※この作品はR-18です。

【書籍化&コミカライズ】ツンデレ女子が幼馴染の鈍感男子に「ざまぁ」されていたので、寝取って教え込んであげた話   作:タイフーンの目

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27 歪みは広がって① ★

 午後3時を過ぎても夏の太陽はまだ高いところにあって、海水浴客も一向に減る様子はなかった。

 

 キリエたちの集団は、拠点にしているパラソル周辺に集まったり、また各々の小グループに分かれたりしながら、気ままに海を楽しんでいた。

 

「そういえば、師藤は?」

「ナンパにでも行ったんじゃね?」

 

 などど男子たちは冗談交じりに言い合う。

 

 実際のところ、その頃彼は――

 

 

 ■ ■ ■

 

 

 愛花は、旅館へと続く静かな小道を登っていた。

 ここは私有地――旅館の敷地内で、左右は手入れの行き届いた林が広がっている。

 

 頭上を程よく木々の枝が覆ってくれていて、その葉が風にさざめく音も相俟って、すぐ近くの砂浜とはまるで別世界のように涼やかだ。

 

 彼女が集団から離れてこの緩やかな坂を登っているのは、

 

(涼介くん……)

 

 少し前に、彼が旅館のほうへ歩いて行くのを偶然目撃したからだった。霧崎キリエとは別行動で、他の男子の姿もなく――。

 

 衝動的に、すぐさま後を追いそうになったが、〝恋人〟の存在がそれを許さなかった。そして彼とはぐれたのを好機に、愛花は涼介の姿を求め、人目を避けてここまで来たのだった。

 

 水着にパーカーを羽織っただけの格好。肩にトートバッグ。ビーチですら視線を引きつけてしまう愛花の白い肌。ポニーテールの黒髪――

 途中、県道を横切る辺りでは、例によって男性たちを振り向かせてしまっていた。

 

 今は幸い、人影も、車の行き来もない。

 

「あ……」

 

 旅館のほう――坂の上から、涼介が降りて来た。

 水着にTシャツ、荷物はボディバッグだけ。スポーツキャップも被っていないので、すぐに彼と分かった。

 

(何の用事があったんだろう……?)

 

 忘れ物を取りに行った、という風情でもない。

 

 向こうもこちらに気づいたらしく、遠目でも怪訝そうな様子が分かった。それでも真っ直ぐに歩いて来た涼介は、そっけない声色で、

 

「なに?」

「え、ううん……」

 

 そう尋ねられると、言葉に詰まってしまう。

 愛花こそ、特に目的はなかったのだ。あえて言うならば――体が疼いて仕方がない、という理由。

 

「あ、の……」

 

 彼の目は冷めているが、それでも、他の男に見られているときよりずっとずっと、愛花の芯が火照らされる。その熱が頭の中をジクジクと煮立たせて、理性が吹き飛びそうになる。

 

「皆のとこに戻りたいんだけど?」

 

 涼介の冷たい態度は今に始まったことではない。

 処女を奪われたときから、彼は、愛花に対して何の感慨も抱いていないことは分かっていた――理解して、納得もしていた。

 

 それでも良かった。

 自分の中の、醜く淫らな部分を見つけてくれて、掻きだしてくれる。彼といると、自分がどれだけ浅ましい牝猫なのかと思い知らされる――それがいい。

 

「霧崎さんのところに……戻るんだよね」

「――ああ、真凛に聞いたんだっけ?」

 

 愛花の脳裏に、キリエの姿が思い浮かぶ。

 涼介とキリエの関係は、愛花以外の旅行メンバーは誰も知らない。だから2人はただのクラスメイトのように振る舞っている。

 

 だが愛花の目には2人は明らかに他人とは違う空気で繋がっているのが見えた。それは、たとえ事前に知らされていなかったとしても、同じように映っただろう。

 

 しかし不思議と愛花は、

 

 ――羨ましい

 

 とは思えなかった。

 

(そっか……私は、やっぱり……)

 

 自分の本性を再確認する。そうすると、胸の高鳴りが、腹奥の疼きが、際限なく高まっていくのが分かった。 

 

 愛花は、涼介の前で微笑むと、おもむろにシュシュをもぎ取るように外し去って、

 

「涼介くん、こっち……」

 

 彼の手を引いて、林の中へと入っていった。

 

 

 ■ ■ ■

 

 

(愛花……どこ行ったんだろう?)

