追記
キャラクター描写を間違えておりました。申し訳ありませんm(_ _)m既に修正済みです。
「…………はっ!?こっここは!?」
意識が暗く深いところから浮上し、イブキは目を覚ます。そしてここが何処なのか、今どんな状況なのかを探るべく目を動かす。
「なっ何よこれ……!?」
そして今の自分の状態を確認するとそんな声を上げる。今のイブキの状態は装備を剥がされ、仲間であるソフィアやペトラ、そしてリヴィエールよりもスレンダーなイブキの下着だけの体を晒し、四肢をI字に拘束されていた。そして首元には首輪のようなものまで嵌められていた。
「これってやっぱり……。」
そう言いつつ一縷の望みを掛け、呪文を放つ為に魔力を込めると─。
バチンッ!!
「……駄目か……。」
首輪から弾くような音が聞こえた瞬間、魔力が掻き消える。やはり意識を失う前に嵌められた物と同一の物らしい。
「……っていうか、何なのよ…。ここ動けないし、狭いし、何故か明るいけど何も見えないし……。」
改めて周囲を見渡す。どうやら円柱状のなにかの中に閉じ込められている様だ。見たところ石や金属では無いらしい。光沢のある灰色の壁が外の景色を見えないようにしている。
次に自らの四肢を拘束しているものを見る。意識を失う前に嵌められていた赤い線に引っ張られる腕輪みたいなものが、今は赤い燐光を零す手枷が嵌められていた。鎖に繋がれなくとも空中に浮いており、引っ張っても少しも動かない。それが足首にも似たようなものが嵌められており、こちらも動かすことが出来ない。
(完全に捕らえられた感じね……。人質か、それ以外だと……。)
「奴隷……。」
嫌な想像でイブキの背中に冷や汗が流れる。それを振り払うように頭を振ると、さっきから気になっていた事に意識を向ける。
(……なんだか、身体の奥が熱い、というか身体がムズムズ、する、様な……?)
そう。目覚めた時から、正確には目覚める前から体に違和感があった。
「……まさか、「あれ」のせい、じゃないわよね...?」
そう口に出し、意識を失う前に味わった屈辱、そして地獄を思い出す。確か─。
(...拘束された後、「あれ」が始まって、終わったと思ったら、何か薬のようなものを吸わされて、頭が...。)
「...そしたらまた...それで。」
そう。何か吸わされた後再びあの地獄が始まり、最初にやられた時よりも強い刺激が身体と頭に突き刺さった。
意識を手放す前、イブキの人生で感じたことの無い程の感覚に襲われたのを思い出す。思い出すと同時に身体の表面がジリジリと熱を持ち、体の奥が疼くような感覚に襲われる。
頭をブンブンと振り、その感覚を振り切る。そして再び顔を前に向けると─。
─ピピ、ガシャ。ウィーン─
という不思議な音を立てて前方の壁が、いや円柱状の壁が全て上がって外の景色が見えた。そこは薄暗い洞窟の内にある広場の様だ。しかし洞窟と言うには少し、いやかなりおかしい。
イブキから少し離れた前方に長いテーブルがあり、その上に大量の書類が散らばっていて、さらに研究者が使いそうな器具が並んでいる。広場の壁際にはガラクタが積み重なって山になっている。そして─。
「……貴方誰です?」
広場に声が響く。イブキの声では無い。イブキの前方にいる少女がイブキに向かって話しているのだ。
「あの、聞いてます?誰ですか貴方?何故此処に?」
「……いや、こっちのセリフなんだけど?」
そんな当たり前のことを返しながら目の前の少女を観察する。イブキよりも高いぐらいの背。肩辺りまで伸ばした血のように赤い髪。そこから突き出した黒い艶のある角。夜空のように赤い瞳。雪のように白い肌を白いシャツと黒いベストに包み、赤いチェック柄のスカートと黒いニーソックス、そして踵の高いブーツを履いた少女が興味と疑問の混ざった瞳でイブキを観察している。
「あっ。私ここに居候している者です。名前はありません!」
「……ああ、そう。」
「………。」
「………。」
「いやあの、あなたの名前は……?」
「……イブキ…。」
「わーすっごい不機嫌。」
失礼な。不機嫌では無い。明らかに怪しい場所で明らかに怪しいやつがべらべらと自分のことを話し始めたら困惑もするだろう。
