※この作品はR-18です。

秘書子とソーマ   作:タイフーンの目

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クッキング・レイパーそうま! ~緋沙子と触手の生クリーム仕立て~

■01 暗闇の陵辱

 

 そこは暗闇だった。

 

 いくら目を凝らしても、せいぜい4、5メートル先しか見えない。見える範囲にしたって、なにもない空間が広がっているだけだ。新戸緋沙子(あらと・ひさこ)は覚束(おぼつか)ない心で――そして、もっと覚束(おぼつか)ない足元で暗闇の中をさまよった。自分はこんなにも臆病な人間だっただろうか――

 

 いや、足元が不安定なのは、みずからの精神のためではない。

 床だ。

 柔らかい、ぐにぐにとした床。

 

 やがてそれが、人工物ではなく、生き物(、、、)であるということに緋沙子は気づいた――気づいてしまった。

 

「いやっ――! やめろ! 来るなっ」

 

 後じさるの左足に、それは絡みついた。足首を掴まれた。怪しい粘液で濡れそぼったそれは、にゅるっ、にゅるっと素肌の上を這い回る。

 

 制服姿の彼女は、そのおぞましい感覚に身をよじる。

 

「くっ……! ふざけるな、化け物め!」

 

 引き剥がそうと足を振るが、それも叶わない。人間の腕ほどもあるその触手は、緋沙子のほっそりとしたふくらはぎを征服すると、膝の高さまで迫ってきた。

 

 それは、今まで彼女が味わったことのない感触。

 

「ひっ、駄目、やめろ――」

 

 悲鳴は懇願に近くなっていく。

 

 彼女の背後で同じもの――先端の尖った柔らかな触手が、2本、3本と地面から生えてきた。肉色のそれらは、緋沙子の両手を絡めとり、自由を奪う。

 

「――うっ、あっ!?」

 

 初めの1本はさらに上へと這ってくる。ぞわぞわとした感覚が、緋沙子の背筋を駆け上る。

 

 ぬらぬらとしたものが、緋沙子の太ももを捉えた。必死に下半身へと力を込めるが、それは何の抵抗にもならなかった。触手は、太ももの内側から、さらに上へ、上へと……。

 

「やんっ――や、やめてっ…………!」

 

 太ももの内側の、他よりも柔らかい肌を伝って、触手の先端はとうとう緋沙子のショーツに伸びた。布地の上から、緋沙子の局部をぬるりと撫でる。

 

「ひうんっ――」

 

 嬌声(きょうせい)がついて出た。背筋をびくんと震わせる。嫌悪感の塊のような異形が、ショーツをぐしょぐしょに濡らし、緋沙子の秘裂(ひれつ)をまさぐる。

 

 ぐちょ、ずちょっ――

 

 にゅるりと這って、布地の下へと潜りこんできた。粘膜同士がこすれ合う甘い感触があって、ぴちゃぴちゃといやらしい音が漏れる。

 

「くうっ、この……あっ!?」

 

 先端が、緋沙子のクリトリスに伸びた。包皮(ほうひ)をはがし、直に陰核(いんかく)を刺激する。どろどろの粘液でこね回される。電流となった快感は、緋沙子の脳天にまで届いた。

 

 緋沙子の熱っぽい吐息が漏れる。

 

「あ……?」

 

 すると、一旦離れた触手が裂けた(、、、)。先端から20センチあたりまでが縦に裂けて、6本の触手に分かれる。それらが緋沙子の股間を覆った。

 

 ぐちゅっ、ぐちゅっ!

 

「ひっ!? ああああっ!?」

 

 下腹部を包み込まれ、揉みしだかれる――まるでたくさんの指と、もっとたくさんの舌に、一斉に陵辱されているように感じられた。

 

「ふっ、ふうっ――」

 

 息を荒くしながら、緋沙子は気づいた。

 

「あ、服……」

 

 いつの間にか、腕を拘束していた3本が緋沙子の衣服をどろどろに溶かしていた。

 

 1本が緋沙子のブラジャーを引き剥がす。彼女の体は少女らしい未成熟なラインを残している。折れてしまいそうな首筋、華奢な肩。適度なくびれに、触れた指を弾いてしまいそうな臀部(でんぶ)。

 

 いまは、その肢体を肉色の触手が蹂躙(じゅうりん)している。

 

 唯一汚されていない胸元では、2つの突起が、つんと前を向いている。

 

 そこへ……触手の先端がくぱぁと開かれて迫る。

 

「だめ、乳首は、だめだっ……」

 