 

 和樹は〝恋人〟の姿が見当たらないのに気づいて、

 

「ねえ、愛花見なかった?」

 

 クラスメイトに尋ねると、どうやら県道のほうに歩いて行くのを見かけたのが最後らしい。スマートフォンで連絡を試みるも、バッグの中に入れていて気づかないのか、応答はない。

 

 気分でも悪いのだろうか……?

 

(まず僕に言ってくれればいいのに)

 

 彼女に〝悪い虫〟でも付いたら大変だ。

 

(手の掛かる彼女だなぁ)

 

 やれやれと小さく首を振って、和樹は愛花を捜しにビーチを後にした。

 

 

 ■ ■ ■

 

 

「いきなりこれって……なに、そんなに発情してたわけ?」

 

 愛花は林の奥に涼介を連れ込んだかと思うと、地面に膝を突き、水着のトランクスを引き下ろしてそのままむしゃぶり付いてきた。

 

「〝彼氏〟にしてあげれば?」

「んぅうっ、んぅっ……!」

 

 皮肉を込めて言うと、愛花はペニスを口いっぱいに頬張りながら、懸命に首を振る。

 

「んぶっ、んっ……や、やぁっ、こういうことするの、涼介くんだけだからっ……んぢゅッ、んぼっ!」

「前も言ったと思うけど、俺、キリエのこと本気だから。こういうことされると――迷惑なんだけど」

 

 そう言って彼女の頭をぐいっと押すも、彼女は両腕で腰に抱きついてきて、一向に口奉仕を止めようとしない。

 

 むしろ、彼女の興奮は増すばかりのようで、

 

「んっく、んっく……っ、ぅぶッ、ぐぷッ!!」

 

 頭を激しく上下させてのフェラチオ。外見の清楚さを丸っきり台無しにする痴態。

 

「――酷いよな、恋人に内緒でこんなことして」

 

 言うと、愛花はビクっとして動きを止め、唇では亀頭に吸いついたままで涼介のことを見上げてきた。

 

 さすがに「どの口が言うんだ」という表情。責めているというよりは、信じられないという感情のようだった。

 

「俺は彼女に本気だから。こういう最低な姿は、絶対に見せないよ。隠し通す。隠し通したまま彼女と幸せになるよ」

 

 そこに至って愛花は初めて肉棒を口から離して、

 

「ずるい……っ」

 

 と、小さくつぶやいた。

 

「知ってるよ。だからお前とも、こうして付き合ってる――セックスしているあいだは、お前は黙っててくれるだろ?」

「…………」

「もし、俺がセックスしないって言ったら――」

「や、やだっ!」

 

 愛花は立ちあがって、涼介の胸に縋り付いてきた。

 

「しよ? ね、絶対に気持ち良くするからっ――」

 

 涼介は、くくっと笑って、

 

「分かったよ」

 

 木の幹に手を付かせ、後ろから挿入した。

 愛花は喜びに身を震わせて、

 

「あッ、あんッッ! こ、これっ、ずっと、ずっと欲しかったのッ――もっと、もっとしてッッ」

 

 黒髪を振り乱して悶える。

 涼介は、そんな彼女に覆いかぶさり、耳元で囁いた。

 

「……愛花はさ、セックスよりも気持ちいいことを知ったら、どうなるんだろうな?」

「……ど、どういうことっ?」

「真凛に、何かされただろ?」

「えっ――」

「ああ、あいつからは何も聞いてないよ。でも分かるんだ。あいつは俺に似てるから――」

 

