※この作品はR-18です。

シュタルクとフェルンと『セックスしないと出られない部屋』の魔法   作:TDA

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 改めて、シュタルクはすぐ目の前にたつフェルンの顔を見る。

 

 正確には、その唇を見る。

 

 艶やかで、いかにも柔らかそうで、そこに触れたいという衝動がふつふつと沸き上がってくる。

 

 シュタルクはごくりと唾を飲み込むと、フェルンの唇へと顔を寄せていく。

 

 フェルンの方も、緊張した面持ちで待ち受けていた。

 

 体勢を保つためにフェルンの肩に手を置こうとして、昔のことをふと思い出した。

 

 つい強く肩を掴んで、怖がらせてしまった時のことだ。

 

 優しく、優しく、と心の中で呟きながら、シュタルクはフェルンの両肩にそっと手を乗せた。

 

 フェルンは一瞬、ピクリと身じろぎしたが、そのまま動かず、そっと目を閉じた。

 

 二人の唇が、触れる。

 

 なめらかで溶けてしまいそうなほど柔らかい感触が、シュタルクの唇に伝わってくる。

 

 一度、唇を離して、深く呼吸してから、もう一度唇を重ねた。

 

 さっきはつい息を止めていたのでわからなかったが、フェルンの微かに甘さのある匂いを感じて、唇の感触と共にシュタルクの頭の中を静かに撹拌するようだった。

 

「シュタルク様……私、初めてキスしてしまいました……」

 

 瞼を開けてシュタルクと見つめあいながら、フェルンがどこかぼうっとした様子で言う。

 

 当たり前と言えば当たり前だが、フェルンは物心ついて以来、旅に出るまで聖職者の元で暮らしてきたのだ。

 

 そんな無垢な女の子のファーストキスの相手が自分だと思うと、シュタルクの心に燃え上るものがあった。

 

 もっと、もっと彼女の初めてを奪いたい。そんな思考で頭がいっぱいになる。

 

 シュタルクはさらにもう一度キスした。今度はさっきより強く唇を押し付ける。

 

 そして、衝動のままに舌を突き出して、フェルンの口の中に差し入れようとした。

 

「んんっ……!」

 

 驚いてフェルンが思わず両目を見開く。

 

 しかしすぐにシュタルクの意図を察して、おずおずと前歯を開いた。

 

 すぐさま侵入してくるシュタルクの舌。その先端をフェルンの舌が迎え入れた。

 

「んっ……んんっ……! はぁ……はぁ……んっ、ちゅっ……」

 

 一度受け入れてしまうと、むしろ積極的なのはフェルンの方だった。

 

 初めは挨拶のように舌先同士を触れ合わせていたが、すぐに自分からも舌を差し出して、絡めるように動かしてくる。

 

「んっ、ちゅっ、ちゅぷっ……れろ……んっ、んんんっ……!」

 

 静かな部屋の中で、唾液が弾ける音が耳に響き続ける。

 

 フェルンは顔を傾けてさらにシュタルクの口の中へと侵入し、愛おしそうに前歯の裏側や裏顎までも舐めまわした。

 

 身長差のせいで、舌を伝ってシュタルクの唾液がフェルンの口の中へと伝い落ちていく。

 

 彼女の喉がゆくりと動いて、厭わずに男の唾を飲み込んでいく。

 

 そのことに気づいて、シュタルクは驚くと同時に、頭がかっと熱くなるのを自覚する。

 

 フェルンは普段、シュタルクのことをぞんざいに扱うことも多いし、不可解な理由で不機嫌を丸出しにすることも多い。

 

 彼女を可愛いとは思えど、友人、あるいはパーティーの仲間としての関係を越えることはないかもしれないと、彼は思っていた。

 

 それが今、妙な部屋から脱出するためとはいえ、こんなにも性的な行為に積極的になってくれるとは、シュタルクには予想外だった。

 

 そんなフェルンへの愛おしさが急速に膨れ上がって、シュタルクはさらに熱心に舌を動かし、フェルンの唇を貪るように深いキスを続けた。

 