「……で此処何処なの?」
「えっ?さあ?」
いや、「さあ?」じゃあないが。
その心の声が漏れていたか、それとも顔に出ていたか名無しの魔物《まもの》(おそらく魔物であっているだろう)は言い訳するかのように答える。
「だってぇ。私あちこちフラフラしてただけですもん。そして居心地良さそうな洞窟見つけて入ったら「博士」とその発明品に捕まって住ませてもらう代わりに手伝えって言われただけですもん。」
「「博士」?」
目の前の女が言った「博士」という言葉にイブキが反応する。
「ああ、「博士」というのは私がお世話?になっている?人?です。」
「……なんで疑問形なの?」
「いやだって人かどうか分からないですし。」
どういう事だ。と怪訝な顔を向けているとまた目の前の少女が話し始める。と同時に、少女から離れた所に人影が見えた。その人影の視線がイブキと、その前にいる少女に向かう。そしてこちらにゆっくりと近づいてきた。それに気付かず少女は話し続ける。
「あの人、ずっとなんか弄っててしかもなんかずっとブツブツ喋ってて怖いんですよね〜。」
少女が話し続ける間もゆっくり近づいていた人影の姿がはっきりと見えてきた。白衣の様なものを纏い、手袋を嵌めた手には本のような物を手に持っている。メガネを掛けており、伸びっぱなしの髪を後ろで束ねている。その男の顔が不機嫌に歪み、歩を早める。
「しかも人使いが荒くて「居候なら働け」って荷物を運ばせたり書類まとめさせたり、あっ、それと発明品に触ろうものならめちゃくちゃに怒って〜。」
「あっあ〜。そう……。」
音を立てない様にゆっくりと少女の後ろに立った男がじっと少女を睨む。男と少女に目線を往復させていたイブキに気付かず少女は話し続ける。そして少女の背後に立った男は本を持つ手を振り上げる。そして─。
ゴッ!!!
「いっだぁぁぁぁ!!!???」
本の背表紙を少女の後頭部に叩き込む。これは痛い。思わずイブキの顔が歪む。後頭部を抑え、蹲りながら呻く。
「……何するんですか「博士」っ!?」
文句を言う為に頭を上げた少女が声を上げる。どうやらこの男が件の「博士」らしい。
「勝手に触るな、と言ったはずだがな?」
不機嫌な声をだす男は本を持つ手を下ろし、反対の手を白衣のポケットに突っ込む。不機嫌そうに言う男に少女が突っかかる。
「ちょっと博士!乙女の頭を殴るって何考えてるんですか!?」
「とっとと仕事しろと考えてるが。」
少女の言葉に返しつつポケットから端末を出し操作する。少女がギャンギャン喚いているがそれを無視し手元の作業を続ける。しばらくすると奥から巨大な目玉のようなものが着いた二足歩行の機械《マシン》がガシャガシャと音を立てながら寄ってきた。それがイブキの正面に陣取ると巨大な目玉らしきものからキュイキュイと音を出し、それをイブキに向ける。
「……それ何?」
イブキが嫌そうにそれを睨み、騒がしい二人(騒がしいのは一人だけだが)に声を掛ける。少女から博士と言われた男がイブキに答える。
「ん?ああ。お前の状態を記録する為の機械《マシン》だ。特にお前が気にする必要は無い。」
「私の状態を記録?なんの為に?」
「博士が変態だからですn痛い!?」
「人を勝手に特殊な性癖にするな。」
少女を本でひっぱたき黙らせた後、イブキの質問に答える。
「お前を最大限に利用する為だ。」
「何に?」
「博士の性欲しょrごめんなさいやめてください。」
「次は無い。」
本が掲げられたのを察知した少女が素早く頭を両手で抑えつつ謝罪する。最後の警告らしきものをした男はイブキの方に向き直る。
「俺の目的の為だ。」
「あんたの目的?」
「そうだ。」
男は頷き肯定する。その言葉にイブキは壁際のガラクタに目を向ける。よく見るとそのガラクタ達はイブキの戦った人形やそれに似た物が大量に転がっていた。それに目を向けつつイブキが男に聞く。
「あれもそれの為?」
「そうだ。」
イブキの視線の先にある物を目で追い、男が肯定する。
「……私が森の中で戦ったのもあんたが作った物なの?」
「そうだ。」