 怯えて首を振る。触手の中(、、、、)では、小さなひだが蠢(うごめ)いている。イソギンチャクが詰め込まれた壺のようにも見え、未知の怖気が緋沙子を襲った。必死の抵抗も、他の触手が伸びてきて阻む。

 

 ピンク色をした彼女の乳首は、左右同時に、乳房もろとも触手に含まれる。

 

「ひゃあん! はあっ――!?」

 

 コリコリと勃起する乳首を、粘液が濡らして、細かな蠕動(ぜんどう)がなぶる。

 

「あ、あふ……」

 

 緋沙子の双眸(そうぼう)がとろんと緩む。乳首と秘部に刺激を与えられて――それが味わったことのないほど甘美で――、一瞬だけその快楽に沈みそうになったのだ。

 

 それがいけなかった。

 

 まるで彼女の心の隙を見抜いたかのように、触手が一斉に襲いかかってきた。

 

「へっ!? ふあっ!?」

 

 腕に巻きつき、腋をぬらぬらと撫でる。背中に粘液を塗りたくり、臀部(でんぶ)は形が変わるほど揉み、脚を舐め尽くす。

 

 緋沙子は捕食者に全身の自由を奪われ、ただの玩具となり――とうとう、彼女の肉壺(にくつぼ)への侵入を許してしまった。

 

 

 

■02 陥落

 

 股間を愛撫していた1本。裂けた先端のその奥から、新しい触手が生えた(、、、)。それは緋沙子の陰唇(いんしん)を掻き分け、膣内へと侵入(はい)ってくる。

 

「や、それは、それだけはっ――」

 

 腰に力を込めて、精一杯の抵抗を試みる。触手の侵入を阻むが……その先端がさらに伸びた。にゅるにゅるとミミズのように。それは、この屈辱的な行為の中でも、とびきりの違和感だった。なにか、意思のあるものが膣内を這い上ってきて――しかも、おそろしいまでの快感だった。

 

 ミミズのようなそれは、体表からびゅるびゅると粘液を吐く。濃くて白濁した、精液のような液体。

 

「あ……? え……? う、嘘だっ……」

 

 ――何度も繰りかえされる〝射精〟。

 

〝雌(めす)〟の性感帯をまるっきりとろけさせてしまう、それは媚薬のような効果を持っていた。緋沙子の全身から力が失われた。

 

 ぼたぼたと、股の間を白い液体がこぼれ落ちる。がくりと倒れそうになるが、それすら許されない。両手は頭上で吊られ、一段と太い触手が緋沙子のたおやかな腰を抱きすくめる。

 

 もはや糸の切れた操り人形のようになった少女をあざ笑うかのごとく、触手の動きが激しくなる。

 

 彼女の膣(なか)で、触手が膨れた。男根の形をとり、上下運動を始めた。肉筒の中で、白液と愛液とが混じりあい、泡立つ。

 

 ぐちゅ、じゅぽっ、ずちゅっ――!

 

「あ、が……」

 

 緋沙子の口元からは、唾液がだらしなく垂れる。それすらも触手は舐め取り、口内を侵す。

 

「うっ、ぐっ!?」

 

 むせた香りが広がり、疑似男根によるイマラチオで吐きそうになる。

 

 ぶぴゅっ!

 

 口内であの白濁液がまき散らされた。ごぽごぽと、口の端から溢れる。しかし、それすら快感だった。すべてぶちまけたくなった。子宮を突き上げられる衝撃も、クリトリスをなぶる柔らかな肉の刺激も。乳首はもはや感覚がないほどに痺れ、先ほどから何度も絶頂を迎えている。

 

 ――だが、まだ心には箍(たが)が掛かっていた。

 

 こんな薄汚い触手に身を任せてはいけない。下品な快楽に沈むなど、あってはならない。

 

 そうした理性があったために、心底からの絶頂は迎えられずにいた。けれど一方で、それをもどかしく感じる、獣のような自分もいた。思う存分に快楽をむさぼりたい。体中をもっと激しく陵辱されたい。肉欲を満たしてしまいたい――

 

(どうせ、誰も見ていないのだから……)

 

 心の隙間には、触手が這い寄る――

 

(ああ、もっと、もっと私を……)

 

 彼女の堕落を喜び、うち震える――

 うねうねと、うねうねと。

 

 緋沙子は、自身の汚らわしい肉欲を檻(おり)から解き放って、鎖を外した。もっと汚して。もっといたぶって。もっと――もっと気持ちよくして!

