※この作品はR-18です。

俺がハーレムを作る話   作:どろんぱ(仮)

53 / 58
前回回想シーンは終わり。
プライベートジェット乗った後の続き。


第46話 前日~その3

――…さて、いつの間にか眠ってしまっていたが、プライベートジェットは早くも博多の空港に着陸態勢に入っていた。九州は近いな。夢の中で榊木月那のことを思いだしたせいか、半勃ちしてしまった。いかんいかん、明日以降のためにも、精力は蓄えておかなくては。プライベートジェットが、無事着陸すると、すぐ下にリムジンカーが停車する。これに乗って、そのまま空港の外に出られるのか。金持ちは、楽してるな。各自の荷物は、別便で出航する港に送っているから、身軽なもんだ。

 

「それじゃ、僕は、今夜は家に帰るので、ここで失礼します。楓香はみなさんと博多の夜を楽しんできなさい。和之介、あんまり薫子やみなさんに迷惑かけるんじゃないぞ」

 

世之介さんは、プライベートジェットから降りると、リムジンカーには乗らず、別の車に乗り込んでいった。楓香が残ってくれるのは嬉しい、まだ全然話せてないけど、現役人気アイドルのオーラとそれを相殺させるほどの自然な親しみやすさが同居しててむちゃくちゃ感じのいい子だ。優衣はすっかり楓香に懐いているようだし。カズはと言えば、プライベートジェットの中でも寝ていたが、まだ寝足りないのか、薫子にもたれかかりながら、眠そうに目を擦っている。世之介さん以外の8人(金剛さんは世之介さんと一緒にいなくなっていた)は、リムジンカーに乗り込み、博多の中心地を目指した。

