※この作品はR-18です。

マイナーキャラ妄想短編集   作:ニンニク嫌い

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 リリーナはデルマイユの愛人として、その気高ささえも淫欲に汚されていく。


ガンダムW(リリーナ) 後編

 

 

 それから一週間余りが過ぎた。

 

 口頭で交わされた取引、文字どおり、自らの口まで差し出すことになった取り決めによって、リリーナは既に心身ともに限界へ近づいていた。

 

「じゅぷっ、ぬちゅ……ちゅぱっ……」

 

 早朝の薄暗い寝室で、彼女はデルマイユ公と互い違いに身体を重ねていた。公爵の腰へ顔を伏せ、命じられたとおり、眠っている男の肉棒を口に含んでいる。一方、リリーナの腰は彼の顔の上へ跨がる格好となり、昨夜から何度も弄ばれた裸身を余すところなく晒していた。

 

「んっ、ちゅぷ……れろ、んちゅぅ……」

 

 硬くなり始めた肉棒へ舌を這わせながら、リリーナはこの一週間で自分の生活がどれほど変えられてしまったのかを考えていた。

 

 デルマイユ公は彼女の都合など一度も顧みなかった。疲れているか、眠っているか、あるいは祖国の民を救うための重要な話し合いをしている最中かどうかさえ、彼には何の意味もない。

 サンクキングダムの生存者に対しても、彼らを一人の人間として気遣っているわけではなく、リリーナを従わせるための材料としか見ていなかった。

 

 それでも最初の夜が明けた朝、国外へ逃れた人々の仮設居住区には、財団から食料と医薬品が届けられた。支援が実際に行われたことを知らされ、安堵したリリーナを、公爵は直後に彼女の居室へ連れ戻した。

 そして朝食の食器が並んだままの食卓へ押し倒し、長い時間をかけて、昨夜の取引が一度きりではないことを身体へ教え込んだ。

 

 数日後には、国外の支援者と会談している最中に呼び出された。リリーナはせめて話し合いが終わるまで待ってほしいと頼んだが、公爵は許さなかった。すぐに応じなければ保護物資の輸送を止めると告げられ、彼女は会談を中断して財団本部へ戻るしかなかった。

 

 その結果、支援者との交渉は流れてしまった。リリーナがそのことを訴えると、デルマイユ公は鼻で笑い、失われた援助を補って余りある物資供与の書類へ署名した。それを無造作に差し出され、リリーナは公爵の権力が、祖国の民を救うことも見捨てることもできるほど巨大なのだと、改めて思い知らされた。

 

 今のところ、公爵は彼女がわずかに残した外交活動まで奪ってはいない。だが、いつ、どこで何をしていようと、呼び出されれば直ちにすべてを投げ出して彼のもとへ向かわなければならなかった。

 

 今朝も例外ではない。昨夜から寝室へ呼びつけられ、深夜まで何度も相手をさせられたあと、眠りにつく前には新たな命令を受けた。

 

『明日の朝は、その口で私を起こしなさい』

 

 そして今、リリーナは命じられた姿勢で公爵へ奉仕している。唇を上下させるたび、濡れた肉棒が口内を擦り、膨らみを増しているのを頬裏と舌腹で感じながら、彼女はその慣れた感覚に口淫を強めた。

 

「んぅ……れろ、れろぉ……ちゅっ……」

 

 そして慣れて来ているからこそ、デルマイユ公が目を覚ました瞬間は、顔の前にある両脚の動きですぐにわかった。

 

 リリーナの身体が緊張する。やがて大きな両手が、彼の顔のすぐ上にある丸い臀部へ置かれた。

 

「んっ……!」

 

 指が柔肉へ食い込み、左右へ大きく押し開く。羞恥に背筋を震わせながら、リリーナは自分の秘部がどのように見えているのかを想像せずにはいられなかった。

 

 昨夜、公爵から注ぎ込まれたものは、まだ完全には身体の外へ流れ出ていない。開かれた膣口から白濁した雫がゆっくり溢れ、内腿へ筋を引いている。それは、王女であった彼女の身体が、昨夜もこの男に征服されたことを示す印のようなものだ。

 

 もうリリーナの身体は、彼女自身のものではない。その小さな胸の膨らみも、柔な腰つきも、丸みを帯びたお尻も、その割れ目で震える陰裂も、全てデルマイユ公の所有物。

 

 胸は彼の手持ちぶたさを慰めるための趣向品で、腰は彼に抱き枕となる時の持ち手であり、お尻は張りと柔らかさで彼の加虐心を満たす喘ぎ声付きの楽器、そして陰裂は彼の性欲を解消するためのマルセイユ公専用オナホなのだ。

 

「よろしい。少しはご自分の立場を覚えたようですな、プリンセス。初めからこうして素直にしていればよかったのですぞ」

 

 目覚めた公爵の褒め言葉は、叱責よりも深くリリーナの胸を抉った。反論しようと思う気持ちは、すでに萎えている。認められないという思いがどれだけあろうと、サンクキングダムの民を人質に取られた自分には全ての嘲笑を受け入れるしかないのだから。

 

