■04 彼のターン ~言っちゃう?~
はじめのうちは
「う……ん、ふぅ――」
とろけるような唾液の交換。一層の熱が籠もる彼女の吐息。
創真は緋沙子の後頭部に添えていた左手を、彼女の背中へと這わせる。くすぐったさと驚きからか、緋沙子の背中の筋肉がビクンと跳ねた。
少女の肌は熱くて滑らかだ。緩やかなカーブに沿って手のひらを動かす――スカート越しに臀部を撫で回したあと、さらにその奥へと指を忍ばせる。小ぶりなその臀部の瑞々しい張りを堪能する。
キスを交わしながら、両手で揉みしだく――すると、緋沙子は切なげな声を上げながら身をすり寄せる。そのたおやかな腕で創真の背を抱いて、自らの肌を密着させてくる。
唇に、手のひらに、胸に、腰に……全身で緋沙子を感じる。
――が、そこで創真は身を離した。
「あっ――」
緋沙子は戸惑いを口にするが、創真は、
「そろそろ風呂入んねーとな。……どうする? まだオレと入るの嫌か?」
彼女の目を見て訊ねた。緋沙子は唇を噛み、
「ずるいぞ」
おずおずと創真の手首を掴み、潤んだ瞳で見上げながら呟いた。
「一緒に……入ろう」
◇
「やぁっ! そこはダメだと……ああもうっ!」
湯気が満ちた、2畳ほどの洗い場のスペース。泡だらけの体で、緋沙子は創真の腕を遮った。
――洗いっこしようぜ
彼の言葉に抗えず……というか返答する暇さえ与えられず、彼女の体に泡が広げられた。もちろん創真の手によって。
「変なところを触るなっ!」
創真は彼女のことを、背後から抱きすくめて撫で回す。なめらかな肩を、むしゃぶりつきたくなるような鎖骨を、張りのある二の腕を――そして、指先を絡めるように。
「変じゃねーよ。緋沙子の体、すっげぇ綺麗だぜ」
「そういう意味じゃ――あんっ」
つるんっと滑った先に、緋沙子の形のいいバストがあった。その柔らかさを手のひらで堪能し、先端の突起を執拗に責める。両手で後ろから、同時に――
「そこは、本当にっ……」
緋沙子は手の甲で唇を押さえるようにして、声をかみ殺す。
「なあ、緋沙子」
意地悪に笑って創真は言う。
「ここ、気持ちいいのか?」
「――っ! 気持ちよくなど……ないっ!」
「へえ……」
強がる緋沙子の意志を砕こうと創真は、右手をさらに下へと伸ばす。太ももの隙間へと半ば強引に滑り込ませた。ボディーソープのぬめりが、それを容易にした。
緋沙子の柔らかい女の子の部分へと、指を走らせる。
前後に、ゆっくりと……
にゅるっ、にゅるっ――
「なあ、これ泡?」
耳元で囁く。
「それとも、緋沙子のエッチな汁?」
「ばっ、馬鹿者! 泡に決まっているだろう――」
どちらであろうと、彼女が快感に体を震わせていることは確かだった。密着した彼女の背中は、創真の指の動きに合わせて
指の先に、小さなしこりを覚えた。
「緋沙子、ここも好きだよな……」
そこは殊更に丁寧に、転がすように刺激していく。左右の手で、上と下の突起物へと、同時に快感を与える。きゅうっと――彼女の全身が一層の反応を見せた。
「あっ、ひゃう――!」
「正直に言えって。気持ちいいんだろ?」
「――――」
「……じゃあ、やめようか?」
創真が指の動きを止めると、
「っ! ダメ……それは……」
切なげな声が漏れる。
創真は、彼女の横顔を覗き込んで言った。
「どうなんだよ。触って欲しかったらちゃんとお願いしてみろよ」
「う……」
緋沙子はおずおずと流し目を向けたが、顔を赤らめ、うつむいて……
「や、やめないで――もっと、して欲しい……」
「何を?」
「…………!」
細い肩が震え、
「創真の指で、触って欲しい。胸も、あそこも……」
「ふうん。エロいんだな、緋沙子って」
「――っ、そうだ、全部君のせいだ!」
うるんだ瞳を向け、
「君のせいで私はもうっ――、とろけてしまう……!」
懇願するような響きに、今度は創真のほうが耐えられなくなり、愛撫を再開した。彼女の体を堪能したい。すべてを支配してしまいたい――欲望がとめどなく溢れた。
