女性トレーナーとあまあま恋人セックスライフ❤️ 作:27クラブ
「あ、アカネ、床屋のおっちゃんから、いかりまんじゅうもらってん。今から持ってくからな」
『アンタ』から電話をもらうのはしょっちゅうや。
昨日かて、シンオウ地方のお笑い番組の感想いきなり連絡してきたし。
「ええなあ、ウチいまジムでミルタンクの特訓してるから、そのまま持ってきてえな」
「ほならモーモーミルクつけてや」
「しゃーなしやで」
そうして、電話を切る。
ジムの女の子たちから今日のチャレンジャーの報告を受けて、午後は非番にした。
時間もあるし、なんや汗くさいかもしれん。あんたくるんやし、ちょっとシャワー浴びとこう。
そう思って、ウチはさくっと汗を洗い流して着替えた。
しゃーなしで冷蔵庫で冷やしたモーモーミルクを取り出し、栓を開けておくと、
「おーい、アカネ、おるんやろ。きたでー」
と、聞き慣れた声がした。
それからドアを開けて中に入ってきたのは、見慣れた褐色肌に金髪。
アンタが、いかりまんじゅうを待って入ってきた。
「早かったなあ」
「迎えにきてくれてええのに」
「なんで、勝手しったるやろ」
「さよか」
まあ、昔馴染みってヤツやな。
アンタは、コガネシティにあるゲームセンターのひとり息子、兼、いまや若店主。
ウチもこの街で育って、今はなんだかんだジムリーダー務めてんねん。
ダイナマイトプリティギャルってのは、ウチのことやで!
「いまやみんなのアイドル『アカネちゃん』が、しょーもない地元の男友達にそこまでするかい」
「ま〜た言ってら。自称アイドル」
「アンタなぁ!」
「なんやプリンみたいな顔して、すぐ顔に出る女はモテへんで」
「そうやってへらず口叩くアホも、女受け最悪やで」
「なにを〜!?」
「やるかぁ〜!?」
そうやって、憎まれ口ばっかり言い合って。 一生、この距離感で付き合っていく。
そう思ってたのに。
アンタのこと、気づいたら好きになってしもうてん。
*
「ミルタンク!トドメのころがるや!」
「ホーホー、さいみんじゅつや!」
ジム戦の真っ只中、コガネ訛りの少年トレーナーが、声を張り上げた。
ホーホーの目があやしく光るが、回転するミルタンクには関係ない。
ウチの指示に忠実に従って、巨体を高速回転させ突進する。
相手のホーホーは、ひとたまりもない。
「ホ、ホーホー!」
吹っ飛ばされた少年のホーホーが目を回して倒れた。
決着だ。
彼は悔しそうにホーホーをモンスターボールに戻すと、おぼえてろ〜っ! と言い残して走り出てしまった。
……やり過ぎたかなぁ。
でも、このところ、なぁんも力が入り過ぎてまう。
さっきのころがるも、まだ経験値が足りていないホーホー相手にはやり過ぎだったかも。
のしかかりでも良かったなぁ。
片付けをしながら、今日の振り返りをする。
ジムバトルはただのポケモンバトルやない。挑戦者の実力を測りながら、相手の発見を促す。
ポケモンとの絆を試す、っていうことが理想かもしれへん。
それに引き換え、今日のバトルは完全に自分のことでいっぱいいっぱいだった。
頭の中はそれどころやないもん。
それもこれもーー
「アイツのせいやぁ〜!!!」
そう、昔馴染みのアイツ……アンタが、きれいなお姉さんなんかと良い雰囲気になってたからや!
なんや、デレデレしよって。
いつやったか、「なんでアンタみたいなのがモテるんか、さっぱりわからへん」って言ったら、「それはな」って言いかけてやめたやん。
なんやねん。
気になるやんか。
あんなこと言うて、やめてまうくらい、ええ感じの人がいるってこと?
それとも、彼女がおって言いにくいとか?