 故に彼女は固く瞼を閉じた。目尻から一筋の涙が零れ、頬を伝って寝具へ落ちる。それでも舌の動きを止めることは許されず、張りつめた亀頭の周囲を丁寧になぞり、唇で肉棒を包んだまま上下へ動き続けた。

 

「んっ、ちゅっ、ちゅぱっ……れろっ、れろっ! ちゅっ、ぢゅる……っ!」

 

 恐ろしいことに、デルマイユ公の言うとおり、リリーナは確かに学習していた。

 

 一週間前には先端を含むだけで顎が痛み、喉を刺激されるたびに涙を流していた。だが今では、太い肉棒を口内へ収めるため自然に顎を大きく開き、舌をどこへ這わせれば公爵が悦ぶのかまで理解し始めている。

 

 唇を根元へ近づけ、男の匂いを帯びた熱い肉棒を喉の手前まで迎え入れる。そのたびに息苦しさへ眉を寄せながらも、唾液を絡め、肉棒全体を滑らかに濡らしていった。

 

 間もなく、さらに深く呑み込むよう命じられるだろう。デルマイユ公は、リリーナの頭の後ろへ片脚を回し、逃げられないよう固定したまま喉奥まで押し込む姿勢をことのほか気に入っていた。最初は息苦しさで悶えたが、回数を重ねた今ではえずかないよう喉を動かして、カリ裏に舌を這わせられるようになっている。

 

 だから今回もそうなるのだと、リリーナは身構えた。

 

 しかし公爵は、予想に反して彼女の腰を両手で強くつかむと、上半身ごと起き上がった。

 

「んぶっ、うぁっ!?」

 

 肉棒が唇から音を立てて抜け、リリーナは突然の動きへ対応できず、寝台の上を四つん這いのまま前へ進まされた。危うく端から頭を落としかけたところで、デルマイユ公の両手が腰をつかみ、彼女の身体を引き止める。

 

 そのまま力任せに向きを変えられ、リリーナは寝台の上へ両手と両膝をついた姿勢にさせられた。背後へ跪いた公爵が彼女の腰を引き寄せ、唾液に濡れた肉棒を、昨夜の精液が残る膣口へ押し当てる。

 

「ま、待ってください……今、奉仕をしていたばかりでは……」

 

「気が変わりましたのでな。今朝はこちらから始めるといたしましょう」

 

 リリーナは歯を食いしばった。昨夜から何度も受け入れさせられた膣内は、触れられただけでも熱く疼いている。これほど粗雑に扱われていることを嫌悪しなければならないのに、背後から肉棒を押しつけられると、身体はその侵入を待つように新たな蜜を滲ませてしまうのだ。

 

「んっ……うぅ……っ!」

 

 デルマイユ公が腰を押し進め、太い肉棒を後ろからゆっくり沈めてくると、既に形を覚えてしまった内壁は、それを拒むどころか、濡れた柔肉を絡ませながら奥へ導いていく。

 

「そ、そんな乱暴に……んっ、野蛮な……!」

 

 どこまでも自分のしたいままに、女の都合など考えないデルマイユへと、思わず悪態が口を溢れて出てしまう。

 

 それが、失策だった。

 

「んああっ!?」

 

 バチンッ! と鋭い音が寝室へ響いた。丸い臀部を平手で強く叩かれ、リリーナはその衝撃に息を呑む。白い肌へ熱と痛みが広がり、その刺激に膣内が意図せずにぎゅぅぅときつく収縮する。

 

「私はあなたを好きなように扱わせていただきますぞ。それに、サンクキングダムの民を路頭へ迷わせず、食料も医薬品も与えている相手へ、そのような口を利くものではありますまい」

 

「くっ……!」

 

「返事はどうしましたかな? あなたと祖国の民を支えている男へ、どのような態度を取るべきなのです?」

 

 リリーナは再び固く目を閉じた。新たな涙が頬を伝うなか、抵抗を諦めたような小さな声で答えた。

 

「い、いいえ……申し訳ありません、公爵様」

 

 これが、今では二人のあいだで繰り返される決まりきったやり取りで、リリーナができればしたくないからと反抗する回数を減らしている理由でもあった。

 

 リリーナが抗議し、時には振りほどこうとする。するとデルマイユ公は、彼女自身が身体を差し出したこと、そして彼女もサンクキングダムの民も財団の庇護を必要としていることを告げ、彼女へ服従のセリフを自分の意思で言うように強要する。

 リリーナが望むかぎりではなく、彼が満足するまで、この関係は続くのだと思い知らせるために。

 

 そして屈辱的なことに、その事実を否定できる言葉を、リリーナは持っていなかった。ほかに頼れる相手も、逃げ込める場所も残されていない。恐ろしく認めがたいことではあったが、今まさに背後から身体の奥まで貫いている男が、祖国の民を支える唯一の存在になっているのだ。

 

 養父を失ってからも、リリーナは多くの人々と出会い、その支えを受けてきた。だが今では、そのほとんどから切り離されている。デルマイユ公の許可なく面会できる者は限られ、外部へ送る手紙もすべて財団によって調べられていた。

 

