※この作品はR-18です。

マイナーキャラ妄想短編集   作:ニンニク嫌い

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 もしやっこがこっくりさんに頼るのではなく、自分の力で親友の死の原因を突き止めようと白石 美智代の家に向かったら?



パラノマサイト FILE23(逆崎 約子)

 

 

 昭和後期、それは高度経済成長によって多くの産業廃棄物と光化学スモックを垂れ流しながらも爆発的な近代化を遂げている真っ只中。つい最近まで空き地だった場所にコンクリートで出来た巨大なビルが聳え立ち、綺麗な景観を300年も前から保ってきた自然が邪魔だとばかりに切り倒されて、新しい建築の木材に使われるでもなく燃やされる。

 

 環境保全や自然主義的考えがまだ広く浸透しておらず、またもし誰かが声を張り上げようとも、その前に金の亡者たちによって摘み取られる。

 

 オイルショック、省エネ化、コンピューターの普及。

 

 そんな戦国時代とはまた違った動乱の時代に生まれた少年少女たちは、その世間の荒波にある者は飲まれ、またある者は適応して生きているのだ。

 

 空き地や公園と言った遊び場の減少に変わるように新しく生み出されたコンビニ、ゲームセンター、カラオケは多くの若者の心を掴んだ。だが同時に到来した絶対的な学歴社会の風刺と、それを重視した管理教育は数多くの青少年を非行に走らせ、いじめ、少年犯罪、自殺とそのどれかの話題が新聞に載らない日はないほどに荒れていた。

 

 マスコミは連日やれ教育が悪い、最近の若者は忍耐を知らないと無責任に囃し立て、それを見た少年少女たちの将来への不安をより強めていくだけ。

 この時期に反社会のチーマーやスケバンと言った存在が憧れのように持て囃されたのも宜なるかなというものだ。

 

 そして彼女、逆崎 約子はそんな現代の学生たちに順応しない女子高生の一人であった。

 持ち前の江戸っ子気質で明るく前向きな性格もあって、将来や社会への不安を深く考えない彼女の生き方は、見る者によっては大きな憧れを抱かせる魅力に満ちていた。

 

 実際に友人たちからはやっこと呼ばれる彼女は、男子に告白された経験は無くとも、女子に告白された回数なら何度もあると言う、典型的な同性にモテるタイプの少女であったのだ。

 

 女子高生にしては腕っぷしが強く、頼り甲斐があって、しかも容姿もなかなかの物を持っている彼女はクラスでもかなりの人気者であり、つい最近も転校して来たばかりの少女を持ち前の明るさで友達になってしまうというコミニュケーションの高さを持っている。

 

 だがそんな彼女は今、深刻な顔をしながら墨田区の住宅街に佇む一軒家を睨みつけていた。普段の気さくで気持ちのいい性格の面影がないほどに、その整った顔を歪めている。

 その理由は全て、彼女の親友に起こった突然の不幸。白石美智代の自殺にあった。

 

 やっこと違い、清楚を絵に描いたような美人だった美智代とやっこはなぜか気が合ったのだ。誰よりも仲が良く、お互いに最高の親友だと信じて疑わないほどの絆を紡いだ相手が、受験と家庭問題を苦に自殺した。

 

 警察から聞かされた、自殺した学生の動機の定型文のようなその内容に、やっこは欠片も納得できなかった。

 

 美智代ちゃんが自殺なんてするわけがない! あたしが知る誰よりも強くてかっこよかった美智代ちゃんが、私に向かってまたねと言ってくれた美智代ちゃんが自分から死んだりするもんか!

 

 その胸を突き動かす衝動のままに、やっこは美智代の自殺について調べ始めた。と言っても学生にできる調査など高が知れている。警察が何かを教えてくれる訳がなく、やっこに出来たのは美智代のクラスメイトから話を聞いたり、彼女の家の近くで聞き込みをするぐらいだ。

 

 だが今回は、それが功を奏してしまった。白石家の隣人から、毎日のように美智代のお母さんの悲鳴と誰かを叩く音が響いていたと言うではないか。さらには変な呪文のようなものを唱える声が夜な夜な響き、鼻が曲がるような腐臭が頻繁に漏れ出ているという。

 

 それが、美智代ちゃんのお父さんが死んで、お母さんが新しい旦那さんと結婚してから起こっているのだと知った時、やっこは即座に白石家に向けて殴り込みをかけようと行動に起こしたのだ。

 

 ちなみに、この明らかに事件性のある事情が自殺した女子高生の家庭で起こっていたにも関わらず、警察がその原因を突き止めていないどころか、そもそも捜査さえしていなかった。

 

 それはこの頃は警察は民事不介入の時代であり、余程の家庭内暴力、それこそ被害者が死ぬほどの事態にならないと介入できないので、捜査しても無駄だと判断されたのが一つ。

 もう一つが、美智代が死んだのが受験戦争が激化する時期に近いのもあって、その頃に多発する学生の自殺なんてそもそもまともに調べる警察が担当した者たちにいなかったからだ。

 

 唯一、美智代と個人的な顔見知りであった警察官がその自殺現場を不審に思い、それが他殺である可能性に勘づいて捜査していたのだが、良くある一度決まった決定を覆されるのを嫌った上がその証拠を封殺してしまっていたりする。

 

 ともかく、美智代の家に事の真相を確かめに来たやっこはインターホンを鳴らすと、ドンドンと扉を強く叩いた。

 

