※この作品はR-18です。

マイナーキャラ妄想短編集   作:ニンニク嫌い

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 もし怨讐の焔ルートで、アサシンと相打ちになったはずのドロテアが死んでおらず、彼女を狙っていた波止場の商人に拾われていたら?

 某支部
 Fate R-18 探索結果 4万件超
 ドロテア・コイエット R-18 探索結果 5件
 ヨシッ、マイナー!



Fate/Samurai Remnant(ドロテア・コイエット) 前編

 

 

 慶安四年、江戸。徳川四代目将軍、徳川家綱によって平定される世は、相次ぐ大名の改易や取り潰しによって巷に多くの浪人が蔓延るようになり、その平和に翳りを差すようになり始めた。

 そしてそれは犯罪の増加と言う表面的な暗雲だけでなく、もっと見えない江戸の地下を走る霊脈にさえ及んでいた。

 

 その空気の良くない流れは、江戸の市民たちにも感じ取れた。

 ふと目線を往来から裏路地へと向けると、帯刀した無頼漢たちが屯している。

 丑三つ時の暗がりで、空飛ぶ火の玉が飛んでいた。

 天草島原の亡霊が森を歩いているのを見た。

 鬼がいた。八尺はあるかと言う鎧武者がいた。絡繰が意思を持って動いた。友人が豚にされた。南蛮人が我が物顔で江戸の近くを歩いている。

 

 一つだけなら見間違いや偶然で済んだ噂も、四つ八つ、十を越えればそれはもう明確な異常だ。

 人々は噂する。何か今この江戸で起こっているのではないか? 魑魅魍魎の類が渦巻き、百鬼夜行でも起こしているのではないか? 天草島原で死んだ異教徒の仲間たちが大軍を率いて復讐しに来たのでは?

 

 それら何の根拠もない憶測の数々は、全て当たらずとも遠からずである。

 

 --盈月の儀--

 

 幕府の命を受けた彼の高名な土御門家の現当主によって主催された、万能の願望器を巡る七人の担い手と七騎の亡者による血で血を洗う殺し合い。欲する物あるならば殺して奪えと、戦国の世に戻ったかのような時代錯誤の果し合いは、担い手たちが剣として使う、冥界から呼び出された亡者たちの鬼をも容易く屠る武力によって、江戸中を巻き込む戦争と化した。

 

 手始めと言うように浅草の長屋街が吹き飛ばされたのは序の口であった。日がまだ頂点に差し掛かっている頃から帯刀した侍たちが斬り合いを演じ、南蛮人たちが銃を手に持ち街を駆け抜け、本来なら滅多に見ないはずの土御門の陰陽師たちまでもが江戸中の至る所で見かけるようになった。

 神奈川湊、赤坂とその被害はより災禍を増して拡大し、ある森林一体では草木が全て燃え落ちた。

 

 そして極め付けと言うように、今日横須賀の湊が消し飛んだ。

 それは比喩でも何でもなく、文字通り横須賀にあった南蛮由来の建物から船を停める為の波止場まで全てが原型を留めぬほどに、街一つ破壊し尽くされたのだ。

 

 その時人は、横須賀を襲う嵐の中に伝説に語られる八岐大蛇を目にしたと言う。そしてそれにたった一人で立ち向かった美しい異国の女性の姿も。

 

 

 

 

 

 

「くそ、なんてこった……」

 

 荒れ果てたと言う言葉でも生温い残骸と化した横須賀の湊の前で、若い男が唖然とした顔で立ち尽くしていた。

 男はこの横須賀で商いを行っていた商人の一人であった。商人と言っても、店を構えるようなタイプではなく商品を運んで町々で売る、所謂行商人と言う立場の人間だ。

 なのでこの横須賀に居を構えていた商人たちよりは今回の大災害で被った被害の丈は少ないと言えるが、それでもここ一月分の商品全てを失ってしまった。

 

 行商人にとって商品とは命綱だ。彼らは土着の商人とは違って町々を渡り歩いて、自分が運んできた商品とその町の名産とを交換し合ってより大きな利益へと繋げていく者たちだ。そんな彼らにとって今まで集めて来た名産品の数々が紛失したと言うことは、今までの仕事の全てがパーになったに等しい。

 

 なのでこの男の内に宿る絶望はかなり深く、この惨状を引き起こした謎の怪物と嵐に恨み言を百や千浴びせるだけでは足りないほどだ。

 

「ちくしょう……! 少しでもなんか残ってねぇもんか…………んっ?」

 