 数日前には、パーガンが彼女を訪ねてきた。財団の厳しい監視のなか、どうにか短時間の面会許可を取りつけた彼は、サンクキングダムを慕う人々が今もリリーナを待っていると伝えてくれたのだ。

 そして財団から離れ、彼らのもとへ戻るようにと、いつもの穏やかな声で何度も説得してくれた。

 

 リリーナは、自分がデルマイユ公と交わした取引について説明した。彼の庇護を受け入れる代わりに、財団へ従っているのだと告げたが、身体まで差し出していることだけは、どうしても口にできなかった。

 

 それでも会話を終えるころには、パーガンもすべてを察しているのではないかと思えた。首につけられたキスマークを隠すため襟元まで固く閉じた衣服も、椅子へ腰を下ろすときに浮かべてしまった苦痛の表情も、何より彼の目をまっすぐ見返せない自分の態度も、真実を隠すにはあまりに不自然だった。

 

 別れ際、パーガンは何も問い質さなかった。

 

『いつまでも、お待ちしております。リリーナ様』

 

 そう告げた彼の眼差しに、実際には失望などなかったのかもしれない。それでもリリーナには、自らの後ろめたさを映すように、そこへ落胆の色が滲んで見えた。

 ピースクラフト家の名を背負い、完全平和主義を掲げた王女でありながら、その理想を滅ぼした男へ身を委ねている。もはや自分は、彼らが待ち望む王女ではないのかもしれない。

 

「んっ……あぁっ、公爵様……!」

 

 敗北と屈辱、そして絶望から溢れた涙が、リリーナの頬を次々と伝っていく。それでもデルマイユ公が腰を打ちつけるたび、細い喉からは抑えきれない喘ぎが零れた。

 

 心が今の境遇をどれほど嫌悪していても、身体が与えられる刺激を喜んでいることだけは、疑いようがなかった。

 

「あっ、あんっ……んぅっ……! そ、そこは、だめです……また、私……!」

 

 どれほど歯を食いしばって耐えようとしても、リリーナは結局、デルマイユ公の肉棒で絶頂させられてしまう。膣内を満たす太さと、最奥まで届く深さがあまりにも強烈で、意思に逆らって腰を後ろへ押し返していた。

 

「あっ、ああっ! 違う……違うのです、これは……私は、そんなつもりでは……あっあぁっ!!」

 

 公爵の腰が前へ出るたび、自らも肉棒を深く迎え入れるように臀部を揺らして、彼を深く受け入れてしまう。あんなに嫌だったら抽送に、今では自分から腰の振りを合わせて、より強く、より気持ちいいところを亀頭が押し上げてくれるよう調整してしまっている。

 

 やがて寝室を満たしていた嗚咽は、ここ数日の情事の流れを繰り返すように、途切れることのない甘い喘ぎへ呑み込まれていった。

 

「あっ、あっ、ああ゛っ! そこ、です……私の、弱いところ……ッ、んあっ、あくっ……! そこを、もっと強く……ふぁっ! ああっ!!」

 

 自分の弱点を自ら憎い男へ教えながら喘ぐリリーナは、そんな恥知らずの娼婦のようになった自分を嘲笑うデルマイユ公の視線にも気づかない。ただただ、膣襞を抉る肉棒の存在に集中していて。

 だからそのデルマイユ公が、彼女の栗色の髪を勢いよく鷲掴んだ時、何の抵抗も準備もできなかった。

 

「うぐっ……!?」

 

 髪を強く引かれ、リリーナの頭が無理やり後ろへ反らされる。四つん這いとなっていた背筋まで大きく弓なりに曲げられ、突き出された乳房が腰の動きに合わせて激しく揺れた。

 

「よろしい。先ほどまでの威勢は、もう残っていないようですな」

 

「んあっ、あっ……こ、これは……! 違います、私はこんな淫らに腰を振る女では、んああっ!」

 

 背後から聞こえる含み笑いに、リリーナはようやく自身の行為の破廉恥さを自覚して、羞恥に顔を染めた。何とか言い訳を考えて言い返そうとするが、肉棒が最奥へ突き当たるたびに声は喘ぎへ変えられ、まともな言葉にならない。

 

「何が違うのですかな? あなたは初めから、指導者としてそれほど優れた方ではなかったのですよ。父君から愚かな夢物語を教え込まれ、それを掲げさえすれば世界を変えられると思い込んでおられた、馬鹿で愚かで、淫乱な小娘。それがあなただ、リリーナ・ピースクラフト」

 

「ちが……います……お父様の理想は……!」

 

 自分だけでなく、父のことまで侮辱するデルマイユ公の言葉に、リリーナは快楽に犯されていく頭で必死に否定しようとした。それだけは、決して許してはいけない言葉だと、ピースクラフトの娘としての彼女が叫んでいた。

 

 だがそれも、愉悦に満ちた声と共に放たれた言葉で、反論の言葉を失った。

 

「その結果が、王国の崩壊でしょう?」

 

「っ……!」

 

「完全平和主義など、現実を知らぬ者の美しい夢にすぎません。言葉だけでは国民一人守ることができない。それを実際に救っているのが誰なのか、今のあなたならよく理解しておられるはずですぞ」