 本当はもっと強くフェルンの身体を抱きしめたい衝動があったが、必死に我慢して、肩をそっと掴むに留める。

 

 その分、唇と舌の感触に集中することにした。

 

 しばらくそうやって口づけの悦びを存分に味わったあと、ようやく二人は唇を離した。

 

 舌と舌との間に唾液の橋が一瞬つながって、落ちる。

 

 どちらも顔を真っ赤にして、呼吸は荒くなっていた。

 

「じゃあ、次……次の段階、行きましょうか……」

 

「あ、ああ……」

 

 もっと長くキスを続けても良かったのだが、まだ前哨戦に過ぎないのだ。

 

 フェルンはゆっくりと羽織っていたコートを脱ぎ、近くにあった椅子の背もたれにかける。

 

 それまでコートの下に保たれていた空気が周囲に拡散して、暖かく良い匂いがシュタルクの嗅覚をそっと刺激する。

 

 フェルンの匂い――えっちな匂いだ、とシュタルクは思った。

 

 続いて、フェルンはブラウスのボタンを上から順々に外していく。

 

 その様子を固唾を飲んで見守っていると、フェルンはその視線に気が付いた。

 

「あの、シュタルク様も脱ぐんですよ?」

 

「あっ、そ、そうだな」

 

 つい見とれてしまっていたシュタルクはその言葉に我に返り、慌てて自分も服を脱ぎだす。

 

 本音を言えば、もっとじっくりフェルンの脱衣シーンを見つめていたかったのだが、仕方がない。

 

 さささっと手早く上下の服を脱いで、フェルンが使っているのとは別の椅子に服をかけ、下着一枚になる。

 

 さすがに最後の一枚を脱ぐ時には少し躊躇したが、これからもっと恥ずかしいことをするのだからと、えいやっと潔くパンツも脱いで、椅子に放り投げた。

 

 一方フェルンはというと、シュミーズ一枚のところまで脱いでいた。

 

 肩紐を外しながら、フェルンはちらりとシュタルクの方を見て、「えっ」と声を上げて両手で顔を覆った。

 

「どうしたの?」

 

 そう尋ねるとフェルンは、指の隙間から恐る恐る、というように目をのぞかせて、小さな声で言う。

 

「そんなに大きくなるなんて、話が違う……」

 

 フェルンの視線を追って、それが己の股間に向いていることをシュタルクは見てとった。

 

「そんなこと言われても」

 

 シュタルクは困惑しつつも、かつて見下すような視線で「ちっさ」と言われた時のことを思えば、悪い気はしなかった。

 

「もう少し小さくならないですか。なんでそんなに大きくするんですか」

 

「無茶言うな。フェルンがえっちだからだよ」

 

「私のせいにしないでください。えっちなのはシュタルク様の方です」

 

 少し頬を膨らませつつ、フェルンは反論した。

 

「大丈夫でしょうか……私、不安になってきました」

 

 軽く頭を左右に振りながらそんなことを言うフェルンだが、それでもシュミーズの肩紐を外していく。

 

 さすがにシュタルクと違って裸になることにかなり強い羞恥の表情を浮かべたが、それでも彼女は「見ないで」とは言わなかった。

 微かに震える手でシュミーズを椅子の上に置き、若い二人の男女は一糸纏わぬ姿で向かい合う。

 

 フェルンはつい胸と股間を手で隠したが、彼女の豊満な乳房はとてもそんなものでは隠し切れなかった。

 

 彼女の裸の姿を見て、シュタルクの呼吸と鼓動が激しくなる。

 

 服の上からでもフェルンの胸が大きいのははっきりとわかっていたが、布の枷を外されたことで、本来のボリューム感がさらけ出されている。

 

 その女らしく煽情的なスタイルに、シュタルクの股間のモノが痛いほど強く屹立してしまう。

 

「フェルン……」

 

 触りたい、と言おうとしたその時、機先を制するようにフェルンの方から声がかかった。

 