指は、彼女の奥へと侵入する。
つぷっ――
柔肉をかき分け、肉壁を押し、擦る――。
「やあんっ! それ、ああっ――」
さらに熱を帯びる嬌声。
ぐにゅっ、ぐちゅ、
にゅる――
「あうっ……、気持ちいい、そこ、すごいっ……」
もはや緋沙子の膝はがくがくと震え、もはや立って居られないほどに筋肉は弛緩している。
次から次へと愛液が満ちる――その肉壺を、創真の指はかき混ぜていく。押し広げると少女の体はビクンっと跳ね、擦りながら出し入れすると、「はああっ――」という切なげな声が、創真の耳に届く。
「あ、ダメ――!」
間もなく、緋沙子の声が一際甲高くなり……
「や、なにか来るっ! やあぁ、キちゃうっ――あんっ!」
ぐちゅっ!
じゅぶっ――
創真の指は一定のリズムで刺激を続ける。腕の中で彼女は、絶頂への階段を登っていき……
「イク、イっちゃう――! だめぇ……っ!」
小刻みに痙攣する。
「イッていいぜ緋沙子――」
くちゅ……、くちゅっ!
ぐちゅっ――
「ふぁあ、イッちゃう! きゃあぁ――」
絶叫が風呂場のタイルに反響し、緋沙子の太ももを愛液が伝い落ちた。
■05 彼女のターン ~慈愛の女神~
「くぅ…………」
緋沙子は背を向け、洗い場のマットに座り込む。肩を上下に揺らしながら、息を整えようと努めているようだ。
「ふ、不覚だ……こ、こんな恥ずかしい……」
後悔に塗れた声で、ふるふると首を振る。
「なんだよ、可愛かったぜ緋沙子」
「うるさいっ――! もう、君が調子に乗るから――」
「オレのせいかよ」
創真は爪で頬をかく。
「……よしっ!」
言うと、緋沙子は座ったまま振り向く。と、そこには創真の
「うわあっ!」
のけ反って声を上げる緋沙子。
「な、なんでこんなに元気なんだっ!」
「いや、仕方ねーだろ。そりゃこうなるって」
「う……そ、そういうものなのか……」
「おう」
ややあって、緋沙子は意を決したように大きく息をつき、キッと睨み上げると、
「――今度は私の番だ」
そのたおやかな指が創真の下腹部に添えられる。包み込むようなその刺激に創真は、
「うおっ――」
思わず腰を引きそうになる。
「こら、逃げるな。しっかり触れないだろう」
「……って、お前、これは……」
緋沙子は、中指で裏筋をつつーっとなぞり、もう一方の手で
その様子を見て、緋沙子は顔をほころばせ、
「ふふっ。可愛いな――」
「お前……それ、男子的にはショックなんだけど」
「そういう意味ではない……ここは――その、すごく堅くて、可愛くはないが……」
緋沙子は、指で輪を作ると、竿を上下に擦る――痺れるような快感が、創真の腰を駆け抜ける。
「く、うっ!」
「ふふっ――」
緋沙子は優しく笑う。
「君の反応を見ていると……何だか愛おしいんだ。こんなグロテスクなものでも――とても可愛く思える。……ここは、どう?」
指先で、パンパンに腫れ上がった亀頭を慈しむように撫でてくる。
「ああ、すっげえ気持ちいいよ」
「よかった……」
微笑んだまま緋沙子は、唇を近づけ、
ちゅっ――
先端にキスをする。
「ふふふっ、また動いた……」
まるで子供のような、好奇心に満ちた表情で観察したあと――ちろりと、彼女の口から赤いものが伸び、肉棒の先を這った。
「苦い……」
少しだけ眉をひそめるが、すぐに笑顔に戻ると、緋沙子は顔を埋めるようにして、
根元から――先端へと。
小さな舌を使って丹念になめ上げていく。
大胆な行為に彼女自身も興奮しているのか、
「ふ……はぁ……」
甘い吐息が漏れて、創真はくすぐったさを味わいながら、性器に与えられる彼女からの愛撫に身を任せた。
ついには彼女は、
「はむっ――」
ぱくりと亀頭をくわえ込んだ。はじめは遠慮がちに首を動かす。舌の
「ふぅっ――、んむっ――」
じゅぷっ、じゅぽっ――
次第にストロークが大きくなっていく。
(なんだよこれ……!)