「じゃあ森をあんな状態にしたのも、村から人を攫ったのも……!?」
「村…?……まあそうだな。」
「何のために!?」
「俺の目的のためだ。」
徐々に怒りを発露させたイブキに対し、冷静に、当たり前のように話す男に対し更に怒りのボルテージが上がるイブキが食ってかかる。
「あんたの目的が何なのか知らないけど、今すぐにこんな事をやめて、攫った人達を村に返しなさい!!」
「それは無理だな。」
「なんで!?」
「此処には居ないからな。」
さらっと言う男の言葉にイブキの脳裏に最悪の予想が巡る。
「……まさか、貴方の実験に……!?」
「…まあ、そうだな。」
今度は手元の何かを操作しながら男が答える。
「殺したの……!?」
「知らん。」
「知らんって、どういう事よ!?何処にいるの!?」
「ここにいた時は生きていたが。向こうでどうなっているかは知らん。興味もない。それに─。」
男が操作を完了すると共にイブキの方を見る。その瞬間、イブキを飲み込んでいた円柱状のなにかが降りてくる。
「お前が知る必要は無い。」
「なにを─!?」
─ブゥゥン─
「待ちなさいっ!」
─ガシャン─
何か言おうとイブキが口を開くが目の前に灰色の壁が降りて見えなくなった。そして─。
─ウィィン。─
「ひぃっ!?」
上下にある複数の小さい穴から、イブキのトラウマになりつつある触手達が這い出し、その先端をゆっくり、焦らすように動かす。その光景を見たイブキの脳裏にあの光景がよみがえり、そしてそれに伴う苦痛をいやでも思い出し身体が勝手に反応する。
「い、いや……!?ち、近づかないで……!?」
地獄を思い出したイブキが恐怖に歪んだ声を上げる。咄嗟に声を上げるが、感情を持たない触手にはなんの意味も無い。
「いや、こ、こっちに来ないで……!?い、いやっ!?いやぁっ……!?」
そんなイブキの声が聞こえているのかいないのか、触手達に止まる気配は無い。少しずつその先端をイブキに向けて近づける。そして─。
─こちょこちょこちょこちょこちょこちょ!─
「いやああああああっはははははははははああああああ!!??っあああああああああああああ!!!???いやああああはっははははははあああああああああ!!!???止めてぇぇぇぇえええええ!!!???やだあああああああああああああ!!!???くすぐりもうヤダぁぁぁぁぁ!!!!????くすぐったいのいやあああああああああああああっ!!??」
触手達がピンと張られたイブキの無防備な身体をくすぐり始める。脇の下を強くくすぐったと思えば、脇腹を優しく撫でる様にくすぐり、臍をほじくる様にくすぐれば腹を突くようにくすぐる。内腿をじっくりと舐めるように上へ下へくすぐれば、外腿を大きく揉み込むようにくすぐる。更に耳をなぞるようにくすぐったと思えば、その反対に足の裏を激しくくすぐる。触手達が全身をくすぐる度にイブキの脳に強すぎる刺激が送り込まれる。
「いっいやぁぁぁぁははははははははっ!?やだぁっ!?!?いや、止めてぇぇぇへへへへへへへへへ!!??あああああああああああああっ!!??いやぁぁぁぁぁ!?それいやぁぁぁっ!!??それもう嫌なのぉ!?いやぁぁっ!!??いやぁぁぁはははははははっやめてぇぇぇあああああああああああああ!!??」
あまりにくすぐった過ぎる刺激に外にいる二人に助けを乞う。
「いやぁぁぁぁぁっ!!??やめてぇぇぇぇぇっ!?助けてぇ!!??お願いっ!!??だからぁぁぁぁぁぁっ!!??これやめてぇ!!??コレいやぁ!?止めてぇ!!」
─博士視点─
イブキが大量の触手達にくすぐられ、二人に助けを乞うている時、ポッドの外にいた二人はその様子を確認していた。
「うわぁ……。くすぐったそう〜。」
イブキが大量の触手達にくすぐられているのを見た少女が言う。イブキからはポッドの外は見ることは出来ないが、外からはポッドの内のイブキを見る事が出来ているようだ。だが、ポッドの内のイブキの声は聞こえていない。聞こえていたとしてもおそらく止めもしないと思うが。
「お前もやられてみるか?そうすればわかると思うが。俺としても実験体は多い方が助かる。」