 身を固くする愛花の耳に、涼介はなおも囁きを流し込む。

 

「愛花ならもっと気持ち良くなれるよ、セックスなんてしなくても」

「えっ、えっ……ッ」

「もっと気持ち良くなれる方法、教えてやるよ」

「――――っ!?」

 

 戸惑いながらも未知の快感への期待に身震いする愛花。

 涼介は、挿入したままの彼女にトートバッグを拾わせ、その中身を漁った――。

 

 

 ■ ■ ■

 

 

 ビーチ付近で愛花のことを見つけられなかった和樹は、もしやと思い旅館を目指していた。

 

 果たせるかな、林の小道で、坂を下りてくる愛花と行き合った。

 

「愛花、心配させるなよ……!」

 

 安堵の気持ちと、自分を蔑ろにされた小さな憤りを胸に、彼女に駆けよる。

 

「あれ……?」

 

 雰囲気がおかしい。髪型も違うが――それとは別に、何か……決定的な何かが、いつもの彼女とは違っていた。

 

「あ、和樹くん」

 

 和樹の戸惑いをよそに、彼女は嬉しそうに微笑んだ――その笑顔も、なぜか和樹の胸をざわつかせた。

 

「会いたいなって思ってたんだ。それから……、あった。やっぱりここに落としてたんだ」

 

 彼女は、すぐそばの藪に引っかかっていたシュシュを手に取る。先刻まで、彼女の黒髪を束ねていたもの。和樹が、彼女に贈ったものだ。

 

 何が何やらまったく分からない和樹を尻目に、愛花はシュシュを頭には戻さず、トートバッグに放りこんでしまった。

 

 そして代わりに、スマートフォンを取り出して、またにっこりと笑った。

 

「な、なんだよ……」

「さっきからね、和樹くんがどんな顔してくれるかなって……ずっと楽しみだったんだ。まさか、こんなすぐに会えると思ってなかったけど」

 

 まったく会話にならない。和樹は狼狽するばかりだが、彼女のスマートフォンを見て、ふいに怒りが込みあげる。

 

「あ、あのさ! 愛花は僕の彼女なんだから、勝手にどっか行ったり、電話に出なかったりとか……そういうの、本当に気をつけたほうがいいと思うよ!?」

 

 裏返りそうな声で責め立てるが、愛花は堪えた様子もなく、

 

「彼女……。うん、そうだね。恋人だもんね。だから……和樹くんは、私の全部を見てくれるよね? 受け止めてくれるんだよね?」

 

 ますます、何を言いたいのかサッパリ分からない。

 

「あのね……」

 

 すると彼女は、顔を赤らめながら、熱っぽい視線で和樹のことを見てきた。

 

「う――」

 

 見たことのない彼女の顔。その雰囲気に押し負けて、和樹はたじろぐ。

 

「私ね、さっきまでセックスしてたの」

 

 和樹はしばらく、その言葉の意味を理解できなかった。愛花は畳みかけてくる。

 

「そこで……外で。水着のまま、犯してもらってたの」

「な、何言って」

「私、その人に処女も奪ってもらって。あ、今日じゃなくてね。ずっとずっと前から。気持ちいいこと、たくさん教えてもらって。私も、その人にいっぱい奉仕して――でもね、もっと気持ちいいことがあるんだって、今日言われたの。だから、試してみていい?」

 

 和樹の混乱には、拍車がかかるばかり。

 まるで別人のような恋人を前に、すっかり固まってしまう。

 

 その和樹に対して、愛花はスマートフォンの画面を差し出してきた。自然、和樹の視線はその画面に吸い寄せられる。

 

 動画だ。

 画面には、彼女の告白通り、セックスに耽る彼女の姿が映し出されていた。

 

「え、あ、は……?」

 

 林の中だろうか。地面に仰向けになり、淫らによがり狂う愛花の姿。初めて見る彼女の乳房。いや、それどころか、誰かのペニスが突き刺さった局部までもが――。

 