いやや、そんなん。
ウチは絶対認めへんで!
って、認めへんて、ウチは別にアンタのことなんて……。
*
「なあなあクルミちゃん」
「どうしたの、アカネちゃん」
ラジオ番組の収録日、休憩ブースで、ウチは相方で大親友の女性アイドル、クルミちゃんと仲良く談笑していた。
ラジオのゲストに呼ばれたときも最初は、なんやねんこの人、コガネ弁どころか標準語やんか、とか思ってたのに。
なんやかんやで、いまではすっかり意気投合してしまった。
こうして、休憩の時間になるとおしゃべりするのが楽しみになってる。
「クルミちゃんは、好きな人とかおる?」
「えぇ!?どうしたのいきなり」
「いやさ、ウチはほら、コガネで生まれて育ったから、やんちゃな男の知り合いが多いねん。でもさ、アンタみたいにちっちゃい頃から芸能活動してると、いろんな男の人と話すやん。そういうことに詳しいんちゃうかなって思って」
「そ、そんなことないよ!」
クルミちゃんは顔を真っ赤にしながら否定した。
なんやその反応。
もしかして本当にいるの?
「え!どんな人?ウチの知ってる人?」
「アカネちゃん、からかわないでよ!」
クルミちゃんは、プクッと頬を膨らませるとそっぽを向いてしまった。
ごめんごめん、と謝りながら話題を変える。
「でもさ、身近に素敵な人っておるやんか?ウチはそういうのに興味ないって言うねんけど、ほら友達がさあ」
「もしかして……アカネちゃん、好きな人いるの?」
「え!?いや!そんなんちゃうよ!友達や友達のはなしやで、ほんまやで!?」
しまった。
つい動揺してしまった。
クルミちゃんがニヤニヤしながらこちらを見ている。
これはまずい。
なんとか誤魔かして。
「はいはい、友達ね♪」
「……クルミちゃん、ほんまにわかってる?」
「うん♪それで、アカネちゃんのお友達の恋の悩みは、どういったものなのかな?」
ニマニマしながら聞いてくるクルミちゃん。
これはあかん。
完全にウチをからかっとる。
恥ずかしいけど、ここまで来たら仕方ないか……。
クルミちゃんに事のあらましを説明すると、彼女は納得がいったようにうなずいた。
あのなあ、こっちは本気なんやで?
そんな面白がるようなことやないっちゅうねん!
そんな思いが顔に出ていたのか、クルミちゃんはごめんごめんと笑った。
「それで、その幼馴染の男の子が、歳上の女の人には自分に見せたことない顔してるのを見て、モヤっちゃったわけか」
クルミちゃんが、「アカネちゃんの友達、可愛いね!」とか言うから思わずムッとする。
そんなんやないっちゅうねん!
ただちょっとモヤモヤしてるだけやのに……。
クルミちゃんは、まあまあとなだめると、でもさ、と続けた。
「その幼馴染くんに向ける気持ち、わかる気がするなぁ。だって、それってヤキモチでしょ?」
ウチは驚いてクルミちゃんを見た。
ヤキモチぃ……アイツにぃ?
そんなわけ、いや、確かにそうかもしれない。
でもなんでやろ?
別にアイツとはただの友達、憎まれ口を言い合う間柄。
それだけなのに、それって、そんなん。
「……好きってことじゃないん、それ?」
「そうだね、恋だね」
クルミちゃんは、あっさりと認めた。
ウチが、アイツに、恋やなんて……。
顔が熱くなるのを感じた。
あのバカにそんな気持ちを抱いていたなんて。
なんで?
いつからなん?
全然わからへん!