「い、いやぁやめときます。……戻れなくなりそうですしボソッ」
博士の言葉に対し、何故か顔を赤くしながら拒否する少女。最後に言った言葉は博士には聞こえていないようだ。博士は手元の端末を操作する。
─イブキ視点─
─こちょこちょこちょこちょこちょこちょ─
─さわさわさわさわさわさわさわさわさわ─
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!??いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!???くすぐったいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!とめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!???」
夥しい数の触手に身体をくすぐられ、あまりの苦しさにイブキがそう助けを乞うがただの触手に変化は無い。唯一変わるのは、イブキの身体をくすぐりあげる触手達の動きだ。イブキの身体がその刺激に慣れないように常にくすぐり方を変えて違う刺激を与え、イブキの口から笑いを搾り取る。
─カリカリカリカリカリカリカリカリカリ─
─こしょこしょこしょこしょこしょこしょ─
「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!???ゲホッ!?止めて止めて止めて止めて止めてえええええええぇぇぇぇ!!!???死ぬぅぅぅぅぅ!!??笑い死ぬうううぅぅぅ!!??いっゴホッ!!??いきがあああああああっ息できないいいいいいっ!!!!????ゲホッゴホッ!!!???っおおあああぁぁ!!??」
─こちょこちょこちょこちょこちょこちょ!─
「あああああああああああああっはははははははははははははははっ!!!???んああああああああああああああああああああ!!??だめえぇぇぇぇ!!!???今っ!?んへぇへへへへへへ!!??いまだめぇぇぇぇぇ!!!???今強くしちゃだめぇえええええええ!?いまこちょこちょしちゃだめぇ!?」
触手達からのくすぐりに肺から空気を出すことしか出来ず咳こもうが触手達はくすぐることを辞めず、イブキの顔が涙と鼻水に塗れてもただただ触手達はイブキの身体に群がりくすぐる。
─博士と少女視点─
「うわぁ…。……うわぁ。」
「?どうした?」
「あぁいえ。お構いなく。」
「?そうか。」
「えっ、ええ……。ジー」
(いいなぁ……。モジッ)
「??大丈夫か?」
「ええはい!大丈夫ですとも!?」
(見てるだけでくすぐったい……。ゾクゾクして来た……。モジモジ)
「????なら良いが。」
何故かイブキの状態を見てモジモジしている少女に何があったのか分かっていない博士は最終フェイズへと移行する。
─イブキ視点─
─こちょこちょこちょこちょ─
─ピタッ─
「あああああああああああああっ!!??っ……っ??はぁっはあっ……あへぇぁ???とまっ……たぁ??」
不意に、触手達が止まりイブキの身体から離れた。未だその先端はイブキの身体に向いているが、動くことは無さそうだ。
「はあっはあっはあっ……。ううう……っ!」
ようやく息を整える事が出来る安堵と、またいつ始まるか分からない恐怖がイブキを襲う。
そんなイブキの頭上でプシュー。という異音が聞こえた。
「へ?なっ何!?」
よく見れば細かい粉のようなものが頭上から満ちていく。慌てて息を止め、目を閉じるが─。
─こしょこしょこしょこしょこしょこしょ─
「ひゃああああああああっ!!??っはははははははっ!!??ひゃめっ!?やめてぇぇぇ!!??いまやめてぇぇぇぇぇ!!!???あ〜〜〜〜〜っはははははは!!!???」
息を止めるのは許さないとばかりに触手達が動き始める。そしてしばらくくすぐり続け、止まった時にはイブキの息が絶え絶えになってしまい、必然的にその粉の充満した空気を身体の中に入れてしまっていた。
「はっ、はっ、はははっ。ぐすっなん、なんなのよもう……。……?……???」
(あれ、またなんか、あたまがぼっーとする……??)
