あ、あと駄文注意です。
追記
なんとなく気に入らない表現だったので少し変更致しました。文才無い奴がどれだけやっても無駄とか言わないで泣いちゃう。
ガンッ!という鈍い音が響き、小さな身体が宙を舞う。そのまま地面に着地し、勢いのまま転がっていく。土や泥で緑色のローブを汚しながらイブキが回復の呪文を唱える。傷が癒えるのを確認せずにすぐに起き上がりると、既に復帰していた人形と、自らを蹴り飛ばしたデカブツを視界に収める。
「はあっはあっ……っ!?」
呼吸を整えていると腹部に痛みを感じ、杖を持っていない方の手で腹部を抑える。傷は消えたが、中に伝わる衝撃までは消せない。
「痛ったいわね……!?」
そう毒づきながら杖を両手で掴み相手に向け、もう一度相手を確認する。人形が五体。そしてイブキ自身がリブィエールと共に見つけたあのデカブツ。
(人形は大した事ない。寧ろデカブツの方が……。)
そう思いながらデカブツを見やる。赤い四つの目。大剣を握る二本の腕とクロスボウを備えた二本の腕。背部に付いている幾つかの球体。そして先程蹴り飛ばされた忌々しい四本の脚。
(……まあ、蹴り飛ばされただけなら良かった。)
もしもあの大剣で斬りつけられていたらと思うとゾッとする。
(ていうか、かなり不恰好だけど、やっぱりキラーマシンにしか見えないわね。)
そう相手を確認しながら呪文の準備をする。まず纏めて人形を吹き飛ばす。その後もう一度走って距離をとり今度はデカブツに呪文を放つ。それを繰り返し、少しづつ相手を削りながらほかの仲間の捜索と合流。そこまで考え、いざ呪文を放とうとするが─。
──人形視点──
─警告。本機へのダメージの蓄積を確認。
─再度ターゲットの魔力の上昇を検知。
─結論。撃ち込まれる前にどうにかする必要あり。
─対処法を模索……。確定。
─ターゲットの呪文の無力化を提案。
─魔封じの瞳の使用を母機に提案。承認。
──イブキ視点──
イブキが呪文を放つ前に、人形の一体の目(だと思われる。人形に必要か分からないが。)が妖しく光る。
「!?なっ!?」
その瞬間、呪文が掻き消えた。
「嘘っ!?マホトーン!?」
不味いっ!?と思った時には遅かった。呪文が掻き消えたのを確認した瞬間、人形の一体が素早く後ろに回り込んだのだ。
「しまった!?」
咄嗟に振り向くと同時に杖を振り回すが、簡単に人形に杖を抑えられた。更に死角となった背後から一体が近づきイブキの右手を掴む。驚いたイブキが右手を振りほどこうとするが、万力で抑えられたかのようにビクともしない。その隙に左手も掴まれ、そのまま持ち上げられる。呆気なく捕らえられてしまった。それでも必死に足を振り回すが届かない。
「ぐっ……ぐぬぬ……!?っ!?」
諦めず足を振り回したが両手を掴んでいた人形から不審な音がした─。
──人形視点──
─ターゲットの呪文封じに成功。
─ターゲットの捕縛に成功。
─警告。ターゲットの抵抗意思を確認。
─捕縛レベルの引き上げを母機に検討。完了。
─再度ターゲットの捕縛を開始。
──イブキ視点──
背後で イブキの両腕を掴んでいた人形の胴体が開き、その内側が露になる。その内では人間がそうするように、人形の二対の腕が腕組みをするように収納されていた。その内の一対が起動し、イブキの両足にそれぞれ伸びる。
それを察してイブキが更に足を振り回すが抵抗虚しく、結局両手両足を人形の腕に捕らえられてしまった。
「こ……んの!?離してっ!?はっ!なっ!しっ!なっ!さっ!いっ!よっ!?」
イブキが力を込めて暴れるが、元々の非力故か、人形共の力が強すぎるのかは分からないがビクともしない。
「くっ……!呪文さえ使えれば……!」
忌々しそうにイブキの正面で目を光らせている人形を睨みつける。あの目で見られてから呪文が一切使えない。マホトーンの効果を持った瞳。魔法職であるイブキには天敵もいい所であった。恐らくあの瞳が光っている間は呪文を撃つことが出来ないだろう。
だがさっきよりも光が弱まっている。どうやら長時間の使用はできないようだ。恐らくもうすぐで呪文を使えるようになるはずだ。
(だったら光が消えたらすぐに撃ち込む─!!)