 

 デルマイユ公は自分の言葉に満足したように鼻を鳴らし、リリーナの髪をつかむ力をさらに強めた。もう一方の腕を身体の前へ回し、揺れていた乳房の片方を掌で包み込む。

 

「あぁっ……!」

 

 柔らかな膨らみをつかみ、指の間から肉をこぼれさせるように揉みしだきながらも、公爵の腰は一定の速度で動き続けた。濡れきった膣内を太い肉棒が規則正しく往復し、そのたびに淫らな水音が寝室へ響く。

 

「それに、あなたの身体は最初から、指導者として民を導くためのものではなかったのです」

 

「何を……おっしゃって……!」

 

「この腰も、この胸も、男を悦ばせるためにある。誰かの上に立つ女王ではなく、一人の男へ傅く女として生きるほうが、よほど似合っておりますぞ」

 

 デルマイユ公の指先が、言葉に従ってリリーナのここ一週間あまりで調教された体の各部位を撫で上げる。腰を触れられれば体は震え、胸を触られ乳首を摘まれれば悦楽の声が勝手に漏れてしまう。

 男を喜ばせるためだけにある女の身体。そう言われても仕方のない敏感な身体だが、そうしたのが誰かを思えばリリーナの心は折れる事なく自分を犯す男へと睨み上げた。

 

「そんなこと……ありません……!」

 

「いいえ。あなたは誰かの女となるために生まれたのです。より正確に言えば――私の女になるために」

 

「私は、あなたのものなどでは……ああぁぁっ!」

 

 再び激しく肉棒を自分が教えてしまった弱い所へ突かれ、これ以上の反論は嬌声へ上書きされてしまう。

 

 間違っている。そうでなければならない。自分は男に抱かれるために生まれたのではなく、人々を導き、平和を実現するために立ち上がったのだ。

 

 リリーナは必死にそう信じようとした。

 

 しかし、デルマイユ公の肉棒が子宮口へ激しく突き当たった瞬間、新たな絶頂がその信念を押し流した。膣内が爆発するような快感に襲われ、彼女の腰は自ら肉棒を求めるように大きく後ろへ跳ねた。

 

「んあっ、あっああぁぁっ……! イクッ! イッて、イキます……!」

 

 瞳が裏返りそうになり、リリーナの口から掠れた喘ぎが長く漏れる。自然と口に出てしまった絶頂宣言が、デルマイユ公から躾けられた調教の成果である事を悔しく思う暇もなく、彼女の頭は真っ白に染め上げられた。

 

 そして絶頂によって引き締まった肉襞が深く入り込んだ肉棒へ幾度も絡みつき、まだ離れたくないと訴えるように締めつける。それはまだ折れていないリリーナの意思に反して、女としての身体の部位はすでにデルマイユ公の肉棒を自分の主人として認めている証拠でもあった。

 

 もはやデルマイユ公へ反論するだけの力さえ残されていない。少なくとも、次の言葉を聞くまでは。

 

「そろそろ、また出そうですな。今朝も私の子種をたっぷりと注ぎ、昨夜の分へ重ねて差し上げましょう。どうです、何か言うことはありますかな?」

 

「……っ」

 

 リリーナの全身が震えた。デルマイユ公は、彼女を抱くたびに必ず膣内へ精液を注いできた。そのうち半分以上は、身体から十分に排出する時間すら与えられておらず、今も膣内には昨夜の残滓が残り、公爵の肉棒にかき混ぜられているのだ。

 

 リリーナは再び目を閉じた。せめて形だけでも拒まなければ、自分のすべてを明け渡したことになってしまう。そんな思いに突き動かされ、唇から一言だけが零れ落ちた。

 

「お願い……」

 

 デルマイユ公の動きが、わずかに緩やかになった。

 

 だが止まったわけではない。膣内に収まった肉棒が大きく脈打ち、間もなく精液を放つことが、今のリリーナにははっきりと分かった。この一週間で、その前触れまで身体が覚えてしまっている。

 

「ほう。お願い、ですかな?」

 

 デルマイユ公は愉快そうに問い返した。

 

「願い事をするとき、最初に『お願い』と言えるのは感心ですぞ。ですが、最後まできちんと口にしなくては、何を望んでいるのか分かりませんな」

 

「……」

 

「さあ、続けなさい。私に何をしてほしいのです?」

 

 中へ出さないでほしいと懇願しても、聞き入れられるはずがない。逃げ道が存在しないことも、この男が彼女の拒絶を楽しんでいることも、リリーナには痛いほど分かっていた。

 ゆっくりと、彼女の肩から力が抜け、敗北を受け入れるように身体が寝台へ沈んだ。

 

「もう……早く終わらせてください、公爵様……」

 

 リリーナの力ない返事を聞くと、デルマイユ公の唇から暗い笑い声が漏れた。

 

 直後、緩んでいた腰の動きが再び激しさを増す。奥深くまで突き入れられたリリーナは甲高い声を上げ、寝台へ縋りつくように指を広げて、その強烈な種付けピストンを受け入れる。

