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《ゾンビィの特徴について》
・生前の記憶を持っている(一部に例外あり)。
・どういうワケか、痛覚はない。おかげで
・だが、まれに触覚が過敏になることがある。これは本人の精神が
・なぜか汗をかく。部分的にだが代謝が機能している? そのせいか、体温も上がったり下がったりするようだ。
※そういえば先日、純子の体にきのこが生えているのを発見した。力任せに引き抜いてやったが、もしかしたら『
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佐賀県のご当地アイドル《フランシュシュ》――
野外イベント・サガロックを契機に、一躍有名になった7人組のアイドルユニットだ。
CM出演、佐賀での各種イベントにも多く顔を出すようになり、県民を中心に知名度を高めている、いま注目の7人である。
しかし。
彼女たちには世間に明かしていない秘密がある。
そう。
彼女たちはゾンビィなのである。
生きる
一度命を落とし、現代によみがえった少女たち。
人前に出る際には全身に特殊メイクをほどこし、生身の人間を装っている。
彼女たちが住むのは、佐賀県某所にある洋館。
あるじはプロデューサーである巽幸太郎……のはずである。おそらく。
彼についてはメンバーから見ても謎に包まれており、なぜ彼がフランシュシュを結成させたのか、どうやってこの巨大な館を手に入れ、そして維持しているのか……実際のところは、誰にもわからない。
それにしても――
ゾンビィがアイドルとは。
なんとも荒唐無稽な話である。
それは誰が聞いてもそう思うだろう。
彼女も――
フランシュシュでも重要なポジションを占める、伝説の平成のアイドル・
それは、彼女にとって充実した時間であった。
生きがい(死にがい)を見つけた彼女は、活き活きと(死んでいるが)、日々の活動に精を出していた。
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そんなある日の、夏の夜のこと。
日中の汗を水浴びで流して、パジャマに着替えた愛は、バルコニーで夜風に当たってから、みんなが雑魚寝する大広間へと戻ろうとしていた。
だが。
その途中で、廊下の向こうのほうから、忍び歩くような足音が聞こえた。
(……誰?)
メンバーの誰かだろうか?
それとも、ゾンビィ犬のロメロが
こんな古びた洋館に泥棒ということはないだろうけれど――
にわかに気になって、愛は気配のしたほうに進んでいった。木製の廊下は、注意して歩かねばギシギシと音を立ててしまうので、慎重に。
時間をかけすぎてしまったせいで、相手の足音もその気配も捉えられなくなってしまったが、廊下に分かれ道はないので、愛は取りあえず真っ直ぐに進んでみた。
角を折れ曲がった先にドアがあり、どうやら謎の人物はそこへ入っていったようだった。
ドアはその人物によって閉められていたが、建てつけが悪いせいか、金具が壊れているのか、自然と、わずかにすき間が空いており、そこからほのかに光が漏れているのだ。
(…………)
愛はやや緊張しながら、そっと顔を寄せて、中をうかがった。
そして。
「…………なっ!?」
部屋の中の光景に、思わず驚きの声を上げてしまった。
中の人物もこちらに気づいた。
愛は、ドアを開ける。
そこには。
「あんた、なにを……」
「み、水野さんっ……!?」
「……純子」
フランシュシュのメンバーにして、伝説の昭和のアイドル・
愛が驚いたのは、純子がここにいたから、ではない。
なぜ彼女が『そんなこと』をしているのか。
そして何より、『それ』は何なのか……についてである。
ベッドの上で純子は。
壁に背中を預け、膝を立てて座っていた。ワンピースタイプのネグリジェの、その
まるで
しかしこれは、アイドルの秘め事という、ただそれだけの問題でもなかった。それだけだったなら、愛はそっとドアを閉じて、それで終わりにしていたことだろう。声を押し殺し、見なかったことにして、純子のプライドを守ってやっていたことだろう。
だが、事態はそれ以上に深刻なものだったのだ。
そこには。
純子の下半身には。
「き、きのこ……!?」
純白のショーツからはみ出して、彼女の股間からは、立派な
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「もう、そんなに泣かないの」
「……っ、うぐっ、えうっ……だ、だって……こんな姿……す、すみませ……ううっ」
愛は、仲間のあられもない姿に
(まあ、気持ちは分かるけどね)
ちらりと、純子の下半身へと目をやる。
もう『しまってある』ので、今はネグリジェの布をわずかに盛り上げるくらいにしか目立っていない。
だが、先ほどはバッチリと直視してしまった。
純子の……アイドルの、女の子の、その股間に生えた、きのこを。
泣きやんだ純子に問いただすと、彼女は、事の次第をぽつり、ぽつりと語った。
最初にきのこが生えたのは、サガロック前に引きこもっていた時期だったこと。
ただそのときは、頭に何本か生えただけで(それはそれで一大事だとは思うが)、それは幸太郎によって引き抜かれたのだということ。
それがつい先日。
ふと気づくと、今度は下腹部に、ニョキ、と生えてきたのだという。
「死ぬほど驚きました……」
ゾンビの純子はそのときのことを思い返しながら、悲壮な顔でそう感想を漏らした。
取ってみよう、としたそうである。
だが体にしっかりと張りついて、取れなかった。