「シュタルク様、触っていいですか?」

 

「えっ」

 

 気が付くと、フェルンもまた妖しい目つきで、シュタルクの身体をじっと見つめていた。

 

「いいけど……」

 

 戸惑いながらシュタルクが返事をすると、フェルンはその細い指先を伸ばして、彼の肩口に触れた。

 

 次いでその指先をつつーっと滑らせて、胸の真ん中あたりを撫でる。

 

「……凄い傷痕ですね」

 

「そりゃまあ、戦士は敵の攻撃を受け止めるもんだからな。兄貴も親父も師匠も全身傷痕だらけで……フェルン?」

 

 シュタルクの言葉を聞いているのかいないのか、フェルンは両手で何度か彼の傷痕をなぞってから、そこに口づけした。

 

「うあっ、フェルン……!」

 

「くすぐったいですか? でも我慢してください」

 

 紅潮した顔で言いながら、フェルンはシュタルクの傷痕ばかりを選んでキスし、時には舌を這わせた。

 

 始めは鎖骨の辺り、そこから左右に蛇行しながら、鳩尾、脇腹、と少しずつ下がっていく。

 

 動物のように傷を舐めて癒そうとしている、というよりは、愛おしいものの感触を手と口で味わい、愛で尽くそうというような動きだった。

 

「あ……うう……!」

 

 くすぐったさが半分、気持ちよさが半分のうめき声を、シュタルクがあげる。

 

 とうとうフェルンは下腹部にまで到達した。

 

 頭が下がりすぎたので立っていられず、彼女はいつの間にかコートを床に敷いて膝立ちになっている。

 

 ちょうど、フェルンの顔の高さに、シュタルクの急角度にそそり立った肉棒がある状態になっていた。

 

「男の人って、こういうことされると嬉しいって聞いてます」

 

 そう言うなり、フェルンは自分の豊かな両乳房を下からすくい上げるようにして持ち上げ、その谷間でシュタルクの怒張を挟み込んだ。

 

「あっ……!? あっ……!」

 

 予想だにしなかった行為への驚きと、最も敏感な部分が柔らかく弾力のある双球に包まれた快楽に、シュタルクはまともに言葉を話すこともできなくなってしまった。

 

 フェルンは顔をあげてそんなシュタルクの表情を観察するようにしながら、胸を使って肉棒を強く挟んだり、上下に擦ったりしている。

 

 ぎこちない動きだったが、童貞のシュタルクには充分な刺激。

 

 彼は息を荒げながら、己の股間を見下ろす。

 

 そこには、グロテスクに怒張した一物に裸で奉仕するフェルン。

 

 見慣れたはずの女の子の、あまりに蠱惑的な姿に、シュタルクは一気に限界へと押し上げられる。

 

「フェ、フェルン、そんなことされたら……!」

 

 切羽詰まった声を出すシュタルク。

 

 彼が気持ちよさそうにしているのを見て、フェルンは少し頬を緩めた。

 

 そしてさらにこう言った。

 

「あと、こういうこともするんですよね」

 

 胸の谷間からちょこんと頭を出しているシュタルクのペニス。その先端に、彼女を舌を伸ばした。

 

 亀頭の割れ目に舌先が触れた、次の瞬間。

 

「うあっ、で、出るっ!」

 

 未知の刺激に抗うことは全く不可能だった。

 

 白濁液がフェルンの顔に、勢いよく浴びせかけられる。

 

「きゃっ……!」

 

 小さく悲鳴を上げるフェルンの顔が、ねっとりとした精液で汚れる。

 

 放出されたうちの3分の1は艶やかな髪の毛を汚し、3分の1は顔にかかり、3分の1が口の中に飛び込んだ。

 

「ご、ごめんよ!」

 

「大丈夫、です……」

 

 慌てるシュタルクを手で制して、フェルンは口元を押さえた。

 

「口の中入っちゃった? 吐き出して」

 

「いえ、いいですから……んっ……んく……ふう、こんな味なんですね」

 

