「んっ♡ 挿れるわね、ご主人様」
おねだりした後に命令された呼び名で鴨志田を呼んで、冴は自らの手で太い肉棒を濡れた膣口へ導き、たっぷり注ぎ込まれた精液を溢れさせながら、その全長を体内へ呑み込んでいく。
「あっ、あぁっ……♡ また、こんなに奥まで……!」
「動け、冴。俺を無実にするって、ちゃんと約束しながら腰を振れ」
冴は鴨志田の胸へ両手を置き、肉棒の上で腰を上下させ始めた。豊かな乳房を激しく弾ませ、自ら膣奥へ彼を迎え入れるたび、検事としての誇りが快感に塗り潰されていく。
「私が……あなたを無実にするわ……あぁっ!♡ 警察も、検察も、私が黙らせる……!♡ 杏と志帆の証言は信用できないと、私が証明してみせるわ……!♡」
「それでこそ俺の女王だ。もっと速く動け」
「はい……ご主人様……!♡ 私を、あなたの女王にして……!♡ もう一度、何度でも、膣中へ出して!♡ あなたのものだと、もっと深く分からせて……!!♡」
冴は自分の全てを捧げるべきご主人様の要求へ応えながら、再び絶頂へ達するまで夢中で腰を振り続けた。自らの子宮をもう一度精液で満たしてほしいと願い、鴨志田の命令を果たすことだけを考えながら、彼を新たな王として受け入れる。それのなんと背徳的で、最高で、気持ちいい物なのだろうか。
二人はそれから、さらにもう一晩中身体を重ね続けた。何度抱かれても冴は満足せず、鴨志田の肉棒と承認を求め続けた。
そして、冴が鴨志田の家に訪れてから5日目の夜が明ける頃には、敏腕検事・新島冴は鴨志田の淫らな所有物へと変貌し、彼のために罪を歪める“女王”として完成していた。
その後の数日間、冴は情事の最中に交わした約束を忠実に実行した。鴨志田に抱かれてからわずか二日後、彼女は警察の捜査責任者を同席させた記者会見を開き、報道陣の前で調査結果を発表した。
会見場に立つ冴は、普段と変わらない黒いスーツを身に纏い、冷静で隙のない敏腕検事の顔をしていた。その身体がつい二日前まで鴨志田の下で乱れ、今も下着の奥に彼の種を受けた感触を残しているなど、誰一人として想像できなかっただろう。
「私が独自に収集し、精査した証拠に照らせば、鴨志田卓氏にかけられた嫌疑には根拠がありません。捜査資料と関係者の証言を総合的に検討した結果、同氏が告発された行為を行った事実はないと、明確に判断します」
冴は一度言葉を切り、集まった記者たちを鋭く見渡した。そこに迷いはない。検事として培った説得力と権威のすべてを使い、本来なら裁くべき男の潔白を保証してみせる。
「さらに、二名による告発は、鴨志田氏の社会的信用を失墜させる目的で行われた虚偽の申し立てであった可能性が極めて高いと考えています。両名は以前から鴨志田氏へ一方的な恋愛感情を抱き、指導者と教え子という適切な関係を拒絶されたことへの報復として、事実に反する証言を行ったものと判断せざるを得ません」
冴の声明を受け、警察も検察もそれ以上の捜査を行わなかった。担当検事自身が独自調査に基づいて潔白を断言し、警察の責任者まで隣で頷いている以上、事件を追及し続けようとする者はいなかった。
秀尽学園は鴨志田へ正式に謝罪し、以前を上回る給与と待遇を条件に復職を打診した。鴨志田はその申し出を受け入れたものの、学園側に対し、今後は自分の指導方針や部活動での判断へ一切口を挟まないことを要求した。
告発を十分に検証しないまま自分を解任した以上、学校にはもはや教育方針へ異議を唱える資格などない。それが復職の絶対条件だと鴨志田が突きつけると、責任問題の拡大を恐れた学園側は、その要求を呑まざるを得なかった。
一方、杏と志帆は社会から激しい非難を浴びることになった。虚偽の告発によって著名な指導者の人生を壊そうとした女たちとして扱われ、学校でも世間でも孤立していく。二人は少しでも攻撃を和らげようと、最終的には公の場へ出て鴨志田へ謝罪せざるを得なかった。
鴨志田はその謝罪会見を録画し、何度も見返せるよう保存した。冴を自宅へ呼びつけて抱く夜には、泣きながら頭を下げる杏と志帆の映像を流し、二人を嘘つきへ仕立て上げた女王の膣を激しく犯しながら、自分が勝者になったことを何度も味わった。
