【書籍化&コミカライズ】ツンデレ女子が幼馴染の鈍感男子に「ざまぁ」されていたので、寝取って教え込んであげた話 作:タイフーンの目
7時、17時、23時ごろ予定。
■ ■ ■
「へー、ここが真南可の新しい部屋か」
「あんまキョロキョロ見ないでくれる?」
わざとらしく新しい部屋を見回すと、案の定、真南可がヒジで小突いてきた。
「恥ずかしいんですけど?」
「今さらじゃん」
前の家――彼女が住んでいたアパートには何度も上がったことがある。幼い頃から男女の違いを意識せず、ただ仲がいいからと無邪気に遊んでいた。
けれど真南可を『女』と意識しはじめてからは、それも難しくなった。平常でいられる自信がなかったからだ。
惚れた相手だということを差し引いても、真南可は同世代と比べてもより女性らしい身体をしていると思う。
今も――
いそいそと学習机の上を片づける真南可は、飾り気のない半袖のカットソーにショートパンツという、自宅とはいえ恋人と会うにはシンプルすぎる服装なのに。
たわわな乳房を収めたシャツは、横から見ると窮屈そうに生地がピンと張っていた。膝上丈のショートパンツは、露出こそ多くないものの、彼女が身をかがめると腰からヒップにかけてのラインを艶めかしく表す。
バストに比して細い肩、綺麗な鎖骨。ふんわりとしたショートボブの髪も、優しげな双眸も、プルンと厚い唇も――
(やべ……)
キスをしたときの柔らかい感触が蘇ってきて、興奮が抑えきれなくなる。
背後から抱きしめたい衝動に駆られるが、今はマズい。勢いと好奇心で上がったはいいものの、下の階には真凛や、義弟の涼介だっている。
欲情を冷まそうと、ふいと顔を逸らした目線の先に、真新しいベッドがあった。前の家にあった、彼女が小学生から使っていたものとは違う。引っ越してきて新調したのだろう、どこか大人びたデザインのシーツ。
でも、
「はは。そのぬいぐるみ、まだ一緒に寝てんのかよ」
「あっ」
中学生の頃、友人たちといったショッピングモールのゲームコーナーで、拓真が取ってあげた犬のぬいぐるみだ。ベッドに腰掛け、手に取って見る。ゴールデンレトリーバーを模したものらしい。
「こいつちょっとマヌケじゃね? そんな好きなの」
「拓真に似てない?」
言いながら、右手側に真南可が座ってきた。
「んなことねーし」
「口開けて、構って欲しそうで、尻尾とか動きそうでしょ」
「俺ってそんなイメージ?」
「大型犬だね、拓真は」
「喜んでいいのかよ」
「かわいいじゃん」
男子としては微妙な評価だ。
拓真もそれなりにモテる――同級生は真南可との仲を良く知っているから告白して来ないが、「好きらしいぞ」と人づてに聞くことはある。後輩の女子は、知ってか知らずかアプローチをかけてくる子も多い。
そこまで外見にこだわっているわけではないが、女子に好かれやすいビジュアルらしい。あとは野球をしている姿に好感を持ってくれる子も多いようだ。
けれど真南可に一筋な拓真は、すべてキッパリと断っている。
「俺はカッコイイって思われたいんだが。真南可には」
「――――。思ってるよ?」
ふいに、真南可の声色が変わった気がした。
「ん?」
「だから思ってるし。こんなカッコイイ彼氏がいて、幸せって」
「んだよそれ、急にハズいじゃん」
笑い飛ばしてみるが、内心は穏やかじゃない。
2人きりの部屋でベッドに座り、密着しているのだから。
幼馴染みのにおい。目を合わせると、熱っぽい瞳で見つめ上げてくる。柔らかそうな頬、唇。この角度で見ると、ボリュームたっぷりの胸元は、凶器的なほどこちらを惑わせてくる。
「真南可――」
顔を傾け近づけると、彼女のほうからも唇を寄せてきた。甘やかなキス。互いの唇をついばみ、次第に舌先でつつき合う。
――ここまでは経験済みだ。
これまでよく抑制してきたと思う。たぶんまだ、『幼馴染みだから』という最後の壁を超えられずにいたからだろう。
まるで兄妹のように育ってきたから、そういう行為をしていい相手ではないとどこかでブレーキをかける気持ちがあった。
でも今日は。
抑えられそうにない。
持っていたぬいぐるみを枕元に捨て、衝動のままに左手を伸ばし、Tシャツの胸を覆い包んだ。
焦がれていた幼馴染みの乳房は、期待をはるかに超える弾力と柔らかさで、しかもずっしりと重かった。