でも、クルミちゃんに言われて腑に落ちた気がした。
そっかぁ、ウチはアイツが好きなんやなぁ……って。
そうか、そうなんや。
ウチはアイツのことが……。
「そのお友達の恋が実るといいね」
「クルミちゃんぐらい可愛かったらなぁ、ラクショーやのになぁ」
「アカネちゃんも可愛いよ」
「そりゃ、ウチは可愛いけど、男の人が好きなんは、クルミちゃんみたいな清楚な子やろ?」
クルミちゃんは、そうかな〜?と首をかしげている。
この子はほんまに自覚がないねんからなぁ。
そんなことを話していたら、収録再開時間になったらしく、スタッフさんが呼びにきた。
※
ラジオの収録が終わっても、ウチの心はどこかフワフワしとった。
アイツが気になるんは、好きやから……。
思わず、ニヤケそうになって、慌てて顔を作る。
あかん、これじゃあ恋する乙女やないか!
ウチはコガネシティのジムリーダー。
あんなアホに振り回されてる場合ちゃうねん。
そう自分を戒めて、帰る準備をする。
そのときやった。
ポケットの中のポケギアがブルリと震えた。開いてみると、それはなんとアイツからの着信やった。
どないしたん!?
急な連絡なんて珍しいやん?
動揺を悟られないように気をつけながら、電話に出た。
「ど、どしたん?こんな時間に」
「お、アカネ。いま大丈夫か?」
大丈夫やで、と答える。
電話越しの声は、少し緊張しているように思えた。
なんなん?そんな改まって。
なんやドキドキしてきたやん……。
アンタは一呼吸おくと、意を決したように話し始めた。
「実は、アカネに会ってほしい人がいるんだけど、今日この後ヒマ?」
会ってほしい人?
誰やろ。
なんか心がザワつく。
「え、ヒマやけど。急にどうしたん?人に会ってほしいとか、相手はどんな人なん?」
なんかわからないけど、必死さが伝わってくる。
これは断れへんな……でも一体誰なん?
「ああ、その人はさ……、この前俺の店に訪ねて来た人なんだ。アカネに会わせたいなって思って」
「アンタの店って……ゲームセンター?あの派手な女の子いっぱいおるとこ?」
「そうそう、でもさ、ちょっと訳アリで、その……」
なんやねん。
ハッキリせえよ。
「もしかして、この前、街で話してたあの綺麗な人……」
「あれ、知ってるんか」
「知ってるも何も、アンタがデレデレしてたやん!あの人といい感じなん!?」
「ええ!?違うって!」
あたふたする様子が手に取るようにわかる。
もうバレバレやねん。
なんか嫌な気分になってきたわ……。
ウチははぁ〜っとため息をつくと、口を開いた。
「まあええよ。このアカネちゃんに任せとき。会ったるから、場所教えて」
「お、おう!サンキュな」
そう言うと、電話が切れた。
なんやねんアイツ!
急に連絡してきて、人の気も知らんと……。
はぁ〜っとため息をついて、一緒にこのあと練習予定だったジムトレーナーさんたちに声をかける。
「あの、ちょっと急用ができてしまって。お先に失礼します」
そう言って、ウチはスタジオを後にした。
もやもやした気分のまま、待ち合わせ場所のゲームセンターに向かう。
ウチの気持ちなんてお構いなしに、アイツはなに考えてるんやろ?
ああもう!
なんかムカつく!
ウチは気持ちを切り替えようと首を振った。しっかりせな!
そう自分に言い聞かせながら、足早に目的地に向かった。
ゲームセンターに到着して、店内を見回すと、奥のプレイスペースに見慣れた背中を見つけた。
間違いない、アイツや!
「かわいいウチが来たったで!」
そう言って駆け寄りながら声をかけると、驚いたように振り向いたのは……。
なんとそこには、ナツメさんがいた。
この前見たのは変装?
いや、でもなんでなんで!?