 驚いたことに、フェルンは吐き出すどころか口の中のものを飲み込んだ。

 

 それどころか、目を閉じて小さく口を動かし、味を確かめているようにすら見える。

 

「飲んじゃったの?」

 

 フェルンは目を開けると若干眉間に皺を寄せる。

 

「騙されました。別に美味しくもなんともありません」

 

「そりゃそうだよ」

 

 口ぶりから察するに、例の女子会とやらで変な知識を吹き込まれたのだろうか。

 

 一体どんな過激な話題が飛び交っていたのか、聞きたいような、聞きたくないようなと、シュタルクは困惑して額を手で押さえる。

「でも……えっちな味でしたよ」

 

 そう言って微笑みながらこちらを見上げてくるフェルン。

 

 精液で髪と顔を汚しながらそんな表情をしてくるのは、この上なく煽情的で、シュタルクは自分の心臓がドクンと跳ね上がるのを感じた。

 

 跳ね上がったのは心臓だけではない。射精して萎えたはずのペニスが、本人も驚くほどの速度で膨張し、角度を増してくる。

 

「え、ええ……? せっかく小さくなったのに、なんで大きくなるんですか。一度出したらしばらくは萎れるって聞いてたのに……」

 呆れた口調のフェルンの目の前で、シュタルクの肉棒は完全にさきほどの偉容を取り戻した。

 

「フェルンが変なこと言うから」

 

「飲んであげた方が喜ぶっていう情報は正しかったのですか」

 

 何かに納得するように頷くと、フェルンは『口を漱ぐ魔法』『髪の毛の手入れをする魔法』『顔の汚れを取る魔法』を続けざまに使って汚れた部分を綺麗にする。

 

 一方シュタルクはというと、一度射精したぐらいではまだまだ情欲が尽きるにはほど遠い。

 

 彼は腕を伸ばしてフェルンの両脇の下に差し入れ、その裸体を抱えて、ベッドに座らせた。

 

 自分もその右隣に座ると、そっと彼女の肩に手を回しながら言う。

 

「フェルン、今度は俺が触りたい。いいか?」

 

「いい……ですよ」

 

 内心ガッツポーズをとるシュタルク。

 

 フェルンに身体中を触られ、キスされるのは確かに気持ちよかったし嬉しかったが、同時に自分も相手にそうしたいという欲求が膨れ上がるばかりだったのだ。

 

「じゃあ行くぜ」

 

 己の呼吸が荒くなるのを自覚しながら、シュタルクはフェルンの肌に触れる。

 

 まずはそっと、鎖骨の辺りに触れた。

 

 荒々しく押し倒してむしゃぶりつきたいという獣じみた欲望もあるが、ギリギリで理性が勝る。

 

 優しく、優しく、と頭の中で何度も繰り返しながら、彼はもう片方の手でフェルンの肩甲骨の形をなぞった。

 

「んっ……ふふっ……くすぐったいです」

 

 少し身じろぎしながらも、フェルンはシュタルクの手を振り払わず、身を任せている。

 

「すべすべして、綺麗な肌だな」

 

「私も傷痕いくつもありますよ」

 

 ちらりと自分の左肩に視線をやるフェルン。

 

 そこにはかつてリュグナーの血の槍で貫かれた円形の痕が残っている。

 

「大して目立たないよ」

 

「フリーレン様が、なるべく痕の残らないやり方で治癒魔法を……んっ」

 

 シュタルクがその傷痕にキスしてきたので、フェルンはまた少しくすぐったそうな声を上げた。

 

 続いて今度は彼女の臍の辺りに触れて、手のひら全体で撫でまわそうとすると、急にその手を掴まれた。

 

「お、お腹はやめてください」

 

 さっきまでとは一転して、顔を赤くしつつもフェルンは睨みつけてくる。

 

「え、なんで?」

 

「だって……太ってるって思ってるでしょう」

 

 裸を見られた時よりも、フェルンは恥ずかしそうにしている。

 

「思ってないよ。確かに柔らかいけどさ」

 