「すいませーん!美智代のお母さん!! やっこです、開けてくれませんかーッ!!」

 

 勝手知ったる死んだ親友の家だからか、やっこは一切遠慮する事なく中に呼びかけた。それは物怖じもしない図太い性格あってのものだが、これが逆崎 約子の魅力であると彼女の友人たちは口を揃えて言うだろう。

 

「むぅ……留守なのかな」

 

 数分ほどピンポンとノックを繰り返したが結局誰も出てこないのを確認すると、やっこは出鼻を挫かれたとため息を吐いた。そして何の気なしに扉の取手を掴むと、さすがに開かないよねぇ、と内心で今どきそんな不注意な奴いないかと笑いながら横に引いた。

 

「…………えっ」

 

 ガラガラと、横に開くタイプの玄関口はあまりに呆気なく家主ではない少女を受け入れるように開いてしまった。

 

(えっ……うそ、開いちゃってる!? えっ、えっ……どうしよう……まさか開くなんて……!)

 

 そしていざ開いたとなれば困ってしまうのはやっこだ。友人の家が戸締りもされずに開けっぱなしだったなんて、この家の持ち主たる男に真相を問い質しに来たことを一瞬忘れてしまう。

 

 だが、今なら中に入って親友の自殺の真相を知れるのではと言う気持ちが沸々とやっこの中で湧いてくる。

 人様の家に勝手に入るなんて犯罪じゃん、という当たり前の倫理観がやっこの逸る心を抑えるが、親友の死を解き明かしたいと言うやっこの友達思いの性格が、ここに来て暴走した。

 

「え〜っい! べらぼうめっ、女は度胸! 覚悟決めたろうじゃないのっ!」

 

 江戸っ子のような口ぶりで腕を捲ると、やっこはその謎に包まれた魔の入り口へと足を踏み入れる。

 踏み入れて、しまった。

 

 

 

 

「…………えっ…………何これ?」

 

 そこは、文字通り狂気の部屋であった。壁中に貼られた見たこともない同じ男の写真。切り抜かれた新聞記事、根島事件と書かれた見出しの事件がそこら中に散乱している。

 地面には赤い液体で書かれた星のような記号、やっこは知らないが五芒星と呼ばれる主にオカルト界隈で有名な紋様の一つだ。

 そしてそれを囲むように置かれる見たこともない器具の数々。ふと目が行ったタンスには、夥しい数のオカルト本が所狭しと置かれているではないか。

 

 一目で異常とわかる。

 一目でこの部屋の持ち主がとんでもなく危険な人間だと理解する。

 一目で美智代ちゃんの死の原因に、間違いなくこの部屋を作り出した男が絡んでいると考えつく。

 

「美智代ちゃん……一体、美智代ちゃんに何が…………あぐッ!!」

 

 突如、異常な部屋の内装に目を奪われていたやっこの首筋をバチリッと強い痛みが駆け巡った。それが違法スタンガンによる電気だとやっこは気づくことはなく、彼女の体は五芒星の上に横たわるように倒れてしまう。

 

「どこから入りやがったこのガキ。見られたからには、帰すわけにはいかねぇじゃねぇか」

 

 意識を失う最後にやっこの瞳が映したのは、倒れた自分に近づく美智代の義理の父親、岩井 官吉郎だった。

 

 

 

 

 

 

「うっ…………うう…………」

 

 肌を駆け抜ける冷たい空気に、やっこの意識は覚醒した。全身を包む倦怠感。覚束ない思考。あたしいつ寝落ちしたんだろう、なんて考えが浮かぶほどぼんやりした、なぜか揺れる視界の中、自身の下半身から感じた鈍い痛みに彼女は現実を認識することになった。

 

「あッ……、痛っ…………!? えっ……は?」

 

「んだあ? 今さら目覚めたのかよ」

 

 パンッパンッと、自身の何も身につけていないお尻に向かって腰を振る男の姿。当たり前のように全裸姿でタバコを吹かす男は、間違いなく親友に家庭内暴力を振っていたと思しき岩井 官吉郎で。

 そしてそんな男が、自分の性器に向かって何かを挿れていて、それのせいでまるでお尻が割れるんじゃないかと思う痛みを感じて。

 自身の中に挿れられている、熱くて硬くて長い棒のような物。驚愕に見開かれる目線を男の腰にやって、そしてその下で流れる赤い血を見た時、やっこは全てを理解して悲鳴をあげた。

 

「あっ……ああ…………あああ゛あ゛ぁぁああ!!!!」

 

 自分が今レイプされていることを。好きな人にあげるはずの処女を奪われ、汚い男のアレを体に挿れられているのだと。そのあまりに歳若い少女にとって残酷で、悍ましい事実に、やっこは普段の気丈で明るい彼女からは想像もできないような、悲痛な声。それは彼女もまた一人の女子高生であると言うことを認識させる物で、同時にこの非道な行為の残虐さを万人に知らしめるのに十分だった。

 

「いやっ…………やめて、なんでこんなッ……あぐっ!!」

 

「うるせえぞガキ!! お前は今日から俺のガキを産む母体なんだから、黙ってチンポを締め付けろ!」

 

 破瓜の痛み、碌に前戯もされずに挿れられた事による膣襞を擦り上げる痛み、無理やり組み伏せられた体から響く痛み。そんな人生で初めて味わった苦しみから逃れようとするやっこを、上から押さえつけるように官吉郎が彼女の仰向けになっていた体を押し潰した。