 

「ひあぁぁっ……! あっ、あぁっ、公爵様……!」

 

 太い肉棒が膣内を何度も抉り、最奥へ突き当たる。やがて公爵の腰が一際深く押しつけられると、膨らんだ先端が激しく脈打ち、熱い精液が子宮口へ向けて放たれた。

 

「んっ……はあっ、あああぁぁぁっ!!!!」

 

 新たな子種を注ぎ込まれた瞬間、リリーナの身体も最後の絶頂へ突き上げられた。自分の意思に反して膣内が肉棒へ強く絡みつき、注がれるものを一滴も逃すまいと搾り取る。瞳は完全に裏返り、拒絶したはずの行為へ歓喜するような声が、枯れかけた喉から長く漏れた。

 

 二人の身体から絶頂の余韻が引き始めても、デルマイユ公は彼女を解放しなかった。腰を押しつけたまま前へ体重をかけ、リリーナをうつ伏せに寝台へ倒す。

 

「くっ……重い……少し、離れてください……」

 

 背中を大きな身体で押さえ込まれ、リリーナは身動きもできない。だが今は振りほどこうとする気力も残されておらず、ただ疲れ切った身体を休ませることだけを考えた。

 

 デルマイユ公は肉棒を膣内へ収めたまま、臀部へ腰をゆっくり押しつけている。満たされた膣内から白濁した精液が溢れ、二人の肌のあいだを濡らした。

 

 やがて公爵は彼女の上へ覆いかぶさり、汗で頬へ貼りついた栗色の髪を指先で払った。耳元へ顔を寄せると、満足げな息を吐きながら告げる。

 

「取引の条件を少々改めることにしましたぞ。あなたには、今も続けている外交活動をすべておやめいただきます」

 

「……え?」

 

 リリーナの身体が大きく揺れた。驚いて顔を上げようとしたものの、背中へかけられた重みのため、振り返ることさえできない。

 

「お待ちください。国外の支援者との交渉まで失えば、あの人たちは――」

 

「最後まで聞きなさい」

 

 反論を遮ったデルマイユ公の肉棒が、膣内で再び硬さを取り戻し始める。その脈動を感じたリリーナは、羞恥と不安に細い肩を震わせた。

 

「その代わり、サンクキングダムの民はすべて財団直轄の保護区へ移しましょう。住居も食料も医薬品も、今後は私が責任をもって用意する。パーガンを含む、あなたの側近たちの安全も保障して差し上げますぞ」

 

「本当に……皆を守ってくださるのですか?」

 

「ええ。ただし、あなたには私の私室へ移っていただく。今後はここで暮らし、昼夜を問わず私の求めに応じるのです」

 

 デルマイユ公は、うつ伏せとなったリリーナの腰へ自らの腰を押しつけた。再び張りつめた肉棒が膣内の柔肉を押し広げ、その要求が何を意味するのか、言葉以上に明確に伝えてくる。

 

「私の部屋で……暮らせと?」

 

「そうです。民の様子が気になるのであれば、毎日訪ねても構いません。ただし、それも私の許可を得てからです。今後のあなたの居場所は、私の足元にあると心得なさい」

 

「そんな……」

 

「心配には及びません。反抗的な姫君を、私が時間をかけて立派に更生させて差し上げます。いずれは命じられる前から主人の望みを察する、聞き分けのよい女になれるでしょう」

 

 欲望に濁った低い声からも、膣内で再び硬く脈打ち始めた肉棒からも、デルマイユ公がこの条件を口にすること自体へ興奮しているのが分かった。

 

 リリーナは目を固く閉じた。だが何度そうしたところで、置かれた現実が消えるわけではない。閉じた瞼の裏へ隠れたところで、彼の身体からも、この部屋からも逃れることはできなかった。

 

 最後の絶頂が残した余韻に、下腹部が再び細かく震える。リリーナはゆっくりと目を開き、拒否する根拠など自分には残されていないのだと悟りながら、小さく答えた。

 

「……承知、いたしました」

 

「聞こえませんでしたな。もう一度、はっきりと答えなさい」

 

 リリーナは寝具を握り締め、震える声を絞り出した。

 

「はい、公爵様……。私、リリーナ・ピースクラフトは、自らの意思で公爵様の部屋へ移ります。ですから、どうか皆の生活を守ってください。パーガンたちと会うことだけは、お許しください……」

 

 もはや、ほかに選択肢があるわけではなかった。残された外交活動だけで財団へ対抗できる見込みはなく、祖国の民を自力で救えるはずもない。一度手に入れた彼女を、デルマイユ公が今さら手放すとも思えなかった。

 

 これは民のために受け入れるのだ。ほかに方法がないから、仕方なく彼の部屋へ移るだけである。

 

 決して、公爵から与えられる感覚を少しずつ求め始めているからではない。まして、この卑劣な男の愛玩物として扱われることへ、心のどこかで安堵を覚え始めているからではなかった。

 

 デルマイユ公は喉の奥で、聞く者を不快にさせるほど満足げな声を漏らした。そして条件の成立を祝うように、リリーナをうつ伏せに押さえたまま腰を動かし始める。

 