 むにむにと指で腹部の肉を揉むようにしながら答えると、フェルンはぽかぽかとシュタルクを叩いた。

 

「嘘です。どうせ陰で私のことを『ダブルドーナツのフェルン』とか呼んでいるんでしょう」

 

 頬を膨らませながら、フェルンはそんなことを言ってきた。

 

 シュタルクはつい、めんどくさいなと思ってしまう。

 

「今、めんどくさい女だなって思ったでしょう」

 

「お、思ってないよ! フェルンは充分スリムだし、スタイルいいし、可愛いよ」

 

 不意に心を読まれたようなことを言われて、慌ててシュタルクはとりなした。

 

 たとえばフリーレンと比べれば、フェルンは確かに肉付きがいい。

 

 しかしもしフェルンがフリーレン並みにスレンダーだったら、シュタルクはそのか弱い体付きにむしろ不安を覚えただろう。

 

 どこを触っても柔らかいフェルンの今の体付きの方が、ずっとシュタルクの好みなのは間違いなかった。

 

 ――ということを正直に伝えると、おそらくフェルンはより怒る、という予感がしたので彼はそうは言わなかったのだが。

 

「本当ですか? もう……」

 

 なんだかんだで、ストレートな誉め言葉で抵抗する気をなくしたらしく、フェルンは再びシュタルクに愛撫を許した。

 

 それから、シュタルクの手指と唇は、徐々に大胆にフェルンの上半身を這いまわるようになる。

 

 豊満な乳房の表面を撫でまわし、その柔らかい肌に唇を押し付ける。

 

 指でゆっくりと乳房全体を掴むと、どこまでも沈み込んでいきそうなほど柔らかく、それでいて適度に弾力があって押し返そうとしてくる。

 

「んんっ……んっ……あっ……!」

 

「痛い?」

 

「大丈夫、ですから……続けて、ください……」

 

 胸を愛撫していると、フェルンの口から小さく声と吐息が漏れ始める。

 

 痛みやくすぐったさを我慢しているのではなく、快感がこぼれ出てしまったという、甘い声だった。

 

 それを聞いたシュタルクはさらに大胆になり、ピンク色をしたフェルンの乳首に吸い付いた。

 

「あっ、あっ……! そこ、は……!!」

 

 明らかにこれまでとは違う反応だった。

 

 フェルンの色白の肌が、徐々に紅潮していく。

 

 本能的な衝動に突き動かされるようにして、シュタルクは右手でフェルンの左胸を揉みながら、右胸の先端を口に含み、舌先で舐めまわした。

 

「あっ、んあっ……! シュタルク様、それ……んっ、それもっと……!」

 

 フェルンの腕がシュタルクの頭を抱え込んで、さらに強く自分の胸に押し付けるようにした。

 

 歯を立てないように、強く吸い過ぎないようにしつつも、シュタルクは夢中になってフェルンの胸を手と舌で愛撫し続ける。

 

「んんっ、あっ、あっ……! はぁ……はぁ……んんんっ……そ、そこ、もっと……!」

 

 だんだんと反応が良くなってくるのがはっきりとわかり、シュタルクの心には独特の喜びが満ちてきた。

 

 女の子の、男を知らない身体を自分が開発しているという、征服欲にも似た感情。

 

 自分の指先の動き一つでフェルンが気持ちよくなってくれているということの満足感。

 

 きっと、フェルンが胸と口でシュタルクのペニスを刺激し、絶頂に導いた時にも、彼女はこれと同じ感情を味わっていたのだろうと、シュタルクはあの時のフェルンのどこか満足げな表情を浮かべていたのを思い出していた。

 

「な、なんか……変です……うあっ、あっ、シュタルク様……! んんんっ!」

 

 口の中で感じるフェルンの乳首の感触が、徐々に固くなっていくのがわかる。

 

 右手の方でも乳首を指で挟んでみると、コリコリとした感触があり、フェルンの声がさらに高くなった

 

「ああっ、あああーっ!」

 

 ビクンとフェルンは身をのけぞらせて、ゆっくりとベッドに背中から倒れこんだ。

 

