※この作品はR-18です。

俺がハーレムを作る話   作:どろんぱ(仮)

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第7話 打ち合わせ~その5

「さやかちゃんかな」

 

俺の頭に思い浮かんだのはさやかだった。亜里沙、梨香と比べると華やかさはないが目鼻立ちの整った愛らしい容姿と癒される声色、圧倒的なGカップの爆乳に控え目ながら濃厚な奉仕、そしてきつくはないが絡みつくような膣壁の感触……一番まったりと寛げる相手を選ぶならさやか一択だった。姫達を束ねる役割を任せられるかを考えるとやや頼りない気もするが、そんなことどうだっていいんだよっというのが、俺の本音だった。

 

黒鉄は「やっぱり……ご主人様ならさやかを選ぶと思っていましたよ」などと本当かどうか分からないようなことを思わせぶりに呟き、スマートフォンでさやかを呼び出しの連絡をした。

 

~~~~~~~~

 

――アルコールも入って気分よくなりながらでかいアワビに齧り付いていると、店員に案内されてさやかが俺たちのいる個室に入ってきた。俺はワイングラスを手に持ったまま、さやかの上から下まで舐めるようにガン見した。さやかはついさっき部屋に来た時の高級クラブのホステスが着るようなスーツ姿ではなく、ゆったりとしたドレープチュニックとデニムのショーパン、黒のカラータイツという年相応の装いだった。女の服というものは不思議なもので、さやかのその服の上からは裸の時にはあれだけ迫力のあったバストが幻だったかのように全く目立たない。

 

「お招き頂き……ありがとうございますっ。よろしくお願いします」

 

やけに緊張した様子で勢いよくお辞儀をするさやか。その拍子に胸倉の開いたドレープチュニックの胸元から覗く胸の谷間に俺はきっちりと目を光らせた。やはり幻ではなかったようだ。黒鉄はさやかを俺の隣に座らせ、四人掛けのテーブルに、俺とさやかが並んで座り、向かいに黒鉄が座る形となる。俺は平静を装いつつ「さやかちゃん、何か飲む?」と聞くと、さやかは少し目を泳がせる。俺がメニューを差し出そうとすると、両手を前に出して「大丈夫です、じゃ、オレンジジュースお願いします」と言った。

 

「ご主人様がワインを飲んでいるんだから、そこはお相伴に預からなきゃいけないんじゃないですか」

「はっ……すいません。じゃあ、私も同じものを」

「いや、いいよ。好きなもの飲んで」

 

嫌味っぽく言う黒鉄の言葉に、はっきりと分かるほどに「はっ」という顔をするさやか。それを取り成す俺。板ばさみで困るさやか。困った顔も可愛いなあ、なんて思いながら、俺はボタンを押して店員を呼び、オレンジジュースを頼んだ。

 

「さやかが、店員呼ばなくちゃダメじゃないですか」

「……すいません」

 

黒鉄の奴……やけに出しゃばりやがる。姫より卑しい立場なんて言いながら、ずいぶん偉そうだ。きっと姫達からは嫌われてるに違いない、絶対。つーか、さやかは黒鉄と知り合いなんだろうか。

 

「さやかちゃんは、彼のこと知ってるの?」

「はい……コガネさんです……よね」

「クロガネと言いますが」

「くくっ……名前覚えられてもらってないんだな」

「えぇまぁ、私はハーレムプランナーですから、どちらかと言えばご主人様周りのお仕事をさせて頂いておりますからね」

 

負け惜しみを言う黒鉄の表情に溜飲を下げ、ワイングラスを楽しげに傾ける俺。やっぱ女子が1人いると場が一気に和むのだ。

 

~~~~~~~~

 

「さやかちゃん、お腹空いてない?好きなもの頼んでいいから。黒鉄さん、ワインもう1本頼もうか」

「私、お腹はそんなに……さっき、ほか弁頂きましたから。あっ、ワイン頼むんでしたら、私、店員さん呼びますね」

 

店員を呼びにさやかが席を立つと、俺は向かいに座る黒鉄に顔を寄せて聞いた。

 

