ベッドに転がった衝撃で、肺の空気が少しだけ吐き出された
ただ押し倒されただけのような気もするし、勢いよく放り投げられたかのような気もする。どちらにしても、目の前の彼女に俺が抵抗できる可能性は皆無だ
巡海レンジャー、黄泉
彼女との出会いは、最初は何でもない、旅の中の一ページだった。果てしない宇宙を旅する中で、どういう訳か彼女とは縁があった。大抵は一度で終わる出会いが、彼女とは何故か何度も続いた
出会って、再会して、再会して、再会して、再会して───いつしか、共に宇宙を旅していた
だから、わからない。何でこんなことになっているのか
「……そのまま動かないでくれ。その方が、互いに良い結果を生むだろう」
邪魔だと言わんばかりに服を一枚一枚脱ぎ捨てながら、ベッドの上に転がった俺に少しづつ近づいて来る
ここまでされて、わからない程鈍感じゃない。わからないのは理由だけだ
「よ、黄泉?ちょっと落ち着いて……」
「私は充分落ち着いている。……止まれという意味なら、断る。もう止まれない」
全ての服を脱ぎ終えた彼女から、目が離せなかった。美しい、なんて言葉がチープに感じてしまう程、その裸体は素晴らしいものだった。透き通るように白く、それでいて女性らしい柔らかさをも併せ持つ肌。無駄な脂肪など一切なく、引き締まった肉体は、彼女の美しさを更に際立たせている
「待って、黄泉、待って……」
「待たない」
黄泉の強さは圧倒的だ。俺がどれだけ力を込めようとも、押さえつけられた腕は動く気配がない。だが、人は無意味だろうと足掻くものだ
それが、彼女の気に障るだなんて考えもせずに
「え………」
ビリビリと、紙切れのように服を破かれた
「ま────」
どちゅん♡と、聞くだけで蕩けてしまうような音がした
「────────」
何が起こったのか、理解できない。ただ気持ちいいってことしかわからない。脳みそがぐちゃぐちゃにかき混ぜられたみたいに、気持ちよくて堪らない。いつの間にか黄泉の顔が目の前にある。形の良い唇が三日月のように歪んでいる気がした
「……あぁ、こんな気持ちはいつぶりだろうか。純粋に──ただ、嬉しい」
「ぁ────ぅ、ぁ……ぇ───?」
何を言われているのかがわからない。自分が今どんな状況にいて、相手は何を言っているのか。どうでもいい。そんなことはどうでも良くて、今はただもっと気持ちよくなりたかった
「……ふは♡良い顔だ♡」
何か言い返さなくてはと思ったが、そんな余裕はなかった。ずるるるるるっ♡と黄泉の中から自分のモノが引き抜かれる。それだけでも意識を失いそうになる程の快感が駆け巡った
「……っ……はっ……ぁ───ちょっ、と、待って───」
「さっき言ったばかりだろう?私は止まれない、と」
何を言われているのかを理解する前に、また脳天を貫かれた気がした
「ん”っ♡♡っんぁ”♡♡!!」
獣のような声だった。情けないなんて思う余裕もない。今出来るのはただ耐えて、必死に意識を手放さないようにするだけ。そうでもしなくては、間違いなく堕ちてしまうと本能が理解していた
男女が逆転した正常位のような姿勢で、ただひたすらに黄泉の欲望を受け入れる。耳に届くのは彼女の甘い吐息と、淫らに交わる音だけ
「ん”っ♡♡!……っぁ♡!……ぅ”ぁ♡!!」
「ん…♡ぁ…んく……♡良いぞ……♡そのまま、我慢しないでくれ……♡」
痛い程にシーツを握り締め、唇を噛み締める。すでに口内には鉄の味が広がっているが、それを気にしている余裕はない。今出来ることはひたすら耐えるだけ。それだけが唯一許された行動だった
「は────ぅ”っ♡♡!ぁ”♡!あ”ぁ♡!!」
だが、そんな抵抗も長くは続かない。何度も何度も黄泉の奥を穿つ度に、黄泉の身体が小刻みに震える。それは膣も同様で、きゅん♡きゅん♡とモノを締め上げてくる
「っ……♡♡……ぁ”っ……♡!」
「んくっ……♡!ふふっ……ぁ”んっ♡♡!!」
互いの限界が近い。俺のモノは今にもはち切れそうだ。それは黄泉も同じだろう
「良いぞ……♡我慢しなくて、いい……♡」
「っ”♡♡!……ぁ♡!……っ”ぁ”あ”あ”♡♡♡!!」
耳元で囁かれる甘い誘惑に、とうとう耐え切れなかった。びゅるるるるっ♡♡と、黄泉の中に大量の精を吐き出す。それを受けてか、黄泉も絶頂を迎えたようだ
「んく……♡ぁ……♡ぅ……♡」
俺のモノを根元まで咥え込んだまま、黄泉はびくん♡と身体を跳ねさせ、何度か痙攣を繰り返した。その度、俺のモノを甘やかすように締め付けてくる
「ぅ……ぁ……♡はぁー……♡はぁー……♡」