 

 「うぎゅっ……!」なんてカエルの潰れるような声をあげて、筋肉質な男の体とベッドに挟まれたやっこ。まるで種付けプレスをされているような格好になり、逃げ場を無くした彼女は、それでもと官吉郎の下で飛び出た脚をジタバタと動かして抵抗する。

 

 だがその抵抗も、ふんっと官吉郎が強く彼女の膣にチンポを突き込むと、どこか深いところに当たったのか、ビクンッと体を震わせてやっこが動かなくなったことで止んでしまう。

 

「あっ……ううっ……う゛う……!」

 

「そうだ。そうやって静かにしてれば、手荒なことはしないでやるよ」

 

 脅すような強い口調から一転して、ペットに言い聞かせるような声色で話しかける官吉郎。恐怖と痛みで涙を流すやっこは、それをふざけんなと跳ね除けねばならないとわかっていても、体が竦んで動かない。大の男にレイプされているのだから病むなしだ。

 

 男の腰が自身の尻たぶに叩きつけられ、膣穴に挿れられた男性器がゴリゴリと閉じられていた通路を押し広げていく感覚に、まるで自分が男の物へと書き換えられていくような嫌悪感が湧く。

 そして実際、やっこの誰も受け入れた事のかった蜜壺は初めて受けれた官吉郎のチンポの形に少しづつ開発されていっている。

 

「あっ……はっ、ぐ……! んっ……あん……!」

 

 それを証明するように、苦痛のうめき声しか漏らしていなかったやっこの声に、僅かばかりに艶声が混じり始めていく。

 自身の膣を貫く男の剛直に、意思とは反して女としての体が反応してしまうのだ。

 

「はうっ……んあっ……! いやっ……なんで、あたしの体……んんっ……!!」

 

 レイプされて感じてしまうなんて、一体どれほど屈辱的か。下腹部から齎される甘い刺激を否定しようと、やっこは必死になって頭から快楽を追い出そうとする。

 だがその思いに反比例するように、成長途上の胸の中心で輝くピンク色の乳首が興奮で尖っていく。結合部から、官吉郎の物ではない淫らな液体が分泌され始めている。

 

「んんっ……! んっ、んっ……ああっ! あっ、あっ、ああ゛ぁ……!!」

 

 必死に喘ぎ声を抑えていた口が、誤魔化せなくなった快楽の渦に決壊してしまう。愛液をローション代わりに挿入の勢いを増した肉棒がピストン速度を上げたのだ。

 うら若い女子高生の先ほどまで処女だった膣穴に、三回りは歳が行っていそうな男の肉棒が激しく出入りする。

 

 本来ならそれこそ何十万と援交狙いの女子高生に払って、土下座して、一生財布になることを誓ってやっと出来るような処女喪失セックス。

 だが岩井 官吉郎はそれをレイプという最低な手段で、一切の金も責任も負う事なく堪能しているのだ。

 

「お、おおっ……なかなかいい締め付けするようになったじゃねぇか」

 

「あっ、あっ、ちがっ……違うぅぅ! こ、これは……ああ゛!!」

 

 人生で初めて体験するセックスの快感。その刺激に流されないようにと、耐えるように体に力を込めたのが仇になった。膣襞が男の肉棒に吸い付くように張り付き、却って男を喜ばせる結果を生み、何よりやっこ自身へ送られる快感も高めてしまう。

 

 自分の体が自分の手を離れて男の都合の良い物へと変えられていく感覚。たった肉の塊一つで自分が好きにされている事実。それはやっこのプライドをズタズタにして、彼女の意思の強さを奪うには十分すぎる。

 

「おねが……お願いします……ああっ、はあっ! も、もうやめて……お願いです……んああッ!!」

 

 涙を目から流して、やっこは自身をレイプする男に許しを乞うていた。それがどれだけ屈辱的かなんて、わからないはずがない。

 だけど今はとにかくこのセックスを…………犯されて感じてしまうようになっている状況から逃げたかった。自分が、このままだと自分じゃなくなっていく気がしたから。

 

「ああ゛!? やめるわけねぇだろガキ!! もうすぐ出るんだから、ちゃんと締め付けろ!!」

 

 だがその懇願に対する男の返答は、よりピストンを強めることで却下される。そして男が発した言葉に、やっこは文字通り身が凍るような恐怖を覚えた。

 

「ヒッ……!! で、出るって…………!? い、いやぁ、イヤァぁぁぁ!!! 誰か、誰か助けてぇぇええ!!」

 

「うるせぇつってるだろう!? 泣いたところで誰も来ねぇんだよ!! 黙って射精させろクソアマ!!」

 

「あっ、お゛お゛ぉッッ……!!?」

 

 やっこの叫びは、またしても官吉郎が強くチンポを彼女の膣奥に叩きつけたことで霧散させられる。しかも今回は何度か出し入れしてほぐれて来たからか、男の汚れた肉棒の先端は少女の子宮口にまで届くほどに深挿しされたのだ。

 

 初めての子宮口と亀頭のキス。それをこんな最低な男に、それも泣き叫ぶ自分を黙らせるためなんて理由で奪われた。

 やっこの心は恐怖と絶望で一杯で、だけどそれとは別に体はどこまでも男からの陵辱に反応してしまう。

 

「ゔぅ……ゔぅぅ……あ゛っ、あ゛っ、あ゛ぁぁ……ゔああッ……!!」

 

 泣きながら喘ぎ声を上げる。苦しめられながら気持ちよくなってしまうやっこは、自分が女として生まれたことを今日ほど後悔することはなかった。

 

「くぅ……唆るねぇ、女の泣き顔は……! あぁ、見てたらもう出そうになっちまう……!」

 

「ゔあぁ……やだぁ……あ゛ぐっ、あ゛っ……やめで……出さないでぇ……!」

 

 男の残酷な宣告に、少女は無駄だと分かっていても声を出さずにはいられない。

 だが当然そんな哀れな被害者の泣き言を、加害者である男が聞く訳などなかった。

 

 びゅるるるるる!!