カントー地方のジムリーダーが来てることに混乱するウチをよそに、アンタたち二人は楽しそうに話し始めた。
……なんかデジャヴやわぁ。
とりあえず席に座って話を聞いてみると、こういうことやったらしい。
どうやら遠いイッシュ地方で、PWT、ポケモンワールドトーナメントっていう大会を開催するから、ウチに参加を頼みに来たところで。
アンタのお店のゲームセンターに寄ったのは、ウチと話をするために街の人に話を聞いて回っていたとのことだった。
「アカネさん、大会には参加してもらえるかしら。もちろん街の運営もあるから、最終的な判断はあなたにお任せするわ」
そう言ってナツメさんは、一枚のパンフレットを手渡した。
大会の名前と概要が載っているようだ。
「うーん、面白そうやけど……今回は見送るかなぁ」
ウチはそう言いながら、チラリとアイツを盗み見た。
すると彼は、ほっとしたような顔をしていた。
は、はぁ?なんやねんその顔……!
「いまは街のほうが大事やし……、それに、ウチが離れたら寂しがる人がいっぱいいるから、ごめんね」
そう言うと、ナツメさんは少し残念そうな顔をしたけれどすぐに笑顔になって言った。
「そうよね。そこの彼みたいに、アカネさんに心底惚れ込んでるのを見れば、街であなたがどれほど慕われているかは明白よね」
「おい!ナツメさん!」
「なにかしら?あなたの言葉を借りるなら、『最も慕うジムリーダー』なんでしょう?」
「それはそれ、やろ!」
真っ赤になって慌てるアンタ。
なんやねんその反応は……ウチまで恥ずかしくなるやん。
もうこれ以上ここにおったらあかん。
そう思って席を立とうとするが、彼は慌ててウチの腕を摑んだ。
「……何してん」
「あ、いや……」
咄嵯にやったのか、アンタ自身も戸惑っているようだ。
でも、その手はギュッとウチの腕を摑んで離そうとしない。
「離せへんの?」
ウチがそう言うと、アンタはハッとしたように手を離した。
そして、慌てて言い繕うように言う。
「いや、その、なんだ……えっと」
そんな様子を見ていたナツメさんが、クスクスと笑いながら口を開いた。
「……ふふ、どうやらお邪魔虫みたいね?私ったら」
そう言って立ち上がると、彼女は出口へと歩き出した。
去り際に一言だけ残していった。
「あなたたち二人、いろいろ素直になりきれないようだけど。エスパーであるわたしには、おみとおしよ♪」
「「ーー〜〜ッッ」」
たまらず耳まで熱くなる。アンタも同じような顔してるし。
ナツメさんが去った後、ウチらはちょっとの間、お互いに目を合わせることができなかった。
「あ〜もう!なんなんあの人!」
ウチは恥ずかしさを隠すように叫んだ。
でも、心臓のドキドキが止まらない。
「なんか……悪かったな」
「別にええけど……。で?なんであんな綺麗な人と一緒におったん?」
「……そりゃあ、アカネのこと訪ねられて」
「ふーん、つまりウチをダシに綺麗なお姉さんに鼻の下伸ばしたと。ふーん、ナツメさん、美人やもんなぁ」
「あのなぁ」
「なんや、なんか思うことあるなら言ってみぃよ」
アンタは言いづらそうにしていたが、観念したのかポツポツと語り始めた。
「見抜ける人だろ、ナツメさんは」
「せやな」
うん、エスパーやし、なんでもお見通しって感じ。
「それで、……アカネが、俺……のこと好いてるとか、言われてもうて……」
「……はぁ!?」
「俺は、その……アカネのこと、ずっと、す、好きやし……」
「い、い、いつから?」
「顔見たとき、かわいいなって」
アンタは耳まで真っ赤にしながら言う。
へ、ちょっと待って、顔見たって。
ウチら幼馴染やで。
ってことはずっと前から?
そんなん、そんなんっ!