 もちろん、喜ぶどころではない。画面の中の彼女は、自分とは違う男に向けて、甘えた声で、乱れきった顔で懇願している。

 

 ――もっと、もっと。

 

「その人とのセックス、とっても気持ちいいんだよ。初めてのときから気持ち良かった。すごく痛いのに……でも、良かったの。私の汚いところも全部、見てくれて、いじめてくれるの」

 

 彼女は、もう片方の手で自身の下腹部を愛おしそうにさする。その白い太腿には、明らかに汗とは違うものが垂れ落ちた跡が残っていた。

 

「ここに、ね? 男の人の性器を入れて、いじめてくれたの。私が泣きながら悦ぶのを、責めるように見ててくれたの」

「――っ、だ、誰だよっ! な、なんだよ、そいつはっ!」

 

 以前から、と愛花は言った。

 だとすれば――旅行のメンバーの1人だろうか。分からない。心当たりがない。

 

(あ、あいつらっ……!)

 

 だから、誰とも構わずに和樹は恨んだ。

 

「う、浮気じゃないかっ!」

「浮気? 違うよ。和樹くんと付き合う前からだもん。和樹くんと初めて話したときにはね……もうここは、あの人にたくさん愛してもらった後だったんだから」

 

 動画が切り替わる。

 体勢が変わっている。愛花は木の幹に両手を突いて、背後から挿入されていた。あられもない嬌声。苦しそうなのに、どこか弾んだ声音。心底愉しそうな――恋人の姿。

 

「う、あ、あっ!?」

 

 動画が終わる。

 愛花は、すっと手を引いて、

 

「ねえ、和樹くん。これが私なの。どう……かな?」

 

 はにかむような顔。画面の中の彼女とは似ても似つかない、まるで無垢な少女の表情だ。

 

「こ、こんなの、嘘だっ……!」

「恋人なのに受け入れてくれないんだ……あれ?」

 

 ふいに、彼女の視線が下がる。

 

「和樹くん……」

「え、あっ!?」

 

 彼女に咎められて、和樹は自分の水着が盛り上がっていることにようやく気づく。

 

「ち、違うっ、これはっ!」

 

 前屈みになって抑えるが、血液はそこへと集まるばかり。

 愛花は、すっと眼をすがめると、

 

「勃起したの?〝彼女〟が他の男の人とセックスするところ見て」

 

 蔑むような声音で彼女は、

 

「私、和樹くんに興奮してもらうために見せたんじゃないんだけど?」

「う、ぐっ……!」

 

 いつもと違う彼女の声と視線に、和樹の足がガクガクと震えて、立っていられなくなる。しゃがみ込んで和樹は、

 

「――あっ、ぐ!?」

「え、和樹くん?」

 

 愛花もしゃがんで、顔を合わせようとしてくる。

 

「もしかして……射精したの? 私がセックスするところ思い出したの? それとも――。そっか、和樹くんも私と同じなんだ」

 

 くすくす笑う彼女のことを、拒絶できない。

 

「水着、汚れちゃったね。臭くなっちゃったね」

「あ、う、愛花っ……」

「ダメ。触らないで」

 

 伸ばし掛けた手を、ぴしゃりと制止される。

 

「私は和樹くんとはセックスしないよ? キスもしないし、手も握らないから。でも、見てあげるくらいはいいかな……。ね、こっち見て?」

 

 愛花はスマートフォンのカメラを構えている。

 

「や、やめっ……!」

「ふふ。嘘だよ。撮ってないから。和樹くんが射精するところなんて……撮ってあげない」

 

 彼女になじられると、腰が震える。どくどくと流れ出てしまう。

 

「――ありがと、和樹くん。私、分かっちゃった。見られるだけじゃなくて……見てあげるのもこんなに気持ちいいんだね」

「あ、う……?」

「たくさん出ちゃったのかな? 射精、気持ち良かったんだね」

 

 そう言うと、愛花は立ちあがって晴れやかな顔で笑った。

 

「じゃあ、皆のところに戻ろっか」

 

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