「んッ――」
甘くぐずるような声。
もう止まれない。
気づけば右手も胸に伸びていて、両手で思い切り揉みしだいた。他の男子が羨んでやまない真南可の巨乳を、両手で思うままにする。
「あっ、拓真、だめそれ、気持ち良くなるから……っ」
きょうだいみたいだなんて、もう一切感じなかった。
幼馴染みは、表情も声も、そして何より身体が――狂おしいほど『女』だった。
「真南可っ……」
初体験は印象深いデートを計画して、どこかムードのあるところで、彼女のことを大人のようにエスコートして結ばれる。そんなふうに夢想していたけれど。
今だ。今ここで、真南可を相手に童貞を捨てることになるんだ。
もうそれしか考えられなかった。
ベッドに押し倒し、彼女のシャツの中に手を突っ込んで、貪るようにキスをした。
興奮して正常な思考ができないはずなのに、ブラジャーの生地が意外に硬いことだとか、足でぬいぐるみを蹴飛ばしてしまったことだとか――妙なことだけはしっかりと認識できた。
呼吸が荒くなる。自分だけじゃなく、真南可もそうだ。彼女シャツを脱がして、自分のシャツも脱ぎ捨てる。互いに汗ばんだ身体で抱き合うと、自分たちは恋人なのだと強く実感できた。
獣になったような気分だった。
さっきまで確かにあったはずの自制心は消え失せていて、無言のままにブラジャーとショートパンツも剥ぎ取る。
ブルンと揺れて、先端まで丸見えになった乳房。肉付きのいい太ももと、大人っぽいランジェリーの下腹部。発情している幼馴染みの顔。
目移りする。どこを見ても興奮して、下半身が痛くなってくる。
「拓真も脱いでよぉ――」
こんな妖しい真南可の声を聞くのも初めてだ。彼女も『男』としての自分を欲していると確信すると、全裸になることに抵抗なんてまったくなかった。
見せつけるように剛直を露出させる。
「拓真、そんなになってるんだ……」
「ま、真南可も見せろよ」
「え……うん」
いつものやり取りみたいに受け答えしてしまっただけなのに、彼女はやけに従順に応じるものだから、こちらのほうが鼻白んでしまう。
けれど切なげな表情の真南可は、自分から最後の一枚を――下腹部を覆っていたショーツを脱ぎ去った。
「――――っ!?」
映像でも画像でも鮮明に見たことはなかった、女性の秘所。真南可は恥じらいながら太ももを擦りつけているが、ぷっくりとした大陰唇と、いやらしい形をした肉びらがチラリと見えるのが、余計に劣情を煽り立ててきた。
「へ、変じゃない、かな……?」
「エロいって、めっちゃ――」
「そういう言い方する? 拓真らしいけどさ――もっと、見たい?」
思わず必死に首を上下させてうなずくと、真南可がゆっくりと脚を開く。
「…………っ、は、はずいね……」
彼女はその行為に興奮を覚えているようで、ぱっくりと開かれた女陰は、拓真を誘って蠢いているように錯覚された。
「ゴメン真南可、俺もう無理っ――、入れたい」
「う、うん……」
股のあいだにグイッと入っていって、痛いほど勃起したペニスを掴み、膣への入口と思われる部位に押しつけた。
ヌルッとした感触を亀頭に感じるが、あまりに膨張しているせいか、自分の感覚が異常になっているのか、快感を味わう余裕などなかった。
「そこっ、もっと下――、うん、たぶんそこ、だと思う――、んッ!?」
ぬかるんだ肉の中に、少し引っかかるところがあった。ここが膣口だ。ぐっと押し込むと、亀頭の先端が埋まっていく感触があった。
「つッ――」
「わ、悪ぃ……っ」
「ううん、来てっ――、拓真になら痛くされてもいいからっ――」
愛しい幼馴染みを大事にしたい気持ちと、牡としての欲情をぶちまけたい衝動とがない交ぜになって、頭がおかしくなりそうだ。無理やりに膣壁を押し広げ、中へ、奥へと割入る。
「真南可っ……!」
「うッ、ぐぅッッ――」
たまらず、覆い被さって抱きしめる。
ギチギチに狭い恋人の牝穴。たっぷりと濡れてはいても、滑らかな抽挿など望むべくもなかった。
拓真は汗をグッショリと流しながら、知識としてだけあったセックスの動きを再現しようと懸命に腰を上下させる。真南可も必死にしがみついて、腰を動かしてくれる。
ぎこちない共同作業。不格好な性行為。
ひたすらペニスを締めつけてくる膣壁に、先にギブアップしたのは拓真のほうだった。
「やべぇ、もう出る、イキそう――っ」