 荒い呼吸を繰り返し、豊かな胸がそれに合わせて上下している。

 

 さらに、股間の辺りに視線をやれば、天井の照明からの光を受けて、ぬらぬらと光っているのが見える。

 

 シュタルクはそっと、フェルンの濡れた太ももの付け根に手をやり、指先で割れ目に触れた。

 

「んんっ……あっ、そこは……!」

 

 反射的に足を閉じるフェルン。しかし、むっちりとした太ももでシュタルクの指を挟んだだけだ。

 

 シュタルクは太ももの感触に浸りつつも、仰向けに寝ているフェルンに顔を近づけて言う。

 

「そろそろ、していいか?」

 

 これだけ濡れていれば大丈夫だろうという判断であり、そろそろ我慢も限界、ということでもあった。

 

「はい……」

 

 素直に頷いて、同意した証拠に、閉じていた脚の力を緩めた。

 

 もっとも、そこからさらに脚を開いて男を迎え入れるほど大胆なことはできず、シュタルクのリードに任せたいようだった。

 

 一方シュタルクも女性経験は聞きかじりの知識のみ。

 

 断片的な知識を総動員して、文字通り手探りで進めるしかない。

 

 なんとかフェルンの脚を適度に開かせて、彼女の身体に覆いかぶさるようにする。

 

 自分の身体で押し潰さないようにするにはどうすればいいのか手間取りつつ、なんとか正常位の形に持っていく。

 

「もう少し上、上です、そう、そこ……んっ……」

 

 時間がかかり過ぎると萎えてしまうのではないかという不安があったが、フェルンの誘導にしたがって亀頭で割れ目を探っていると、その刺激のせいで勃起が維持できたようだった。

 

「じゃあ、いくぜ」

 

 そう言うと、シュタルクは慎重に腰を突き出す。

 

「んうっ……!」

 

 フェルンの身体が強張り、彼女は目を閉じる。

 

 やっぱり痛いのだろうか、と心配になったが、今更止めるわけにはいかない。

 

 シュタルクはさらにフェルンの中へとゆっくり侵入していく。

 

 フェルンの膣穴は、充分に濡れてはいるが、やはり狭く、きつかった。

 

 暖かく、濡れた柔らかい手で強く握りしめられるような感覚。

 

 胸に挟まれた時とはまた違った強烈な快感の信号が、股間から脳に向かって迸っていく。

 

「んっ、んうううう……! はぁ、はぁ……痛っ……!」

 

 ペニスの3分の2くらいまで入ったところで、フェルンが呻き声を上げる。

 

 魔族との戦いでは、たとえ重傷を負っても表情すら変えなかった彼女が、目尻に涙を浮かべていた。

 

 そんなに痛いのか、それとも戦いの傷とは別の種類の痛みなのか。

 

 シュタルクが心配になってつい動きを止めると、フェルンは両手でシュタルクの顔を挟んで言った。

 

「シュタルク様、キス、してください。それで少しは楽になると思います」

 

「わかった」

 

 言われるがままに、上体を倒してフェルンにキスするシュタルク。

 

 すぐにフェルンは、両腕をシュタルクの身体に巻き付けるようにして抱き着き、舌を差し出して、すがりつくような口づけを始める。

 

「んっ、ちゅっ……ちゅくっ……んんっ、あっ……ん……」

 

 すると、目に見えてフェルンの身体から余計な強張りが抜け落ちた。

 

 シュタルクはそれに合わせてさらに腰を進めて、肉棒の根本まで挿入を完了した。

 

 口と性器と、上下の粘膜で繋がったことで、肉体的な快楽と精神的な充足感の双方が押し寄せてくる。

 

 できればこのまま腰を動かして、さらなる刺激を得たいとシュタルクは思ったが、フェルンのことを気遣って、深く繋がったままキスを続けることに集中した。

 

 というか、このままでも、すぐにでも射精しそうなほど気持ちよかった。

 