それから数か月の間に、冴は自らの人脈と機密情報を使い、鴨志田をさらに多くの女へ引き合わせた。中でも大きな獲物となったのが、引退していたスーパーアイドルの久慈川りせだった。
芸能事務所の関係者が抱える弱みを冴が突き止め、接触の機会を用意したことで、鴨志田はりせを何度も犯し、その心を完全な服従へ塗り替えた。
さらに冴は、りせの復帰公演を利用して佐倉双葉へ接触する道も整えた。鴨志田に反発していた天才ハッカーも、りせとともに何度も支配されるうち、やがてメジエドとしての技術と情報収集能力を彼のために使うと服従した。裏口座から企業の機密まで、鴨志田が欲しがるものを手に入れ、自分の価値を証明しようとする女へ変わりつつある。
冴はほかにも、職務を通じて知った財界人や芸能関係者の秘密を利用し、鴨志田が気に入りそうな女たちとの接点を次々に用意した。
その中には、女優の岳羽ゆかりや探偵王子 白鐘直人、美少女棋士 東郷一二三、さらにはかつての教え子であった奥村春や芹沢かすみの名前があった。もちろん、その中には彼女の妹である新島真の名前も。
彼女の助けがなければ、失職した元教師にすぎない男が、これほどの金と権力、そして女たちを手に入れることなど決してできなかっただろう。
新たな女王を傍らに従えた鴨志田の人生は、疑いようもなく過去最高のものとなっていた。彼を裁くはずだった法さえ冴の手で捻じ曲げられ、今や誰にも止められることなく、望むものを好きなだけ奪いながら生きられるようになった。
意識は再び現在へ戻る。
長く激しい情事を終えた鴨志田と冴は、乱れきったベッドの上で寄り添っていた。冴は一糸纏わぬ姿で鴨志田の胸へ頭を預けている。黒いドレスは床へ無造作に脱ぎ捨てられ、レースの下着は、途中で鴨志田が彼女の身体を求めるあまり噛み破ったせいで、もはや身につけられる状態ではなかった。
成熟した身体は内も外も主人の精液で粘つき、豊かな胸や腹、太腿には白濁した跡が幾筋も残されている。それでも冴は少しも不快そうにはせず、鴨志田の厚い胸板へ頬を擦り寄せると、満ち足りた笑みを浮かべながら彼を見上げた。
「愛しているわ、私の王様」
鴨志田は下卑た笑みを返し、片手で冴の乳房を無造作に掴んだ。柔らかな肉へ太い指を沈ませ、形を変えるほど強く揉みしだく。
「俺も愛してるぜ、この淫乱な女王様の身体をな。特にそのでかい胸と尻、それから俺が欲しいと思った女を、欲しいときに差し出せるところが最高だ」
「んっ……相変わらず下品な評価ね。けれど、あなたの言葉なら褒め言葉として受け取っておくわ」
頬を赤らめた冴が最も強く受け止めたのは、当然ながら「愛している」という言葉だ。そした次に、鴨志田から淫乱女と呼ばれ、能力も身体も彼の役に立つものとして評価されること。
それらを聞くだけで、今の冴は激しく昂ぶってしまう。胸を揉まれるたびに甘い吐息を漏らし、その扱いをもっと求めるように乳房を掌へ押しつけていた。
だが今この場にいるのは、鴨志田と冴の二人だけだったわけではない。
鴨志田の反対側には、同じく裸になったりせがぴったりと身を寄せている。長い情事を終えたばかりだというのに、その顔には疲労よりも幸福のほうが色濃く表れていた。鴨志田の肩へ腕を絡め、冴へ向けられた愛情を羨むように唇を尖らせる。
「もう、ご主人さま。冴さんにばっかり言ってないで、りせちーにも愛してるって言ってほしいな。私だって、昨日はいっぱい頑張ったんだよ?」
「お前も愛してるさ。金も名声も身体も、全部俺に差し出せるところがな」
「えへへ……うれしい。私の全部、最初からご主人さまのものだもん♡」
りせは弾む声で答えると、鴨志田の頬へ何度も口づけた。すでに彼の顔や首、胸板から股間に至るまで、冴のワインレッドとりせの桃色の口紅が幾重にも刻まれている。
どちらがより多く自分の印を残せるか競っていたらしく、二人は互いの口づけの跡へ重ねるように、鴨志田の全身へ唇を這わせていた。
そしてベッドの端では、双葉が全身にこびり付けられ、塗り込まれた白濁液に陶酔した表情を浮かべながら、乱れた呼吸を整えようとしていた。