 残り僅かな希望に縋って、自身が泊まっていた崩れた家屋から何か商売の足しになる物がないかと探す男の視界に、微かな肌色が過ぎった。

 それは壊れた家の支柱と倒れた箪笥の間に挟まれて、僅かに出来た隙間から覗いていて。それが人の柔肌である事に気づいた男は、慌てて救助しようと走り寄った。

 

「お、おい! 大丈夫か!?」

 

 瓦礫を掻き分け、意識のない誰かの手を取って引っ張り出そうとする。そして手を握って初めて、男は挟まれている人間がとても華奢な女性である事に気づいた。そしてその細い体付きが功を奏し、男ただ一人でも女性を瓦礫の間から引きずり上げる事に成功したのだ。

 

「おいあんた、生きてるか!? ----っ!!」

 

 女を荒れ果てた家屋から、表のある程度瓦礫の被害が少ない地べたへと寝かせた男は、その自身が助けた女性の顔を見て目をひっくり返した。

 

 それは息を飲むほど美しい、南蛮人の女。

 それだけなら、まだその美貌に見惚れこそすれ、ここまで男は驚かなかっただろう。だがその女が、男にとって見覚えのある阿蘭陀人商人であると言うなら話は別だった。

 

 女の名前を、ドロテア・コイエット。カタカナ名前を苦手とする江戸の民たちは覚えにくそうだが、男は横須賀で商売をする関係上、南蛮人の名前もある程度正しく発音して覚えられるちょっとした特技を持っていた。

 

 だが男が彼女の名前を覚えていたのは、より常識的な理由だ。簡単に言うと、彼女と一度商談をした事があると言う事だ。横須賀湊に突如黒船率いて現れた異国のお嬢様。それも江戸の娘たちではまずしないような、素足の露出の激しい装いに身を包んだ美女。

 

 その舐め回したくなるような太ももから足先を、太陽の下に輝かせながら歩く女に欲情した横須賀の男たちは数多いだろう。事実男もその一人で、だからこそ女に申し込んだ商談では、自身の行商人としての腕を見せてあわよくば茶の一杯でも引っ掛けられるのではと企んでいたのだが。

 

 結果は、男が思っている以上に非常な、彼の商人としてのプライドをズタズタに引き裂くような歯に衣を着せないダメ出しで幕を閉じた。

 

『話にもならないわね。こんな物で我がコイエット家と交友を結べると思って? とてもではないけど、見るべき物が一つもないわ。あなた、本当に商人なのかしら? だとすれば、一から勉強しなおすべきね』

 

 男の提示した商品を一瞥した後に彼女が返して来たのがこの一声だ。空いた口が塞がらなかった男に対して、続けるように放った彼女の言葉は今度は彼の男としてのプライドまで突き刺した。

 

『それと、商談相手に淫らな視線をあからさまに向けるのは下の下よ。そんなの自分から搾り取ってくださいと言っているような物。わかったら二度と顔を見せないでちょうだい』

 

「…………っ! あ、あの時の南蛮人女……!!」

 

 脳裏に蘇った女の言葉が一字一句反芻されて、それを口にした時の彼女の不敵な笑みを思い出した時、倒れるドロテアに向ける男の視線は、安否を心配する物からプライドを傷つけられた復讐をせんとする小物のそれへと変わっていた。

 

 ここで彼は気づいていないだろうが、ドロテアが男に対して言った言葉は、別に男を侮蔑したのでも馬鹿にしたわけでもない。単純に商売仲間としてのアドバイスを彼女なりに言ったつもりであるのだが、その上から目線の物言いとキツい言葉遣いが、南蛮人に、それも女に下に見られたと憤る男に届くはずがなかったのだ。

 

「ふ、ふふふ……! どんだけ自分の国じゃ偉いのか知らなぇが、気絶してればただの小娘じゃねぇか」

 

 そして意識なくその魅力的な体を横たえさせるドロテアへと、男の下卑た欲望を乗せた手が伸ばされる。男はまず、ずっと惹かれていた彼女の太ももへと手を這わせた。怪我によってあちこち擦り切れてはいるが、それでも生来の美しい美肌は欠片も翳ってはおらず、指先が触れた場所から程よい弾力が伝わってくる。

 

「お……おお……!!」

 

 一度触ってしまえば、もう欲望の枷を繋ぎ止めておく事は出来ない。男は自身の両手を彼女の露出する脚へと滑らせて、足首から太ももとその肌の感触全てを堪能しようと弄った。

 

 女の身で脚に刺青を彫っているのが男にとってはちと難点であったが、それさえもこの美脚の価値に比べれば安い物だ。

 すべすべとした手触り、娼婦とは違う筋肉の引き締まった肌、何よりも香る柑橘系の匂い。どれもが男が味わった事のないような興奮を与えてくれる。

 