そんなイブキの心情を知ってか知らずか、正面の人形が近付いて来る─。
──人形視点──
─ターゲットの捕縛完了。
─警告。瞳の使用限界が迫っています。
─対応を模索。──完了
─枷の使用を母機に提案。
──要請確認。承認。
─実行。
──イブキ視点──
イブキの正面で目を(物理的な意味でも)光らせていた人形が四肢を拘束されたイブキに近づき、その腕を自らの首に伸ばす。よく見ればその首に金属の首輪が着いている。それを外しイブキのその細い首に近づける。
「な、何……?それ何……!?」
イブキの焦りと困惑の混ざった声を意に介さず首輪をイブキの首に近づける人形。その首輪から逃れようと抵抗するが、首輪を持つ手と反対の腕でイブキの頭を抑える。そして─。
ガチャン!
金属音がして、首輪がイブキの首に嵌った。と同時にブゥン、と小さい音と共に振動を感じる。どうやらただの首輪では無いようだ。
「ぐ...ぬぬ...っ!?」
それを感じたイブキが呻いていると、正面に立っていた人形の目の光が消えた。
(チャンス……!!)
ここぞとばかりに呪文を放とうとイブキが魔力を込める。しかしその魔力に反応し首輪、否、首枷に仕掛けられた魔法陣が起動する。
バチンッ!
「なっ!?」
枷から弾けるような音が聞こえた瞬間、再び呪文が掻き消えた。どうやら枷にマホトーンの仕掛けが付いていたらしい。
枷の起動を確認したのかイブキを拘束していた人形が再び動く。胴体からさらにもう一対の腕を展開し、イブキの両手足を抑えていた自らの四本の腕のうち両腕を抑えていた腕に手を伸ばし、それぞれの手首に着いていた腕輪のようなものをイブキの両腕に嵌める。
「ううう、ぐぐぐ...!!」
それを確認した(いや未だ頭を押さえ付けられたままので見る事は出来ないが)イブキが悔しさと屈辱を混ざった声を上げるとそのイブキと人形達にデカブツが近付いて来る。
そしてある程度まで近づくと不意に止まり、その場で上体を下げる。すると胴体と思わしき部分が開き、その内側が露わになる。
イブキの抑えていた人形がデカブツの形態を確認するとそれに近づき、(イブキの頭を抑えてた人形はようやく離れた)それに気付いたイブキが頭と拘束されていない脚を揺らし抵抗するが、そんなものは意に介さずにデカブツにイブキを近付ける。するとデカブツの上下に別れた胴体から赤く、細い二本の光がイブキの腕に嵌められた枷に伸びる。
その瞬間イブキの腕が、否、腕に嵌められた枷がその光の発生源に引っ張られるのを感じた。そしてそれと同時にイブキを拘束していた人形がその腕を離す。すると赤い光に沿って枷が動き、それに併せてイブキ自身もスライドする。
「なに!?やめなさい!?離して!?」
イブキがそう声を上げるが枷は赤い光に沿って動き続ける。そしてある程度近づくとまるで人や動物が口を開くように胴体の上部が上にスライドする。胴体には背骨のようなものがありそれをそれぞれ延ばし上体をあげているようだ。胴体から放たれる二本の光の発生源が、デカブツの胴体に併せて動くと、イブキに嵌められた枷が発生源に近づくにつれて引っ張られ、そしてイブキの両手も枷に引っ張られる形で伸びようとする。
「ぐっううう〜!」
両手が上に引っ張られるのに対抗して腕を下げようとするが、力及ばず腕を挙げた状態になってしまった。さらにそのせいでイブキの胴体が引っ張られ身体全体がピンと張った状態でデカブツの開いた胴体の枠に収まる。少しでも抵抗できるようにと頭を働かせたイブキがその目をデカブツに、正確にはその内部に向けるが、特に出来ることがないことだけが分かった。それでも諦めずに腕を動かすも、少し動くだけで外れることはなく光で引っ張られるだけだ。ならばと足を振り回すがそれも効果がないようだ。