「あっ……ま、またなさるのですか……!?」

 

「新しい生活の始まりです。念入りに祝っておかなくてはなりませんからな」

 

「あぁっ、んっ……公爵様……!」

 

 硬さを取り戻した肉棒が、精液に満たされた膣内を再び往復する。リリーナは息を詰まらせ、時には呻きながらも、やがて公爵に作り変えられつつある淫らな女のように、甘い喘ぎを漏らし始めた。

 

 これからどうすればよいのか、彼女には分からなかった。そもそも、自分に何かできることが残されているのかさえ分からない。

 

 日を追うごとに選べる道は減っていく。仲間も支援者も、彼女にはどうすることもできない力によって次々と遠ざけられた。残されているのは祖国の民だけであり、その人々もまた、リリーナを救い出せるような立場にはなかった。

 

 まるで、自分は赤ずきんになったようだった。

 

 獰猛な狼は既に彼女を捕らえ、今まさにその身体を貪っている。それでも助けに来る猟師は存在せず、どれほど願ったところで、もはや自分自身の力で逃げ出すこともできなかった。

 

 

 

 

 

 

 ――それから、およそ四か月後。

 

「んぁっ……もっと……もっと奥までお願いします、公爵様……!」

 

 四か月前とは比べものにならないほど、リリーナ・ピースクラフトは心身ともに変わっていた。

 

 仰向けに横たわった彼女は、デルマイユ公の寝台――今では二人の寝台と呼ぶほうが正しい場所で、太い肉棒を繰り返し受け入れている。公爵の腰が打ちつけられるたび、膣内はきつく絡みつき、掠れた喘ぎとともに何度目かの絶頂を迎えていた。

 

「あぁっ……そこです……! 公爵様、そこをもっと……!」

 

 何度も果てさせられ、抵抗するどころか声を抑える力さえ残っていない。それでもデルマイユ公の精力には終わりがないように思えた。

 

 もっとも、この四か月で体力が落ちたことも、リリーナが以前より早く疲れる理由だった。さらに、身体を変化させている原因は、それだけではない。彼女自身がまだ正面から認めようとせず、考えるたびに下腹部へ手を添えてしまう、もう一つの理由があった。

 

 決して太ったわけではない。だが、デルマイユ公に初めて身体を奪われたころの、緊張で張りつめた細身の輪郭は失われていた。

 

 外出は公爵の許可がなければできず、外交のため各地を歩き回ることも、民の避難先を自ら訪ねて回ることもなくなった。日課だった長い散歩さえ、ほとんど許されていない。

 

 今のリリーナが毎日行っている運動らしい運動といえば、デルマイユ公の相手だけだった。彼は一日に何度も彼女を求め、そのたびに姿勢や場所を変え、羞恥を煽る新たな方法を思いついては、飽きるまで身体を弄んだ。

 

 既にリリーナは、耐えられる限界を越えていた。辛うじてつかんでいた綱から手を滑らせ、二度と這い上がれないほど深い淵へ落ちてしまったように感じている。

 

 そのことを理解しているからこそ、デルマイユ公は寝台の上で彼女を貫きながら、意地の悪い笑みを浮かべていた。

 

「んっ……あぁ……!」

 

 腰を打ちつけてリリーナの意識を快感で曖昧にしながら、公爵は変化した身体を遠慮なく眺める。以前より張りを増した豊かな乳房と、鋭さを失って柔らかな丸みを帯びた腰つきに満足げな声を漏らすと、片方の乳房を大きな手でつかんだ。

 

「振り返ってみれば、随分と変わったものですな、私のリリーナ。ご自分の力で戦い、人々を導くなどという愚かな考えを捨て、私の女としての立場を受け入れてから、その身体は実に柔らかくなりましたぞ」

 

 デルマイユ公の言葉に、リリーナはびくりと身体を震わせた。頬へさっと赤みが差し、一瞬だけ浮かんだ狼狽を隠そうと、何も答えず顔を横へ背ける。

 

 しかし、その反応はあまりにも遅かった。

 

 彼女の身体が柔らかくなった理由について、デルマイユ公は即座に何かを察したらしい。問い質すことも、あえて言葉にして追い詰めることもなく、既につかんでいた乳房を先ほどより強く揉みしだき始めた。

 

「あっ……んぅっ、公爵様……そこは……!」

 

 以前にも増して敏感になった乳房を執拗に弄ばれ、リリーナは細い声を漏らした。デルマイユ公は愉快そうに笑うと、その豊かな膨らみへ顔を寄せ、硬く尖った乳首を口へ含む。

 

「ひぁっ……! そ、そんなに強くなさらないで……んっ……!」

 

 歯を立てて軽く噛み、舌先で先端を何度も擦られると、リリーナの背筋が強張った。だが、今さらやめるよう命じられる関係ではない。この四か月のあいだ、デルマイユ公は彼女の乳房をことのほか気に入り、称賛しながら好きなだけ揉み、舐め、吸い続けてきた。

 

 ただし、今朝はいつもと違っていた。

 