「これ……もしかして、あのとき、の?」
そう。イブキが森の中で交戦し、四肢を拘束された後に吸わされたものと同じものだった。あの時はほんの少しの量だったが、今回はあの時よりも多くの薬が投入されていた。
(やば、いかも。あたま、が、はたら、かない。)
「んっ///んん……/////あっ///ああっ……///」
しばらくぼーっとしていたイブキだったが、急に艶のある声を出しながら身体をくねらせ、股を擦り合わせ始めた。
(からだ、あつい……///なんでぇ……?///)
「っ……///はあっ…///だめっ……///しっ……///はあっ…///しっか、り…っ…///ふーっ///しっかり……しなきゃ……///」
そう口にし、目をぎゅっと閉じて身体の熱と疼きを堪える。だがやはり、そしてそんなイブキを再び嬲るために触手が動く。
─博士と少女視点─
「順調だな。」
「///……そ、そうですね…///」
目を閉じて身体を落ち着けようとするイブキの姿を見、しっかりと薬の効果を確認する博士の言葉に、イブキの状態を見て落ち着かない様子で返す少女。
「……お前本当に大丈夫か?」
「だっ!?だだだ大丈夫ですっー!?……あの?博士?あの薬ってなんなんですか……?なんか、あれを吸引してから様子がおかしいような…?」
「ん?あれか?」
少女の質問に少し嬉しそうに答える博士。
「俺が作った薬だ。吸った者に興奮効果、それに触感やらなんやらをはね上げる効能がある。」
そう言い始めると暫くペラペラと話し始める男を少女が止めて結論を言わせる。
「ストップストップ。わかりましたから。それで?その薬の効果であんな事になるんですか?」
[そうだ。]
「……?なるほど?」
よく分からなかったが、とりあえず感覚がおかしくなっているのはわかった。
「……///」
緩む口を抑え、もう片方の手で熱く疼き始める身体を撫で、股を擦り合わせ抑える。
(だめ……///見てるだけで…///)
─イブキ視点─
「……///んん……/////」
声を漏らすだけになったイブキに触手達が近付いてくる。
「……っ///だめぇっ///いま、だめぇ///」
嬲るように蠢く触手達の先端が近づくのを身体を揺らし、抵抗にも満たない抵抗をするが触手達は止まらず、その先端をイブキに触れさせる。
─ぴとっ─
─ゾワッ!!─
「ひゃああああああああああああああああっ!!!???」
その瞬間今まで感じた刺激よりも強い刺激がイブキの脳に直撃する。ただ触れただけで身体の力が抜ける。
それを合図に他の触手達がイブキの身体を突き始める。さっきまでは身体に刺激を与え続けるくすぐり方だったが、今度は不定期にイブキの身体を突く。
「っ!!??あんっ!んんっ。あっははっ!?やっ…!?だめぇっ……。」
(だめっ……!だめなのにぃ……!だめぇっ!?)
しばらくつつかれては嬌声を挙げていたイブキだが、突然─
─こしょっこしょこしょこしょっこしょこしょこしょこしょ─
「っ!!!!!!??????んなああああああああああああああああああ!!!!!!??????」
(なんで!!??さっきより!!??さっきよりくすぐったい!!!???)
「だめぇっ!!!!????だめぇっ!?おかっ!?おかしくっ!?おかしくなるぅぅぅあああああ!?!?」
─こしょこしょっこしょこしょっこしょ─
「ひゃぁぁぁぁぁっ!!んあああああああ!!??ああああああああああああ!!!だめぇっ!だめぇっ!?」
(こんなの!!!???こんっ!?なのぉぉ!!むりっ!!むりぃぃぃぃっ!!!???)
─ピタッ─
「はあっ。うっ…はあっ。ああうっ…。はあっ…はあっ。うぅぅぅぅっ」
(と、止まった……?)