 全身が柔らかいフェルンと密着状態なのはそれだけ心地よかったし、なによりお互いに初体験の相手になったという事実がたまらなく嬉しかった。

 

「フェルン、俺、このままだと出しちゃいそうだ」

 

「ええ、どうぞ」

 

「えっ」

 

 中に出すのはまずいと思ってシュタルクは言ったのだが、フェルンは彼の予想とは違う返答をした。

 

 それどころか、脚を彼の腰に絡めるようにして、さらに深い結合をしてくる。

 

「フェルン、これじゃ中に……」

 

「いいんです。このまま出してください。欲しいですから」

 

 両腕にもさらに力を入れて、全身で抱き着き、膣内射精を求めてくるフェルンに、シュタルクは抗うことなどできなかった。

 

「うっ……」

 

「んんっ……!」

 

 欲望のままに、膣の一番深い場所で激しく射精する。

 

 フェルンはその熱い感触に一瞬震え、やがて脱力した。

 

 彼女は額に汗の粒を浮かべていたが、涙はもう消えていた。

 

 それどころか、どこか満足げな微笑みを浮かべている。

 

「まだ痛む?」

 

「もう平気になりました。もとからそんなに痛くはなかったですよ」

 

 その言葉が強がりなのかどうか、シュタルクには判別できなかったが、動かさない方がいいと思い、挿入したまま彼女を抱きしめ続ける。

 

「そういや、部屋から出られるようになったのかな」

 

「なってるはずです。魔力の動きがあったかは、意識をそっちに割く余裕が無かったので、わからなかったですけど」

 

 目的は果たしたのだから、二人とも起き上がり、服を着て外に出てもいいはずだ。

 

 しかしシュタルクはそんな気にはなれなかった。

 

「なあ、フェルン、できればもうちょっとこのまま……」

 

 最後まで言い終える前に、フェルンは首を伸ばすようにして、シュタルクに一度キスする。

 

「そうですね。もう少し、出るのは後にしましょう」

 

 シュタルクはこのやりとりに、身体だけでなく、心も通じ合っている、という実感を得て、無性に幸福感が溢れてくるのを感じる。

 彼はキスと愛撫を繰り返し、抱きしめたフェルンの身体の柔らかさを堪能した。

 

「んっ、ちゅ……んん……れろ……あっ、シュタルク様の、また大きく……」

 

 二度目の射精を終えてそれほど経っていないというのに、シュタルクの若い肉棒はまたしても膨張しつつあった。

 

「フェルン、できれば動きたいんだけど……」

 

 挿れているだけでも気持ちいのだが、そろそろさらなる快感を得たいという欲望も高まっていて、シュタルクはそう尋ねた。

 

 無論、痛むというなら我慢するつもりだったが、フェルンは少し考えた後、こう言った。

 

「あの、私が上になって、自分で動いてみます。そうすれば、いい具合のペースを調整できると思いますから」

 

「あ、ああ。わかった」

 

 今日のフェルンは妙に大胆というか、性に対して積極的だと、シュタルクは思った。

 

 とはいえ、言っていることはもっともなので、素直に彼女の提案に従って、ぐるんと半回転して上下を入れ替える。

 

 フェルンに押し倒されたような形で彼女を見上げるのは、妙な感覚だと、彼は思う。

 

「じゃあ、動きますね。んっ……んっ、あっ……!」

 

 おそるおそる、といった調子で、フェルンは自分から腰を揺すり始めた。

 

 どこまで動かしても大丈夫か探るように、初めは小さく小刻みに。しかしだんだんと大きく動くようになっていく。

 

「あっ、あっ……! はぁ、んんんっ、んっ……! あっ、ここ、いいっ……!」

 

 もう痛みは平気になったというさきほどの言葉は、嘘ではなかったようだった。

 

 フェルンの腰の動きは、痛くない動きを探るものではなく、気持ちのいい場所を探るものになっていく。

 

 それはシュタルクにとっても快楽をもたらす動きで、彼はペニスを強く締め付けながら擦られる刺激に強烈な快楽を感じる。

 