 デルマイユ公が乳首を深く吸い上げた瞬間、淡い乳汁が滲み出し、その口内へ流れ込んだのである。

 

「……っ!」

 

 隠し通せなくなった事実を突きつけられ、リリーナは敗北したように全身を震わせた。デルマイユ公は乳房へ吸いついたまま視線だけを上げ、すべて承知していたと言わんばかりの眼差しを向けている。

 

 リリーナは耐えきれず、再び顔を背けた。それでも、もう黙ってはいられなかった。

 

「私……身籠もっています、公爵様」

 

 口にした途端、それまで目を逸らし続けていた現実が、逃れようのない形を持って胸へ迫ってきた。リリーナは寝具を握り締め、震える声で続ける。

 

「あなたの……お子を、授かったのです……」

 

 デルマイユ公はようやく乳首から口を離したが、彼女を貫く腰の動きまでは止めなかった。膣内の奥深くまで肉棒を沈めながら、わざとらしく片方の眉を上げる。

 

「私の子だと? 本当にそう言い切れますかな。ほかの男の子ということはありませんか?」

 

「なっ……!」

 

 リリーナは息を呑み、身体を固くした。わずかな狼狽のあと、この四か月ですっかり鳴りを潜めていた気丈さが、一瞬だけ表へ現れる。栗色の髪を寝台へ広げたまま、彼女は非難するようにデルマイユ公を睨み返した。

 

「間違いありません。私の身体へ触れることを許されている男性は、もう何か月も公爵様お一人だけです」

 

 言葉遣いこそ従順さを崩していなかったものの、その声音には明らかな憤りが滲んでいた。

 

「あなたが毎日のように……何度も私の中へ注いだのでしょう。それをお忘れになったのですか……?」

 

 ところがデルマイユ公は機嫌を損ねるどころか、声を上げて笑った。そして再び彼女の乳房へ顔を埋めると、今度は左右の膨らみを両手でつかみ、交互に乳首を吸い始めた。

 

「あぁっ……! ま、待ってください……今はとても敏感で……んぅっ!」

 

 片方から乳汁を吸い上げながら、もう片方を指の間から柔肉が溢れるほど強く揉みしだかれる。さらに腰は休むことなく動き続け、身籠もった膣内を太い肉棒が繰り返し押し広げていた。

 

「だめ……そんなふうにされたら、また……あっ、あぁぁっ!」

 

 間もなくリリーナは頭を大きく反らし、品位も体面も忘れた甲高い声を上げた。敏感になった乳房を吸われながら、最奥まで満たされた膣内を揺さぶられる刺激に耐えられず、意識が白く霞むほどの絶頂へ突き上げられてしまう。

 

「んぁぁっ……公爵様……! また私、あなたのもので……あぁぁっ!」

 

 デルマイユ公にとって、リリーナを自らの寝室へ囲い込み、ついには子まで孕ませたことは何よりの勝利だった。

 

 気高く振る舞い、世界へ完全平和主義を訴えていた王女は、今では彼の寝台で暮らし、求められれば昼夜を問わず身体を差し出す女となっている。しかも、その腹にはデルマイユ公の血を受け継ぐ子が宿っていた。これで彼女は、精神だけでなく未来までも彼へ結びつけられたことになる。

 

 デルマイユ公は、初めから従順な女にはさほど興味を持たなかった。高潔な理想を掲げ、自分なら世界を変えられると信じている女が、現実の前に膝を屈し、やがて一人の男へ縋るようになる。その変化を眺めることに、何より強い悦びを感じる男だった。

 

 サンクキングダムを失ってなお民を救おうともがくリリーナは、彼にとって得難い相手だった。彼女が完全平和主義とピースクラフト家の誇りを強く掲げるほど、それを一つずつ奪い、自分だけを頼る女へ変えていく価値がある。そして今、その望みはほとんど果たされていた。

 

 今や、リリーナは完全に彼のものだった。

 

 そう確信したデルマイユ公は、腰を一際深く押し込んだ。膨らんだ先端が子宮口へ突き当たると同時に、リリーナの身体が新たな絶頂へ震え、その締めつけに誘われた公爵も、既に子を宿している膣内へ再び熱い精液を注ぎ込む。

 

「あぁっ……また、中へ……! 公爵様のお子を宿しているのに、また私を満たして……んんっ!」

 

 二人の絶頂が重なった直後、デルマイユ公はリリーナの上体を抱き起こした。まだ身体を震わせている彼女の唇を塞ぎ、逃げ道を与えず舌を深く絡ませる。

 

「んっ……んぅ……ちゅっ……」

 

 以前のリリーナであれば、顔を背けて拒絶しようとしたかもしれない。だが今の彼女は、デルマイユ公の首へ両腕を回し、自ら唇を押しつけるようにして、その濃厚な口づけへ応えていた。

 

 これが自分の暮らしになったのだと、リリーナは絶頂の余韻に霞む意識のなかで思った。

 

 どれほど抗おうとしても、身体は既にデルマイユ公から与えられる快楽を覚えている。それだけではない。胸の奥にある心までが、いつの間にかこの卑劣で傲慢な男を求め始めていた。

 