彼女もまた裸であり、小柄な身体には鴨志田とりせから一晩中愛撫された痕が残っている。内腿を伝う白濁へ気づくたびに羞恥で顔を伏せるものの、ベッドから逃げようとはしなかった。
それどころか、鴨志田が冴やりせへ触れるたび、眼鏡の奥から落ち着かなそうに視線を向け、自分だけが忘れられていないか確かめてしまう。
では、双葉がもう完全に受け入れていて、むしろ素直に期待している感じにします。
「双葉ちゃんも、ご主人さまに『愛してる』って言ってもらいたいんだよね?」
「うん……言ってほしい。ご主人様のものだって、ちゃんと分かってるけど……それでも、何度でも聞きたい」
「ハッ、もうすっかり俺の雌犬として相応しくなったな、双葉」
「んあっ!♡」
鴨志田が愉快そうに笑い、双葉の豊かな尻をベチンッと叩いた。それに悦びの声を上げる彼女を掴んで自分の側へ引き寄せると、そのまま彼女の顔を自身の逸物に押し付けた。
「ほら、お前が大好きな餌だ。たっぷり味わいな」
「あっ、ぁぁっ♡ ありがとうございます、鴨志田さまぁ♡ わたしみたいな雑魚雌に、鴨志田様の膣中出しチンポの後始末をさせてくれて♡ んっ、じゅる、ちゅぶっ、れろぉ♡」
鴨志田から差し出された精液と冴の愛液でベタベタになった肉棒を双葉は心底嬉しそうにしゃぶりつく。鼻腔を広げ、ご主人様のザー臭を鼻いっぱいに吸い込む。それだけで双葉は軽い絶頂に達して、股間から愛液をぷしゅっ♡ と漏らした。
「アハッ♡ 双葉ちゃんったら、もうすっかりご主人さまのオチンポとザーメンに夢中だね♡ 今日も本当だったらカレシさんとデートのはずだったのに、ご主人さまにたった一言、『来い』ってメッセージされただけで全部すっぽかして来たんだものね♡」
「んじゅ♡ じゅるる、ちゅぱっ♡ だ、だって、暁と鴨志田様なら、鴨志田様の命令の方が大事だし、ぢゅるるるっ♡ それに、あいつとは、鴨志田様が恋人を続けろって言うから、仕方なく付き合ってるだけだ、じゅぼっじゅぼっ♡ んあっ、そうじゃなきゃ、あんなヘタレ、とっくに別れてる♡」
「ハハッ、そうだ双葉。お前はあのクズとこのまま付き合い続けろよ。そしてあいつに、どんどん俺の女として染まっていくお前の姿を近くで見せ続けな。ピアスを付けて、俺の名前のタトゥーを入れて、乳も尻も見え見えの服であいつを連れ回すんだ。もちろん、一切肌には触れさせずな」
「ちゅっ♡ そんなの、当然♡ 鴨志田様以外に、わたしの体なんて触らせない♡」
すっかり綺麗に掃除し終わった肉棒に頬ずりしながら、双葉はかつての恋人をこき下ろす。その心内では、次はどうやってあのヘタレに鴨志田様の物となった自分の体を見せつけて、鬱勃起オナニーをさせようかと邪悪に企んでいる。
「フフッ、本当に悪い人。そんなに嫌いなの? その暁って子供」
「いや、もうどうでもいいさ。ただ、見せしめは必要だろ? 俺に歯向かったらどうなるかの見本としてな」
「……そうね、確かに見本は必要だわ。ご主人様の女王である私みたいに、女性のあるべき姿を教える見本がね。んっ、ちゅ♡」
双葉によって肉棒を奉仕させ、りせに自身の乳首を舐めさせながら、鴨志田は膝に乗せた冴と愛し合う夫婦のように唇を重ね合わせた。
もっとも、それは罪と欲望と裏切りによって歪められた、病的で腐敗した愛だ。尊厳を快楽によって貶められ、正義も志しも白濁に染められた末に生まれた愛情。
だが、どれほど倒錯していようと、愛であることに変わりはない。そして冴は、生まれてから今までで最も幸福だった。
やがて冴はゆっくりと身体を起こすと、ベッドから降りて鴨志田の精液に濡れた豊満な尻を左右へ揺らしながら数歩進み、肩越しに主人を振り返る。ワインレッドの唇を艶めかしく舐め、誘惑するように目を細めた。
「一緒にシャワーを浴びる? それとも、私が朝食を用意したほうがいいかしら、ご主人様」
「シャワーなら、もちろん私も一緒だよね?」
「わ、わたしも……! 鴨志田様の体を、わたしの身体で洗わせてほしい!」
冴の露骨なお誘いに、りせがすかさず手を挙げ、それに続くように双葉も手を挙げる。すっかり自身にメロメロになった三匹の雌の姿に、鴨志田は笑いながらベッドから飛び起きると、冴が反応するより早く、その長身を軽々と横抱きにした。