初めて味わう感覚だった。膣内とは違う……緋沙子の内側。彼女の口内の感触は、また別種のものだ。自然と腰が動いてしまう。精気をすべて吸い取られてしまいそうな、どこか恐ろしいほどの
それに――この光景。
あの緋沙子が、自身の股間に顔をうずめ、健気に頭を前後させ、小さな口で愛撫してくる――裸で座り込むその姿を見下ろすと、オスしての支配感と――同時に、彼女への激しい愛情が胸を満たす。
「緋沙子――」
呼びかけると彼女は口を離し、不安げな声で、
「あ……良くなかったか?」
「いや。むっちゃ気持ちいいよ。やばいわコレ――」
「そうか」
安堵したように微笑む。
「なあ、こっち見ながらしてくれるか?」
「え……は、恥ずかしいが……、そうしたほうがいいのか?」
「ああ、頼むよ」
緋沙子は素直にこくりとうなずく。
再び創真のものを
じゅるっ――くぷ、じゅぷっ――
と、上気した頬をすぼめて、男根に吸い付く。
「すげえ可愛いよ、緋沙子……」
髪を撫でてやると、彼女は嬉しそうに目を細め、さらにストロークを速めていく。
ごぷ、くぷっ――じゅぶっ――
ぢゅるっ!
「ふ、ふぅ――、んっ! はあっ」
「やば……緋沙子、オレもうイキそうだ……!」
「ぷあっ、――ん、うん。ああ……イッて……出して?」
かぷっ、じゅぽ、じゅぽ、じゅぽっ――!
吸い付く力が強くなり、緋沙子の口の端からは、唾液が糸を引き垂れ膝元に落ちる。言葉を失う光景。吐きそうなくらいの快感。
亀頭を突っ込んだ口内では、緋沙子の舌がにゅるにゅるとうねる。
我慢の限界だった。きゅうっと睾丸が持ち上がり、射精の波が押し寄せて――絶頂の瞬間、腰を引き抜く。
びゅるびゅるっ――!
「んあっ――ぷはっ!」
見上げる彼女の顔に、白濁の液が盛大に振りまかれる。粘ついたそれは、髪やまぶた、鼻先を汚した。
「わ、わり――」
緋沙子は驚いたような顔でしばらく目を見開いていたが、頬についた精液を指ですくうと、そのまま口に含み、にゅるりと舐め取る。
「ふふ……変なにおい……」
「だいじょぶか――」
「ああ。少しアゴは疲れたがな」
そう言って緋沙子はいたずらっぽく笑った。
「つーかお前、こんなテクニックどこで覚えたんだよ」
「な……、こ、これくらい一般教養だっ!」
「はは、そっか」
「まったく君は――って、何を」
創真は膝を突くと、緋沙子の体をぎゅっと抱きしめた。
「いや、なんつーか……こうしたい気分なんだよ」
「……そうか。私もだ」
そう言って、緋沙子も両腕を伸ばして抱きしめ返す。お互いの熱を確かめ合いながら創真は、腕の中の恋人に問い掛ける。
「なあ、最後まで……いいか?」
訊くと、緋沙子は小さくうなずいた。