逃走中
「さて、ゲームの知らせが来た訳なんだが」
俺はそうしながら、スマホの画面に映されていたゲームの内容を見る。
【対戦内容:相手側の女性を1人、略奪】
それは、これまでの内容とは異なり、かなり簡単な内容である事は分かる。
それと同時に、その難易度は、かなり簡単であると思う。
「それで、君は」
「情報収集の為にと、させられてしまいました」
こちらにその提案をしたサクナ・メモワールに目を向ける。
どうやら、元々は外国人であったらしいが、そんな彼女がこちら側にいるのはまさしく偶然と言うべきか。
「だけど、この条件をクリアするには、その」
「性行為ですか、まぁ別に良いですけど」
「えぇ?」
これは、NTRと言って良いのだろうか。
俺は思わず、頭を抱える。
これまでの状況とはあまりにも違い過ぎる。
「とにかく、その行為をしようと思うけど、良いのかな」
「それは、多分、今は無理ですね」
「なぜ」
俺は、サクナに問いかける。
すると、こちらに近づく足音。
それは、かなり慌ててる様子。
「奴は、こういう裏切りに察する事には長けています。
そして、奴は既に複数の能力を得ている」
「まさか」
見ると、そこには気味の悪い生き物が、こちらに向かって来ていた。
「・・・なぁ、これって、いつからモンスターパニックになったんだ?」
「それを私に言われても」
サクナの言葉に対して、俺はため息を吐く。
ここは既に不味い。
そう感じた俺もまた、あの力を使う。
「とにかく、少しだけ無茶をするぞ」
「えっ?」
それと同時に、俺は催眠を使った。
この催眠の力に関しては、俺はあまり使う気はなかったが、今は文句を言えない。
俺は近くの人を見る。
同時に、催眠を発動させる。
「今のは催眠ですが一体って」
「よっと、なんとかなるか」
俺はそのまま近くにある車に入り込む。
俺自身の車という訳ではなく、先程の怪物が出てきた車。
そこから考えて異形の奴の車だろう。
同時に、俺はエンジンをかけて、そのまま出発する。
「これは、一体」
「催眠寝取り、相手の能力を催眠で奪う。奪っている間は、その相手は寝ているように使えないからな」
「けど、どういう理由で使ったんです?」
「・・・俺、ペーパードライバーで運転には自信がないから」
そうしながらも、俺達を追うように異形の奴らが迫って来る。
正直に言えば、すぐにでもこの状況を打開したい。
「というよりも、今までとは全然違いすぎる!!」
俺は、その思いの丈を思いっきり叫んでしまう。
この逃走の果てが、最後の戦いだと思いたい。