「おい。ほか弁って、さやかちゃんはそんなもん食ってんのかよ」

「いけませんか?」

「あんな高級ホテルでほか弁食べさせることないだろ」

「専属の姫に必要以上のぜいたくを教える必要はありませんから。でも、ご主人様に料理をお作りする時には、ご主人様のご要望に応じていかようにもしますので。高級志向がお望みであれば、何なりとお申し付け下さい。それと、さやかが戻ったら、ハーレムのメンバーに選んだこと伝えますよ」

 

そういえばそうだった。俺はさやかをハーレムのメンバーに選んだのだった。俺に選ばれたと知ったら、さやかはどんな顔をするんだろうか。喜んでくれるんだろうか……そんな不安が頭をよぎった。――そんな俺の気持ちに気付く様子もなくさやかが店員と共に部屋に戻って来た。店員に適当に注文をし、店員は「かしこまりました」の声と共に部屋から出て行く。

 

「さやか、ご主人様からお話があるそうです」

「へっ…」

 

運ばれてきたオレンジジュースのグラスをさやかが口元に運ぼうとしたところで黒鉄が突如もったいぶった口調で言うと、さやかはグラスを置いて身体ごと俺の方を向いて畏まった表情で俺のことを見詰める。さやかの膝は俺の腿に当たっているんだが気付いていないのか、お構いなしのようだ。

 

「うーんと…あぁ、何ていうか、そのぉ、さやかちゃんに……俺のハーレムに入ってもらいたいんだけど……いいかな?」

「ご主人様は、さやかをご自分のハーレムの姫としてご所望だ。いいな。」

「――はいっ。一生懸命……」

「ところで、費用のお振込みの方はいつされますか?やっぱり一応ハーレムのメンバーが全員固まったところでご請求という形にするのがよろしいでしょうか」

 

せっかくさやかが何か言おうとしたのに、それを遮って金の請求の話をしてくる黒鉄に今日何度目かのカチンと来るのを覚えるも、さやかの真剣な眼差しと深いお辞儀、そして再びドレープチュニックから覗く胸元……水色の下着が見えたので、俺は満足した。