 

「ぁ、ああ゛っ……! ひ、なに、これっ……熱っ、熱いよ、ぁ、ああぁぁああ……ッッ!!?」

 

 子宮口に当てられた尿道口から大量の雄の精液が搾り出される。男の金玉で温められた灼熱の白濁液の塊が、女子高生の何者にも汚された事のなかった純白の器を汚し、充満させていく。

 未知の感覚に戸惑い、そしてすぐにそれが何であるかを認識して、やっこが目を絶望に染め上げて滂沱の涙を流す。

 

 それからたっぷりと1分ほど。やっこの膣に精を放ってから、漏れ残しがないように何度か腰を振り、彼女の子宮を自身の子種で埋め尽くした官吉郎がようやくその肉の棒を抜き取った。

 

「ふぅ……まぁ、悪くない膣だったぜ」

 

「あ゛ぁぁ……うあ゛ぁぁあ…………!!」

 

 涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃに濡らしながら泣き叫ぶやっこに、官吉郎はまるでスーパーの試食コーナーで店員に試食品の感想を言うようなノリで言葉を投げかけた。

 あまりに人の心のないその姿に、だけどもう反抗するだけの気性はやっこには残っていない。膣出しをされ、妊娠してしまうかもという恐怖が彼女の心を深い暗闇で覆っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おら、飯はまだか!?」

 

「は、はいっ! すぐに、お待ちします……!」

 

 あれから、やっこは男に解放されることなく監禁生活を送らされていた。

 どうやらやっこが眠らされている間に連れてこられたのは、白石家とは別のどこかの一軒家だったらしい。近所に人が住んでいないような辺鄙な場所にあるこの家は、どれだけやっこが悲鳴を上げても誰も気づいてくれない、まさしく一人の人間を閉じ込めるには絶好の場所だった。

 

 六畳半程度の部屋と、キッチンしかない一軒家としてあまりに小さすぎる家で、やっこは自身をレイプした岩井 官吉郎との二人暮らしを送らさせていた。

 

「お、お待たせしました……」

 

「ったく、待たせやがって」

 

 部屋に置かれた小さな机に、一人分の食事を置いていくやっこ。そんな彼女の服装は、裸にエプロン姿と服とも言えない淫らな格好だ。体の前面しか隠せておらず、股周りをギリギリ覆う程度の長さしかないそれは、男のフェチズムをくすぐるためだけの姿。

 

 この服装を見るだけで、やっこが男からどんな風な扱いをされているかは一目瞭然だろう。

 そしてやっこにとって最も辛い事実が、このエプロンが明らかに自分よりも前に誰かが使っていた形跡があること。自分と同じ背丈の誰か。それを考えるだけで、やっこの心はより重く沈んでいく。

 

「おら、置いたらとっとと脇に退け」

 

「はい…………」

 

 料理を作ってもらったやっこに対して礼の一つも言わずに、片手で新聞を読みながら汚い箸の持ち方でご飯を食べる官吉郎はクズここに極まれりだ。

 だがそんな彼に対して、深く刻みつけられた恐怖と屈辱から何も言うことが出来ないやっこは、男が食事をしている時の基本姿勢、土下座の態勢で食事が終わるまで待ち続けるのだ。

 

「そうそう……お前の捜索、打ち切られたみたいだぜ、やっこ」

 

「…………!!」

 

 突然新聞を持っていた男から告げられた衝撃の事実に、やっこは土下座の態勢から思わず顔を起こして確認するように官吉郎を見てしまう。

 だが、それがイカれた男の癪に触った。

 

「あ゛あッ!? 誰が土下座をやめて良いっつった!? 俺の食事中は、絶対に頭を尻より高く上げるなって言ったのを忘れたのか雌犬!?」

 

「ヒッ!! ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!!」

 

 怒鳴り声を上げて、コップの中の水をやっこにぶち撒けてくる狂人に、染み込まされた恐怖心からすぐに頭を畳に食い込むほどに沈める悲劇の少女。

 エプロンに覆われてない素肌の背中をガタガタと震わせる様は、少女が男から味わされた苦しみを雄弁に物語っている。

 

「ちっ、部屋が水で汚れたじゃねぇか。お前が悪いんだから、ちゃんと舌できちんと掃除しやがれっ!」

 

「は、はいっ…………!」

 

 男に命じられるままに、やっこは即座に水に濡れた床へと舌を這わせる。

 じゅる、じゅるると餌を食べる犬猫のように、いやむしろ餌用の皿さえないことからより惨めさが増している。その姿に、やっこ本来の快活な印象はもう何処にもなく、ただ男の怒りを買わないように怯える虐待被害者しかいないのだ。

 

「じゅる……んっ、終わりました……」

 

「ったく、世話焼かせやがって。くっそ、なんの話をしてたんだぁ…………ああ、そうかテメェの捜索が打ち切られたって話だ」

 