ウチもつられて顔が熱くなるのを感じた。
「でな?それで、俺……ナツメさんに相談してたんだよ」
「……なんの?」
「アカネが俺のことどう思ってるか、見てもらえないかって」
「そ、そんなん本人に直接聞けばええやん!」
思わず声が大きくなる。
「……ナツメさんにもそう言われたわ。せやねん、俺イモってしもうたんや」
「は?」
「こんなん、俺が直接アカネに言えるわけないやろ。お前、昔から理想のタイプは大人で寡黙なマツバさんみたいな人って……俺、正反対やし」
そう言ってアンタは困ったように笑う。
なんやねんそれ……アホやん……。
ほんまもんのアホ。
でも、そんなアンタが愛おしくてたまらないと思ってしまった。
ウチって案外、チョロい女やったんかなぁ。
「それで?」
「ん?」
「で、なんや……ウチに言うこと、あるやろ?」
「……アカネが好きやし、付き合いたい」
ああもう、アンタときたら……。
普段の自信満満な顔はどうしたん?
ウチのこと、好きすぎるやろ。
それで、嫌われるん怖いとか。
こんな臆病なところも好きになった要因なんやろうか?
とにかくウチは、いま、目の前にいるこの人が愛おしくてたまらないのだ。
「アホやなぁ」と思わず呟いてしまった。
そして彼の目を見て言う。
「なあ、ウチの好きなタイプはアンタと真逆やねんで」
「お、おう」
数秒の沈黙。
なんやろ、街の喧騒とか、ゲームセンターの電子音とか、そういうの全部どっか行ってしまったみたい。
心臓のドキドキする音ばっか耳に響く。
熱い。
ああ、こうなってまうから、アンタも言えんかってんな。
好きな相手やもん。
ウチら物心ついた時からずっと一緒やもん。
余計に、言い出しづらいし、なんべんも予防線貼っちゃった。
でもな。
「でもな」
アンタにギュッと抱きつく。
それだけで、熱いのが伝わる。
「ウチがずっと一緒におりたいん、アンタだけやで?」
「アカネ……」
「……どーや、ドキドキしたやろ?」
ウチがそう言うと、アンタは優しく抱き返してくれた。
「めちゃドキドキや」
そう言って、ウチの頭を優しく撫でてくれた。
「ウチもや!」
アンタの背中に回した腕に力を込める。
しばらくそうしていた後、ゆっくりと身体を離した。
名残惜しいけど仕方ない。
だって、これからもっといっぱいできるんやから!
そう思って彼を見ると、なんだか照れ臭そうにしている。
なんやねんもう!かわいいやん!
※
それから数ヶ月、ウチはアンタと恋人の時間を楽しんだ。
それはもうプラトニックな関係やで。
何年も無自覚に好きやった分、自覚したら一気に好きが溢れてしまうんよね。
ナツメさんからは、PWTの手伝いも依頼されてるけど……。
今はそんなことより、ウチらは二人の時間を大切にしたかったんや。
でもな、さすがにいつまでも進展がないんは、お互いに我慢できひんねん。
そんなときやった。
ある日のこと……アンタがこんなことを言い出した。
「アカネ!今度さ、二人で旅行に行こうや!」
「ええけど、どこに?」
「……イッシュ地方!」
「……の、どこ?」
「ホドモエシティ、PWTや」
「……ええの、ウチが行っても?」
「アカネのジムリーダーとしての実力は、俺が一番よく知ってる。それに、ナツメさんたちが、ぜひにって、参加を言ってくれたんだ。俺に気をつかってくれるなら、いっそ二人で行っちまえばええやん」
「それって、アンタも大会でるん?」
「ああ!一緒にイッシュ地方で大会出ようぜ!」
そう言ってアンタは笑った。
ウチもつられて笑顔になる。
ああもう、そんな嬉しそうな顔されたら断れへんやん……。
「しゃ、しゃーないなぁ。アカネちゃんがおらんと、大会盛り上がらへんしな!」
「よっしゃ、決まりやな!今度チケット送るわ!」
「お、おう。よろしくたのむで?」
それから数日後、ウチに届いたのはホドモエシティ行きの航空券やった。
一緒に旅行行くだけやねんけど……なんかスイートルームって、……まあええか。
楽しみやし。
そしてやってきたイッシュ地方!
