■07 止まらぬ渇き
2人の着衣は乱れていた。バスローブ型の部屋着だ。
ベッドマットに沈み込む緋沙子の細い左肩は、既にあらわになっている。胸元は、先ほど創真自身が触って確認した通り、ブラジャーは着けられていなかった。きゅっとくびれたウエストの辺りでは、辛うじて帯が結ばれ、着衣の
しかしその先では――部屋着ははだけ、緋沙子の下着が見えてしまっている。それがまた、創真の興奮をさらに後押しする。
細いが肉感的な足にも目を奪われる。するりと伸びたその足は、恥ずかしさのためか、太ももを擦り合うように細かく動いている。シーツの衣擦れの音が、静寂の中で響く。
「新戸……、オレ、もう…………」
哀願するような、震えた声になってしまった。
創真は、自身の喉から発せられたその恥ずかしい声に、かあっと顔が熱くなった。
一方の緋沙子も、何かを言いたげな目で見上げてくる。戸惑いと興奮が入り混じったような瞳だ。
そして彼女は小さく、こくん、と首を縦に振った。
――互いの合意を形成するその行為が、創真の中に辛うじて残っていた理性のタガを、粉々に砕いてしまった。
もはや彼は、自身の動物的な衝動を抑えるすべを失い――
ただの獣になった――。
自身の着衣を脱ぎ捨てると、緋沙子の首筋にむしゃぶりつき、左手で薄い衣を脱がせていく。帯をほどき、いよいよ彼女は下着だけの姿になる。
創真は、改めて緋沙子の胸元を見る。
仰向けになっているにも関わらず、形のいい双丘が、つんと上を向いている。
「や、そ、そんなにじっくり、見ないでくれ……」
「……無理だ。すげぇ綺麗だよ、新戸」
「ばっ――!」
胸元を隠そうとする緋沙子の動きを阻み、創真は彼女の左の果実へと顔を埋める。
「きゃ、あっ――」
舌先が、固いものを捉える。
唾液でたっぷりと濡らし、くりっ、くりっと刺激する。緋沙子の体は、律儀に反応して、小刻みに震える。それは、彼女の意思とは別のものが支配するようで、緋沙子自身にもコントロール出来ていないように見えた。
「あっ、んん――!」
左手を使って、もう片方の膨らみにも愛撫を広げる。人差し指と中指の横腹で、まだやわらかい突起物を、軽く挟む。そうして、それぞれの指を前後にゆっくり動かす。――すると、それは次第に、こりこりとした感触に変わる。
「あ、うぅ、ダメ、両方は、だめっ……」
聞いたことのないような甘い声が、緋沙子の口から漏れる。
当然、創真は愛撫をやめない。
どころか、より執拗に、ときに激しく、そして優しく――。
緋沙子の甘い体を、じっくりと味わう。
「あんっ、やあ、うう――」
緋沙子の嬌声を聞く創真の体にも、異常は現れた。
背中が熱い。いや、体中が熱い。
そして、駆け巡る血液が一点に集中するように、もはや股間のものは痛いくらいに腫れ上がっていた。下着の中に収めておくのが苦しいくらいに――。
創真の情欲は、緋沙子のもっと奥底を求めていた。
渇き、といってもいいかもしれない。
この渇きを満たすには、どうすれば――創真の左手は、彼女の体の、下のほうへと這っていく……。
■08 柔い肉
創真の左手は、緋沙子の腹の上を這い、腰元へと伸びる。
その動きの意図を、彼女も理解したのだろう。喘ぐ声が止まり、筋肉が緊張するのが創真にも分かった。
やがて彼の手は、彼女の腰に触れ、そして太ももへと滑る。
触れるか、触れないか程度の強さで、緋沙子の太ももを撫で回すと、彼女はくすぐったそうに身をよじる。