そんな抵抗を続けるイブキをマシンは気にもとめずただ黙々と決められたかのような動きをする。上から枷に伸びる光を発生させる二つの機械が円を描く様に動くとその動きに併せて枷が、それに繋がれた腕と身体が動く。やがてマシンの正面と同じ向きになったイブキだが、そんなものに気を取られている場合でないと抵抗を続ける。腕を引っ張っては引き戻されるという事を何度か繰り返していると光を発生させる機械から追加で何本も放たれ枷に延びる。すると枷が光に引っ張られる作用が強くなり、やがて少しも動かせなくなった。更には背骨のような部品から拘束具が飛び出し、脚すらも動かせなくなってしまう。イブキはせいぜい頭を振り回すことしか出来なくなった。その抵抗もマシンの背骨のようなものから飛び出した拘束具によって封じられてしまう。Iの字で拘束され、主要な攻撃であった呪文を封じられたイブキは最早どうすることも出来ない、詰みの状態になってしまった。
「ぐぬぬぬ...っ!?っ〜!う〜っ!...っ!ん〜〜〜っ!?っはあっはあっ...。ううう...。」
それでも暫く抵抗していたが、やがて自らの力では無理と悟ったか最後には泣きそうな、弱々しい声に変わってしまった。そしてそれを嘲笑うかの様に(マシンにそんな意図はないと思われるが)マシンの胴体上部から先端が丸く、ピンクに薄く光る数本の触手?が降りてきた。ビクリと身体を震わせたイブキが身構える(何も出来ないが)とその触手のようなものが触れるか触れないかの距離で、イブキの手の先から耳の辺り、首のしたから胴体、腰から脚の中ほど、足のつま先から膝辺りまでそれぞれがゆっくり上下左右に光を放ちながら動いている。それが妙にくすぐったい様な気持ち悪い様な感覚を覚え引き剥がそうとするが、やはり動くことが出来ずされるがままになってしまう。
「っ...!気持ち悪い...!」
それがなんとも悔しく目の前に来たそれらを睨みつけることしか出来ない。やがて動き回っていた触手がピタリと止まる。
「と、止まった...?」
恐る恐る声を上げたイブキを嘲笑うかのように更に多くの触手が胴体上部からシュルシュルと降りてきた。
「ひぃっ!?」
突然大量の触手が降りてくる光景につい悲鳴を上げたイブキにその触手達の先端が向く。どうやら触手には太さや形に違いがあるようだ。太い触手は大人の指のような太さの先端を僅かに上下に、植物の蔓のように細い触手がゆっくり円を書くように、舐めるように動かしながら焦らすようにじわじわとイブキの身体に近付いて来る。
「な、なんなのよぉ...。そ、その動きぃ...!?」
その動きに対し抵抗しようとするが、手脚どころか頭すら動かせないイブキが、それでもガシャガシャと腕に、脚に、頭に力を込めるがその努力が報われることは無かった。そして再び触手の先端がイブキに触れるか触れないかの位置まで来る。
「っ!!」
それを感じたイブキが目を閉じ、その触手達からの攻撃に備え、身体中に力を込める。そんなイブキに─。
─コチョコチョコチョコチョコチョ!!!─
「っ!!!!!!!???????あっはははははははははははは!?なにぃ!?なにぃぃ!?」
否、イブキの身体に予想とは違う刺激が襲いかかる。
触手達がイブキの全身を、一斉に「くすぐり」だしたのだ。
「ふぎぃあぁぁぁぁ〜〜っ!?」
イブキの身体中をくすぐり始めた夥しい数の触手達は様々な責め方でイブキの脳に刺激を送り込む。脇の下の窪みをカリカリと掻くように。脇の下の窪みの周りを優しくなぞるように。肋の辺りを突くように。脇腹を揉むように。ありとあらゆるくすぐり方でイブキから笑いを搾り取る。
「なあぁぁぁぁはははははっ!?なっ!!??んへっ!!??んひひひひっ!!??なっ!?んでっ!?なっははははははっ!?なんでぇぇ〜〜っ!!??」
イブキのその声はしかし、くすぐられる事による笑いで途切れ途切れになっていた。今行われている行為に対する疑問では無いだろう。くすぐるという行為自体は他の魔物《まもの》でも確認される行為だ。だがそれらは隙を作る為の策であり、「必要」が無ければ行われない行為だ。
なら何故行われるのか?「必要」だからなのだろう。この魔物《まもの》を創造した者の趣味か他の理由かは知らないが。
(呪文さえ、使えれば...!!)