なんとか呼吸を整えるが、もう何も考えられない。だが、これで終わりじゃないことだけは理解できた
「……ぇ?待って、今イったばっかりで……」
「ダメだ……♡……まだ私が満足していない」
どうやら休憩の時間は与えてもらえないらしい。黄泉はニヤリと微笑むと、ゆっくりと腰を動かし始めた
「あ”っ♡!や”っ♡!だめっ……♡!」
「ふっ……ん”♡♡……やはり…いい………♡」
ゆっくりと、味わうように肉棒が引き抜かれていく。絶頂を迎えた直後の敏感な状態でそんなことをされれば、もう堪ったものではない
「ダメっ……♡ほんとに、おかしくなるから……ぁ”あっ♡♡」
なんとか逃げようと腰を引くが、意味はなかった。むしろ彼女の腰の動きは激しくなり、より深く俺のモノを飲み込んでいく
「ひっ♡!やだっ……♡動かなっ♡いでぇ”♡♡!」
「ふーっ♡!ふっー♡」
黄泉の吐息もどんどん荒くなっていく。彼女も限界が近いのだろう。それでも彼女は動きを止めなかった。それどころか、更に動きが激しくなる
「あぁっ♡!はっ……♡あ”ぁ♡!」
もう何が何だかわからない。ただ、与えられる暴力的なまでの快楽に流されるだけだった。気付けば俺は黄泉の動きに合わせるように腰を動かしていた
「……口を、開けてくれ……♡」
「あぇ……んぁ……♡?」
蕩け切った思考で、言われるままに口を開く。その先に待っているものなど、分かり切っていた筈なのに
「ん────ん”ん”っ♡♡♡♡!!!」
キスなんて、生易しいものではなかった。それは蹂躙だ。口内に黄泉の舌が侵入してくる。歯茎を、上顎を、舌を、余すところなく舐め尽くされる
「ん”っ♡♡!んぐっ……♡!」
「ふっ……ん♡!ぁむ……♡」
呼吸すらままならない状態で、ひたすら快楽を叩きつけられる。もう何も考えられなかった
「んっ……♡ふはっ……♡」
ようやく口を解放された時には、俺は完全に脱力していた。そんな俺を見下ろすように見つめながら、彼女は妖しく微笑み、再び腰を動かし始めた
「やっ♡!今はダメっ……♡!」
「大丈夫だ……今度は一緒に……♡」
逃げようとする俺の身体を押さえ付け、激しく抽送を繰り返す。子宮口を押し付けられる度、身体が跳ね上がるほどの快楽が駆け巡った。それを逃さないようにするように黄泉は更に強く締め付けてくる
「っ♡♡!ぁ”あっ♡♡♡!!」
もう限界だ。これ以上されたらおかしくなる。だが、黄泉は止まらない。むしろ激しさを増していく
「っ”♡♡!まっ、てっ…♡!もう無理……♡」
「いい……ぞ……♡ぁ”ん”っ♡♡♡!!」
ごちゅん♡と、一際大きな水音が響いた気がした。その瞬間、目の前がチカチカする程の衝撃が襲ってくる。同時に、黄泉が一際大きく震えた
「イっ────~ッ”♡♡!!」
「あ”っ♡ん”ん”ぅ〜〜〜っ♡♡!!」
びゅるっ♡♡!びゅるるるるるるっ♡♡♡!! 声にならない絶叫を上げながら、黄泉と俺は絶頂へと上り詰めた。黄泉は背中を反らせ、大きく身体を跳ねさせる。俺のモノを包み込んだ膣壁が激しく痙攣し、熱い精液が搾り取られるように吐き出された
「あ”ぁ”〜〜〜〜っ♡♡!はっ……♡ぅ……ぁあ”っ……♡!」
びゅるっ♡!どぷっ♡!!と、長い射精が続く。その間もずっと絶頂の波が引かない。むしろどんどん強くなっていた
「はーっ♡はーっ♡」
ようやく収まった時にはもう、俺の意識は半分飛びかけていた
「………ん」
唇を近づけてくる。言葉は無いが、何をすれば良いのかは分かった
「ん…は、ぁ……よみ…んむぅ……♡」
「はむ……ぅ”ん……♡ちゅ♡」
名を呼びながら、深い口づけを交わす。舌を絡め合い、唾液を交換し合うような激しいものだった。お互いの存在を確かめ合うように、何度も唇を重ねる どれくらいの間そうしていただろうか。ようやく唇を離すと、二人の唇の間に銀色の橋がかかった
「……続きを、するか?」
先程の、暴力的な快楽の味を思い出す。いや、思い出すまでもなく身体が覚えているのだろう。小さく首を横に振ると、黄泉は少し気まずそうに答えた言った
「……そう、だな。これは私の一方的な交わりだった。貴方に負担を強いてしまった」
確かに、襲われた形にはなってしまった。普段の彼女は基本的には優しい常識人だから、少し驚いたのも確かだ。だが、俺は彼女を嫌いになれない。ただ、今度はもっとちゃんと────
「だが──すまない、もう少し私に犯されてくれないか?」
「え……?」
そうして──彼女の底なしにも思える体力が尽きるまでの間、俺は犯され続けた