 だから男が手で味わうだけで我慢出来なくなるのは、ある種当然だった。

 

「じゅるる、じゅぱっ、じゅずずずっ……!!」

 

 阿蘭陀出身の貴族の娘の生足に、一介の行商人である自分が接吻し、舌を這わして唾液を塗りつけている。そのなんと背徳的な快感を生む事か。男は辛抱たまらんと、ドロテアの太ももを足の付け根近くまで舐め、汚し、自身の唾液を塗りつけた。

 高貴な装いに身を包む傲慢な女の肌に自身の体液が染み込んでいる感覚。もう洗っても自分の唾液が取れないのではと思うほど何度も、何度も、何度も舐めて汚していく。

 

「はぁ、はぁ、はぁ!! そうだ、足指もたっぷりしゃぶってやらねぇと……!!」

 

 やがて露出した素足に男の唾液が塗られていない場所はないのではと思うほど舌で蹂躙した時、男は彼女の中で唯一露出していない足先、南蛮人が履く奇妙な踵部分が尖った靴に覆われたそこを見た。

 

 そこにあるであろうこの淫猥な脚に負けず劣らずの美足も自身の唾液で征服してやろうと、男は女の靴を脱がす。

 そして予想に違わぬきめ細やかな宝石のような素足を見て、獣欲に身を任せるまま、男はコイエット家令嬢の足をしゃぶった初めてで唯一の男となった。

 

「じゅぽっ、じゅぷっ、れろっ、れろぉっ!!」

 

 足指一つ一つを口に含んで舌や歯を押し付ける。指の間にさえ舌先を伸ばして唾液を塗れば、足裏全体を顔に当てて、まるで踏んでもらっているかのような状態でドロテアのそこを舐め上げる。

 

「じゅぱっ、ずずっ、じゅうううっ…………!! はぁ、はぁ…………ふぅ……たっぷり堪能させてもらったぜ、コルセット家のお姫様よ」

 

 僅か数分足らずで、ドロテアの足先も脚周りと同じようにテカテカとした卑猥な光沢を放つ淫靡なアンティークにされてしまった。太陽に照らされて光るその足が、実になめまかしく男の情欲を唆る美しさを発揮していて、股間の雄の象徴がビキビキとズボンの下で猛っているのが彼にはわかった。

 

「ひ、ひひひ、お前が悪いんだぜ……俺をコケにしたお前が……!!」

 

 言い訳にもなっていない戯言を口から漏らしながら、男は自身のズボンに手をかけると下の下衣ごと一気に下ろした。露わになった肉槍はすでに固く勃起しており、なんならその先端から興奮による先走り汁が漏れている。それは男がドロテアの脚を陵辱しただけで、どれほどの興奮を味わったかが見て取れた。

 

「テメェのその自慢の脚、俺の魔羅を沈めるための玩具にさせてもらうぜ!!」

 

 そして下半身を路上で晒した男がまずした事は、ドロテアの股間部を辛うじて隠すだけだった洋装を捲り上げる事だ。横たわっている状態から、少し目線を下にするだけで見えてしまいそうだった彼女の下半身。それが男の手によって太陽の光が照らす街中で、南蛮人らしい上品な布を使った黒の下着を晒されてしまった。

 

「なんて綺麗なパンツ履いてやがる……! これが南蛮人の女が履くもんなのかよ! くぅッ、どこまで男を誘惑しやがんだ異国の女はよ!!」

 

 それがあまりにも江戸の女たちが履く物とは気色も、扇状的さも段違いだったから、男は気づいたらその下着へと男の怒張を押し付けていた。

 

「おらっ、反省しろ! 俺を馬鹿にしときながら、こんな格好で男を誘いやがってる事を謝りやがれ!!」

 

 そしてドロテアの肉付きのいいふっくらとした太ももで自身の肉棒を挟ませると、黒の下着越しに彼女の陰部に沿ってその肉の塊を前後させた。

 所謂、素股コキだ。ただ女の太ももと秘部で肉棒をサンドイッチさせて扱かせるという単純な物だが、それを南蛮人の美女、それも向こうでは名家のお嬢様のそれでやっているのだから男の興奮と射精感を昂らせるには十分すぎる。

 

「おぉお……っ! なんだこれ、下手な女のマンコより気持ちがいい……ッ!! やべぇ、こんなのすぐ射精しちまう!!」

 

 男は童貞ではない。江戸に来た時に初めて訪れた吉原で捨てているし、娼婦の女じゃなくても適当に引っ掛けた女と懇ろになった事もある。だからこそ、このドロテアの太ももと秘部の圧迫感の恐ろしさがよくわかる。

 

 これは名器だ。肉棒を挟み込む太ももの柔らかさと厚み、股を擦らせるたびに微細に感じる割れ目の感触。どれも高級娼婦のマンコに突き込んだかのように極楽で、もしこの感覚を童貞が味わったのならば、二度と普通の女の穴では射精出来ないのではないか?