再び止まった触手達に今度こそ終わるかと期待と安堵の混じった感情が打ち砕かれる。
─さわっ─
「ひゃっ…!?」
─さわさわさわさわさわ─
「っ!!ぁぁっ!!??うあぁぁぁ……っ!」
最早敵対していた時の面影は無く、触手達に弄ばれるイブキが涙混じりの叫びを挙げるのを嘲笑う様に触手達が近づく。しかし今度はイブキの身体に触れず、焦らすような距離で細かく動かす。
─さわさわさわ─
「っ!あっ…っ!?んんふふっ…!?それだめぇっへへ…っ!?それいやぁぁっ……!」
イブキには知る由もないが、薬を吸引したせいかそれだけでもイブキにはくすぐったく感じ、つい口から笑いが零れる。
しばらくそんな状態でイブキを弄んでいた触手達だが、周囲を囲む灰色の壁が動く音で止まる。
「……楽しんでいるようだな?」
「あうぅぅ…。ううっ」
皮肉混じりの博士の言葉に涙混じりの声を上げ、項垂れるイブキ。最早噛み付く余力もないらしい。そんな状態のイブキを見て顔を赤くし、口を抑えモジモジしている少女には誰も気付いて居ない。
そんなイブキに男が近づく。項垂れながら男が近づく音を聞いていたイブキには最早抵抗の意思はなかった。そんなイブキに不意に男が手を伸ばし─。
─つん─
「ひゃああああああっ!!??なっにを!?」
無防備なイブキの脇の下を突く。その瞬間あがる声を無視し、男が手の形を変え動かし続ける。
─さわさわっつんっもみっもみっこちょこちょ─
「あはははははははっ!!??いやっ!!??いやぁぁぁぁぁぁっ!!!???やめぇっ!?やめてぇっ!?ああああああっ!?そこっ!?そこだめぇぇあああははははっ!!??」
脇の下を、脇腹を、へその周りを、下腹部を、内腿を、外腿を、膝の裏を、足の裏を、確かめるようにまさぐる男の手とそれらがもたらす刺激に、イブキはただ声をあげて笑い、身体を震わせることしか出来ない。
暫くそのままイブキの身体に手を這わせ、突き、揉み続けその度にイブキから叫びにも似た笑いが上がる。
「……無様、と言うべきか?」
「……っううっううううううっ」
そして始めた時と同じく不意に手を止め男がイブキに言う。その瞬間イブキに襲ってきた、敵に対して無様な姿を晒した羞恥心と悔しさ。そしてさっきまでの感覚に声を上げ、動かせない全身を揺らす。
「もう限界か?さっきまでの威勢はどこに行った?」
「……うううっぐすっ……う〜。」
「応える気力すらないか。」
はっと鼻で笑う男に最早噛み付く気力すらなくなったイブキを見て男が続ける。
「さて、とりあえず今回の記録はこれでいいだろう。後はアイツが来るまで楽しんでいるといい。」
男がそう言い端末を操作しようとすると─。
「─えいっ♪」
「っひゃぁぁっ!?」
いつの間にかイブキの後ろに回り込んでいた少女(男も驚いていた)がイブキの脇腹を指で突く。
「ふふっ」
「ううううううっ」
そんなイブキの反応にくすくすと笑う少女の顔は微笑み、顔が紅潮していた。だがイブキは、そしてイブキの正面に立つ男は、少女の目が嫉妬と羨望に染まっていることに気づくことは無かった。そんな少女がイブキの身体を抱くように包みその身体を密着させ、そして─。
─こちょこちょこちょこちょこちょこちょ!!─
「んにゃああああああ!!??ああああああああああああああああ!!!???っくあああああっ!!??やあああああっ!!!いやああああああああっ!!??」
イブキの身体をくすぐり始める。脇の下を擦り、脇腹を揉むようなくすぐりに、再びイブキの口から笑いが込み上げる。
「やだああああああぁぁぁっ!!!???とめてぇっ!?とめてぇぇぇぇっ!?もうそれやめてぇぇぇぇっ!?」
「え〜?何でですか?」
言いながらもイブキをくすぐる手を止め、回していた腕を離す。必死に息を整えるイブキに再び腕を回す。
しかし─。
ゴッ!!!
「痛っああああああっ!!??」
「勝手に触れるなと言っているだろうに...!」
いつの間にか少女の後ろに回り込んだ男が再び本を手に取り少女の後頭部に叩きつける。痛みに悲鳴をあげ、蹲る少女に男が続ける。
「発明品の試験と商品の調整をすると言っているのに何故勝手に触れる...!?」
「はぁーっ、ふっー。はあっはあっ。」
(試験…?商品の調整…?)