さらに力を込めようとしたが、それは生理的に無理だったようだ。
位置も位置だし……形状も形状だった。
愛は男性の
純子は愛以上に男性への耐性がないようで、だから自分の体に生えたそんなものに触れるだけでもかなりの心労を要するというのに、力尽くで引き抜くなど……。
「……それに、コレに触ると……その、感覚が、あるんです」
沈みきった声で彼女は言う。
どうやらゾンビの肉体は、きのこを体の一部だと認識してしまっているらしい。普段は痛覚のない彼女たちだが、視覚や聴覚、嗅覚に、そして味覚もある。
だから触覚……肌に触れられる感覚はきちんとあって、それが下半身のきのこにも適用されているようだった。
「……それ、どんな感じなの?」
「き、聞かないでください!」
仲間たちに打ち明けることができず、部位が部位だけに幸太郎に頼る気にもなれなかったという。だからこうして、夜な夜な、隠れて『除去』を試みていたところを愛に目撃されてしまった……という経緯だった。
「なるほどね。事情はわかったわ。でもそれ……やっぱり、引き抜くしかないんじゃない?」
「うう、ですよね……」
「やったげようか?」
「えっ。……ええっ!?」
「なによ」
「だ、だって……」
下腹部を押さえて、純子がもじもじと恥じらう。
「そーいう反応しないの! もう、変に意識しちゃうでしょ」
「でも……」
「それ取らなきゃ、衣装着たときに目立っちゃうでしょ? でも自分で出来ない……だから、私が取ってあげるって言ってるのよ。……まあ、そのままでいいって言うなら別にいいけど。それじゃ、おやすみ――」
「ああ! 待って、待ってください!」
純子は涙目ですがってくる。
愛はため息をついて、
「じゃあ、ちゃっちゃと終わらせちゃいましょう。ほら、出しなさいよ」
「うう……」
何度も何度もためらいながら、純子は愛のほうへと向いて座り直し、ネグリジェの裾を自分でまくる。
細い太もも。
水浴び後なのでゾンビィの肌だ……純子の場合はツギハギだらけの肌である。
青い肌に、真っ白なショーツが何とも言えないコントラストを見せている。
薄い布地のショーツ。小さなフリル。
ファンが見たら、
だが彼女のショーツの上端からは、きのこの頭がニョキっとはみ出ているのだ。
さすがに愛も一瞬ためらったが、
「……脱がすわよ」
四つん這いになって純子のほうへと近寄り、ショーツを引いてズラし、きのこを完全に露出させる。
「あ、ああ……こ、こんなの、こんな姿……水野さん、ご、ごめんなさい……」
消え入りそうな声になって、純子はネグリジェの裾をさらに持ち上げて、顔を隠してしまう。そのせいで上半身のキャミソール姿も露わになってしまっているが、2人とも、それどころではなかった。
「だから、そーいう反応しないでってば……!」
愛も照れ隠しに
先ほどは純子の決心を促すためにああ言ったものの、愛もそれなり以上に
たとえ同性とはいえ、そして、時代を超えて友人になった……いや、むしろもはや戦友と呼んでいいほど、愛は純子に強い友情を覚えているのだが……とにかく、そんな親密な相手の下腹部に触れるというのだから、それはもう、かなり動揺しているのだ。
「…………」
水野愛はアイドルである。
自分の容姿にも、それなりに自信がある。というより、そうでなくてはアイドルなどやっていけない。
生前の芸能界にも、自分より優れた
だが。
そんな愛の目にも、純子の、あどけなさを残した美貌は別格に映る。
ふわりと愛らしい髪型。大きくて優しげな眼や、おどおどした仕草は、純子のことを気弱な少女に見せることもあるが、実際はそうではないことを愛は知っている。彼女の芯の強さ。アイドルの先輩としての、確かなプライド。
そんな彼女が……目の前ですべてを晒して、震えている。
「…………触る、わよ」
愛は覚悟を決めた。
ためらっている場合ではない。これは、純子にとっては重大な問題なのだ。
ぴょこんと伸びたきのこ。
その棒状の部分を、ぎゅっと握る。
「あっ!?」
純子がびくりと反応する。
「い、痛かった?」
「……い、いいえ……ただその、もう少し、優しくして頂けると……」
「ご、ごめん」
愛が指の力を緩めると、純子の下半身から、わずかに緊張が抜けたように感じられた。
「抜いてみるね? いい?」
「……はい」
強くしすぎず、それでいて、きのこが体から剥がれるように……。
その力加減が難しい。
何度か挑戦してみるが、なかなか上手くいかない。
愛は、じっとりと汗ばみながら、
「もっと、根元からいってみたほうがいいのかしら……? んっ、どう?」
「わ、わかりませんっ……あっ」
「な、なによ!? 変な声出さないでってば!」
「……ごめんなさい。が、がまん、します……」
言って、純子は顔を半分出す。
ネグリジェの裾を口元に強く押しつけ、声を懸命に我慢しながら、うるんだ瞳で愛のことを見つめてくる。
(~~~~~っ、だからっ……!)
胸の中で愛は苦悶する。
恥じらう純子の姿は、同性であってもドキリとするほどに
純真無垢な絶世の美少女が、こちらへと無防備に下半身を差し出し、なされるがままになって……それで、まっ赤になった顔で見つめてくるのだから、その破壊力たるや、凄まじいものがあった。
「つ、続けるわよ」
純子の熱っぽいまなざしから目を背けるようにして、愛はきのこに集中する。
根元を掴んでみようと試みたものの――
きのこは、純子の『女の子の部分』のすぐ上から生えており、さすがにその部位に触れるのには別種の覚悟が必要だったので、けっきょく、きのこの棒状の部分に手を戻すしかなかった。
こうなったら――
(ああ、もうっ……!)
愛は……。