街並みとかを観光して、美味しいもん沢山食べて、楽しい時間はあっという間に過ぎていって。
それで、ようやくホテルについて一段落。
二人でベッドに腰掛けて、旅の疲れを癒すことにした。
「楽しかったな!アカネ!」
「うん!めっちゃ楽しかった!」
そう言ってお互い笑い合うと、自然に顔が近くなる。
キスしたいって思ったけど……、アカンかったらどうしよって思って動けへんくなってもうた。
するとアンタは、ウチの手をそっと握ってくれた。
そして、自然と唇が重なった。
いつもの触れ合うキスから、しだいに、今日は少しだけ熱も入ってるものになって。
唇が離れたら、甘い息が口から漏れてしまう。
「なあ、ふたりきりになった瞬間コレって……」
「……俺、今日はアカネを抱きたいって、思っててさ」
どストレート、直球勝負かいな。
「アンタ、エッチなんやなぁ」
「アカネは?」
そう尋ねるアンタの目は真剣やった。
ウチは恥ずかしさと、嬉しさで胸がいっぱいになった。
でもそれを悟られたら負けた気がして、できるだけ澄まし顔で言うことにしたんや。
だってな?
ウチやって、ずっと我慢してたんやもん!
「そんなしたいなら、仕方ないなぁ」
ウチの返事を聞いた途端、アンタが覆い被さってくると、そのままベッドに押し倒された。
そして、またキスをする。
今度はさっきより少しだけ荒々しくて……。しばらくすると舌まで絡ませてきて、もう大変やったわ。
それからしばらくして唇が離れたときには、ウチはすっかり蕩けてしまっていて。
やっと離してくれたとき、なんだかフワフワした気持ちになってもうて……。
「アンタ、エッチすぎ……」
「嫌か?」
「……そんなわけないやんっ」
そう答えると、嬉しそうに笑ってくれた。
耳元で囁いてくる言葉はどれも、とても甘くて優しいし。
だからウチも自然と応えてしまう。
ずるいわぁと思いながらも、嬉しくて頬が緩んでしまうのを抑えられへんかった。
もみくちゃに抱き合って、舌を絡めあいながら、乱暴に服を脱ぐ。
一秒も我慢できない。
早く肌を重ねたい。
ただそれだけしか考えられへんくなってもうて……。
そのまま裸になって、お互いの全部を曝け出すように、絡み合うように抱き合って。
そして遂に、アンタの熱いモノがウチの中に入ってくる感覚が、
「い、いだだっ!痛いっちゅうねん!」
思わず声が出てしまう。
なにこの痛み!?
お股が避けてまうやん!?
むり、絶対入らへん!!
「ご、ごめん、もっとほぐそうか」
そう言うと、アンタは一度挿入を止めて、あそこを優しく揉みほぐしてくれた。
「はふっ、んうっ!ああっ!」
なんかもう頭ボーッとしてきてまう。
そしたらアンタの手の動きもどんどん激しくなっていって、ついに限界を迎えた瞬間やった。
「あっ!あかんっ!!」
ビクンッて身体が跳ねて、そのまま力が抜けてしまう。
ああ、これがイクってことなんやな……ってぼんやりした頭で浸ってると、ズブりって。
「あ゛ぅっっ!❤️」
めっちゃ痛いけど、なんや変な声出てしまった。
そのまま奥まで押し込まれたと思ったら、今度はゆっくりと引き抜かれてく。
なんか排泄感みたいなのが襲ってきて……。
あかんこれクセになりそうやわ。
「あ゛っ!あっ!❤️」
出し入れされる度に声が出てまう。
やばい、繋がるって、気持ちよすぎるやんこんなの!
ウチは必死にアンタにしがみつきながら耐えてたんやで?
でもな?
だんだん痛みも和らいできてさ。
そしたらもう、アレやん、声抑えられんくて!