 

「くおお、射精る!! おらぁ、その淫乱な南蛮服で受け止めやがれッ!!」

 

 限界を迎えた昂りの解放先を、男はドロテアの着る洋装の服、一目で上物と分かる黒の礼服の中へと吐き出す事を決めた。捲り上げていた彼女の丈部分を肉棒を覆うように戻し、ちょうど股上、臍辺りを隠す部分の布へとその粘液を放出した。

 

 ぶびゅっ、びゅびゅっ!!

 

 おそらく一着何両もするであろう高級ドレスの内布が、一月でこのドレスの値段の二分の一も稼げないような行商人の男の精液を吸収して行く。黒の布地が液体を含んだ事でより黒みを帯び、どこかイカ臭い匂いをそこから香らせた。

 

 はぁ、はぁとやり切ったような顔をした男がドロテアの太ももから肉棒を抜き取る。その際、亀頭に残っていた白濁液の汁が彼女の綺麗な太ももに汚い白色をこびり着かせ、ムワッと香る男の雄臭さをその肌に吸い込ませたのだ。

 

「ヒヒヒッ、良家のお嬢様もすっかり平民の雄汁臭くなっちまったなぁ……!」

 

 その様を嗤う男は、さらにその臭いを彼女の体に擦り付けんと、先ほど射精して白濁液をぶちまけた服の部分、その表の場所を上から触るとそこを女の腹に押し付けて擦らせた。

 ぐじゅっ、じゅちゅっ、そんな音を響かせて、裏地に染み込んでいなかった分の精液がドロテアの純白の肌に塗られ、その臍周りを薄く広く雄汁が染み込んで行く。

 

「はははッ!! 良い様だ! 目覚めたら一体どんな反応するだろうな。起きたら下半身が唾液まみれで、太ももと臍に男の精液がこびりついていると知ったらよう!」

 

 そんな邪悪な想像をしながら、男はようやく自身の精液を女の腹に塗り込むのを止めた。そして頭の中で怒りと羞恥で顔を真っ赤に染めるドロテアの姿を夢想したからだろう、ふとその女の顔が気になり目を向けた。

 

 今も目を瞑るドロテアは、やはり異国の人間である自分でもわかるほどに整った顔立ちをしており、自分たちの肌の色よりなお白い肌は、まるで天然の白化粧だ。目鼻立ちがくっきりとした顔は、起きている時は強気な印象を与えたが、眠っている今ではまるで天女のように可愛らしい。

 

「……………」

 

 いつのまにか、男はドロテアの顔の目前まで近づいていた。その額に自身の額がくっつきそうなほどに近づき、その芳醇な香り漂う女の色香を至近距離から吸い込んでいた。

 

「こんな綺麗な唇……味わわねぇのは馬鹿のすることだよな……」

 

 そして何よりも自身の瞳を捉えて離さない彼女の薄桃色の唇に、男は吸い寄せられるように口付けていた。

 眠る女の唇に、男が接吻する。言葉にすればまるで御伽話の眠れる王女様を起こす王子様だが、実際はただの強姦だ。そこに心を沸かす浪漫的な情緒は欠片もなく、ただ卑しい男の性欲に満たされた猥雑さがあるだけだ。

 

 ちゅっ、ぢゅる、じゅっ、じゅずずっ

 

 ドロテアの唇を陵辱するだけでは飽き足らず、男は彼女の口内にさえ自身の性欲をぶつける事を選択した。彼女の閉じられた歯を無理やり開けて、その中で眠る可愛らしい小さな舌を絡め取り、嬲るように扱って行く。

 自身の唾液を飲ませ、代わりに女の唾液を吸い取る。そんな最低な卑猥な行いを何度も、何度も、何度も繰り返して、彼女の口内が自分の体液で一杯になって溢れるほど続けた。

 

 ドロテアの顎を男の唾液が伝い、首元へと落ちて行く。彼女の体が窒息を恐れて、条件反射で喉を動かしてこくり、こくりと男の唾液を胃の中へと送り込む。その様を見て、彼女の体を外も内も自分の物で汚してやったと笑みを強くした男はようやく彼女の口から顔を離して----

 

「んっ…………ぁ…………誰……?」

「----!!?」

 

 目覚めたドロテアと目が合った。

 

「なっ…………ああっ……!!?」

 

