※この作品はR-18です。

背徳デスゲーム   作:ボルメテウスさん

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喰われ

 ゲームの勝利条件は満たされた。

 

 それを意味するのは、奴の、異種の持ち主の死を意味する。

 

 先程まで、怪物の姿になっていた奴の身体は元に戻る。

 

 それに戸惑うのは、一瞬。

 

 恐怖するのもまた、一瞬だった。

 

「っ!?」

 

 男は周囲を見る。

 

 そこに並んでいるのは、全てが怪物。それも、ただの化け物ではない。

 

 見ただけでも、人間を簡単に殺す事ができるとわかる。それが数十体も集まっているのだ。

 

 こんな場所で……こんな連中に殺されてたまるか! 男は駆け出した。逃げ道を探す暇はない。だが、ここで殺されるわけにはいかない。必ず生き残る。そう心に決めながら、ひたすらに走る。

 

 そして──見つけた。

 

(ここだ)

 

 この建物にある、唯一のドアを見つけた。怪物達が入り込むには隙間がなさそうな場所。唯一安全な場所はそこしかない。いや、その部屋にこそ、本当の危機があるかもしれないが。見る

 

(大丈夫だ……絶対に生き延びるんだ!)

 

 だが、俺はこの結末を知っている。

 

 男は意を決し、扉を開く。そこには……予想通りの光景が広がっていた。

 

 そこから見えたのは、男を睨み付ける無数の目玉。

 

 男は、悲鳴を上げながら走り出す。

 

 部屋の中に何がいるか、それはわかっているはずなのだが。男はその事実を認める事ができない。これは夢なんだ。現実じゃないんだから。きっと自分は、まだあの悪夢の中のビルにいるはずだ。あそこで奴らに追いかけられているに違いないんだ。

 

 叫びながら逃げる。足を止める事はできない。止まる事は死に直結すると本能で理解しているからだ。

 

「……!」

 

 しかし、男の身体に怪物の一体が食らいつく。

 

 痛みで、顔を歪ませたその一瞬、動きが止まる。

 

「あっああぁぁ!!」

 

 男の絶叫と共に無数の怪物が、男を食らいつく。

 

 男の姿が見えない程に数は多く、血肉が飛び散る音だけがした。

 

 数分程度は経っただろうか。

 

 怪物達が、その場から離れると、そこには男はいなかった。

 

 しかし、変わりに残っていたのは、男だと思われる骨と、血のしみだけ。

 

 このゲームは勝利条件を満たしました。

 

「これは」

 

 そんな残酷な光景を無理矢理見せられた後、俺はスマホに写されたのは、そんな文字。

 

 同時に、俺もまたどこかに飛ばされた。

 

 「ここは」

 

 そう、考えていた時だった。

 

 「おめでとう、君が優勝者だね」

 

 聞こえた声と共に見つめた先には、男が一人。

 

 高級なスーツを身に纏ってはいるが、その顔にはウサギの着ぐるみというふざけた存在がいた。

 

 「お前は」

 

 そう、問いかけると。

 

 「そうだね、君達の言う所の黒幕かな」

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