「はぅ……っ❤️んぅ❤️ふっ、 あぉ゛……んぁっ❤️❤️」
「アカネ、気持ちいいか?」
「うんっ❤️ええよっ!あはっ❤️」
もう完全にスイッチ入ってもうて。
ウチはアンタに抱きつきながら、初めて感じる気持ちよさに身を委ねていく。
やがて動きが小刻みになってくると、絶頂が近づいてることがわかんねん。
ウチは無意識のうちに足をアンタの腰に絡めとった。
「あ❤️あ❤️あ❤️あっ!イく!イッてまう!あああっ!!❤️❤️❤️」
「俺もっ!出すぞ!」
そして一番奥に押し付けられた状態で、熱いものが弾けたのを感じた瞬間、猛烈に下半身が震えた。
感覚がなくなったみたいなのに、胸が苦しくて、気持ちいいのがずっと終わらない感覚。
これが、イクってことなんやなぁ。
「はぁ、はぁ……っ❤️」
「ふぅ……」
二人して肩で息をしながら見つめ合う。
そして、どちらともなくキスをした。
「アカネ」
「ん?なに?」
「好きだぞ」
「……うん、ウチも❤️」
そんなやりとりをしたあと、また唇を重ねる。
今度は優しいキスや。
「大好き」って言いながら、何度も何度もキスをする。
それからしばらくして、ようやく落ち着いた頃やったかな。
「あのさ、アカネ。ちょっとだけ、ほんまちょっとだけでええねん」
「なに?」
「俺、これからワガママになってまう」
ーー今ならわかる。
それからが、本当のセックスやった。
ウチはアンタに、本当に本当に大切にされてきたと気付かされた。
だって、ウチが知ってる普段のアホな手のかかる弟みたいなアンタと違って。
まるで、雌牛を蹂躙する狼みたいに。
※
「ん゛おお゛ぉぉ゛ぁぅっっ❤️❤️おぐっ❤️らめぇっ❤️❤️こんにゃ、 っのしらな……ぉお゛おおっ?❤️❤️」
ズブズブと、容赦なくウチの身体を貫くアンタ。
ウチはただ、されるがままに犯され続けるだけ。
「あがっ❤️お゛っ! 〜〜ッお゛っ!❤️あ゛ぁ~~っ!!❤️❤️❤️」
獣のような声を上げながら、ウチは何度も絶頂する。
アンタの愛に押し潰されて、お腹の奥まで満たされてしまうような錯覚に陥った。
さっきからお腹の奥、ジンジン熱くて❤️
お汁止まらへん❤️
「んほぉおぉお゛~~っっ!!❤️❤️イクっ!またイクゥウウッ!!!❤️❤️❤️」
エビ反りになりながら盛大に果てるウチの首筋に噛み付いたアンタは、そのままゆっくりと引き抜き、反動でまた奥深くにネジ込まれる。
ウチはただ声を上げるしかなかった。
もう何時間経ったんやろう❤️
何度出されたんやろう❤️
おまんこはヒクついて泡立ったアンタのザーメンが溢れ出してるし、視界もチカチカしてもうて❤️
湧き上がる快感が身体中をありえへんくらい詰め込まれて。
息も苦しいのに、気絶しそうなのに。
それでもアンタはウチのこと離してくれへん。
「あ゛っ❤️お゛ぉっ!❤️グゥッ!!❤️❤️またイ゛ク゛ぅううっ!!❤️❤️❤️」
ウチはもう完全に堕ちた雌牛や……❤️
もう戻れへん……❤️
「アカネ」
名前を呼ばれて顔を上げると、優しいキスが次々と降ってきた。
それだけで幸せで胸がいっぱいになる。
ああもう、頭ん中ピンク色や❤️
好きやわ……❤️
大好きすぎるねんもん……❤️
「愛してるよ」と囁かれると同時に、油断したアソコの奥、子宮にトドメの一撃。
「お゛っ!?❤️❤️❤️〜〜ーーッッ☆?☆!❤️!❤️」
