色欲にて運命歪められし白兎 作:塩おにぎり
主神をフリュネに売るという最大の珍事が目の前で起きた、するとアイシャがこう言ってくる。
「異世界のベル・クラネル、ちょっといいかい?」
「アイシャか、なんだ?」
「{呼び捨て!?}そっちの世界では知らないけど、私等元【イシュタル・ファミリア】というかフリュネの奴は【フレイヤ・ファミリア】の連中にボコボコにされて引き籠りになっちまってんだよ、そんな奴相手にそんな媚薬使っても意味無いんじゃないかい?」
「なにか勘違いしてないか?」「なんだって?」
こちらの世界のアイシャの言葉に全員が納得していたその時、
「あの媚薬を使うのはフリュネだ」
『え?』
想定外の回答に全員が呆気に取られる。
「ある程度こっちの世界の僕達に聞いていてな、どうせ【フレイヤ・ファミリア】が攻め込んできた時に自分のほうがフレイヤより美しいとか言ってオッタル達を
「その通りだ」
「それでもあの化け蛙の性欲が衰えるとは思えなくてな・・・。いや、恐怖で抑えられているなら解放してやるべきだろ?」
「抑制された性欲が一度解放されれば近くにいる男神達はどうなるだろうなぁ?」
『超悪い顔!!』
「それに抵抗する主神だと媚薬が無駄になる可能性だってあるしな」
「どういう意味だい?」
「フリュネだから」
それだけで納得してしまう全員。
「それだと主神を連れて行った眷族の人達も巻き込まれるんじゃ・・・」
「大丈夫だ、それを回避する言葉を授けてある」
「それって何?」
「「オッタルが人探しをしていた」と言うだけだ」
「えっ、それだけ?」
なんでここでオッタルが出てくるかがわからない
しかし、その言葉を理解していたのは
「なるほど、
「そういう事だ」
そのやり取りを聞いて改めて全員が
『さ、さて、気を取り直して、続けようか!!』
『『お、お~~~・・・』』
先程の刺激の強すぎる光景を引きずり声が出ていなかった。
「少しやりすぎたか」
「少しどころじゃなかったよ、俺ですら少し引いてる」
「フン、本来だったら娘の事を喋ったテメェもこうしてやりたい所だよ」
「それは本当に申し訳有りませんでしたぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
「向こうでもお前が土下座する姿何度も見てるから軽く感じるんだが?」
「そんなぁ・・・!!」
万事休すかのように思われたこちらの世界の【
「すみません、ベル・クラネルこんな神ですが我々【ヘルメス・ファミリア】の主神なのでどうかご容赦を・・・」
アスフィも土下座しようとした時、
「アスフィ、お前まで土下座する必要はない」
「えっ?」
「ちゃんと温かい栄養のあるご飯は食べているか?ちゃんと
「えっ?ええっ?」
ヘルメスとの対応の差もあるのだが、言動が娘の心配をする父親のような対応をされて困惑するアスフィ。
『『お父さん!?』』
周囲の反応も満場一致していた。
「何故、貴方がそんな事を気にするのですか?」
戸惑いつつも問いかけるアスフィに
「実は三年前の事なんだが【
『『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うわぁっ』』
「それでこれは拙いと思った俺達は半年間アスフィの疲弊しきった心体を回復させるために匿ったんだ」
「それ以来、会う度に現状を聞いたり限界を迎えたアスフィを甘やかしているんだ」
「甘やかす!?」
「だから、こっちのアスフィも同じ対応をしてしまった。すまない」
「いえ、私は気にしてませんから⋯」
「だが、溜め込むことはせずにダンジョンで大暴れするも良し、美味しいものを食べに出かけるも良し、自分のために動くことも大切だぞ」
「はい・・・」
「本当に我慢できなくなったらヘルメスを
「いや、俺が良くないよ!!」
「黙れ
「酷い!!」
『『いや、当然の対応と思う』』
ヘルメスの言葉に神々がハモった。