無意識に愛されて、無意識に犯される 作:ナナシ
次の日。
今日もまた、いつも通り学校へ向かう。
いつもの電車に揺られながら、俺は考えていた。
昨日のあの出来事。
俺は間違いなく彼女に……古明地こいしに犯されていた。
どうして彼女はここに居るんだ?
どうして俺を狙ってるんだ?
ずっと考えていたがその答えは出なかった。
仕方なく電車を降り、そのまま学園へ向かった。
俺の通う学園は全校生徒が約三百人とそんな大きくはない。
一学年およそ百人、一クラスおよそ三十名。まぁ至って普通の学校だろう。
入学から数ヶ月経ったが、友達も結構居る。学校生活は悪くない。強いて言うなら目標が無いのが今の課題だろうか。
後、できれば彼女も欲しい、なんつって。
学校内でもいつもと様子は変わらない。昨日休んだことについてだけ色々聞かれてしまったが、適当に体調不良やらで誤魔化した。辻褄を合わせる為に、今日の体育は見学しよう。
とりあえず一時間目は数学。いつも通り教科書とノートを取り出し、退屈な授業を受け続ける。それにしても昨日のせいなのか……少し体が怠い。ちょっとだけ眠気を感じる。
……いやいや、寝たらダメだ。数学の先生は怒ると怖いんだ。内申点にも響くし、何とか我慢しよう。
そうしてしばらく耐え続け、やっと一時間目が終わる。
緊張から解放されたからか、どっと疲れが湧いてきた。椅子の背もたれに体重をかけ、脱力してしまう。
「おうどした、一時間目でもうそんな疲れたのか?」
クラスメイトに茶化される。
「あぁ、なんかやっぱ怠いんだよな」
「ま、そうだよな。あの先生俺もそんな好きじゃねぇし」
違う、そうじゃないんだけどな。
そう言いかけたが、結果的に変わらない気がしたので黙っていた。
それから二時間目、三時間目と授業を受け続ける。
が、そこで俺は明らかな異変に気が付いた。
おかしい。怠いどころじゃなくなってきた。何故か酷く疲れてきている。立ち歩く事もままならない位に体力を消耗している。汗が止まらない。異常な汗で服がかなり濡れてしまっている。
流石にヤバい。その事に俺も、クラスメイトも気が付いた。
結局俺は昼になる前に早退した。
駅までは送ってもらい、何とか必死に電車に乗り込んだ。
疲れてねてしまいそうなのを耐えて、家への最寄り駅で降り、壁を伝いながら何とか自宅へと到着した。
手で水を掬って飲み、とりあえず適当に着替えだけして布団に潜り込む。
眠りに落ちるのは、あっという間だった――
――はっ、はっ、はっ。
息遣いが聞こえる。
何か振動を感じる。俺の体に何かを打ち付けられているような、そんな感覚がする。
これは夢……なのだろうか。自分は確かに眠っていると認識できている。夢にしては珍しく。
辺りは真っ暗で景色も何も無い。
音も何も聞こえない。先程の息遣いを除いて。
体を動かしてみる。視界の中に両手が見えた。手はしっかりと動くようだ。
だが、脚が動かしづらい。何だろう、何かが邪魔している感じが……
「はぁっ♥ はぁっ♥ はぁっ♥」
「え……ぁ…………」
今、俺は見えてしまった。
今、俺は意識してしまった。
その刹那、今日のすべてを思い出す。
学校について、教室の椅子に座り、数学の授業を受けていたあの時間。
俺はあの時から今まで、ずっと……ずっと……
「また……犯され…………」
「はぁ♥ はぁ♥ はぁ♥」
俺の様子など一切気にも止めず、彼女は無我夢中で腰を打ち付けていた。
教室の授業中、椅子に座っていた時からずっと、ずっと。
皆が真剣に授業を受けているなか、俺さえも無意識に、ずっと、ずっと。
彼女と、セックスし続けていたのか。
服が濡れていたのは汗なんかじゃない。
俺の、精液だ。
「あ、あぁ……」
ヤバい。
来る、何か来る。
思い出した途端、それまで感じていなかった感覚が。
延々と与えられていた快楽が、襲い掛かってくる。
「イク、いくイグイグゥぅぅぅぅ!!!!」
自分でも信じられないような悲鳴混じりの声。
苦痛に似た快楽に恐怖して彼女を力任せに振りほどこうとも、微動だにしない。
俺が何をしようとも気にせず、俺の胸にしがみついて腰を打ち付け続けている。
「うううゔゔゔぅぅぅぅぅッ……あぐぁ…………ぁ……」
あまりにも長過ぎる射精。
量も、濃さも、今までとは桁が違う。
体の小さな彼女では受け止めきれない量の精液が、迸っている。
案の定、肉棒の繋ぎ目から精液が零れ出ている。
暖かくてドロッとした液体が、俺の下半身から滴り落ちる。
たが、それでも。
「はっ♥ はっ♥ はぁ♥」
やめない。
止まらない。
とめられない。
「もう……やめてぇ……」
彼女からは逃げられない。
彼女の『コイ』が満たされるまで、それは絶対に止まらなかった。
夢の中で幾度となく射精を繰り返し。
やがて思考すらも放棄したかけた頃に。
真っ暗な世界が、突如として晴れた――
「――はぁっ!?」
飛び起きる。
心臓の鼓動が凄い。
全身が汗だくでビシャビシャだ。
どうやら俺はとてつもない悪夢を見ていたようだ。
「……あれ」
思い出せない。
俺はどんな夢をみていたんだっけ?
とても嫌な夢なのは覚えているのに。
内容が……全く思い出せない。
「はぁ……」
とりあえず全身濡れていて気持ち悪い。
体を洗い流す為に、俺は風呂場へと向かった。