 ケラケラと笑う男は、再び土下座の態勢で今度は決して頭を上げないように平伏しているやっこの頭に新聞を投げてきた。

 バサリと、紙とは言えある程度枚数を重ねられていることで当たった時に衝撃が走るが、やっこは黙って受け入れて額を床から離さない。もしここでまた顔を男の許可がある前に上げればどうなるか、よく分かっているからだ。

 

「ククク。よしいいぞ、顔を上げて読んでみろ」

 

 そんな調教の成果を発揮してきたペットに対して官吉郎が満足気に、新聞を読む許可を出す。

 それを受けてやっと顔を上げることを許されたやっこは涙で赤く染まった瞳で、自身の唯一の希望が潰えた事を知らせる記事を見たのだ。

 

『行方不明の駒形高校女子高生の捜索、打ち切られる!』

 警察は行方不明となった女子高生が最近友人の自殺を気に病んでいたことから、自主的な失踪と判断。最近の高校生はストレスに弱く、反社会的行動に取りやすい…………

 

「あ……ああっ……あああ゛ぁ!!」

 

 新聞の片隅の、誰も注目しないような小さな四角い枠に収められた記事。そこに書かれた見出しと、そこに綴られるあまりに見当違いの警察の見解に、途中から若者問題へと脱線して本筋の自分の事を一切語らない記事の当筆者。

 誰も自分のことを本気で探そうとなんてしていないと言う事実に、もう自分をこの地獄から救ってくれる人なんていないと言う事実に、やっこの長い監禁生活で疲弊していた心は壊れてしまった。

 

「あ……あはは……あははは……」

 

「あぁ? んだよ、おかしくなっちまったか。まあいいか、どうせ赤ん坊を産む母体以上の価値はねぇしな」

 

 諦観と絶望の笑い声を漏らすだけの人形となったやっこを、食事を終えた官吉郎が土下座の態勢から仰向けにひっくり返す。何の抵抗もなく、くるりと両手両足を広げて恥部の全てを晒すやっこの上へと男はのしかかった。

 

「あぎゅっ!!?」

 

「膣の締まりは変わらねぇな。そんじゃこのまま使うか」

 

 バキバキに勃起した剛直を遠慮もなく少女の膣穴に挿入し、その具合が変わらないことを何度か出し入れして確かめる。そこに、精神を崩壊させてしまったやっこへの労りは皆無。彼女を何処までも人間ではなくオナホとしてしか見ていない邪悪さがそこにはあった。

 

「あっ、あっ、あっ、あぐっ……!!」

 

 そして始まるピストン運動。肉棒を女の性器に突き込んで自分が気持ちよくなることしか考えていない、荒々しい男の獣欲に塗れたセックスとも呼べないオナニー。

 そんな扱いをされているのに、もうやっこの心に屈辱や怒りが燃え上がることはない。心を完全に殺されてしまった彼女は、自分の膣襞を抉る肉棒のカリ首にただ反射的に喘ぎ声を上げるだけのラブドールだ。

 

「あっ、んっ、ああ゛ぁ……」

 

「うおっ、出るッ……!」

 

 びゅるるるるるる

 

「あっ……んぅぅッ……!」

 

 そして当然のように膣出しされる。やっこの17歳のもう子供を産めるようになった胎へと、中年男の精子が無責任に放出されていく。ネチャネチャとした粘り気を持った濃い白濁液は少女の子宮口へと殺到して、未来ある若者をボテ腹女子高生ママにしようと蹂躙するのだ。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 自身の子宮の中を熱い雄の粘液が渦巻く感覚。だがそれにさえ、もうやっこは何の感情も抱けない。ただ死んだ瞳で、自身を見つめる獣の顔とまた腰を振り始める体を見つめていた。

 

 

 

 それから幾月が経ったのだろう。

 

 やっこにはもう日付や時間の感覚さえもあやふやだった。

 毎日朝から晩まで男のために奉仕する日々。男のために食事を作り、男が飲み散らかしたゴミを片付ける。そして男がムラムラすればその体を貪られて、精液を体の中外問わず塗りたくられ、寝る時は座布団の上で小さな毛布一つの人権のない生活。

 

 そんな日々を続けていれば、やっこの卵子が男の精子と結びついてしまうのは必然で。いつしか生理が来なくなり、お腹が少しずつ張ってきたのを見たやっこが自分の妊娠を悟った時、久しぶりに感情を発露して泣き叫んだ末に今度こそ本当に物言わぬ人形のようになってしまった。

 

 男に口答えどころか最低限の返事さえ返すことがない。その姿は図らずも、彼女の親友で官吉郎に身も心も陵辱された白石 美智代の死ぬ間際の姿に瓜二つだった。違うのは、そこに希望も意思も見当たらないこと。

 

 妊娠が発覚して、男に犯されることがなくなったやっこはそれこそただの家政婦のように官吉郎の世話をするだけの女となった。必要最低限の会話、家事、就寝。まるで空気のように雑事をこなす生活に、悲しいかなやっこは適用して来てしまった。

 人間は辛い環境に放り込まれた際に、そこに馴染もうと意識や体が少しづつ変わって行くと言うが、やっこの身に起こったのはまさにそれだ。彼女はレイプ犯と同じ屋根の下、彼の子供を孕って生活するという地獄のような環境に慣れてしまった。

 