 彼に所有され、望まれるまま抱かれる自分を、以前ほど惨めだとは感じられない。毎晩同じ寝台で眠り、朝になればその腕の中で目覚める生活に、奇妙な安堵さえ抱いている。

 

 唇が離れると、リリーナは潤んだ瞳でデルマイユ公を見上げた。

 

「私は……もう、以前の私へは戻れないのでしょうね」

 

「戻る必要などありません。あなたはこちらのほうが、ずっと美しい」

 

 デルマイユ公の掌が、乳汁で濡れた乳房から下腹部へゆっくりと滑り落ちる。既にわずかな丸みを帯び始めた腹を撫でられると、リリーナは反射的にその手へ自分の手を重ねた。

 

 その内側には、この男とのあいだに生まれた命が育っている。

 

 かつてなら、その事実を屈辱としてしか受け止められなかったはずだった。けれど今は、公爵の子を宿したことを否定したい気持ちよりも、自分が彼の女である証を与えられたという想いのほうが強くなっている。

 

「この子を……お望みなのですか、公爵様」

 

「もちろんですとも。ですが、一人だけで満足するつもりはありませんぞ」

 

 その答えを聞き、リリーナの頬が再び赤く染まった。しかし先ほどのような狼狽ではなく、羞恥の奥へ甘い悦びを滲ませた表情だった。

 

「でしたら……私は、この子をお産みします」

 

 リリーナは公爵の手を腹へ押し当てたまま、静かに目を伏せる。

 

「そして、あなたが望まれるのなら……その次の子も。そのまた次の子も……公爵様が満足なさるまで、私は何人でもお産みいたします」

 

 もはや、自分にはほかの道がないからではなかった。公爵の子を宿した以上、逃げられないから受け入れるのでもない。

 

 リリーナは自ら、デルマイユ公の都合のよい女として生きることを選び始めていた。彼が望むときに身体を差し出し、注がれた子種を受け止め、その子を産み育て、再び新たな命を宿す。それこそが、これからの自分に与えられた役目なのだと思えるようになっていた。

 

「公爵様……これからも、私をおそばへ置いてください。あなたの女として……ずっと、必要としていてください」

 

 そう囁いて自ら口づけを求めながら、リリーナはまだ見ぬ未来を思い描いた。膨らんだ腹を抱えて公爵の傍らに侍り、この子を産んだあとも繰り返し抱かれ、その血を継ぐ子供を一人、二人と何人も産ませられていく自分を想像すると、彼女の胸は抗いようのない幸福で満たされていった。

 

 

 

 

 

――A.C.205年。

 

 ホワイトファングの決起とトレーズ派の反乱、そしてガンダムによる抵抗が世界を揺るがしたA.C.195年から、十年の歳月が流れていた。

 

 デルマイユ公に率いられたロームフェラ財団は、すべての敵対勢力を打ち破り、その支配体制を維持した。ホワイトファングもトレーズ派も歴史から姿を消し、五人のガンダムパイロットもまた、財団の秩序を脅かした反逆者として次々に葬られていった。世界は変革も革命も迎えることなく、財団の掲げる偽りの平穏に包まれていたのである。

 

 その支配者デルマイユ公の傍らには、公爵の愛人となったリリーナ・カタロニアの姿があった。彼女は十年の間に五人の子を授かり、かつて完全平和主義を唱えた少女であったことを忘れたかのように、妻として、そして母として穏やかな日々を送っていた。人々はそんな彼女を、戦乱を終わらせて世界に安定をもたらした平和の象徴として称えていた。

 

 だが、その平和がいかなる犠牲の上に築かれたものなのかを知る者はいない。

 

 ガンダムパイロットたちの所在を財団へ密告し、その暗殺計画に協力した人物がリリーナ自身であったことも――最後まで財団に抗った実兄ミリアルド・ピースクラフト、すなわちゼクス・マーキスを罠へ誘い込んだのが、ほかならぬ彼女であったことも。

 

 その真実は、デルマイユ家の繁栄とともに歴史の闇へ封じられた。こうしてリリーナ・ピースクラフトの戦いは終わり、世界は彼女がかつて望んだものとは異なる「完全な平和」の時代を迎えたのである。

 

 





 ここまでお読みいただきありがとうございます。

 ガンダムWはキャラの濃さだとシリーズでもトップクラスだと思ってます。00を見た後にWを見たので、ガンダムシリーズの主人公勢はずっと反体制、テロリスト側に所属して腐敗した政権を叩くものだと思ってたので、初代見てびっくりしました。

 主人公のヒイロに始まり、敵にはゼクスやトレーズ閣下など魅力的な男キャラに事欠かない本作はかなりお気に入りなんですが、ストーリーのや勢力の多さがシリーズでもかなり複雑なんですよね。後半は5つの勢力(うち4つは2つの勢力が内輪揉めして出来た)があっちこっちで暴れるので、どのキャラがどの勢力に属しているのかを理解するので大変だった記憶。特に所属する勢力を何回も変えるキャラとかいるからね(主人公)。

もしFFのエロをやるならどのナンバリングが見たい?*FF7は意図的に外しています

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