「はぁっ、だめ……」
ぴたりとくっつけられた両の太ももを執拗に責める。そして、わずかな隙間を見つけ、中指で、下着越しに緋沙子の秘裂に触れた。
瞬間、
「あ、やぁんっ……!」
緋沙子の喉から、艶やかな声が発せられる。
その、ひときわ柔らかい部分は、布の上からでも分かるくらいに、しっとりと濡れていた。
「新戸、ここ、もう――」
「だ、だめだ、言うなっ――、は、うぅっ!」
下着に隔てられているにも関わらず、創真の中指は、ふやけてしまいそうだった。それくらいに彼女の恥ずかしい液体は、奥から奥から、溢れて出てくる。もはや、下着はびしょびしょになっている。
強く押す。
上下に優しく擦る。
その度に、緋沙子の体は敏感に応じる。
背筋がびくん、と反り返る。
「ふぁ! ――うう、ん……」
しかし緋沙子は、声を上げまいと必死に堪える。
その仕草がたまらなく愛おしくて、創真は顔を寄せる。左手では秘部をもてあそびながら、唇を重ねる。
「あ、――ふぅん、うむ……」
ぴちゃぴちゃと、舌を絡ませる。
そうして、今度はまた左手だ。
彼女の腹の辺りから、下着の間へと手のひらを滑らせる。
「――! んうっ!」
指先に、かすかな茂みを感じた。やわらかくて儚い茂みだ。さらにその奥へと進めると――
ぐちょり、と。
彼女の秘貝に行き当たった。
ぬるぬるとした柔いひだが、指にまとわりつく。
奥からは、粘性の高い液体が、じわりじわりと滲み出てくる――。
指がとろけそうだった。
少女の秘部には、触っているこちらが快感を覚えるほどの魔性があった。
指を、割れ目の奥へと押しこむと――
ぐちゅんっ!
指先が、濡れそぼった肉に埋もれた。
そしてそれは、緋沙子に残った最後の羞恥を、剥ぎとってしまった。
「やあっ! そこ、だめだっ――くぅん……」
肉をかき分け、指先でもてあそぶ。
ぐちゅっ、ぴちゃっ――
指を引き抜き、ねっとりした彼女の愛液をクリトリスに塗り広げ、転がす。
緋沙子の体が、さらに大きく弾けて震えた。
「きゃあ、ん――! 気持ちいい、やぁ、指、気持ちいぃ……はぁ、あぁん!」
「新戸……、お前の
「う、ふぁっ! らめ、あぁ――」
もはや彼女は、創真の言葉すら届いていないようで、髪を振り乱し、恥辱と興奮に顔を歪めている。口から漏れるのは、甘い吐息と、甲高い
「なあ、オレももう駄目だ……新戸、オレのも触ってくれ」
「ふ、あ?」
創真は彼女の左手を、己の股間へと導く。
下着を通して、細い5本の指が、大きく育った
「ど、どうすれば――あっ、ん……」
緋沙子の指が、ためらいがちに竿を這う。
焦れったい動きだが、それだけでも創真は、達してしまいそうな程の快感に襲われた。
しびれる下半身に意識を集中させながら、
「形をなぞるように、強くなくていいから、ゆっくりと擦って……」
「こ、こう、か……」
緋沙子の指に、愛撫の意志が宿る。それぞれが蠢きながら、
「す、すまない――」
緋沙子は慌てるが、
「違う、気持ちいいんだよ、これは……」
切ない声で創真は応える。
「き、気持ちいいのか……こ、これで、いいのか」
繊細な指づかい。優しく、しかし激しく刺激を掻き立てる。
快楽に溺れてしまいそうになりながら、創真は動きの鈍っていた左手に、意識を戻す。
緋沙子の柔肉を、ぐちゅりぐちゅりと弄ると、彼女も悶えて息を荒くする。
「新戸――」
互いの熱い視線が絡み合い、
「オレ、新戸に入れたい――」
夜は、更に深まる。