 男にご飯を用意することも、缶ビールやタバコの吸い殻を片付けることも、時たまフェラチオを要求してくる男に応えるとも、日常の一部として受け入れてしまったのだ。

 それどころか、たまに賭け事に勝つかして機嫌の良い官吉郎に少し高めのご飯を貰ったり、彼の隣で布団に一緒に包まってもいいと許可されると死んだ心に少しだけ嬉しいという感情が浮かんでしまう。

 

 それが危険な兆候だと指摘できる精神科医のような人間は何処にもいない。憎悪を抱くべき強姦魔の監禁犯に、被害者が感謝の念を抱き始めるなんて誰が聞いても異常だとわかること。

 

 それほど長い監禁生活で心のオアシスを枯らされたやっこは、ついには自分のお腹の中ですくすくと育つ官吉郎と自分の子供に愛情さえ抱き始めた。

 自分の赤ちゃん。例えその父親が誰であろうと、半分は自身の遺伝子が流れる我が子を壊れてしまったとは言え心優しいやっこが愛さないわけがない。いやむしろ彼女にとって、強姦魔の男以外に誰とも関われない空間における唯一の他人である胎児に依存と希望を見出してしまったのかもしれない。

 

 だから----

 

「…………ぇ?」

 

 官吉郎が散らかした部屋をいつものように片付けていた時に見つけてしまった一つのオカルト本。そこに記載されていたとある魔術儀式の手順の端に書かれたメモ書きを見た時、死んだと思っていたやっこの感情は蘇った。

 

『術者と血が繋がった生まれたばかりの胎児の心臓を媒体にすることで術者本人を若返らす事が出来る』

 

 全編英語で書かれた本の中で、やけに生々しく赤いボールペンで描かれた日本語。その内容は、これが人の血で描かれたのではないかとやっこが思うほどの悍ましさで、今まさに赤ん坊を体内に宿すからこそ思わず吐き気を覚えてしまう。

 

 そう、自分は今もうすぐ生まれる胎児を孕っているのだ。

 

「あ……あっ、ああ……ッ!!」

 

『赤ん坊を産む母体』

 

 何度か官吉郎が自分に向けて言っていた言葉の意味がわかってしまう。碌に反応もしなくなったような自分を、殺すことも解放することもなく最低限の食事を与えて生かし続けた理由。妊婦になった少女なんて、性欲を発散したいだけの男がいつまでも飼い殺す訳がない。

 

 全ては、私が産んだこの子を黒魔術の儀式の生贄にするため。

 

「----ッ!!」

 

 全てを理解した時、やっこの中で何かが変わった。それはお腹に子供を宿したことで、少女ではなく母親としての自覚が出始めていたやっこが、我が子の危機に死んでいた心を奮い立たせたのだ。

 その目にあるのは何としてもこの子だけは殺させないと言う強い意思。例えどんな無様な事をしてでも、男に儀式を思い止まってもらうと言う誓い。

 

 長い監禁生活で魂まで躾けられたやっこに、官吉郎を害するという選択肢はない。もし実行しようとしても、体の隅々まで刻みつけられた恐怖と痛みが彼女の手を止まらせてしまう。それがわかっているからこそ、やっこが出来るのは男に媚びて、媚びて、媚びて……黒魔術よりもやっこと言う女の価値を上げてお願いするしかない。

 

「安心して、あたしの赤ちゃん……絶対、お母さんが守るから……ッ」

 

 それはかつての純真な江戸っ子少女だったやっことは違う、だがそれでも確かな彼女らしい姿を僅かに取り戻していた。

 

 

 

 それからやっこは官吉郎に気に入られようと必死だった。彼が持っているエロ本やグラビア雑誌を読み漁り、男を喜ばせるための性技や誘惑を自分から吸収していく。男が用があっていない時には積極的にディルドを使ってフェラの練習をして、本番で男を気持ちよくさせるテクニックを磨いた。

 

 全ては、自分の子供を守るため。よくわからない黒魔術の儀式なんかの生け贄として官吉郎に殺させないためにも、やっこは自分が女として如何に男を満足させられるか、そして赤ちゃんを殺さない代わりにそんな自身のセックステクニックを一生あなたのために使いますと、交渉するつもりでいた。

 

 そしてその努力の成果は確かに少しずつ現れ始めていた。

 

「お、おお゛ぉ! いいぞぉ! 急に積極的になったじゃねぇか……!」

 

「んじゅ、じゅるる……♡ ご主人様、これはどうですか? ご主人様のチンポを扱きながら、あたしの舌でご主人様のお尻をぺろぺろします♡」

 

 その変わりようは一目瞭然だった。今まで事務的に男のチンポを口で咥えて上下するだけだったやっこが、指先で尿口を穿るように弄り、金玉を優しい手つきで揉み、そしてその口を大量の陰毛に包まれた中年の尻穴に口付けている。

 

 しかも逐一男の様子を上目遣いで確認して、指圧や舐める場所を変えて官吉郎が一番気持ちよくなれる場所を確認すると言う徹底ぶり。超一流娼婦のようなサービスを、やっこは自身の人生を台無しにした男にしているのだ。

 

 そんな彼女の変わりようを官吉郎が怪しまないはずがない。少し前まではうんともすんとも言わないただの性処理用の少女が、急に献身的に奉仕してくるようになったのだ。何か企んでいると考えるのは当然だ。

 

 だが官吉郎のそんな疑いを洗い流すように、やっこの変貌は雄の優越感と性欲を満足させてあまりある物だった。

 