少女が蹲った隙に男が言った言葉を頭の中で反芻しつつ、息を整える。
「……勝手に触ったのは謝りますけど...!だからって乙女の頭を殴るとかどうなんですか…!?」
頭を抑え、涙目で睨みつける少女を無視し端末を操作する。するとイブキの前に陣取っていた機械《マシン》が動き出し、踵を返すように歩いていく。
「はあっ...試験って...なんのこと...?ふぅっ...商品の、調整...!?」
「ほう?まだ話せるのか。」
まだ微かに残っていた理性か、それとも旅を続けてきた事による心の強さか。それでも薬の効果が強いのか、吐息が漏れながらもイブキが男に食ってかかる。
イブキの吐息混じりな質問に、どこかから出てきた人形がギャイギャイ騒ぐ赤毛の少女をひっぱたき気絶させ、雑に背負い運んでいき、そして地面から出てきたポッドに雑に投げ入れたのを確認しつつ応える。
「だが、質問の答えに関しては、そのままの意味だ。としか言えん。」
応えつつ手元の端末を操作する博士が更に続ける。
「それに、少なくともおまえに教える利点も無い。」
「何を……!ひっ!?」
イブキの言葉は続かなった。止まっていた触手達の先端が再び動き始め、持ち上がった。それだけでは無い。イブキを閉じ込めているポッドの上部から音が響き、何かが降りてきた。目元を隠すような仮面、否仮面のように覗き穴が無いことから目隠しだろう。それが触手に吊るされ降りてくる。
それがイブキの目の前に降り、イブキの顔に近付けてくる。それから逃れる為に動くことも出来ないイブキに男は告げる。
「まあ、邪魔は入ったが目的の一つは達成した。後は一人で楽しんでくれ。」
「待っ、待って!!??」
イブキの言葉を遮る様に目隠しがイブキの視界を暗闇に染める。それと同時に─。
─ガシャン─
イブキを封じ込めているポッドの外壁が閉じる音が響く。
「やめて!?ここから出して!?」
そして今度は耳を柔らかい何かが蓋をし、何も聞こえ無くなる。どうやら耳栓のようなものをされたようだ。
「はっ─!?はっ─!?はっ─っ!?」
(─来る!?─来るっ来る来るっ来る─!?!?)
「いやっ!?いやぁぁ!?だしてぇぇ!?ここから出してぇ!?助けてぇ!?」
何も見えず、何も聞こえないイブキが口から荒い息を吐き、そして恐怖から叫び出した。その周囲で触手達が蠢く。
─そして─
─こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ─
「っ!!!!!?????ああああああああああああああああああああああああああああああっ!!??いやああああっはははははははああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?い"や"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っ!?やめてぇぇぇぇぇぇっ!!??くすぐらないでぇぇぇああああああああああああ!!!???」
その声に答える者は誰もいなかった。夥しい数の触手達に涙と鼻水を垂らし、口から唾液を垂らしながら獣のような叫びを上げる。
─カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ─
「あははははははははははははははっ!!!???それ嫌ぁぁぁぁぁ!!!???いぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!???だっ!!!???だずげっ!!??だずけぇぇぇぇぇあああああああああああっ!!??」
─こしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょこしょ─
「いやあああああああああああああぁぁぁぁぁ!!??
たすっ!!??だずげっ!?だずげでぇぇぇぇ!!??
ソフィアぁぁっ!!!!????リヴィィィっ!!??
ペトラぁぁぁぁっ!!??っああああああああああああああっいやああああああ!!!???たすけえぇぇぇああああああぁぁぁぁぁっ!!!!????」
自らの仲間の名前を叫ぶ声がポッドの内に響く。だが残念ながらその声に応える者はいない。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!?????」
─ジワッ─
─しゃああああああっ─
イブキの履いていた下着に小さな黒い染みが出来た瞬間、その染みが大きく広がりそして液体が零れる。それを察知したか、それともそれ以外の要因か触手達が止まる。
「はっ…はっ…はあっ…。うっ、ああ……。うう…っ。ヒック……。ぅえっ…えぐっ…ええぇ…。」
触手達が止まったせいか、見えず、そして聞こえずでも感じる自らの醜態に嗚咽が漏れる。だがそれでも触手達は止まらない。再びその先端をイブキに向ける。
「ぐすっえぐっうううっ…やだぁ…もうやだぁ……。いやぁぁ……っ。ゆるしてぇ……っ。たすけてぇ……っ!?」
それを感じたイブキが許しを乞う。その先がそのポッドの外にいる男か、はたまたイブキをくすぐらんとする触手達かは知る由もないが。
そして無慈悲に、夥しい数の触手達がイブキの身体に再び襲い掛かる。
「いやああああああああああああああああああああああああああああ!?」
その絶叫を最後に、イブキの意識が暗闇に落ちていった。
長ぇよorz
とりあえずイブキ編は終わりです。