色欲にて運命歪められし白兎 作:塩おにぎり
会議が終わり、ベルは約束通りアーディを抱きしめ頭を撫でてあげている。
「ふふっ、ベル〜!!」
そう言いながら顔をベルの身体に擦り付けるアーディ。
「あらあら、アーディったらまるで子供ね」
「そうですわね、何処かの団長様の言動が子供の時がありますしね」
「輝夜、それって私のことかしら?」
「おや、自覚がお有りで?」
アリーゼが誂うようにそう言うとすかさず輝夜がアリーゼを弄る。
「アリーゼ、輝夜、ライラそろそろ帰りましょうか。ベル、これからもアリーゼ達をよろしくね」
「はい、アストレア様」
「はい、アストレア様。ベル、またね!!輝夜、話は帰ってからしましょうか」
「えぇ、構いませんわ〜。ベル、ではな」
「はぁ、お前らは変わんねぇな。ベル、またな」
「うん、またね」
そう言いながら【アストレア・ファミリア】は帰っていく。
「アーディ、そろそろ僕達も帰りたいんだけど・・・」
「やーだー!!」
駄々を捏ねる子供のような反応をしながらベルの腹部をガッチリ
「いい加減にしろアーディ、お前はこの後都市の巡回があるだろ!!」
「そうだ、ベルも一緒に巡回しよう!!」
「それはお前と一緒に担当区画を巡回することになっている新入りとイブリが困るだろ!!」
「イブリは大丈夫だよ、だってベルは私のお婿さんって言ってあるから!!」
「なっ!?」
まさかの事実にシャクティは絶句する、その横でガネーシャもだ。
イルタはいつもアーディの惚気話を聞かされているため、驚きはしないが頭を抱える。
【イシュタル・ファミリア】側はベルが
「アーディ、お前はいい加減にしろ!!」
そして、
「私達も帰るぞ」
イシュタル様の言葉でベル達も帰路につくのだった。
「団長!!」
「どうした?」
レナのただならぬ様子に真剣な顔をするベル。
「実は剣姫が突然乗り込んできて団長を出せと一点張りで・・・」
「またか」
「アイズ様もこういう所はロキ様に似ることもありませんのに・・・」
アイズに対して辛辣な反応をするイシュタル様とリリルカ。
「解った、俺が相手するから被害状況の確認と被害額の算出しておいてくれリリ」
「解りました」
そうして、ベルは騒動の根源と対峙しに行くのだった。
一方、ベルに会うために【イシュタル・ファミリア】に乗り込んできたアイズはティオネ・ティオナと対峙する。
「ベルはどこ」
「だから、
「ティオナ、今のアイズは団長欠乏症だから団長を連れてこないと会話にならないわ」
「それってさ・・・不味くない?」
「そうね、レナが団長達を呼びに向かったからそれまでは持ちこたえるわよ」
「オッケー!!」
「ベルを出して!!」
そうして、第一級冒険者同士の戦闘が始まろうとした瞬間だった。
「アイズ」
その一言、たった一言で暴走するアイズの動きが止まる。
「ベル!!」
目的の人物の登場にさっきまで殺気立っていたはずなのに完全に霧散していた。
「アイズ、おいで」
「うん」
ベルの声に応じでLv.7の敏捷で一瞬で距離を詰める。
そして、ベルはアイズの頭に手を置き
「!?」
「アイズ、前にも言ったよね。ここで暴れるのはダメだって、次破ったらお仕置きするって言ったよね?」
「・・・・・・」汗ダラダラ
ベルの静かな怒りの籠もっている声にアイズも幼児アイズも汗が止まらない。
「最初に言うことがあるよね、アイズ?」
「約束を破ってごめんなさい」
「それから?」
「迷惑をかけてごめんなさい」
「それから?」
「暴走してごめんなさい」
「よく出来ましただけど、一旦痛みでのお仕置きね」
「え!?」
そう言ってベルは掴んでいた頭を握った。
「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!?」
痛みで暴れるものの圧倒的な【ステイタス】の差で逃げることが不可能、アイズはベルの許しが出るまで痛みに耐えるしかなかった。