「うん、うんッ、いいよ、していいよっ――」
痛みに耐える真南可と比べて、快感にすら耐えられない自分を情けなく思いながら、
「うぁッ、
なけなしの理性を総動員して腰を持ち上げ膣から抜くと同時、あっけなく吐精した。
「ぐぅう――っ!?」
「やっ、んッ――あつい、熱いのかかってるっ――」
真南可の下腹部にペニスをくっつけたまま、格好悪く射精する。男性器がビクビクと脈打って、これまで経験したことがないほど大量の白濁がとめどなく溢れ出てきた。
「うう、あっ、真南可……っ、好きだ、好きだっ」
「私も好きっ、拓真、拓真ぁ……っ」
今だ湧き出る凄まじい劣情と、恋人への激情を抑えきれず、2人は裸のまましばらく抱き合った。
■ ■ ■
ティッシュで拓真に体液を拭いてもらった真南可は、ベッドから起き上がって新しい下着を身につける。
「……まだズキズキする」
「悪ぃ、ガチで――」
「ふふっ」
しょぼんとした拓真の様子が愛しくておかしい。
いつか2人で――とは思っていたけれど、まさか今日になるなんて。
「……しちゃったね」
「だな――」
何となくバツが悪い。でも痛みも熱も、誇らしく思えた。
大事な人に処女を捧げられたのだ。
たぶん今日のことは一生覚えているだろう。結婚しても、子どもができても……拓真と2人で思い出して語り合って、「あのときはカッコ悪かったね」なんてからかうんだろう。
「あ、コレ落としてた。ゴメン」
床に転がっていたぬいぐるみを拓真が丁寧に枕元に戻す。
「ん。ありがと」
ベッドに腰を下ろしたままの拓真はようやく落ち着いてきたらしく、普段の頼りがいのある彼の雰囲気に戻りつつある。
まだ上半身は服を着ておらず、日に焼けた筋肉質な肢体を晒していた。
(…………)
こんなに逞しい拓真が、他の女子からも憧れられている彼が――自分と繋がるためにあんなに一生懸命になって、必死に名前を呼んできて。
「ふふっ」
「? なんだよ」
「ううん。思い出し笑い」
「は? それ傷つくぞ!?」
「いーじゃん。かわいかったし」
「うっわ、それショックだって……!」
良かった、大人の関係になっても距離感はいつも通りだ。
なんて、呑気に安堵していたが、
「あ、そろそろ下に戻らないと」
真凛たちのことを思い出す。時計を見ると――小一時間しか経っていなかった。もっとずっと長かったような、やっぱり一瞬だったような……不思議な気分だった。
着衣を整え、2人の汗と体液のにおいでいっぱいになった部屋をあとにして1階へと降りていく。
リビングに入る前に拓真と顔を見合わせて、
「な、なんか緊張するね……」
「お、おう」
どんな顔をして真凛に――そして涼介に会うべきか。身体は念入りに拭いたから外見でバレることはないだろうけど、変な態度はとれない。
真南可が髪を手で撫でつけて整えてからドアを開ける。
「おっす、勝負どうなった?」
拓真はさすがだ、何事もなかったような朗らかな声音で涼介たちに話しかけた。自分はどうだろう? 平静を装えているだろうか。
ドキドキしながら妹たちの様子をうかがう。
すると、さっきと変わらぬままの涼介がこちらを振り向いて、
「ああ、兄さん。――見てわかるとおりだよ?」
と、真凛のほうをアゴで示す。
真凛は――妹は連敗がかさんでいるのだろう。顔を真っ赤にして、無言のまま悔しがっていた。
「さっきから口も効いてくれなくなってさ。何度も挑んでくるんだけど。それより――」
涼介が、声音をやや変えてたずねてきた。
「――そっちはどうだった? ちゃんとできた?」
「――――ッ!?」
2人して息を飲むが、義弟は小首をかしげて、
「部屋の片づけ、大変だったんじゃない?」
「あ、ああそうなんだよ、真南可のやつさぁ――」
「……っ、言うほど汚くなかったでしょ? 大げさなんだから……」
咄嗟のことで慌ててしまったが、さすがに気づかれてはいないみたいだ。声は押し殺したつもりだし、ベッドが軋む音だってここには届かなかっただろうし――。
「じゃあ姉さんたちも復帰してよ。真凛じゃ俺の相手は務まらないし」
「~~~~ッッッ!?」
「りょ、涼介、いじめるのはそのくらいに……!」
もはや噴火しそうな妹をなだめながら真南可はソファに掛ける。
拓真も隣に。
――さっきのように手は繋がないけれど。
淫熱が残った我が身を