「じゅる、じゅぷっ……おはようございます、ご主人様♡」

 

 朝に目覚ましフェラは当たり前。官吉郎が起きるよりも早く目覚めて、朝立ちチンポを世話するボテ腹女子高生の姿はそれだけで破壊力が抜群だ。

 

「んぶぶっ……ごく、んっ……♡ 今日も、素敵な精液をありがとうございます。ネチャネチャしてて、あたしの歯茎や頬裏に絡みついてきます。んっ……さすがあたしの赤ちゃんのパパだね……♡」

 

 さらには口内に射精された精液を舌の上で転がし、噛み締めるように味わってから飲み込むのだ。その際やけに官吉郎を自分の子供の父親である事を強調するが、その17歳とは思えない艶やかさの前にはどうでもよくなった。

 

 

「ほら、ご主人様。高校の制服、久しぶりに袖を通してみました♡ もうお腹も胸も大きくなっちゃって少しキツいですけど、これなら駒形高校の女子高生を孕ませて、ママにしたって実感できますね♡」

 

 そしてまたある時は、やっこが初めてレイプされた時に脱がされてから一度も着ていなかった制服を身に纏い、妊娠腹や肉付きのよくなった太ももをチラチラと晒す援交女子高生を演じて見せる。

 

「あたし、逆崎 約子はエッチが大好きな変態女子高生です♡ ご主人様の子供を妊娠しているのに、チンポを下の口で咥えたくてしかたないんです♡」

 

 スカートを捲り、何も身につけていない下腹部を身につけて男を煽る。昔のやっこからは想像もつかないほど甘い声を発して、男の劣情を擽ろうとする姿は実に官能的に映るだろう。

 

「あっ、あっ、ああ……ッ♡!! あたしの赤ちゃんがいる子宮に、こんこんってご主人様のチンポがノックしてる! 出してください、ご主人様! あたしたちの子供に、あなたは愛し合って産まれてくるんだって教えてあげて!!」

 

 そしてボテ腹女学生の姿で必死に官吉郎に跨り中出しを強請り、女の膣で扱かれて気持ちよくなっている男の脳に、自分たちは愛し合っているんだと耳元で語りかける。かつての江戸っ子魂を捨て去り、吉原の娼婦の魂が乗り移ったのではないかと思うほど淫靡に変わっていくやっこの姿は、もし彼女の親友たる美智代が見ればどう思うか。

 

「ねぇ……ご主人様? その……アナルセックスって興味ありませんか?」

 

 そして遂には、やっこは自身の後ろの穴さえも男に捧げる事を選んだ。臨月に近づいた事で使えなくなってしまった膣穴の代わりに、男の性欲を満足させる穴を提供するために。

 

 ベッドの上で四つん這いになって両手で尻穴を広げ、ローションを垂らして男の肉棒を迎え入れる準備を整える。

 その極上の媚びは、アナルセックスがまだ未経験であった官吉郎に新しい興奮を齎すのに十分なエロさだ。その怒張を初めて女の、それも少女の排泄穴に押し付けた男は、使い古して広げられたマンコと比べてキツく締まりのある直腸へとぶちこんでいく。

 

「おっ、おごおぉぉ……ッ!!?」

 

 覚悟をしていたとは言え、体が引き裂かれるような痛みを味わったやっこの悲痛な悲鳴が部屋に響き渡った。腸筋を無理やり広げられ、本来男性器を挿れられるように出来ていない肛門をケツマンコとして開発される。

 いくらローションで滑りを良くしていようと、まだ体が未成熟なやっこにいきなりのアナルプレイは挑戦的すぎた。快楽なんて微塵もない痛みだけの性行に、しかしやっこは愛する赤子のためにと笑顔を形作るのだ。

 

「ぉ……ぅっ……、ありがとうございます……! ご主人様のチンポ、とても気持ちよくて……ぁぐっ……あたしのケツ穴と、相性バッチリです……!」

 

 ミシミシと腹に入れた肉棒を中心に下腹部が悲鳴を上げるが、それを無理やり意思で押さえつける。

 

 自分はこのアナルセックスを心から気持ちいいと思ってる。愛する人にケツ穴を犯されてあたしは嬉しいんだ。

 そう、自己暗示を何度も頭の中で自分にかけて、それがいつしか暗示なのか本心なのかもわからなくなるほど繰り返す。

 

 そうすれば、いつしか荒々しく腰を振る男に蹂躙される肛門も気持ちの良いオナホ穴になると信じて。そして、この地獄のような日々を幸せな男女の営みだと愛せる(壊れる)ようになる事を祈って。

 

「おおぉお゛ぉおおッッ----♡♡!!?」

 

 やっこは今日も汚い嬌声を上げながら、かつて親友が味わっていた生き地獄の中で、終わりのない第二の生を送るのだった。

 

 

 

 

 

 

「はい、忘れ物はないね。いってらっしゃい」

「はぁい、ママ!」

 

 元気よく幼稚園へと向かうバスに走る我が子を見送る母親。昭和の日本ではどこでも見かける事になる普遍的な平和の姿だ。

 娘に対して快活な笑みを見せる女の姿は、どう見ても二十代前半ほどで、あのぐらいの娘を持つ親としてはかなり若すぎるほどであったが、それも当時のコンドームの普及率がそれほど高くなかった日本ではありふれた家庭環境の一つ。むしろ育児放棄せずにしっかりと子育てをしている分、しっかりと責任感のある親の間に生まれたと言えるだろう。