ウチはとうとう限界を迎えてしもうた。
ビクビクビクッ!と身体中を痙攣させながら、盛大に果ててまう。
しかもその間もアンタはゆっくりしたピストンをやめてくれへんから、ウチはもうすっかり骨抜き状態や……❤️
「ひゃめへぇぇっ!イグっ!イっへもてるうぅぅうう!❤️❤️❤️❤️❤️❤️」
「ここに出すで!アカネ!」
と、おへその下。
お腹をナデてな、グリグリされる。
それだけで子宮がきゅん❤️としてまうねん。熱いモノが直に注がれてる感覚がある……❤️ああ、ウチ完全にこの人の雌にされてるんやなぁって……❤️思ったらなんか堪らんくて……!!❤️
「あ゛〜〜〜〜〜〜〜っ❤️❤️❤️❤️❤️」
ああ……ウチのたまごに、あの人の精が……❤️
熱いぃ……❤️
ほんまあかんやん……❤️
こんなの壊れる……壊れてまうよぉ❤️
「んへぇぇ……っ❤️」
気づけば、ウチはだらしない顔で、あかん声を上げながら、多幸感に包まれながら気を失った。
※
「おはよう」と声が聞こえた気がした。
ぼんやりとした意識の中目を開くと、目の前には、まだ寝てる裸のアンタがいた。
あぁそうか、昨日あれだけヤっといてシャワーも浴びずに寝てもうたんやっけ?
身体、ベトベトやん……。
「〜〜ッッ!」
たはぁっ!
あかん、顔見られへんよお……。
なんでこんなに抱きしめたくなるん?
抱き合って、なんもかんと晒しあってから、なんや余計に不思議やわぁ……。
うちのこの恥ずかしい気持ちも知らんで、アンタはぐうぐう寝てるし。
悔しかってんもんやから、鼻をつまんでやる。
「……んがっ」
「ふふっ」
「んぁ……アカネ、なんや、起きてんか」
「……ぉはようさん」
恥ずかしくて素っ気ない返事をすると、アンタが頭を撫でてくれた。
それが嬉しくてついニヤけてしまう。
あーもう!好きや!
思わず見られないように顔をアンタの胸に押し付けると、嗅ぎ慣れた臭いに包まれる。
「可愛いやつやな」
もう……やめてえや……❤️
好きすぎてどうにかなってまいそうなんやからぁ❤️
ウチ、今日の大会で冷静でいられるかな。
アンタの応援聞いたら、思い出して、ニヤけてまうかもしれへん。
「アカネ、そろそろ時間やないか?」
「あ、もうそんな時間か」
慌てて飛び起きると、アンタが苦笑いしとったわ。
「ははっ、やっぱりアカネはハキハキしてるんが一番かもな」
むん、またイジってきて。
どうせ、ウチは大慌てしてて、それが見てて面白いんかもしれん。
でもな、ウチかて女の子なんやから、身支度くらいちゃんとしたいねん。
……いちばん可愛いとこ見てほしいやん。
ブツクサ言いつつ準備をしようと、シャワーを浴びようとベッドから出る。
あ、そや。
その前に……。
「ん❤️」
「……っ!?」
不意打ちのキスに顔を真っ赤にするアンタを見て満足したウチは、してやったりという顔をして浴室に駆け込んで行った。
少しして、シャワーの水音を貫通して耳に聞き慣れた声が届いた。
「かーっ!アイツめ、可愛いなあホンマに!」
なんてアンタの叫ぶ声が聞こえたけど、知らんぷりしてやったわ。
だって恥ずかしいんやもん。
でも、そんなウチが大好きなんやろ?
知ってるで❤️
ーーああもう、幸せすぎてどうにかなってまいそうやわ……!
なんだかんだ、大好きなアカネです。
関西弁キャラって、なんでこんなに可愛らしく見えるのか……