 驚いて飛び起きた男が、慌てて彼女から離れる。寝込みを襲っていた相手が目を覚ましてしまったと言う最悪の事態。しかもそれが、あの気位の高いドロテア・コルセットなのだから不埒を働いた男がどうなるかなんて一目瞭然。

 逃げようにもバッチリ目が合ってしまった。反故になったとは言え一度商談の席を設けた相手、一流の商人である彼女が自身の顔を忘れているわけがない。

 

 男は恐怖した。海外の名家のお嬢様がどれほどの存在なのかはわからないが、もし江戸における徳川の縁者のような存在なら、自分はどこまで逃げようと草の根を分けてでも狩り出され、惨い死に様を与えられるだろう。いやそれよりも早く、彼女の側に付かず離れずずっといたあの海坊主のような大男に殺されるやもしれん。

 

 ここでドロテアを殺して口封じすると言う発想がわかないのが、彼が気絶した女を襲うクズであれど、人を殺すことまでは出来ない小市民である事が窺える。

 

 そして男が自身の未来に待つ末路に怯えている間にも、意識を覚醒させたドロテアは起き上がり、頭を振って何かを確認するように辺りを見回していた。

 

 その様を見て、とにかく逃げるなら今しかないと男は判断した。その先に逃げ切れると言う確信は一切なかったが、それでもこのままここにいれば即座に死ぬ事は間違いないのだと。

 

「ま、待って----!!」

 

 踵を返して走り出そうとした男の背にドロテアの必死そうな声が届いた。それが自身を強姦した相手を止めようとしてのものだろうと男は次に彼女が発する言葉も待たずに駆け出そうとした。

 

 だが----

 

「あの、ここは何処なんですか? 私は、一体…………誰なの?」

「--------」

 

 表向きは阿蘭陀から訪れた商家の娘であり、実際は盈月の儀の参加者であった時計塔の魔術師、ドロテア・コイエット。

 彼女はアサシンに殺される前に自身の魔術回路を暴走、焼き切らせた事で魔術師としての命脈を断つ代わりにアサシンを座に返した。引き換えに、魔術師にとって命とも言える魔術回路を喪失した事で、記憶を失ってしまったのだ。

 

 

 

 コトコトコト。台所で炊かれている釜飯の蓋が揺れる音が朝の民家に響き渡る。同時に香る松茸の匂いが鼻腔をくすぐり、男は微睡みに包まれていた目を開けて大きく伸びをした。

 季節は秋。少しずつ肌寒くなって来た江戸の街は、布団から出るのが億劫になる時期だ。男も半年ほど前まではこの季節になると朝支度をするのが嫌になり、いつもより半刻ほど遅れてベッドから抜け出ていた物だ。

 

 だが今ではそんな気怠かった一人での朝餉の時間もすっかり変わってしまった。

 

 男はようやく意識がはっきりして来た目で、自身の隣に寝ていた妻の姿がない事に気づいた。昨日も共に隣り合って寝床に着いた彼女の所在が、この鼻を刺激する香ばしい芳醇な匂いの元だと察して男はその表情を緩めた。

 

 本当に、できた奥さんを手に入れたものだ。

 

 毛布を体から退け、二人用の布団から抜け出ると、男は夫婦の寝室から部屋二つ分ほど挟んだ台所へと向かって行く。

 朝を知らせる鳥たちがちゅんちゅんと鳴くのが聞こえる廊下を抜ければ、玄関となる引き戸とその隣に位置する台所はすぐそこだった。

 

 そして男は、台所前に立って美しい胡桃色の髪を揺らしながら朝餉の準備をする、美しい異国生まれの自身の妻の後ろ姿を見た。

 

 長身の体を男が彼女に送った、黒柄に紫陽花をあしらった着物で身を包み、可愛らしい桜色の前掛けを垂らした愛しい女の元へと足を進めた男は、料理する彼女を驚かせようとそっと後ろから絹のような髪を触るのだ。

 

「おはよう、ドロテア」

「ふふ、驚かせようとしたつもり? 残念、気づいていたわよ……ダーリン♡」

 

 男の妻の旧名を、ドロテア・コイエット。今では男の日の本の姓をその身に刻んだ、阿蘭陀人の女性だ。

 

 

 

 

 記憶を失っていたドロテアを前にした時、男はまるで天から祝福をされたような気分であった。こちらをすがるような目で見てくる彼女からは、以前会った時のような覇気や意志の強さは微塵も感じられない。それこそ、まさしく親とはぐれて迷子になった少女のような気弱な姿。

 

 これは神が俺に与えた褒美だと、事態を理解した男は思った。そしてドロテアから覚えている事はないかと聞き出し、彼女が自分の名前さえほとんど覚えていない事を知った時、男の考えは確信に変わった。