 

 少なくとも、幼稚園の先生たちからの女への印象は悪くなく、娘と夫を心から大切に思っている事が節々から感じられる彼女を邪険にする理由はない。むしろ、同性でさえ蠱惑させる雰囲気と頼り甲斐のある姉気分的側面を両立させる彼女に、多くの職員は魅了されていた。

 

 そんな母親である女の名前を岩井 約子。数年前に強姦されて行方不明となり、戸籍上は岩井 官吉郎の養子となった逆崎 約子の今の姿だった。

 

 娘を送り出すやっこの姿を見れば、彼女が見事官吉郎の妄執を思い止まらせたのだとわかるだろう。彼女の努力は見事身を結んだのだ。

 

「おい、やっこ。ガキを送ったらとっとと俺のチンポの世話に戻りやがれ」

「あっ……♡ はいぃ……っ♡♡」

 

 だがそれと引き換えに、やっこは取り返しのつかないほど官吉郎に堕ちてしまった。朝っぱらから後ろから胸を揉まれ、まだ娘が乗るバスが見えているというのに、何も履いていない股からどろどろと愛液をおしっこをしたように溢してしまう。

 

 やっこは今では心から官吉郎を愛している。彼女が自分に施した辛い現実から逃れるための自己暗示は、新たな自我を生み、親友の養父である官吉郎を女として心から愛するようになった逆崎 約子のありえないIFを生み出したのだ。

 

「ちゅっ、んちゅる、じゅぷ♡」

 

 顔を後ろに向けて、すぐ隣にいる愛する娘の父親たる男に情欲に溢れた接吻を送る。瞳の奥にハートを浮かべ、胸を揉む男の手に愛おしげに自身の手を重ね合わせる。その一つ一つの動作が完成された良妻としてのやっこを物語り、一児の母となった彼女は快楽を貪る雌ではなく男を誘惑する女となった。

 揉まれる胸からはびゅるっ、びゅっと母乳が飛び散り、彼女の上着を裏側から濡らしていく。服の素材のせいで、ブラジャーを身につけていないやっこのピンクの乳輪と胸元を押し上げる勃起乳首が丸見えになっているが、男とのキスに夢中なやっこは気にしない。

 

「んんんっ----ッ♡♡!!」

 

 そしてぶるりと一際強く体を震わせると、キスと胸揉みだけで本気アクメを決めたやっこは男の胸元へと幸せそうにもたれ掛かった。頬を上気させ、熱い吐息を漏らす姿は数分前の娘を送り出したママの姿とは思えない。

 だがやっこにとっては官吉郎に向ける女の顔も、娘へと向ける母親の顔もどちらも同じ延長線上での物なのだ。どちらも愛しい人にだけ見せる顔で、そのベクトルが違うだけ。女とは元来そういうものなのだと、やっこは二十数年の人生で知った。

 

 自身の親友を苦しめた男へと、どうして自分を美智子ちゃんより先に犯してくれなかったんだよと思うほどに心変えられてしまったやっこは、この世で唯一自分の女の顔を見る事ができる官吉郎へと愛情のこもった言葉を捧げるのだ。

 

「はぁ……っ♡ 今日は昨日届いたバニーガールの衣装で奉仕してあげます……♡」

 

 ----だから、今日もあたしをたっぷり愛してくださいね……あ、な、た♡

 

 

 

 オイルショック、省エネ化、コンピューターの普及。

 

 そんな戦国時代とはまた違った動乱の時代に生まれた少年少女たちは、その世間の荒波にある者は飲まれ、またある者は適応して生きているのだ。

 

 ここにもまた一人、狂った時代に飲み込まれた少女が適応して女の幸せを掴み取った。これはただそれだけの、呪いもオカルトも絡まない一人の少女の顛末だった。

 

 

 エンディング#−4 【岩井 約子の生誕】

 

 




 ここまでお読みいただきありがとうございます。

 パラノマサイトは評判だけ聞いて何のあらすじも読まずにプレイしたら、あまりの面白さに二日で全エンディング網羅しました。怪奇物と思ってたら唐突にスタンドバトルが始まって、その後群像劇物となりと、十時間一切飽きないプレイ時間を味わいました。2000円と手頃な値段なので是非ともプレイしてみてください。

 主人公ペアはどれも大好きですが、やっぱり警察コンビが一押しですね。警部とエリオのやり取りが面白すぎる。
 ただキャラとしてはあやめが一番好き。久しぶりに本当のサイコパスだと思えたやべぇ女でした。「あ、それです!」で日常会話の延長線上で唐突に殺された時は普通に唖然としました。あと二度と後ろに立たないで欲しい。

100話達成記念で見たい陵辱系の後日談はどれ?

  • オクトパストラベラー
  • 月が導く異世界道中
  • 龍が如く
  • イリスのアトリエ
  • ジョジョの奇妙な冒険
  • 異世界はスマートフォンと共に。
  • 銀魂
  • 仮面ライダーシリーズ
  • デビルメイクライ
  • ペルソナシリーズ
  • 聖女の魔力は万能です
  • Fate/Samurai Remnant
  • 百錬の覇王と聖約の戦乙女
  • SAO
  • 名探偵コナン
  • ハズレ枠の状態異常スキル
  • 魔法科高校の劣等生
  • ハリー・ポッター
  • 悪役令嬢レベル99
  • 忍の一時
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