 

「ふああ!」

 

 その瞬間、絶頂の波が今までにない大きさで迫った。

 

「イクっ! イクううう!」

 

 びしゃあ――!

 股間から白いものが吹き出した。緋沙子の蜜と、触手の体液が溶け合わさった液体だ。それが、彼女がまとっていた羞恥の衣を、すべてはぎ取ってしまった。

 

 もういい。どうでもいい――

 

 緋沙子の唇を粘膜が撫で回す。たったそれだけのことで彼女は背中を反らせて、達してしまった。ぶぴゅっ、ぶぴゅっ、彼女の顔に白濁した液が浴びせかけられる。さらさらとしていた頭髪は、すっかりべとべとだ。額や頬(ほお)に貼りつくが、緋沙子は構わなかった。

 

 頬(ほお)を上気させ、恍惚とした表情を浮かべる。

 

「もっと、もっとして。もっと私を犯して……!」

 

 うわごとのように繰りかえす。

 胸を吸われ、むき出しの腋(わき)には、亀頭のような触手の先端がこすりつけられる。手足の指はすっかりふやけて――指の間を触手が這うだけで、緋沙子は悦楽を感じた。

 

 触手のひとつが、緋沙子のアナルをなでた。

 小さく健気に引き絞られたそこを、粘液でぐちゃぐちゃにして、ほぐしていく。

 

「あ? ふあっ!」

 

 甲高い声が上がる。

 

「おしり、やあっ! それ、ヘンになる――!」

 

 にゅるにゅるっ!

 肛門から侵入した触手は、直腸まで伸びて彼女の内部を犯し尽くす。

 

「おしりっ、気持ちいい! ああ、イクっ、イっちゃう! おしり、初めてなのにイっちゃう!」

 

 ビクン!

 と、彼女の体がひときわ大きく跳ねた。

 

 それでもピストン運動は止まない。前も、後ろもだ。2本の触手は連動するようにリズミカルに、またときに、敢えてタイミングをずらして緋沙子の中をかき回す。肉壁を挟んで、2本の肉棒が動くのが感じられた。その間も、クリトリスには刺激が送られ続ける。 

 

「しゅごいっ、前も後ろも……くる、くるぅ――!」

 

 ぐちゅっ、ぐちょっ!

 ぶちゅっ――!

 

 もはや数え切れない絶頂の中で緋沙子は、身も心も犯される快感に溺れ、あえぎ、喜びに身を震わせた。白濁液のシャワーを全身に浴び、肌という肌、粘膜という粘膜を、とびきり敏感な性感帯へと変えられ、性欲の奴隷となって――

 

 ぐちゅ! ぐちゅぐちゅっ――!

 

「あっ! あふうっ――! イク、またイっちゃう! 触手に犯されて、イっちゃうぅ!」

 

 触手が一斉に射精する。

 ぶぴゅっ! ぶぴゅるっ――!

 

「あっ、あはあ…………!」

 

 精液のシャワーの中で、体の芯からの絶頂を体験した。

 

「あは、はは……」

 

 口元はだらしなく開かれ、瞳はすっかり濁ってしまった。それでも、触手は容赦なく責め立てる。何度も、何度も。

 

 少女の体は横たえられ、浴槽のようなものに収められた。触手で出来た浴槽だ。蠢いている。ぶぴゅっ、ぶぴゅっと、絶えず射精を浴び、全身をまさぐられながら、緋沙子は何度も絶頂する。

 

「あへぇ、しゅごい、気持ちいい…………」

 

 緩みきった表情で、緋沙子は白いプールの中へと沈んでいった。

 

 

 

■03 悪魔

 

 ――だんっ!

 

 と、そこで、緋沙子はダイニングテーブルに突っ伏した。

 肩で息をする。

 

「はあ、はあ……あり得ない! 何だこれはっ――」

 

 涙目の顔を上げると、そこには先ほど試食した『異物』の皿。

 

「あー、やっぱ不味かったか?」

 

 テーブルの向こうで軽薄な笑いを浮かべた男――幸平創真(ゆきひら・そうま)があっけらかんとした調子で言った。

 

「いやー、やっぱクリスマスだからさ、スイーツ的な方向がいいかなって思ったんだけどな。駄目か、『たこわさのカルパッチョ 生クリーム仕立て』」

 

「駄目に決まってるだろう!」

 

 聖なる夜に彼女の絶叫がこだました。

 しかし、『食事処ゆきひら』での夜はまだ始まったばかりだった。

 

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