「きゃっ……! もう、いきなり何をするの」
冴は驚きと喜びの入り交じった声を上げ、落とされないよう太い首へ両腕を回す。その表情は自身にこんな扱いをしてくれる鴨志田への深い愛情で満ちていた。
「聞かなくても分かるだろ。朝飯より先に、もう一回お前らを可愛がってやる」
「それがあなたの判断なら、異論はないわ。むしろ歓迎する」
「やったぁ! 双葉ちゃん、早く行こっ!」
「ま、待て! 私を置いていくな……!」
冴を抱えた鴨志田へりせが嬉々として寄り添い、双葉も慌ててそのあとを追って、りせとは反対側に抱きつくと、四人はそのまま仲良く浴室へと入って行き、数秒後には女たちの甘い喘ぎ声と肌と肌が打ち合う淫らな破裂音が高らかと鳴り響いたのだった。
「あんっ、あっ、あ゛あ゛っ♡ ご主人さま、もっと激しく私のおまんこ突いてぇ!♡ それでたっぷり私の子宮に種付けして、孕ませて♡ 私早くご主人さまの赤ちゃん孕んで、結婚報告ライブしたい!♡ 私がご主人さまの物で、子宮もすでに支配完了済みだって、バカなファンたちに伝えたいのぉぉっっ!!♡」
「んほっ、おお゛っ♡ おっ、お゛っ♡ 鴨志田様のチンポ、わたしのケツマンコに突き刺さってる♡ あっ、ぁぁぁっ……♡ 気持ちいい♡ そのままザーメン、うんち穴に射精してほしい……! ううん、おしっこでもいいんだ! 鴨志田様の体液を体の中にたっぷり入れて、アナルプラグで塞いだ状態であのヘタレと会うから♡ 鴨志田様の臭い、外にも中にも全身にこびり付けて、あいつを嘲笑うから、あっ、あああぁあ!!♡♡」
「んあっ、あっ……はぁっ、あんっ♡ 今日もたくさんの雌に膣中出しご苦労様、ご主人様♡ 疲れたでしょうから、もうご主人様は腰を動かさなくて大丈夫よ。あとはあなたの女王である私が、こうしてラブラブ種付け懇願騎乗位姿勢で、全部自分で腰を動かして射精させてあげるから♡ ご主人様はただりせちゃんと双葉ちゃんのおっぱいをちゅうちゅう吸いながら、射精したい時に私に膣中出しして♡ 愛してるわ、あなた♡」
もし鴨志田と冴が出会わなければ、世界は何事もなく回り続けていたはずだった。鴨志田は告発によって名声を失い、やがて相応の裁きを受けていただろう。
冴もまた、父の遺志と妹への責任を胸に、敏腕検事として家族に恥じない人生を歩んでいたはずだ。
しかし二人は出会い、女は男に支配されてしまった。その結果、世界はこれから長い時間をかけて、彼らの身勝手さによる代償を支払わされることになる。
善良な男たちは陥れられ、すべてを奪われる。善良だった女たちは、りせや双葉のように鴨志田の欲望へ呑み込まれ、やがて彼へ尽くすことを何よりの幸福だと思い込むようになる。この二人のせいで、多くの人間の人生が以前より遥かに惨めなものへ変わっていくだろう。
だが、鴨志田と冴がそんなことを気にかける理由など、どこにもなかった。
冴は自らの王へ幸福な結末を与えられるのなら、世界のすべてを焼き尽くすことさえ厭わない。そして鴨志田もまた、これまでの人生で今ほど満たされたことはなかった。
鴨志田と冴――二人が力を合わせる限り、もはや誰にも止めることはできない。それだけが、彼らにとって重要なことのすべてだった。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
後編だけで3万文字近く。あまりにも長くなってしまいましたが、登場ヒロインみんな大好きだったので。
りせと双葉はそれぞれのナンバリングで一番好きなヒロインで、冴はロワイヤルでも恋人候補にならなかったのがすごい悲しくて、ペルソナ4リメイク記念に何か書こうと思って書いたら絶対長くなるであろう鴨志田を解禁したら案の定の長さに。リメイク発表されてからかなり時間が経ってしまいました。
アトラスさん、ペルソナ4リメイクの後は是非とも初代と2罪罰のリメイクを……! フルボイスであのメンバーが喋るところとかめちゃくちゃ聞きたいです!
もしFFのエロをやるならどのナンバリングが見たい?*FF7は意図的に外しています
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