 

 今ならこの女に、俺の好きなような過去を植え付ける事が出来るのではないかと。

 

 そしてその企みは見事成功した。

 男はドロテアに『お前は異国から俺に嫁いで来た俺の妻なんだ』と彼女に告げた。当然戸惑う彼女に対して、男は矢継ぎ早にそれっぽい話を作り上げた。

 

『自分たちは身分違いの恋をして、お前は家の反対を押し切って遠い異国の人間である俺と駆け落ちをした』

----だからお前の国に帰る事は出来ない

 

『俺たちは行商人として一緒に江戸中を旅していて、ここにはお前のそっくりさんがいると聞いて立ち寄ったんだ』

----だからもしお前を知っていると言う見知らぬ人が現れても、それは人違いだ

 

『そしたらとんでもない大災害に巻き込まれてしまって、傷ついて気絶してしまったお前を抱えて俺は命からがら逃げて来たんだ』

----そしてお前が目を覚ますまでこうして夫として付きっきり看病してたんだぜ

 

 最初は上手く話を飲み込めていなかったドロテアも、男が自身を助けてくれた事、気絶していた自分をずっと看病していてくれた事は状況的に真実だと思ったのだろう。彼女は酷い混乱に見舞われているだろう頭で、それでも男への感謝の礼を述べた。

 

『ありがとうございます。あなたが私の夫なのかは、まだ思い出せないけど……それでも私の命を救ってくれたのは事実なのね』

 

 記憶を失ってもなお貴族としての品格と礼儀を忘れないのは、ドロテア・コイエットと言う女性に染みついた高潔な魂の成せる技。それを介抱とは名ばかりで、彼女の体を使ったオナニーをしていた邪悪な男に向けているのが、何とも滑稽さを拭えない。

 彼女が記憶を失った動揺でお腹と下半身に塗りたくられた男の体液に気づかなかった事は幸いだったのかどうか。

 

 そんな彼女を、男は『二人の思い出はゆっくり思い出せばいいさ』と存在しない夫婦の日々をまるであるかのように語りながら、ドロテアを自身の仮の寝床へと連れ帰ったのだ。

 

 そしてそんな自身の夫を名乗る男のことを、異国の地に記憶を失って一人きり故に唯一頼れる相手として認識したドロテアは、そのまま記憶が戻るまでの同居生活を受け入れた。

 

 だが結局、ドロテアの記憶が戻る事はなかった。それは魔術回路の消失が、彼女の大脳の記憶を司る部分を大きく損傷させてしまった故の産物。彼女の記憶は自然に回復する事はまずなく、それこそ時計塔にいるロードレベルの魔術師の協力なくしては失った記憶を取り戻す事は不可能と言える程だった。

 

 そしていつまで経っても戻らない記憶。その間も着々と増えていく、自分の夫を名乗る男との江戸での生活の思い出。男はドロテアを妻として大変大事に扱ってくれて、見た目の違う彼女を嫌厭する周りの目から常に守ってくれた。

 過去がない故に全ての景色や体験が新鮮な物として映るドロテアにとって、そんな男の姿はとても頼りになり、好意とほのかな依存心を感じてしまうのは仕方なく…………そしてこの人は本当に私の夫なのかもしれないと考えるのに、そう時間はかからなかった。

 

 

 

 

 

「はぁい、出来たわよ。冷めないうちに食べましょう」

 

 居間の上へと並べられた朝餉を挟んで、男と彼の妻であるドロテアは向かい合っていた。彼女が用意した品は採れたての松茸をふんだんに使った釜飯に、お得意さんから頂いたししゃもの塩焼き、そして御菜として大根の煮付けに、わかめの乗ったお味噌汁と大変豪華な物であった。

 

 とても阿蘭陀人とは思えないほど見事な和食料理の数々は、ドロテアがすっかり江戸での生活に染まり、夫の胃袋を掴むために日夜苦労を重ねて和食料理の作り方を覚えた証。

 

 教養が高く、地頭も良い彼女はすぐに江戸の初歩的な料理から奥様方の間で有名な、夫に精をつけさせるちょっとした隠し味料理まで一月とかからず覚えてしまった。

 今も南蛮人には扱い方が難しいと言われる箸を、夫である男よりも綺麗に扱ってししゃもを口に運ぶ姿は実に様になっている。

 

「……? どうしたの? 食べないのかしら?」

 

 そして一口、二口とししゃもを上品な仕草で食べていたドロテアは、箸を持ったまま固まって自身を見つめたままの男の姿に疑問を浮かべて食事をする手を止めた。

 

 彼女が作った料理がお気に召さなかったのか?