 

~~~~~~~~

 

リムジンが停まったのは天神に新しくできたホテル。ここは、GO-HDの経営するホテルで、カズを先頭に中に入ると、何人ものスタッフが出迎えてくれた。ロビーには一般客も多く、楓香はサングラスで顔を隠しているが、ひらりは素顔のままで自撮り棒で撮影をしており、早くも気付かれていた。ただ、俺達はチェックインも省略で、スタッフの案内でエレベーターまで一直線に進み、最上階にまで上がっていった。部屋割りは、カズ、薫子、由芽で一部屋、俺、さやか、優衣で一部屋、そして、ひらりは本来鏑木さんと泊まるはずだった部屋に一人、楓香も一人部屋を用意された。

 

「ここでいったん解散ってことで。夕飯は、水炊きのうまい店用意してるから、19時にロビー集合で。個室だから、楓香も安心して来れるっしょ。んじゃ、俺はひと眠りさせてもらうわ。あっそうだ、腹減ってる人はテキトーにルームサービス頼んでくれ。メニュー豊富だから、遠慮なくっつーことで」

 

カズがそう号令すると、カズは薫子と由芽を従えて、部屋に入って行った。そして、楓香も一礼して、自分の部屋へと消え、後に残された俺達は、用意された部屋に入り、なぜかひらりも付いてきた。部屋の中はまず、ホテルの部屋とは思えない広い玄関があり、そこからドアを開けると、これまたホテルとは思えない広いリビング、ここ何人用なの、ホームパーティー開けそう。ひらりは、俺を追い抜いて、次々ドアを開けていく。主寝室にはダブルサイズのベッドが二つ、そして、もう一つの部屋もセミダブルのベッドが一つ置かれていた。さて、部屋割りをどうするか。俺がどうするのが一番いいか考えていると、さやかが控え目に手を挙げた。

 

「私、この一人用のお部屋でいいですか?優衣さん、旅先で一人部屋は不安でしょ?ご主人様と同じ部屋なら安心してよく眠れるから」

 

優衣は、「いいんですか?」と遠慮がちに言いながらも嬉しそうだ。やっぱり、さやかは気が利くな。

 

「さやかぁ、ウチの部屋遊び来てよぉ。ちょっと動画回したいし、明日から、オフラインの世界に潜らなきゃだから、今のうちに撮りためておかないと」

 

そう言って、ひらりが半ば無理やりにさやかを連れて出て行くと、俺と優衣が残された。

 

「じゃあ、俺はちょっと仕事するから。優衣も飛行機で疲れたろ、夕飯まで休んでたら?」

「わかりました。あっ、でもその前にコーヒー淹れますね」

 

優衣はきょろきょろして、コーヒーセットを見つけると、コーヒーの準備を始める。うん、楓香も確かにかわいいけど、優衣負けとらんわ。

 

 

++++++++++++++++++

 

【浜木ひらり視点】

 

 

「えっと、ちょっと今、緊急で動画回してるんですケド。ひらりんTV九州編です。見て、この景色、マジですごくない。でぇ、でぇ、何でウチが今こんなところにいるのかと言うと…ヒミツですっ。ん~といつか言えるときが来ればいいんだけど、まだリスナーのみんなにも言えないんだよね……。マジでオトナの事情?みたいな感じ。つーか、なら何で動画回してるんだ、って話だけど、それはまぁお・い・と・い・て」

 

深刻そうかつ思わせぶりに言うけど、これがノリというのは、リスナーもわかっている。私はテンションをアゲな感じに変えると、自撮り棒を持って、自分を画角に入れながら、窓の外の景色を見せつつ、ホテルの部屋のルームツアーをする。うひゃー、むっちゃすごい部屋じゃん。ホントはご主人様と泊まるはずだったのに、一人だとさすがに広すぎ。一通り、寝室からバスルームを回って、リビングに戻ってくると、さやかは窓辺に立って目を輝かせて外の景色を見ている。その表情は、高層階からの景色に感激している初心な子みたいな感じで、一瞬あざといと思うんだけど、作ってない感じが可愛すぎる。私にはとても真似できない。さやかは、胸もそうだけど性格も天然なんだよな、私と違って。

 

さやかとは、今日が初対面。名字がないということは、組織専属の姫ということだろう。組織の専属の姫は、言ってみれば、オーナー専用機で、メンバーリストには出て来ない。ハーレムに入っていない遊女でも、特別な場にしか呼ばれないし、愛人に出来るのはゴールドランク以上のVIPメンバーだけ。私も、ご主人様のハーレムに入るまで専属の姫は見たことはなかったけど、会ってみると、みんな美人で性格が良くて、姫として最適化されていて、私はあっさり勝負にならんと白旗を上げた。

 

私は、ここぞとばかりに飛行機の中でもさやかの隣に座って、あれこれ聞いてしまったが、組織のことについてははぐらかれされてしまった。そうゆう教育を受けているようだ。だけど、友達として仲良くなれそうと勝手に思ったのと、押しに弱い性格に付け込んで、動画のゲストとして出てもらうことにしたのだ。

 

「えーと、今日はスペシャルゲストが来てまぁす。さやかちゃんでーす」

 

私は、カメラを向ける前、「サングラス」と言って、さやかが慌てて大きなサングラスを付け終えると、2ショットの画角でさやかと一緒に映り込む。

 

「えっ、今、これ映ってるんですか?生放送?」

「違う違う、後で編集するから。それじゃあ…はいっ。友達のさやかちゃんでぇす。素顔を見せられないのが残念だけど、むっちゃカワイイんだかんね。胸も、これっ、ほらすごいでしょー。ウチと違って天然だから」

 

私は、そう言って、セクハラオヤジのようにさやかの胸をツンツンする。このくらいならBANはされないかな。

 

「それで、さやかちゃん、今回の旅の目的は何でしたっけ?」

「えっとぉ……お誕生会?これ言って大丈夫なんでしたっけ」

「ん?ダイジョーブじゃない?――そっ、誕生会なんですよ~詳細はヒミツ。それじゃまた後でね~さやかも、手振って」

 

二人で手を振りながら、撮影を終え、私は作っていた笑顔から素に戻る。この時、やけに無表情になっちゃうのよね。さやかは、撮影を終えた後もカメラに向かって手を振ったまま私に質問する。

 

「私出ちゃうんですか?ひらりんTV」

「まずいかな?組織的にNGならお蔵にするけど」

「うーん、多分大丈夫かと。晶子さんの動画にもちらっと出たことあるし」

「マジで?そなんだ。てか、ゴメンね。初対面なのに、いきなり馴れ馴れしくて」

「ううん、私もひらりんと仲良くできて嬉しいですし。ひらりんのファンだし」

「ホント~嬉しい。じゃあ、今回のVLOG、がっつり出てよ。空港と飛行機の中で撮ったのも使えるし、あと、夕飯も楽しみだね~出来たら楓香さんにも出てもらいたいけどさすがにムリよね~」

「……すごいですね。東京に帰ったら、編集して、流すんですか?」

「まさか、夜帰ってきたら、そのまま寝ないでざっくり編集してから編集チームに投げて投稿すんよ」

 

さやかはポカンとしているけど、配信者なら当然。寝る時間があれば編集する。サムネと効果音なんかは編集チームにやってもらうけど、構成と粗編集までは私がやらないとね。そこが一番センス出るから。私は、早速、持ってきたリュックからパソコンを取り出して、これまで撮った動画の編集作業を始めていた。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。