 

~~~~~~~~

 

それから、小一時間ほど飲み食いしたところで、お開きとすることになった。時間はすでに0時を回っており、閉店時間はとっくに過ぎているはずだが、店からは何も言われることはなかった。

 

「それじゃ、そろそろ部屋に戻りますか。ご主人様ももう少し姫の選抜を進めたいところですよね。それとも、今夜はもうお休みになりますか」

「あぁ…そうだな」

 

俺は隣のさやかを欲望のこもった目で見た。さっきからテーブルの下で俺はさやかの手を握り、さやかもぎゅっと握り返していた。俺のことを上目に見詰める視線もどこか物欲しげに見える。――部屋に戻ったらじっくりねっとりと……と考え、無意識のうちに顔がにやけてしまっていた。

 

「黒鉄さんはもうお帰りになっても構いませんよ」

「いえいえ。まだ打ち合わせは済んでいませんから、私はご主人様の部屋に泊まりますよ。幸いベッドルームには余裕がありますからね」

「……まぁいいけど。じゃあそろそろ行きましょうか」

「分かりました。さやかは1人で帰れるよな」

 

黒鉄がさやかに言った言葉に俺は絶句した。さやかちゃんは帰っちゃうのぉ、という言葉が喉の先まで出かかった。言葉を発することは堪えたものの、表情から俺の気持ちは黒鉄に丸分かりだったようだ。

 

「だから、味見の時間は終わったとお伝えしたでしょう。さやかはまだ私どもの組織の商品ですから、タダで何度も味見させるわけには行かないんですよ」

「でも……もう俺のハーレムの姫に選んだわけだからさ」

「お金をお振込み頂かないうちはまだご主人様のハーレムの姫ではなく、私どもの組織の商品です」

 

テーブルの下ではまださやかは俺の指を握っている。そして、その表情は俺から離れたくない、という風に見えた。そうだ、俺はさやかのご主人様なんだ、黒鉄の横暴なんかには負けてはいられない。

 

「わかった。じゃあ、今夜さやかを買う。いくらだ?」

「申し訳ありませんが、私どもの組織では姫の酷使を避けるために、一晩で2人の客を取らせることはしませんので。ほら、さやか、立ちなさい」

 

本当にそんなルールあるのだろうか。どう考えても嫌がらせで言ってるようにしか思えない。ハーレムプランナーって奴はどいつもこいつもこんな奴ばかりなのだろうか。何なら他のプランナーに変えてもらいたいくらいだ。さやかは名残惜しそうに俺の手を離し、立ち上がると、黒鉄も立ち上がり、なぜかさやかの肩に手を触れ、さらには顎にまで手を触れて「ん?どうした」などと親密そうに聞いている。これでは、まるでホストとそれに騙される純真な女の子の図ではないかっ。俺は完全に黒鉄のことが嫌いになっていた。

 

「さやか、どうした。そんなにご主人様にかわいがってもらいたかったのか?少しは慎んだらどうなんだ」

「違いますっ!そんなんじゃなくて……感謝の気持ちを伝えたくて……ご奉仕させて頂ければと……ちょっとだけ思っただけです……」

「それが我侭だと言ってるんだ。奉仕は自分のためにするものではなく、ご主人様のためにするものだ。ほら、見ろ。ご主人様は早くお休みになられたいようなんだから、そのくらい察しろ」

「すいませんでしたっ。お疲れのところ、気付かずに……。ご主人様のハーレムにお仕えさせて頂くことになった暁には、このようなことのなきよう一生懸命勤めますのでっ」

 

……いや、俺、別にお休みになりたいわけじゃないし……むしろさやかとやりたいし……ものすごく。しかし、俺の思いは黒鉄の意図してかどうかも分からぬ配慮とやらにより、かき消されてしまった。俺はさやかが部屋を出て行く背中を見送りながらグラスに残ったワインを飲み干した……味は全然分からなかった。

 

 

++++++++++++++++++

 

 

結局、黒鉄と2人でホテルの部屋に戻る。黒鉄は、「部屋で二次会と行きますか」などと行ってなぜか機嫌が良さそうだった。まさか、こいつはホントに男にしか興味がなくて、俺を狙ってるんじゃなかろうかという疑念がまた少しだけ深まっていた。俺は黒鉄の方を見ないまま、「アルコールはもういい。冷たいウーロン茶をくれないか」と冷たく言い放ち、先ほどの意趣返しをしてやった。……我ながら低レベルの争いだと思った。

 

リビングのテーブルに置きっぱなしになっていたタブレットを手に取り、ソファに寝転ぶ。――次は、どんな子を選ぶかな……。黒鉄にアドバイスを求めようかと思い、視線を向けると、黒鉄は氷の入ったグラスにウーロン茶を入れて、テーブルの上に置くと無言のままバースペースに戻って行った……怒ったのだろうか。

 

~~~~~~~~

 

気を取り直して、俺は姫選びを再開する。俺の中で漠然と俺のハーレムに入れたい姫の条件は固まってきた。経験人数は出来るだけ少なめで、整形はしていないこと。もう少しこの条件で探してみよう。検索のやり方はずいぶん分かってきたので、検索画面を呼び出して、経験人数10人以下、整形なし、専属マーク除外で検索をかけてみると……出てきた姫は2画面に収まってしまった。50人弱というところか。……まぁそもそも最初は200人以上の中から選べるなんて思っていなかったし、これくらいの中から選べれば十分という気持ちもあった。

 

まずはざーっと女の顔を眺める。やっぱどこかで見たような顔いるなーと思いつつ、どの子を見ようか考えていると、1人の姫の画像に目が止まった。その子のことはすぐに思い浮かべることが出来た。なぜなら、ほぼ毎日顔を見ている相手だから。

 

「黒鉄さん、俺、この子知ってるんだけど。桐野さん……そうだ、名前も合ってる。下の名前は夏美って言うんだな……」

「誰ですか?有名人ですか?」

 

バースペースから顔を覗かせた黒鉄は自分用のハイボールを作り終えたところだった。グラスを持ってぐびっと飲みながら俺に近づくと、タブレットの画面を覗き込む。

 

「……この子はモデルとか……でしたっけ」

「いや、そうゆうんじゃなくてさ。この子、俺の事務所の近くのスタバで働いてる子なんだよ。すごい美人だからよく知ってるんだ」

 

正確に言えば、この子目当てに毎日通っていると言っても過言でないのだ。確か、学生だと聞いていたが、なぜこのリストに載っているんだろうか。黒鉄は俺からタブレットを受け取りパスワードを入力する。俺は黒鉄から、その秘密が明かされるのを待った――。

 

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