 そんなわけがない。ドロテアが作った料理はここら一体でも一、二を争うほど絶品だと有名なのだ。

 

 だから男が料理に手を付けない理由は全く別の物で、同時にどうしようもなく下らなくて下品な物であった。

 ただ単純に男は彼女の姿を、朝餉を食べるのも忘れて自分色に染めきった異国の女の現在に興奮していたというだけだ。

 

 あの傲慢で上から目線で、実家であるコイエット家に絶対の自信を持っていた女が、今ではそのコイエットの名も完全に忘れ去って、何の家柄もない自分のような平民の姓をありがたがって名乗っていると言う事実。

 

 何度噛み締めても極上の甘味を齎してくれるその光景は、朝から男の股間を熱く滾らせてしまうのに十分なのだ。

 

「…………あら、そういうこと? ふふ、まったく……しょうがない人(夫)ね」

 

 そして股間の寝衣を膨らませる男の様子に気づいたドロテアは、箸を置いて艶やかに微笑んだ。それはまるで吉原の花魁のように様になった艶笑。男をそそらせる笑い方を心得た者だけが出来る女の笑み。

 

 スッと、ドロテアが自身の足を崩すと着物の帯を緩め、彼女自慢の世界中の男を魅了させる長脚を露出させた。阿蘭陀の自然と心地よい気候によって育まれた美しい白肌と撫でやかな脚線美は、江戸で暮らすようになっても一切翳ることなくその扇状的な色気を保っている。むしろ男を知った人妻となったからこそ、その艶と淫気をより増して見るだけで男を射精させる淫魔の脚へと進化していた。

 

「なら……あなたの好きな私の足で、お世話してあげるわ……♡」

「----!!」

 

 その絶世の美脚を、なんとドロテアは向かいに座る男へと朝餉を踏まないように器用に橋状に向かわせ、その寝衣の下に眠る魔羅を足先で引っ張り出したのだ。

 

「ふふ……♡ 相変わらず可愛らしいペニスだこと……♡」

 

 彼女の足裏に絡め取られて露出した肉棒の亀頭を、彼女がその小さな足指で優しく撫でる。それだけで興奮に昂っていた男の鈴口は、チョロリと先走りを出してしまう。

 女の足で性器を扱かれて感じるなんて、男子としてあまりに情けない様。だがそんな男の姿を見て、ドロテアは嘲笑なんて浮かべたりしない。むしろ自分の足で感じてくれる男への愛情、妻として彼をもっと気持ちよくさせてあげたいと言う奉仕精神を高めて、足指についた男の汁の熱に体を震わせるのだ。

 

「食事が冷めないうちに、射精させてあげるわ」

 

 その宣言通り、最初は足裏で肉棒を軽く掴むだけだった彼女の足淫が激しさを増した。片足のつま先を男の裏筋に持ってくるとその筋に沿って小刻みに上下させる。そしてもう片方の足の裏側で男の亀頭を軽く踏むように重ねると、そこをぐりぐりと円を書くように回し始めた。

 

「お、おお……っ!!」

「どう、気持ちいいでしょ? あなたの奥さんのあ・し・つ・か・い♡」

 

 それはまさしく天上の快楽だ。吉原の遊女にどれだけ金を積んでも気持ち悪いと絶対にやってくれないだろう特殊な淫姦。それを無料で、しかもどんな遊女よりも巧みに、そして熱心にやってくれるのが、あのドロテア・コイエットだと言うのだからその優越感はひとしおだ。

 

「ほら、遠慮なく私の足に出して良いのよ。この足は、あなた専用なんですもの。さぁ、しこしこ……しこしこ……♡」

 

 ついには男の性欲を刺激するために、その雀の鳴き声よりも愛らしい声を使って男の耳を責め立て始めた。その間も男の陰棒を扱く足の動きは決して止めず、それどころか時々金玉を足指で揉んだりまでしてくるではないか。

 

「射精して……♡ あなたの奥さんの足に、この金玉で熟成させた雄のザーメンをかけて……♡!」

「お……おお……ッ!!」

 

 阿蘭陀人であるドロテアによる、日の本の女性では絶対に持てない長い美脚を贅沢に使った奉仕。これを受けてどれほどの男がその快楽に抗えるだろうか。少なくとも、彼女の夫の座を卑怯な手段で得た男には無理であった。

 

 これほどの性技を、ちょっと朝餉の席で興奮したからと言う理由だけで味わう男はドロテアの努力を知りもしないだろう。彼女がこうした男を満足させる足淫をするために、密かに雄の張り型を使って練習していた事など。彼女を天性の性技の才を持った女と信じて疑わない男にはわかりもしまい。