 もう一つ、騎乗位で良かったことがあった。

 

 この体勢だとフェルンの巨乳がゆさゆさと揺れるのがよく見えるのだ。

 

 仰向けの状態よりもずっと、彼女の乳房の大きさ、柔らかさ、弾力が強調されて、たまらないほど煽情的だ。

 

 シュタルクは見ているだけでは我慢できず、踊るように弾む二つの乳房に手を伸ばす。

 

 下から持ち上げるようにして手の中に収めると、心地よい重さとなめらかな肌の感触が同時に味わえて心地よかった。

 

 さっきよりもしっとりとした感触があるのは、フェルンがうっすらと汗をかいているからだろう。

 

 シュタルクの中に、この柔らかいものを、もっと揉みくちゃにしてやりたいという、半ば暴力的な衝動が沸き上がる。

 

 必死でそれを堪えつつ、優しく撫でるように触っていると、シュタルクの手に重ねるようにフェルンが手を当て、そして自分の胸に強く押し当てるようにした。

 

「シュタルク様、そんなに優しくしなくていいです、もっと……もっとぎゅっとしてください」

 

 そう言ったフェルンの瞳は、すっかり情欲にとろんと濡れていた。

 

 上気した頬、緩んだ唇、そしてさらなる性の悦楽を求める瞳と声に、シュタルクの頭はかっと熱くなる。

 

「フェルン……、フェルン……!」

 

 相手の名前を呼びながら、求めに応じて彼女の胸をぐにぐにとこねるように揉む。

 

 それだけでなく、フェルンの腰の動きに合わせて自分も跳ね上げるように腰を使った。

 

 突然増した強烈なまぐわいの刺激に、フェルンは喉を突き出すようにのけぞり、普段の彼女からは想像もつかない大きな嬌声をあげる。

 

「あっ、んっ、あああっ、激しっ……! ん、あっ、ああっ……シュタルク様あぁぁぁっ!!」

 

 フェルンの膣の締め付けが一層強くなり、精を絞り上げるように怒張を襞がこする。

 

 射精欲が一気に限界を迎えて、シュタルクはフェルンの膣内に精を放った。

 

「はぁ……はぁ……ああ……」

 

 同時に絶頂を迎えたフェルンは、糸が切れた操り人形のようにくたりとシュタルクの上に倒れこむ。

 

 シュタルクの胸の上で、フェルンは生まれて初めての、性交での絶頂を、噛みしめるように味わっていた。

 

 しばらくそうやって、二人はお互いの荒い息遣いと、心臓の鼓動だけを聞いて動かずにいた。

 

 やがてどちらともなく手をとって、掌同士をくっつけるように繋いだ。

 

「なあフェルン、もう少し……」

 

「そうですね。もう少し、出るのは後にしましょう」

 

 結局、彼らは部屋から出るまでにもう3回した。

 

 

 

    ■    ■    ■

 

 

 

「お待たせ、2人とも。思ったより時間かかっちゃった。でもホラ、見てごらん。魔導書が2冊もあったんだよ。えーと『部屋の中の動物を発情させる魔法』と、『部屋の中の動物が交尾を終えるまで出さない魔法』だってさ。なかなかの収穫だったね。おや、どうしたんだい、2人とも、変な顔して」

 

 

   終わり




 フリーレンのアニメ最終回に合わせて書きました(割とギリギリ)。
 
 どうでもいい裏設定:当初この部屋は家畜の交配に使われていましたが、後に人間にも効果があることがわかってからは、近くの村の倦怠期の夫婦が利用するようになりました。しかし100年ほど前に魔族の襲撃によって村は壊滅、わずかな生き残りも遠方の村に離散したため、今ではわずかな噂話しか残っていない、という状態になっていました。
 
 なお、一人で入った場合や同性のみで入った場合には鍵はかからず、またセックスしなくても丸一日経てば開放される安全装置が組み込まれていたのですが、経年劣化によってうまく作動しないようになっているので、割と危険なトラップと化しています。


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