まともに纏まらなくなり掛けている頭の中で考えつつ、魔力を込める。だが─。
バチンッ!!
首枷に仕掛けられたマホトーンの力で魔力が掻き消える。そもそも今のくすぐられ笑い続けている状態ではまともに呪文を放つことが出来ないだろう。
「あっははははははっ!!??っくうううううっ!!!???こっ!!んっ!!の〜っ!!??ひひひっ!!はっ!?なっ!?しっ!?なっ!?さっ!?いっ!?よ〜〜〜っ!?」
なんとか脇の下だけでも守ろうと抵抗を試みるイブキ。光で引っ張られている腕を下ろそうと思いっきり力を掛ける。だが─。
─コチョコチョコチョコチョコチョ〜!!─
「っっっ〜〜〜〜!!!???っはぁっ!?っあはははははははははははっ!!??やめっ!!??やめなさいっ〜〜っ!?じっ!?はははっ!!??じゃっ!?じゃまぁぁっははははっ!!!???じゃま〜〜〜!!??はははっ!!??邪魔をっ!!??邪魔しないでよ〜〜〜っ!!!???」
それを検知し、阻止するためかイブキの身体を這い回りくすぐり続ける触手達がさらにその動きを早める。さらに
「あああああぁぁぁ〜〜っ!!!???ははははははっ!!!???いいいいぃ〜っ!!??やぁぁぁぁっっ!!!???やめっ!!??やめてぇぇぇっ!!」
あまりのくすぐったさにイブキもまた抵抗を強めるも、それを咎めるように更に細い、毛糸の様な触手が胴体の上と下から今度はイブキのローブの襟や袖、裾から侵入しようと動き出す。
「あはははははははははははっ!!!???やあああああああああぁぁぁっ!!!???やめぇぇぇえひゃひゃひゃひゃっ!!??入ったらぁぁぁぁ!!??入ったらっ!!??だめぇぇぇ〜〜っ!!!???」
イブキのそんな声を意に返さずに新たに胴体から出現した触手達に抵抗できずに、イブキはローブの内に易々と侵入を許してしまう。そして─。
─こしょこしょこしょこしょこしょこしょ!!!─
「っっっ!!!???〜〜〜〜〜〜〜っ!!??あああああああああああっ!!!???やめてやめてやめてやめてやめてやめてえええええぇぇぇ〜〜っ!!!???そっ!!??それやめてぇぇぇっ〜〜!!!???それやだぁぁぁぁ〜!!!!!?????っっげほっ!!??げほっごほっ!!??がっ!?はははははははははっ!!??」
ローブの内側に侵入してきた触手達は毛糸のような形状のせいで動き回るだけでくすぐったさが襲いかかる。その触手達が細いのを活かし太い触手では出来ない繊細なくすぐり方でイブキから笑いを搾り取る。膝裏を擦るように。太ももを撫で回すかのように。内腿をじっくりと舐め回すように。ローブの外からに加えて内側に侵入してきた触手達のそのくすぐりにイブキの心と身体に限界が来てきた。休みの無いくすぐりで笑わされ続けた身体は酸素を求めてもがく。
だが無慈悲な、止むことの無いくすぐり地獄に強制的に笑わされてしまい、上手く空気を吸うことが出来ずにむせてしまう。それでも触手達、いや魔物《まもの》達からのくすぐり地獄は止まることがない。更に苦しめるために次の行動に移ろうとする。
とりあえず一旦ここまでで終了です。一発目の被害者はイブキちゃんでしたね。可哀想ですね。(愉悦)
出来れば次でイブキ編は終わらせたいですが、多分無理です。(´・ω・`)
だって文才無いもん。(´;ω;`)