 

 ドロテアは確かにあらゆる才に奏でた、コルセット家の歴史でも有数の天才だ。だが同時にその才に驕らない努力家でもある。特に性に関する知識なんて、記憶を失ってしまったが故に何一つ持っていなかった彼女は、夫を喜ばせようと恥を忍んで近所に住まう旦那を持つ女性たちへと聞き込みに行っていたのだ。

 

 記憶を無くしても何一つ変わる事なく残っていた勤勉さを、夫の夜のお世話をするために発揮する。かつては家のために魔術を極めようとした直向きさを、男の肉棒を足で上手く扱けるように活用する。

 それが、魔術師でなくなった今のドロテア・コルセットの姿なのだ。

 

「おおお! 出るっ! 射精するぞ……ッ!!」

「ええ、出して!! あなたの朝一番の濃い精液、私の足にぶっかけてちょうだい!!」

 

 びゅるるるるる!

 

 高まった性感から放出された男の白濁液を、ドロテアは両足裏で亀頭を覆うようにする事で全てを受け止めた。それは吐き出された精液が男の前にある彼の朝餉にかからないようにと言う、献身的な配慮だ。性欲の事しか頭にない夫とは違い、ドロテアは熱に浮かされながらもきっちりと後のことも考えているあたり、二人の人としての意識の差がありありと出ていると言える。

 

「あっ……♡ すごい熱いわ……あなたのザーメン……♡ 私の足、火傷しちゃいそう……っ♡」

 

 足裏から感じるねっとりとした雄液の暖かさと感触。それだけでドロテアの全身はぶるりと甘美な電流が走り抜け、その下腹の裏にある子宮を悦びで刺激してしまう。

 

 そして目で自身の足にドロリと付着した大量の白い粘液を見たドロテアは、それを決して溢れないようにゆっくりと自身の朝餉の上にまで脚を綺麗に折り畳みながら持ってきた。

 

「…………あ?」

 

 その行動を射精の余韻に浸かった目で不思議そうに眺める男の前で、ドロテアは彼女の勝気な内面を表したような目を艶やかに細めながら…………その足に着いていた白濁液を、自身の朝餉へと垂らしたのだ。

 

「!!?」

「ふふふ……♡ せっかく愛する夫から貰ったんですもの。このまま紙で拭いてしまうのは、いささか勿体無いでしょ?」

 

 理由にもなっていない彼女の言葉。だからと言って大切な食事に、それも自身が丹精込めて作った料理を台無しにするような事はないだろうと誰もが思うだろう。

 ドロテアの前に置かれていた朝餉は、先ほど彼女が食したししゃもを除き、全てが白濁液のそーすをかけられてしまっていた。

 

 松茸を使った贅沢な釜飯はまるでとろろをかけられたように白くなり、大根の煮付けは煮汁と合わさって白みを増し、味噌汁に入った精液はその濃さからぷくりと浮いて来ている。

 

 もはや食べられる物ではないと誰もが思うその食事。だがそんな最低最悪の味付けを加えたドロテアは、まるで最上級の赤ワインを風味に添えたとでも言うように、その精液の塊が浮かぶ味噌汁を完成された諸作で口に運んだ。

 

「んっ……くちゅくちゅ……んぐっ…………ごくっ♡ あぁ……っ、美味しいわ♡」

 

 そして法悦に染まった赤ら顔で、そんなあり得ない感想を溢すのだ。

 

「…………っ、っふ、ふふふ、ふはははは!! そうか、美味いか!? あはははは!!」

 

 そんな女の答えがあまりにも可笑しくて、無様で、淫猥で……元のドロテア・コイエットとはあまりにかけ離れた姿に男は腹を裂くような笑いを抑えることが出来なかった。

 

 股間を露出しながら食事を取る夫と、男の精子が入った食事を嬉々として食べる妻。それが、今日からこの家のいつもの朝の光景となった。

 

 

100話達成記念で見たい陵辱系の後日談はどれ?

  • オクトパストラベラー
  • 月が導く異世界道中
  • 龍が如く
  • イリスのアトリエ
  • ジョジョの奇妙な冒険
  • 異世界はスマートフォンと共に。
  • 銀魂
  • 仮面ライダーシリーズ
  • デビルメイクライ
  • ペルソナシリーズ
  • 聖女の魔力は万能です
  • Fate/Samurai Remnant
  • 百錬の覇王と聖約の戦乙女
  • SAO
  • 名探偵コナン
  • ハズレ枠の状態異常スキル
  • 魔法科高校の劣等生
  • ハリー・ポッター
  • 悪役令嬢レベル99
  • 忍の一時
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